転生魔剣士は異世界を存分に満喫する〜何故か神々に気に入られチートになった件〜 作:レイ1020
その時は突然に
のどかな朝。今日もいい日になるだろう。そんなことをいつものように心で言って家を出る男がいる。
名を、在屋 誠という。
どこにでもいそうな普通の高校生だ。
「はぁ〜〜〜、寝み〜〜〜」
俺は朝は苦手だ。そう見て取れる今の発言は一見彼がだらしない性格なのだろうと思っているかもしれないが、実際はそうでもない。
むしろ彼は真面目な部類に入るかもしれない。いつもの日常では真面目に勉学に励み、スポーツも問題なくこなすいわゆる万能タイプだ。苦手なことは何もないと言っても過言ではない彼だが何事にも例外があるらしく、朝だけは苦手なようだ。
「さて、次のバスはいつかなぁ・・・うん?」
そう言って高校行きのバスの時刻を確認しているとふと視界に映ったのは今まさに横断歩道を渡ろうとしている一人の老婆だ。だが、信号はすでに点滅していて、このままでは渡ってる途中で赤になってしまう。
「おばあさーん!信号変わるから渡んないでー!」
咄嗟にそう叫んだが耳が遠いのか、少し動きを止めてキョロキョロするだけで再び歩き出してしまう。
ーー今信号はすでに赤になっている。
ーーこのままじゃまずい!!!
そう思った時にはすでに走り出していた。
視界に映る老婆とその老婆を今まさに跳ねようとするトラック。彼は無我夢中で老婆のもとへかけて行った。
そして老婆に手をかけたところで誠の意識がブラックアウトした。
ーーそこで誠の記憶は途絶えた・・・。
「・・・・ん?あれ?」
次に目が覚めたのは何もない真っ白な空間でだった。
彼以外誰もおらず、見たこともない場所に一人倒れていたようだ。
「何だここ?てかここどこだ?」
いきなり全く知らない所にいて誠は戸惑いを隠せない。
それもそうだ。先ほどまで彼は老婆を助けようとしていたのだ。それが何で急にこんな所にいるのか戸惑いを隠すというのが無理というものだ。
「そう言えば、あのおばあさん助かったのかな?」
今は他人の心配より自分の心配をするべきだ、それはわかっているがどうにもお人好しな性格分他人を気遣ってしまう。
「まぁとりあえず、誰か人がいないか探してみーー」
「やあ!在屋 誠くん!待ってたよ!」
探してみよう。と言おうとしたのだが、彼の頭上から聞こえた声に遮られた。
「な!?あんたどこから!?」
「君が寝てる時からいたけど?」
見上げてみるとそこには、一人の男がふわふわと浮きながら
こちらを見ている姿が映った。一言で言うなら爽やかな男性という感じだった。髪は少し緑がかった色をしていてそれに合わせたように彼の双眼もまた翠色だった。身長は180弱はある。さらにあのなんとも言えない顔の爽やかさは美男子を連想させる。
「な、なああんた?」
「僕の名前はニクソン・カライーダ。ニックって呼んでよ」
「じゃあニック、ここはどこだ?」
「ごめんね、僕の口からは言えないんだ。僕はただの案内人だからね」
ニックと言った青年は、申し訳なさそうに軽く頭を下げた。
言えないこととは何だろう?そう思っていると、
「あーでもこれだけは言えるよ」
「何だ?」
「・・君は亡くなったんだよ。先の事故によってね」
初めは短めです。多めにみてください。