リリカルの世界に転生?   作:Y's T

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新しい力

遠くで父親の叫び声が木霊する中、波留と亜樹は部屋に戻ってきて今後の相談を始めた。

もちろんアリアも一緒だ。亜樹がアリアを撫でながら

 

「それでお兄ちゃんどうするの?」

 

亜樹の質問に波留は考え込みながら

 

「う~ん。」

 

『原作を知っている筈なのになんで今回の犯人に気づかなかった?今回ははやての事を心配した

 ヴォルケンリッター達が起こした事件なのにシグナムのあの姿の画像を見るまで

 思い出せなかった。何故だ?前世の記憶が思い出しにくくなっているのか?

 原作では助からないアリシア達を助けてからどうも上手く前世の原作の記憶が出てこない。

 思い出すのに時間がかかる。』

 

ここで波留は前世の記憶を改めて思い出してみた。

・前世の記憶では父親の月山孝夫の記憶を持った転生者。ただしパラレルワールドの月山孝夫。

・そこでは結婚もしておらず独身で一人暮らし。漫画やアニメが好き。だがコミケやイベントには行かない。

・今いる世界が”魔法少女リリカルなのは”の世界でこの世界をアニメで見ていた。

・今はアニメの2期の時間である。

 

『うん。時間はかかるが思い出せる。だけど前みたいに直ぐには思い出せないな。

 これが致命的にならないといいんだけど…。』

 

「もう!お兄ちゃんってば!」

 

「ん?あぁ悪い悪い。んでこれからの事だろ?」

 

「そうだよ。さっきから呼んでるのに返事してくんないんだもん。」

 

考え事のせいであきを怒らせてしまった波留は

 

「ごめんて。」

 

何度も謝りどうにか許してもらえた。

 

「それで?どうするの?明日、シグナムさんに会いに行く?」

 

「うーん。それはまだやめておこう。」

 

「どうして?」

 

「今はまだちょっと早いかな。」

 

「早い?」

 

「そうだね。それよりアリア、亜樹の成長はどんな感じ?」

 

今まで亜樹に撫でられていたアリアが体を起こしながら答える。

 

「もういいぞ。基本もできてきたし自分の得意分野も見えてきた。」

 

「得意分野?なんだ亜樹?」

 

波留の質問に亜樹は構えを取りながら

 

「狙撃♪」

 

「狙撃?なんでまた?」

 

「さぁ?」

 

本人もよくわかっていないようだ。

 

「近距離も中距離も並みよりちょっと出来る位だ。だが遠距離はかなり素質がある。

 それもなのはみたい大威力砲撃とかではなく精密射撃がな。」

 

「要はスナイパーか?」

 

「そうだ。」

 

「そうか……。なら明日はフェイトの家に行こう。」

 

「なんで?」

 

アリアの補足で波留は明日の行き先を決めた。

 

「亜樹のデバイスを作ってもらおう。」

 

「ホント?」

 

「あぁ。」

 

「ぃぃぃいやった~!」

 

大喜びの亜樹を

 

「いつまで起きてるの!早く寝なさい!」

 

と奈々の雷が落ちた。

 


 

翌日、波留は学校でフェイトに放課後に亜樹と一緒に家に寄っていいかを聞くとすんなりOKを貰えた。

 

放課後になり、波留と亜樹、フェイトとアリシア、なぜかなのはとアリサとすずかまで一緒になってテスタロッサ家に向かっている。

 

「なんでお前たちまでいるんだ?」

 

波留のジト目になのはは怯みすずかはタジタジ、アリサが

 

「今日は習い事も無いし亜樹ちゃんとアリシア姉がニコニコだし、フェイトもなんだか

 ソワソワしてるからなんかあると思って。」

 

『はぁしょうがない着いたらバラすか。』

 

〘みんな、フェイト達の家に着いたら二人に魔法の事教えるぞ。〙

 

〘えぇ!?〙

 

〘教えちゃうの?〙

 

〘波留がそうするならいいよ。〙

 

念話で波留が皆に話すとなのは、アリシア、フェイトが驚きながらも了承する。

亜樹はいまいち判っていなかった。

そうこうしているうちにテスタロッサ家に到着した。

 

「たっだいま~」

「ただいま~」

 

「「「「「おじゃましまーす」」」」」

 

アリシアとフェイト続いてみんなが玄関に入っていく。そこへ

 

「おかえりなさい。アリシア、フェイト。

 そしていらっしゃい皆さん。」

 

出迎えてくれたのは子犬バージョンアルフを抱えたリニスだ。

 

「ただいまリニス、アルフも。」

 

「リニス、ママは?」

 

その答えが音を立ててやってきた。

バタバタと足音をさせながら部屋の奥からその人物はやってきた。

 

「おかえりなさいアリシア、フェイト!」

 

二人に抱きつく人物こそ母親のプレシアその人であった。

 

「ちょ、母さん。」

「ママ、く、苦し~。」

 

「はっ。ごめんなさい。可愛い愛娘達にいてもたってもいられなくて///」

 

「もぅ。プレシア。いい加減にしてください。毎日毎日、同じ事をして。

 それに今日はお客様も来ているというのに。」

 

ため息交じりでプレシアに説教をするリニスが「ごめんなさい」と謝ってきた。

 

「プレシアってこんな性格だっけ?」

 

波留は素直に疑問をぶつけた。

 

「いいえ。向こう(ミッドチルダ)に居るときはもっと静かでした。

 こっちに引っ越してきて二人が学校に通うようになってから徐々に今の感じになって

 いきました。」

 

「はは、そっかぁ。」

 

一同はあっけにとられるもリニスの案内でリビングに通される。

満足したのかテスタロッサ親子もリビングにやってくる。心なしかプレシアの顔が若返っているように見える。

 

「それで相談が有ると言うことだけれど何かしら?」

 

「その前にいいか?」

 

「ええ。」

 

波留が神妙な面持ちでアリサとすずかの方を向く。

 

「アリサ、すずか、二人に言っておかないといけないことがある。」

 

「何よ。」

 

「実は、ここにいる二人以外の人は皆、ある力が使えるんだ。」

 

「ある力?あんたの事だからまたとんでも力なんじゃないでしょうね?」

 

アリサが聞いてきた。

 

「まぁ、ある意味そうかもな。その力は魔法の力。」

 

「「魔法の力?」」

 

「そうだ。とはいっても漫画やアニメみたいな奴じゃなくってどちらかと言うと科学に近いかな。

 そしてリニス、アルフ。」

 

波留が呼ぶと、リニスに耳と尻尾が現れ、アルフは人化して見せた。

 

「この二人はプレシアとフェイトの使い魔なんだ。」

 

それからアリサとすずかにミッドチルダの事や魔法の事を教えて、亜樹が実際に部屋の中を飛んで見せた。

どうにか二人に納得してもらい今日の本題に入る。

 

「それで今日来た本当の理由なんだけど、亜樹にデバイスを作ってもらえないかな?」

 

「亜樹ちゃんにデバイスを?」

 

「あぁ。ブリジットのお墨付きだ。」

 

その言葉でリニスとプレシアには十分だった。

 

「分かったわ。亜樹ちゃんこっちの部屋に着て頂戴。あなたの測定を行うわ。」

 

「はーい。」

 

「ねえ波留。デバイスって何?」

 

そこへアリサが波留に聞いてきた。

 

「あぁそれは…。」

 

「それはね…。」

 

アリシアが割って入ってきた。何処からともなく出てきたホワイトボードを使い、イラストを交えた説明でとても分かりやすく皆に説明するアリシア。

 

「…という物なのだよ。」

 

説明が終わると「ふぅ。」と満足顔のアリシアに一同が拍手を送る。

そこへ測定が終わった亜樹たちが戻ってきた。

 

「あら?なんだか楽しそうね?こちらは終わったわ。」

 

「ありがとう。どれくらいで出来上がりそう?」

 

「そうね、2,3日もあれば完成するんじゃないかしら。」

 

「分かった。よろしくお願いします。」

 

波留が頭を下げると亜樹も波留の隣に来て

 

「お願いします。」

 

と頭を下げた。

 


 

そして3日後、亜樹のデバイスが完成したと聞いたので放課後に再びテスタロッサ家に寄ることにした。

今日はアリシアと3人で下校することになった。

なんでもなのはとフェイトのデバイスの修復が終わったらしく学校が終わった瞬間に本局に向かったそうだ。

 

「いらっしゃい。」

 

あきらかに元気がないプレシアが出迎えてくれた。

リビングに通されるとテーブルの上にリボンの巻かれた小箱がある。

 

「この中に亜樹ちゃんのデバイスが入っているわ。」

 

「開けていいですか?」

 

「えぇ。どうぞ。」

 

亜樹はゆっくりと箱を開けると中にはアリアに似た形をしたヘアピンが入っていた。

 

「これが…私のデバイス。」

 

「マスター認証はここでやればいいわ。」

 

「名前もないからつけてあげて?」

 

プレシアとリニスの言葉に亜樹は頷き自身のデバイスを付け魔法陣を展開する。

薄い黄色の魔法陣が展開する中マスター認証が始まる。

 

「ーマスター認証

 月山 亜樹

 私の愛機に名前を登録

 名前はレティシア

 

 レティシア・セットアップ!」

 

〈Get lady

 set up〉

 

光に包まれてバリアジャケットを装着していく。徐々に光が薄れて全貌が見えてきた。

その姿にその場にいた一同は驚愕した。

どこからどう見ても修道服だ。ピッタリサイズの白い手袋やゴツいコンバットブーツ、腰にはベルトに色々入りそうなポーチがついているが、そうシスターの恰好なのだ。そして何より一番驚くのがその背中に背負っている銃である。

見るからに狙撃銃であり形は後々に聞いたところドラグノフというソ連が開発した狙撃銃をモデルにしたものらしい。基本は遠距離からの狙撃がメインではあるが、近距離、中距離専用の対策もあるという。

 

「まぁなんというか……なんでシスター?」

 

波瑠疑問が秋の空に消えていった。

 

その頃、時空管理局本局メンテナンスルームではなのはとフェイト、それぞれの愛機の修理が完了し再会をしていた。

 

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