海を駆ける傭兵   作:スフィラ

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低評価、罵詈雑言なんでもこい
来たら泣く


第五話

エドガーが敵を全滅させ、しばらく辺りを哨戒し散発的な戦闘をしたあと鎮守府へ戻るやいなや艦娘達に囲まれて感謝の言葉を浴びせられた

白崎が艦娘達との仲直りに成功したらしく一部の艦娘は白崎に抱きついて泣いていた

どうすればいいか分からない白崎の助けを求めるような視線にエドガーは諦めろという笑みで返した

 

そんなエドガー達から少し離れた場所で4人の艦娘がエドガー達を見ていた

赤城、木曽、霞、吹雪の最初にエドガーに会い、そして自らの保身の為にエドガーを利用しようとした艦娘達である

 

それに気づいたエドガーは艦娘達の囲いを抜け赤城達の元へ来た

 

「あ…あの…申し訳ありませs」

 

赤城が言い切る前にエドガーは順番に4人の頬を両手でつねっていく

困惑する赤城達にエドガーはこう言った

 

「これでチャラだ、提督から話は聞いたお前らも大変だったなクソ前任の元で戦わされて、だけどもう大丈夫だ今の提督はそんなことしない、君達を大切にしてくれるさ」

 

それを聞いた赤城達はその場で泣き出した

 

時間は夜の11時、泣き疲れて眠ってしまった3人の軽巡と駆逐艦をそれぞれの部屋に運んだ後エドガーと赤城は2人でACの下で話していた

 

「本当に申し訳ありませんでした」

 

「もう謝罪は提督から飽きるほど聞いた、それにクソみたいな上の下で戦う気持ちはよくわかる」

 

一度三大勢力の紛争で一時的にとあるE.G.F部隊の指揮下に入ったことがあった

 

その司令官が無能+クズでその部隊の士気は最悪だった覚えがある

最終的にその司令官は味方から撃たれて死んだ

ちなみに司令官の部屋に見物に行ったらキモい事の書いてある日記があった、とにかくキモかった、日記というより妄想を書き連ねたナニカだった、即刻燃やした

 

結局その部隊は死神部隊と呼ばれる正体不明のACに全滅させられた

俺は相手の弾切れで生き延びることができたが

 

「悔いしかないだろうな」

 

「え?」

 

「いや、こっちの話だ」

 

「そうですか…」

 

「もう遅いし寝るか、お前も疲れてるだろ?これからはゆっくり休めるんだから」

 

そう言ってACのハッチを開いて中に入ろうとすると「待ってください」と赤城に呼び止められる

 

「まさかそのロボットの中で寝るんですか?」 

 

「そうだが、何か問題が?」

 

「だったら鎮守府の空き部屋を使ってください、部屋も布団もボロボロですが、ロボットの中で寝るよりかはいいと思います」

 

「いいのか?」

 

「はい、それに本館には前提督が作らせた提督用の大きなお風呂もありますし」

 

「風呂があるのか?」

 

風呂と聞いてエドガーの目が光る

 

「成る程、それじゃあお言葉に甘えて」

 

赤城の案内で風呂まで連れて行ってもらう

エドガーのガレージがあった地域はでは温泉が有名で、それを目当てに遠くから数多くの傭兵がそこに訪れていた

エドガーも例外ではなく温泉に入り、そこにガレージを持とうと決めた

 

「ここです、今の時間なら誰もいないはずです、ではごゆっくり」

 

「あぁ、ありがとう」

 

赤城が去った後全裸になったエドガーは思い切り浴室への大きな扉を開ける

GREY LOTUS撃墜の依頼から数えて3日ほど風呂に入っていないということと赤城の今の時間なら誰もいないという言葉がエドガーの警戒心を解いていた

 

そして事件は起きる

 

「えっ?」

 

バターン!!

 

なんと先客がいたのだ

一糸纏わぬ状態で扉に手をかけようとしていた白崎、そしてその奥から戦艦、空母組がついてきていた

 

「やってしまった…」

 

振り返るとエドガーの使った棚の丁度死角になる場所に先客達の服が置いてあった

それを見たエドガーは1人で使うはずなのにこんな構造にした前提督を恨んだ

 

「あの…エドガーさん?」

 

「すまない…誰かが入っていないかしっかりと確認するべきだった…」

 

「いえ!大丈夫です!それにエドガーさんになら…

 

「すまない…本当にすまなかった…」

 

服を着直し、外で白崎達が出てくるのを待つ

しばらくして出てきた白崎の顔は赤く、その他はニヤニヤしながら白崎を突いていた

 

                       

 

「はぁ…」

 

水温が高めの湯に浸かると自然と口からため息が出る、3日で溜まった疲れがじわじわと抜けていくのを感じた

 

「さてと、これからどうするかね」

 

これからはここで傭兵として活動していくが問題はACの補給と整備である

別世界のここにAC用のパーツも燃料も弾薬もあるわけがない

 

明石と夕張の話では「私達と妖精さんがいま頑張っています!」とのことだったが果たしてうまくいくのだろうか

 

「まぁ任せよう」

 

肩まで湯船に沈める

かなり熱いがこうしてから100秒耐えるのが伝統らしい

 

そして事件は起きる

 

「はぁ〜哨戒任務はつかれるわね」

 

「でも、敵はいなかった」

 

「きっとあのエドガーって人が姫級の艦隊をやっつけてくれたからよ!また今度お礼をしなくちゃ」

 

「なのです!」

 

-第六駆逐隊IN-

 

「は?」

 

「あっ!エドガーさんだ!」

 

「「「「わーっ!」」」」

 

「ちょっ!お前らまぼぼぼぼぼ!?」

 

白崎達とは違い幼い彼女らには恥じらいが無い、そしてためらいも容赦もない

 

結局エドガーは第六駆逐隊と風呂に入り、更には寝床まで共にすることになった

 

「それにしても、よく今日知り合ったばかりの男と寝れる気になれるなお前らは」

 

「提督があなたは優しい人って言っていたもの!」

 

「優しい…ね」

 

「貴方こそ見ず知らずの私たちのことを助けてくれた」

 

「確かにそうかもしれんが俺は優しくなんかないぞ、大勢の人間を殺してきた、その中には仲が良かった奴だっている、でも殺した躊躇いなくな」

 

「…そう…なの?」

 

エドガーの言葉に場が重くなる

まずかったかと思ったが既に手遅れで、取り繕う気も無かったのでさっさと寝ようとした時電が口を開いた

 

「やっぱり、エドガーさんは優しいのです」

 

「は?」

 

「じゃあ、優しいのね!電は目を見ただけでその人がどんな人なのかすぐにわかるのよ!」

 

「へぇ…」

 

「響はいつも冷静で危ない時とかは皆んなに教えてくれるのよ!」

 

「雷は私たちが落ち込んでる時に元気付けてくれるの!雷のなでなでは司令官のなでなでに匹敵するわ!」

 

「じゃあ暁のいいところはなんだ?」

 

「ふぇっ!?私?」

 

姉妹のことは嬉しそうに語る暁だが、自分のことになると急にまごまごしはじめた

 

「えっと、私は…」

 

「暁は私たち姉妹を繋いでくれる、暁がいてくれたから私たちはみんな揃ってここにいる」

 

「どんな時も私たちを1番に考えてくれるわ!でもかなり無理しちゃう時があって心配だけど」

 

「そんな暁お姉ちゃんが電達は大好きなのです」

 

「響ぃ…雷ぃ…電ぁ…」

 

「いい妹達を持ったな」

 

そう言いうと暁は「ええ!」と満面の笑みで返してきた

 

「エドガーさんのいいところはなんだい?」

 

「俺か?」

 

いつのまにかエドガーの左腕にくっついている響が質問し、聞いてばかりじゃ不平等かとエドガーは答えを考える

 

「お前らの言う通り、俺は優しいのかもな」

 

思えばパートナーの少女は傭兵の溜まり場で姉と共に実績も信頼もない新人ストーカーということから誰とも契約出来ずにいたところを、姉妹揃ってエドガーが拾ったのだ

そこから依頼の報酬で2機もA-448/Cまで購入してやっていたので相当なお人好しと言える

 

「さて、もう12時過ぎだ、さっさと寝るぞ」

 

「「「「お休みなさい」」」」

 

電気を消し布団に入ると両隣に暁達がくっつき、余程疲れていたのだろうか直ぐに眠ってしまった

 

「身動きできん…」

 

腕をガッチリホールドされたエドガーはさらに寝相で暁達に怪我をさせてしまうかもしれないという不安に駆られ、眠れぬ夜を過ごした

 

 




駆逐艦の中では時雨が1番好き、次点で初月、春雨も可愛い

え?第六駆逐隊?
殿堂入りです

登場人物紹介

エドガーのパートナー

本名:姉フェル
妹フェリ

物心ついた時からとあるストーカーの元で過ごしていた双子の姉妹、そのストーカーが死亡した後教えてもらった知識を生かしてストーカーとして活動しようとするが、そもそもストーカーの需要が少なかったこと、使用するヘリが旧式だったこと、実績も信頼も無かった事により誰にも相手にされず途方に暮れていたところをエドガーに拾われた

その操縦技術はかなりのもので砲弾の飛び交う戦場に臆せず飛び込み必ず目標地点にACを投下する、特に姉の迫り来るミサイルをバレルロールで躱したという話はヘリパイの間で伝説となっている

姉はUNACを妹はエドガーをそれぞれ運ぶ、使用する機体は姉はミサイルポッド、オートキャノンで武装し、妹は武装は機首の機関砲のみで両側のコンテナにACの弾薬などの補給物資を搭載している

容姿は2人とも灰色のロングのストレートの髪の美少女服装はズボンがスカートに変わっている以外はエドガーとほぼ同じ、性格は姉は大人しく妹は活発、黙って立っていれば見分けがつかないほど似ているが胸の大きさで判別可能

2人ともエドガー以外、特に輸送に関する依頼を出しにきた他人にはかなり冷淡に接する、逆にエドガーにはべったり



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