比企谷八幡とイナズマイレブン   作:チャキ

12 / 29
どうもチャキです!第12話どうぞ!


第12話

八幡side

 

今オレは1人で練習をしている。他の奴らは雷雷軒の所へ行っている。理由は昨日帝国からのスパイとしていた冬海先生を追放したからだ。別にあの人がいなくてもいいのだが、フットボールフロンティアでは監督がいないチームは出場を認めないらしく、そこであいつらは円堂のじいさんのことを知っている雷雷軒の店主に監督になって貰えるよう頼みに行った。オレは何故行かなかったかと言うとそんな大勢で行ったら店に迷惑をかけてしまうから行かなかった。だからこうしてアイツらが戻ってくるまで1人で練習をしていたのだが、オレと同じく雷雷軒に行かなかったマネージャーの音無が「私の相談事、聞いてくれますか?」と言ってきたのだ。

 

八幡「…え?相談事?」

 

音無「…はい」

 

八幡「どうしてオレなんだ?」

 

音無「昨日比企谷先輩、相談くらい乗るって言ってたじゃないですか」

 

八幡「まぁ、確かに言ったが」

 

昨日確かに言ったよ?でもね本当にオレでいいのか?

 

八幡「いやオレよりも頼りになる奴なんて沢山いるだろ。木野や雷門とかさ」

 

音無「私は比企谷先輩に相談したいんです」

 

音無は諦めようとはしない。それを見たオレは1歩下がる。なんでそんなにオレに相談事をするんだ?相談には乗るとは言ったがまさか昨日の今日でしてくるとは思わなかった。それに音無の目を見ると酷く悩まされているようにも見える。はぁ……仕方ないか…オレも相談に乗ると言ったからには責任取るしかないな。

 

八幡「…わかったよ。じゃあ聞かせてくれるか?」

 

音無「はい」

 

オレと音無は場所を移動し階段の所に座り話をする。オレは音無から少し離れたところに座り込む。でも一向に相談してこない。だからって急かす訳にはいかない。音無のペースに合わせる。

 

八幡「音無のペースでいいからゆっくり話してみろ。オレはいくらでも待つから」

 

音無「あ、ありがとうございます」

 

そう言った音無は1回深呼吸をして気持ちを落ち着かせた後、音無の口が開く。

 

音無「他の人には言ってなかったんですが私、実の兄がいるんです」

 

八幡「そうなのか?」

 

音無「はい…」

 

衝撃的な事実で驚きを隠せない。まさか音無に兄がいるとは思ってなかった。でも実の兄がいるけど、一緒に住んでいないのか?

 

八幡「お前の親は離婚とかしたのか?」

 

音無「いいえ、両親は私が幼い頃他界しました」

 

八幡「っ!悪い、辛い事言わせたな」

 

音無「いえ!そんな事ありません。比企谷先輩は知らなかったんですから、仕方ないですよ。それに私は気にしてませんから」

 

八幡「そうか」

 

そっか。なら良かった。それにしてもまさか音無の実の親はもういないのか。音無は気にしてないとは言ってたけど、やはり辛い事を言わせたのは確かだ。

 

音無「それで私と兄は別々の家に養子として引き取られました。そして兄とは離れ離れになった後、音信不通になってしまったんです」

 

段々と音無の声が弱々しくなっていく。

 

音無「そんな中、この前偶然兄の姿を見たんです」

 

八幡「そうなのか」

 

音無「はい…」

 

八幡「で?どこで見たんだ?」

 

音無「帝国との練習試合の時でした」

 

八幡「は?帝国?まさか音無の兄は帝国学園の誰かなのか?」

 

音無「はい、そうです。私の兄は帝国学園サッカー部キャプテン、鬼道有人です」

 

八幡「え?」

 

これまた新事実。音無と離れ離れになった兄はあの帝国学園の鬼道だったとは。

 

八幡「なぁ?」

 

音無「なんですか?」

 

八幡「ここまで聞いといてなんだが、こんな大事なことオレに話して良いのか?確かに相談に乗るとは言ったが」

 

音無「大丈夫です。私は比企谷先輩の事信用しているので」

 

八幡「お、おう。……そうか」

 

音無「はい、だから大丈夫です」

 

八幡「わかった。音無がそう言うのなら。じゃあ続けてくれるか?」

 

音無「はい、わかりました。続きなんですが…そんな中昨日木野先輩に頼まれて土門さんを追いかけた先に兄がいたんです」

 

八幡「ほう…ん?でもなんでいたんだ?」

 

音無「はい、そこなんです。でも会えたのは嬉しかったのですが、すぐに疑ってしまったんです。偵察にでも来たんじゃないかって」

 

八幡「まぁ、そう思っても仕方ないよな」

 

音無「そして、思わず腕を掴んじゃったんですけど……無理やり振り払われて、俺とお前は……会っちゃいけないって……言われちゃって……それでもしかしたら私なんていらないと思ってるのかなって考えてしまうんです」

 

なるほどな。確かにそう言われたらそう思ってしまうかもしれないな。鬼道は音無にとってはやっと会えた家族。それなのに会っちゃいけないと拒絶されてしまった。ふと横を見ると音無は顔を伏せていた。多分泣いているのだろうか。そんな音無の姿を見ていると小町と重ねてしまう。嫌な夢とか落ち込んだ時はオレの胸で泣いていたな。そんな時はよく頭を撫でて落ち着かせたもんだ。そう思いながらオレは音無の頭に手を乗せて撫でる。

 

音無「あ」

 

八幡「スマン。嫌だったか?」

 

音無「いえ、ちょっと驚いてしまっただけです。それに嫌と言うよりも落ち着くと言いますか。撫でるの上手いんですね」

 

八幡「まぁ、妹によくやってたからな」

 

音無「そういえば比企谷先輩には妹さんいらっしゃいましたね。確か野生中戦の時に応戦に来てましたね」

 

八幡「ああ」

 

そう言いながら今回はまだオレは音無の頭を撫で続ける。音無の髪はサラサラしていてその感触が手に伝わってくる。何を思ったのかオレは口を開いた。

 

八幡「仮にだ」

 

音無「え?」

 

八幡「もし、仮に鬼道が音無の事いらないと思っているのならもっと冷たく、他人のように扱うと思うんだ。確かに鬼道に言った言葉はそう聞こえるかもしれない。でも何かしらの理由があるんじゃないか?」

 

音無「理由ですか?」

 

八幡「ああ、と言っても確証はないからなんとも言えないがな。突然だが昔の鬼道の事聞いてもいいか?音無が嫌じゃなければだけど」

 

音無「はい、いいですよ。昔のお兄ちゃんは優しくて、私がいじめられてたら、すぐに助けに来てくれました。自分よりも体の大きい子にも立ち向かって助けてくれました」

 

八幡「いいやつじゃねぇか。もし最初っからいらないと思っていたのなら、そんな事しねぇと思うぞ」

 

音無「確かにそうですね」

 

八幡「それなのに冷たくなった理由は何かしらあるんじゃねぇか?まぁ、関係のないオレがとやかく言う資格はないが、お前の兄、鬼道有人を信じてみたらどうだ?」

 

音無「信じるですか?」

 

八幡「ああ、そうだ。いくら苗字が違えど、音無と鬼道は血の繋がった兄妹なんだろ?だったらその兄である鬼道有人を信じてみたらどうだ?」

 

そう言われた音無は顔を下に向けしばし考え込んでいた。音無が考えている間オレは答えが出るまで隣で静かに待った。オレも両親からはほっとかれているが、妹の小町はオレの事を信じてくれている。だからオレも小町を信じている。けど偶に物忘れがあるけどな。そして答えが出たのか顔をあげた。

 

音無「そうですよね。妹の私が信じなくちゃいけないのに、お兄ちゃんの事疑ってばっかりでした。家族なのにそんな事も忘れてしまうところでした。ありがとうございます比企谷先輩」

 

八幡「なに気にするな。相談に乗ると言ったからには最後まで責任持つさ。それでどうだ?少しは落ち着いたか?」

 

音無「はい、お陰様で」

 

八幡「なら、良かった。音無が元気ないと心配する奴とかいるからな。木野とか雷門とか円堂達とか」

 

音無「比企谷先輩はしてくれないんですか?」

 

八幡「あ?するに決まってるだろ。オレにできた数少ない後輩なんだからよ」

 

音無「…そっか、良かった」

 

八幡「ん?なんか言ったか?」

 

音無「い、いえ!何も!」

 

音無は慌てたように両手を自分の前でブンブン振っていた。それとオレは難聴主人公ではないからな。ただたんに音無の声が小さくて聞こえなかっただけだからね!……キモイなオレ。

 

まぁ、そんな事よりも音無が元気になって良かった。あのままだと昨日みたいに事故に遭ってしまうかもしれなかったしな。それだともっと大変な事になってしまうところだったわ。

 

八幡「そういえばアイツら雷雷軒の人に監督になってもらえるように頼みに行ったけど、どうなったんだろうか?」

 

音無「そういえばそうですね」

 

八幡「もう、既に終わってると思うんだけど、何してんだ?」

 

音無「そうですね」

 

八幡「まさかと思うがオレらのこと忘れてるんじゃねぇか?」

 

音無「それはないんじゃないですか。比企谷先輩、皆さんに学校で待ってるって言ってたじゃないですか。それに木野先輩もいますから誰かしら呼びに来てくれますよ」

 

八幡「けど、未だに来てねぇが?」

 

音無「そ、それは…」

 

音無は何かしら言おうとしていたが何も言えなくなってきている。実際にアイツらは誰もオレを呼びに来てない。ったくどこに行ったんだよ。監督になってもらってたらすぐに戻ってくるだろうし、戻ってこないという事はダメだったのだろう。じゃあなんで戻ってこねぇんだよ。まさか河川敷にいるのか?

 

八幡「仕方ない。河川敷に行ってみるか。音無はどうする?」

 

音無「私も行きます」

 

八幡「わかった。じゃあ行くか」

 

音無「はい」

 

ということでオレと音無はアイツらがいるであろう河川敷に向かって歩き出す。ったくいつまでかかってんだよまったく。河川敷に向かっている途中音無と他愛もない会話でもしながら歩く。そして話しているうちに河川敷に到着する。するとやはり円堂達の声が聞こえてくる。どうやら練習をしているようだ。それと同時にオレの事も忘れているようだ。あれ?やばい、昔の事を思い出してしまう。そんなことを思いながら階段を降りて円堂の方に近づく。すると円堂もこちらに気づいたようで声をかけてくる。

 

円堂「比企谷、どこに行ってたんだよ。練習始まってるんだぞ!」

 

と言ってきたのだ。あ〜、やっぱり忘れていたのかよ。オレちゃんと伝えたよね。学校で待ってるってよ。円堂の言葉で少しカチンときてしまったオレは円堂の前まで行き、円堂の頭に向かってチョップをした。

 

円堂「あだっ!何すんだよ比企谷!」

 

八幡「それはこっちのセリフだ!オレお前らが雷雷軒に行く時言ったよな。学校で待ってるって。なのに呼びに来ないとはどういう事だ?」

 

円堂「え?…………あ」

 

八幡「なんで呼びに来なかったんだ?」

 

円堂「あ、いや、そ、それは……」

 

八幡「もしかして忘れてたのか?」

 

円堂「え、あ、いや…」

 

かなり動揺しまくっている。確実に忘れ去られてたようだ。

 

八幡「もしかしてお前らも忘れてたのか?」

 

オレはそう言いながら振り返る。すると、全員一斉に視線を逸らす。

 

八幡「お前ら……」

 

円堂「ごめん比企谷」

 

後ろで円堂が頭を下げて謝ってきた。

 

円堂「確かに比企谷が言っていた事は聞いていた。けどオレ監督の事で頭がいっぱいになってて忘れていた。だから本当にごめん」

 

顔をあげてどうして忘れたのか理由を言った後再度頭を下げてきた。

 

八幡「いいよ。そこまで怒ってねぇから」

 

円堂「本当か?」

 

八幡「ああ、本当だ」

 

円堂「そっか。良かった」

 

八幡「けど、次は気をつけろよ」

 

円堂「ああ、わかった」

 

八幡「お前らもな」

 

そう言うと全員頷く。よし、わかったのなら良い。けど昔の事を思い出したのはちょっと嫌だな。クラスの打ち上げに誘って貰えなかった思い出が蘇ってきやがった。

 

その後オレも混ざり練習をする。けれど監督がいない今、オレ達は不戦敗で負けてしまう。その事でモチベーションが下がり練習に身が入らない状態にある。そんな時だった。

 

土門「…鬼道さん」

 

その言葉を聞いたオレらは土門の視線の先を見ると鬼道がいた。

 

半田「偵察に来たんだな」

 

まぁ、そう考えるのが妥当だろうな。

 

目金「いやいや、不戦敗寸前の僕達を笑いに来たんですよ」

 

まぁ、そう思われても仕方ないよな。そんな事を言っているうちに円堂は鬼道の方へと向かっていった。ふと音無をみると少し不安そうな顔をしていた為、オレは音無に近づき。

 

八幡「大丈夫だ。鬼道を信じろ」

 

音無「はい、そうですね」

 

そして視線は円堂と鬼道の方へ移る。何を話しているかはこっからじゃあ聞こえてこない。そして数分後、会話が終了したのか2人はその場で別れる。鬼道は車に乗り、円堂はオレ達の方へ戻って来る。

 

染岡「あいつなんだって?」

 

円堂「今度一緒に練習する約束をしてきた」

 

染岡「はぁ?」

 

えー…あいつなにやってんの?ホント毎回毎回意味わかんねぇことするな。

 

 

そんな日から数日後、円堂がまた雷雷軒の人に監督になってもらえるように頼みに行ったらしい。ということで今日は円堂抜きで練習が始まる。染岡と風丸の指揮の中でだけどな。オフェンスやデフェンスに別れて練習をする。オレもその練習に混ざるが、新しいシュート技を編み出すためにもそっちの練習をする。けれど何回やっても失敗してしまう。一体何が足りないのだろうか。その原因の1つがチームのモチベーションが原因なのかもしれない。空気がなんだかなって感じである。そんな練習も終わりそれぞれ帰路に着く。

 

 

そしてその翌日

 

円堂「新監督だ!」

 

そう言って円堂が連れてきた人物は…

 

響木「響木 正剛だ、よろしく頼む。さぁ、決勝戦はもうすぐだ。お前ら全員鍛えてやる!」

 

「「「「「おう!」」」」」

 

ということで新監督になった響木監督に全員鍛え直される。前の冬海と違って的確なアドバイスとかもらう。フォーメーションやプレスのかけかたや、パス回しや、攻め方などのアドバイスをもらう。前とは違って厳しいがこっちの方が身が入るというもんだ。それにオレの新シュート技のアドバイスをくれた。そのおかげで完成させる事ができた。完成したことを知った円堂は見てみたいということで、見せることになった。見せるのはいいんだが円堂がそのシュートを受けることになった。なんでだよ!?でも、まぁいいだろう。見せてやる。これがオレの新必殺シュートだ!

 

八幡「せいっ!」

 

黒や、紫みたいな色のエネルギーがボールを纏い、ゴールへと向かっていく。そしてゴールの前に立っていた円堂はそのシュートに反応することができず、シュートはゴールネットを揺らした。

 

円堂「……すげぇ」

 

染岡「なんだ今の」

 

豪炎寺「すごい威力だな」

 

皆オレのシュートを見て驚きを隠せないご様子。

 

八幡「やっとできた」

 

響木「やったな比企谷」

 

八幡「はい、これも監督のアドバイスがあったおかげです」

 

響木「なぁに。それが監督の務めだからな。それに比企谷が努力したおかげでもあるんだぞ」

 

八幡「そうですか?」

 

響木「ああ、だから自分に自信をもて」

 

八幡「はい、わかりました」

 

豪炎寺「これなら帝国に張り合えそうだな」

 

八幡「ああ」

 

円堂「よぉーし!このシュートに名前をつけよう!」

 

と円堂が言ってくる。それを聞いて皆それぞれ考えた名前を次々に出してくる。染岡のドラゴンクラッシュの時と同じで全員楽しそうに名前を言っていく。

 

 

 

 

 

フッ、まったく。こいつらといると飽きねぇな。そんな輪に誘ってくれた円堂には感謝しねぇとな。

 

円堂「比企谷もなんか言えよ。自分の技だろ」

 

八幡「へいへい」

 

さぁてと、どんな名前にしましょうかね。

 

 

 

 




いかがでしたか?ではまたお会いしましょう。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。