ウルトラマンX ~怪獣の魂を宿す少女達~   作:火野ミライ

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怪獣ソウルを宿した者たちを人はこう呼ぶ_____怪獣娘と
「ダイ君。ちょっと、話をしませんか?」
「教えてダイ君の事、あの巨人の事。」
「あの巨人の名はエックス。ウルトラマンエックス!俺達は別の宇宙からやった来たんだ。」
「ダイ君はゴルメデを追って。大丈夫!なんだって私は、怪獣娘ゴモラなんだから!」
「・・・行こう、ゴモラ!」『サイバーゴモラ・ロードします』
「超振動波!」「ゴモラ振動波!」
「私達、GIRLSに協力してくれないかな?」

[OP.ウルトラマンX]


第3話:復讐怪獣(A)

「こちらがGIRLSの隊員証明証となります。」

 

ピグモンの怪獣娘からダイ君がカードを受け取り、すぐに懐にしまう。

 

「それでアパートの方ですが、やはり出張に来た怪獣娘の物であるため、

 男性のダイダイでは難しいとの事で……」

 

「あ、いえ、気にしないでください。」

 

心の底から申し訳なさそうに頭を下げるピグモン。その様子にダイ君は手を振り言葉をかける。

 

「元々、ダメもとで頼んでいたので。」

 

ゴルメデ戦の翌日、ダイ君はここの研究員として就職する為に面接に受けに来ていた。

面接結果は私の推薦って事もあってか、無事に合格!

 

……え?GIRLSなのに男性が居ても大丈夫かって?

ダイ君にも説明したけど、GIRLSって言う組織は怪獣娘を世間から守るための組織であって、

女性しか入れない訳じゃない。実際、道具を運んだりや食堂の調理、広告用紙の制作など、

裏方の方で活躍している男性陣もいる。

 

まぁ、男性陣ほとんどが怪獣娘の子達………

彼女達の怪獣ソウルが覚醒する前からの知り合いがほとんどなのもあって、あまり知られてない。

現実問題、男性陣が居ないと仕事が回らないんだけど……ストレートに言うと、

体目的の人達も一定数いるから女性陣(怪獣娘)に比べて、就職しにくいって言うのもあるんだろうけどね。

 

閑話休題(それより)

 

今のダイ君はちゃんと寝泊まりする所が無く、ホテルやネカフェをまたいで生活しているみたい。

だから面接時にGIRLSが運営?しているアパートの入居を希望してたんだけど、結果はお察し…

 

ふと視線を机の上に向ける。そこにはダイ君の持ち物であるヘットフォンやコート、

[デマーガ][ゴルメデ]それに[ゴモラ]の人形が置かれている。

サイズは約15センチで片手に収まるサイズ。私はそのうちの一つ、

もう一人の私とも言えるゴモラの人形を手に取る。

 

「ダイ君と一緒に暮らせたらな~」

 

………………って私何考えているんだろ!そりゃ~ダイ君はイケメンだし優しいしよ!

別の宇宙、怪獣災害が実際に起こっている場所から来ているのに怪獣娘の事を非難しないし、

むしろ怪獣娘と共存できる未来を目指すGIRLSの社訓に共感してくれてるし。

自分達が怪獣娘からは避難されているのを知ってもなお、

この星の命の為に戦ってくれるって言ってくれたのが嬉しかった。

 

あれ?何で、ダイ君ってこの宇宙に来たんだろ?

実家を出ている私と違って、ダイ君は直ぐに親の所に行けない‥‥

それどころが、頼れる人もいないよね?いや、だからホテル暮らしなんだろうけど、

知り合いが誰一人‥‥エックスが居たとしてもかなり心に来ているよね………

 

「ギャオーーン!」

 

手に持つゴモラの人形がかすかに震えた気がした。

 

「うん。提案だけしようかな。」

 

呟かれた声は誰に聞かれる事無く消えていき、私は説明を受けているダイ君を眺めるのでした。

 

 

 

 

 

雨が降る公園の中、濡れる事すら考えず泥がつた顔を膝の中に埋め、

ひたすら涙を流し続ける。

 

『近寄るなよ、貧乏人が!』

『お前と一緒いると、俺達にも貧乏がうつるだろうが!』

『もう学校に来るなよ!』

 

思い出すのは中学校で言われた言葉。突然だけど俺、三原優待(みはらゆうじ)には父親が居ない。

母さんが言うには、人一倍優しくて困っている人を見過ごせない、

まるでおとぎ話に出てきそうな人。しかしその性格ゆえに、子供を庇ってトラックにはねられた。

俺がまだ、母親の中にいた頃の話だ。

 

その時にはお腹の中の俺を中絶するかも考えられたが、母さんは周囲の意見を無視して出産。

周囲の手を借りながらも女一つ手で俺を育ててくれる。

 

しかしながら結婚を期に退職した母さんが、再び社会で働くのは厳しく、

何とかパートやアルバイトで生計を立てるも、学費を支払うので瀬いっぱい。

当然、服や風呂・洗濯っと言ったモノにては出せず、学校でいじめの対象となってしまった。

 

食事すらも共にとれない俺が、きちんと生活が出来ている運動部のいじめっ子たちに反撃できる訳でなく、されるがままに。周囲にいる人たちも俺の事を不気味がって、助けてくれない。

正直、何度も自殺を考えたけど、自身の出産エピソードを知ってる故に出来ず、

こうして誰も居ない公園で静かに涙を流すことしかできない日々を過ごしている。

 

一旦顔を上げポケットに入ったティッシュで鼻水をかむ。

このポケットティッシュは駅前で宣伝の手間に無料で配られたものであり、紙が挟まれている。

その紙に描かれているのは怪獣娘と言う、怪獣の力を持つ少女達。

その活躍はテレビなどと言ったメディアで見られ、僕ぐらいの年齢の子もいる。

 

「僕に怪獣の力が有れば……」

 

その言葉を言い終える前に、砂場に落ちている人形が目に入る。

既に泥まみれなので、泥とか気にせずに手に取る。

 

その人形はオレンジの身体に水色のトゲと瞳の怪獣。

何処か愛くるしさを持つ人形は誰かの落とし物だろうか?

 

「どうせならお前が本物の怪獣になって、あのいじめっ子たちを消してくれたらいいのに……」

 

先程言いかけた言葉の続きを怪獣の人形に向かってい呟く俺。

当然な事に夢物語みたいな出来事が起きるはずなく、雨粒の音が響き渡るだけ。

 

人形に向かって無意識とはいえ、呟くくらい精神がやられている事を自覚しながら、ため息を吐く。雨風がしのげそうな遊具に中に入り、人形の泥を拭う。

人形を自身の横に置き、雨降る公園をひたすらに見つめる。

 

けれども一度出た(きもち)は落ち着かず、出来もしない復讐の妄想ばかり考えるのであった。

 

 

 

 

 

ピグモンの怪獣娘による説明の後、俺はミカヅキ(本人の希望で名前呼び)の住むアパートへとやって来た。今日から暮らすのが子に部屋になるからだ。………うん、分かってる。

はたから見れば、20歳男性が10代後半の少女と同居。

 

もちろん最初は断ったよ。けどミカヅキや俺の宇宙から面てきたゴモラが必死に言って来て、

更にはエックスも「ネカフェやホテルで睡眠するより、家などの方がより高質な睡眠が出来る」と言って賛成。結局俺はみんなに言われるがままに、ミカヅキの住むアパートへとやって来た。

ちなみにミカヅキは今、風呂に入っていてリビングには居ない。

 

それにしてもアスナといい、ミカヅキといい、年下に心配されるほど俺は頼りないのかな?

少し自傷気味な気分を変えるため、テーブル上にスパークドールズを並べる。

この子達の生活区域を再現した部屋を用意しないとと思いながら、次にサイバーカードを並べる。

 

[デマーガ][バードン][テレスドン][ザラブ星人][ルディアン][ガーゴルゴン][ババルウ星人][ゼットン星人][ダダ][ケムール人][アクマニヤ星人][ホオリンガ][キングジョー][ツルギデマーガ][ゴメス][セミ女][グビラ][キングゲスラ][レッドキング]と言った、俺とエックスが戦ってきた怪獣達が描かれたカードや、

[ファントン星人][バルキー星人][ナックル星人][イカルス星人][ピグモン]など、友好的な人達が描かれたもの、

[ガゾート][グドン][アントラー]と言った世界各国でXio(ジオ)と戦闘を繰り広げた怪獣など、たくさんのカードがある。正直、そのすべては俺も把握しきれたない。

 

そして[ゴモラ][エレキング][ベムスター][ゼットン]の4枚、俺やエックスの力となって共に戦ってくれたカードを目の前に並べる。

ゴモラ以外の3枚のカードは力が抜け落ちかのように色を失っている。

これらのカードは時空を無理やり超えた時に、俺達を守るよに鎧となり俺達のみを守ってくれた。

時空の穴を超えた時には既に力を使い果たし、現在の姿へと変化。

 

その内の一枚、ゴモラはなぜか色を取り戻して再び使えるようになった。

その理由さえ解明できれば、他のカードも力を取り戻せるかもしれない。

そんな時、エクスデバイザーにGIRLSからの着信が入る。

 

「こちら大地!」

 

『エリアA-4Dにて巨大怪獣出現です。ダイダイはゴモゴモを連れて現場に行ってください。』

 

「了解!」

 

ピグモンからの通信を聞き、直ぐに準備をする。と言っても、Xioの上着スーツを羽織りカードを収納。エクスデバイザーやジオブラスターと呼ばれる拳銃型の光線銃を腰ホルダーにセット。

怪獣の出現なのでヘルメットやボディアーマーが欲しいが、あいにくとこの世界に持ち合わせていないので、このままでいく。変わりじゃないけど、Xioに技術提供してくれているファントン星人のグルマン博士が昔見た始まりの巨人(ウルトラマン)をモチーフに、エックスの光線を解析して作ったジオブラスターのアタッチメント・ウルトラブースターを懐にしまう。

 

「ダイ君!」

 

準備が終わったタイミングでGIRLSの制服を着たミカヅキがリビングに入ってくる。

最後にGIRLSから提供された車のカギを手に取り、玄関へと向かう。

 

 

 

 

 

人々が逃げ惑う中、オレンジ色の皮膚に水色のトゲや瞳を持ち、

何処か愛くるしさを持つ怪獣がその顔に怒りを含ませ、ビル群の中を進む。

その視線は中学生ぐらいの男女4人組だけを見つめており、他のモノを気にする様子もなく雄たけびを上げながら、進み続ける。

 

「こっちだ!」

 

「落ち着いて避難して。」

 

少し離れた場所ではレットキングとエレキングの怪獣娘が避難誘導をしている。

そこにGIRLSのロゴが入った日○リーフ車が駆けつける。

 

「レッドちゃん!エレちゃん!」

 

車のドアを勢い良く開け、ゴモラへと変身したミカヅキが二人と合流する。

 

「ゴモラ!」

 

「あなたが、ピグモンの言っていた怪獣研究者ね。」

 

「はい。大空大地です。」

 

「自己消化は後、大空博士あの怪獣について何か情報は?」

 

大地はすぐさまエクスデバイザーを手に取り、過去の記録から現在暴れている怪獣の情報を探し出す。

 

「あった!奴は悠然怪獣スケドン。」

 

「スケルトン?もろそうな名前だな。」

 

「スケルトンじゃなくて、スケドンよ。」

 

レッドキングの誤認を訂正するエレキングを余所に、大地は記録を読み進める。

 

「スケドンは大人しい怪獣で、身に危険が起きた時に全身のトゲ反撃する怪獣です!」

 

「けど、アイツは現に町を破壊してるじゃないか!」

 

レットキングが指さす方向には、立ち並ぶビルを破壊しながら進撃するスケドンの姿が。

 

「誰かがスケドンの夕飯を奪ったのかな?」

 

「考察は後よ。今は被害を抑えるのよ。」

 

「「うん!/あぁ!」」

 

エレキングの指示のもと行動を開始するゴモラとレッドキング。

その様子を横目に見ながら、誰にも気づかれず人気のないところの向かう大地。

 

「イーーーーッサァーーー!」

 

「グギャァアアーーーーー!?」

 

次の瞬間、眩い光ともにエックスが現れ、スケドンの頭部めがけて飛び蹴りを放つ。

 

「光の巨人!」

 

「ッチ!」

 

エックスの登場に驚きの声をあげるエレキングに、あからさまに嫌な顔をして舌打ちをするレッドキング。また、同時に彼女達の怪獣ソウルがエックスに怯えるかのように不安定になる。

 

(頑張って、ダイ君…)

 

2人の様子に気づくことなくエックスを見つめるミカヅキ。彼女の怪獣ソウルは何故か2人と違って、安定している。

 

「ガァァアアアア!」

 

一方、スケドンは自身に積もった瓦礫を振り払い雄たけびを上げ、エックス………

ではなく、さっきほど追いかけいた少年たちに向かって進撃する。

 

「イッサァーーーー!」

 

何とか抑えようとスケドンを抑えようとするも、異常な程の力でエックスを押しながら足を進める。

 

「この力、過去に確認された個体よりも……まさか!既に【ダークサンダーエナジー】の影響を!」

 

「いや。こいつからはダークサンダーエナジーとは違うエネルギーを感じる。」

 

インナースペース内の大地とエックスはあまりにも強力なスケドンに対して考察を繰り広げる。

 

「ダークサンダーエナジーと異なる力?」

 

「ともかく大地、今は!」

 

「あぁ!一気に勝負を仕掛ける!」

 

気合を入れ直した大地が右腕を正面に伸ばす。すると虹色の光が集まり……

 

「ッ!そんな……」

 

何かを生成しようとして、消える。予想外の出来事に大地は意識を一瞬とはいえ、戦闘から逸らしてしまった。そんな僅か隙をつくように現実世界ではスケドンの拳によって、吹き飛ばされるエックス。

 

「グガァァ!」

 

しかしながらエックスがスケドンを抑えていた間に少年たちは無事に逃げ切れたようで、獲物を見失ったスケドンはまるで最初から居なかったかのように消える。

 

「消えた…」

 

「怪獣も巨人も被害出すだけ出して、用が無くなったら帰りやがって!」

 

エックスそれに飛び立つ様子を見ながら、怒りのままに地団太を踏むレッドキング。

 

 

 

 

 

まるでで何かに怯えるように眠る少年。そん彼の机の上にはスケドンの人形が置かれていた…




To be continued
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