リリカルの世界に転生?   作:Y's T

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これがホントの救出

奥の扉を入ると、玉座で座っているプレシアが驚いた顔をしている。

 

「……まさかあの数のゴーレムを突破してくるなんてね。驚きだわ。」

 

ゴーレムの強さは管理局でいう所の、魔導士ランクA相当の強さがある。

そう言いながらプレシアがなのは達の戦闘が映っているモニターを小さくして横にどかし

波留たちにデバイスと思われる杖を向ける。

 

〘あれってやっぱり勘違いされてるよな?〙

 

〘そうだな。〙

 

〘ですね。どうするんですか?〙

 

波留たちが念話で相談していると

 

「私の邪魔はさせないわ!あなたたちにも!管理局にも!」

 

そう言いながら魔力弾を多数放ってきた。

波留たちは躱しながら

 

「プレシア!待ってください!私たちは邪魔をしに来たんじゃありません!」

 

リニスが攻撃を躱しながらプレシアを説得する。

 

「不要になった使い魔の戯言なんて聞く耳、持たないわ!」

 

「!っ聞いてください!」

 

が全く聞こうとしない。ブリジットが反撃で数発の魔力弾を放つがリフレクションシールドではじき返される。

 

〘どうする波留?〙

 

ブリジットが念話で聞いてくるが、策がない。無いこともないが、今の状況ではかなり難しい。

するとプレシアからの攻撃が突然やんだ。どうしたのかと思ったら、なのは達の戦闘モニターが拡大された。そこには”スターライト・ブレイカー”を放つ、なのはの姿が映っていた。

 

「なに?あの砲撃?」

 

波留はつい声に出して、なのはの砲撃を見ている。ちらっと見たらプレシアもかなり驚いている。そこへリニスの教師心に火が付き解説が始まる。

 

「あれはですね、魔力収束ですね。体内を通さず直接使用する砲撃魔導士の最上級技術(エクストラスキル)

 一度使って戦闘空間にバラまいた魔力をもう一度、自分のもとに集める。

 しかも自分の魔力だけでなく戦闘空間なので相手が使用した魔力、今回はフェイトの

 魔力ですね。も集めてますね。」フンス!

 

リニスは満足した顔をしている。

聞き入っていた一同は我に返り、プレシアはハッとして

戦闘空間に雷を放ちフェイトが持っていた9個のジュエルシードを自分の手元に転移させた。

 

「これで管理局にも、この場所が知られたわね。

 あなた達のお仲間もじきに来るわね?」

 

プレシアの問いに波留は

 

「仲間?いいや違うぞ?」

 

「何を言って…、管理局はあなた達の仲間でしょ?」

 

プレシアが何を言っているんだという顔をしながら聞いてくる。

 

「あいつらは仲間なんかじゃないよ。ただクラスメートが困ってて

 助ける力があったから、流れで手を貸しているだけ。

 第一、いくら才能があるからってこんな子供に危険なことをさせる管理局に

 いい感情は持ってないよ。」

 

笑いながら、プレシアに説明する波留。

 

「じゃあ、あなた達はなんでここにきたのよ?」

 

「プレシア、私たちはあなた達を助けに来ました。」

 

プレシアの疑問にリニスが答える。

 

「嘘だわ!何年も研究したけど今の技術力ではアリシアは助からないのよ!

 だから私は、アルハザードの捜索を決めたの!その為にエネルギー結晶体の

 ジュエルシードを見つけその力を使ってアルハザードに行く為に…。」

 

プレシアは自分の思いの丈を吐き出した。

 

「なるほど…そのアリシア、本当に死んでいるか?」

 

ブリジットが疑問を投げかける。

 

「なんですって?」

 

「私は、似た症状の人間を治療したことがある。一度アリシアを診せてくれないか?」

 

「なんであなたなんかに……。」

 

「医者の資格も持っている。」

 

「管理外世界の資格なんて意味ないわ!」

 

「ならいいじゃないか。」

 

ブリジットとプレシアに会話に波留が割り込む。

 

「原因が分かって、治療出来たらラッキー。

 もし出来なかったらその時はアルハザードでもどこでも行けばいい。

 その時は、俺が持ってるジュエルシードも使えばいい。

 ダメでもともと、試してみる価値はあると思うけど?」

 

「プレシア…。」

 

波留の言葉に驚きを隠せないプレシアにリニスが近寄り声をかけた時、決心した顔になり

 

「こっちよ。ついてきて。」

 

奥の部屋に案内された。

 

 

そこには、フェイトと同じ顔の5歳くらいの女の子がカプセルの中にいた。

ブリジットが近づきカプセルに周りをグルグル回る。すると

 

「波留、カプセルの周りに結界を張ってくれ。」

 

「分かった。効果は?」

 

「反転封陣と似た効力で……。」

 

申し訳なさそうな顔で言うブリジットに

 

「…中のものを出さない為だね。」

 

波留は何ともない顔で答える。

結界が張られたのを確認すると、ブリジットはカプセルを開け始めた。

 

「あなた!何をするの!」

 

プレシアが駆け寄ろうとするがリニスに止められ、ブリジットが説明する。

 

「突然で悪いな、だが直接触れなければ確信が持てないし万が一が起きないように

 結界も張った。…そして今、確かめてみて確信した……。」

 

3人が固唾をのむ。

 

「……この子はまだ死んでいない。治療可能だ!」

 

それを聞いて泣き崩れるプレシア。リニスの目にも涙が溜まっている。

 

「まだ治療してないぞ!泣くには早すぎる。」

 

二人を見てブリジットが一喝する。

 

「ええ、そうね…。」「ごめんなさい。」

 

その二人を見てブリジットはうなずき、採ってきた結晶と薬草を出す。

 

 

まず薬草に魔力を使い乾燥させる(約5分)。次に魔力の球体で結晶を包み、結晶を半分に割る。すると中に水が入っていて割った結晶を器にしてその中に薬草と入っていた水を混ぜる。その水を徐々に熱していって、薬草を溶かす(約20分)。溶かした薬液を冷ます(約5分)。割った半分の結晶を粉まで砕き薬液に加えると淡く光輝く。

 

「………これで完成だ。あとは飲ませるんだが体にもあることをしなくてはならない。

 これには肉親の協力が必要だ。」

 

「いいわ!何をすればいいの?」

 

ブリジットがアリシアを起き上がらせ

 

「左右の手を握って、二人で円を作れ。」

 

プレシアの右手でアリシアの左手を左手で右手を握って円を作る。

 

「そしたら、右手から少しずつ魔力を流し左手で吸い上げる。」

 

すると、プレシアの顔がゆがみ始める。

アリシアの体は活動をしていなかったので体内の魔力循環がほぼ止まっていた為、淀んだ魔力が蓄積していた。要は血液と同じである。淀んだ魔力を自分の中に入れるためかなりの苦痛と嫌悪感がプレシアを襲っているだろう。だがこれは他人が出来ることではない。

肉親でなければ魔力の波長が合わずうまくいかないのだ。

しばらく魔力循環をするとアリシアの体が赤みを帯びてきた。

 

「良し。もういいぞ。よく頑張った!」

 

プレシアは四つん這いになり苦しそうだ。

 

「これで、体が薬を飲める。後は意識が戻るのを待つだけだ。」

 

「……あり、がとう

 

 ゴホッ」

 

するとプレシアが吐血した。

 

「プレシア!!」

 

リニスが駆け寄り、抱き支える。

 

「………当…然の、報い……ね」

 

「何を言ってるんですか!このままじゃ許しません!

 アリシアにはあなたが必要なんですよ!もちろんフェイトにも!」

 

「…そうね……フェイト………あの子、には…申し訳ない事をしたわ。」

 

リニスは泣きながらプレシアに声をかける。プレシアは自分がもう助からないという表情をし最後の言葉を発しようとした時

 

「……お…母、さん?…」

 

波留が抱えているアリシアが目を覚ます。

 

「…アリシア……」

 

涙を流し手を伸ばすプレシアに近づく波留。アリシアも手をどうにか動かしプレシアの手を取る。

二人の手をブリジットが上下から包み込み

 

「死なせないぞ。プレシア!」

 

そう言うと波留とプレシアの持っているジュエルシードを使いプレシアの治療を開始した。

ジュエルシードの力を使い、魔力で無菌室と同じ空間を作りプレシアの体をスキャンする。

全身に腫瘍が転移しており、本来なら助からないが今はジュエルシードの力がある。

この力を使い転移している臓器諸々の代用をしつつ腫瘍を取り除くのがブリジットの考えである。波留はアリシアをリニスに預け、無菌室結界の維持に注力する。

どれくらいの時間がたっただろうか、ようやくすべての腫瘍が取り除かれた。

腫瘍はその場で焼却され、プレシアは助かった。

 

 

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