リリカルの世界に転生?   作:Y's T

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混戦

なのはとフェイトの窮地を救ったのはクイントだった。クイントが半身の状態でなのは達を気遣っているのを見て、キリエは更に追加の攻撃を仕掛ける。それが見えた2人とっさに声を上げる。

 

 

「「危ないっ!!」」

 

そんな2人の心配をよそにクイントは笑顔を向けながら

 

「大丈夫よ。」

 

そう言うとクイントの前に現れたのはロングコートの魔導服に身を包んだメガーヌがキリエの攻撃を防いでいた。

 

「まったくもう。

 隙を見せすぎよ!クイント!」

 

そんなメガーヌの小言をクイントは

 

「だって、メガーヌが防いでくれるのが分かったから♪」

 

笑顔で返され、メガーヌ自身は顔を赤くする。そんな彼女を微笑ましく見ながらクイントはメガーヌの横に並び立ち

 

「さてと、

 戦力差は明らかだと思うけど……、

 このまま引くか、投降してくれると

 お姉さんは嬉しいんだけど…

 まだ、やる?」

 

クイントのその言葉と最後の一言と共に乗せられた殺気にアミタとキリエは躊躇するがキリエが

 

「まだよ!ここで引き下がったら私たちの未来は閉ざされてしまうから……

 こんなところでは立ち止まれない!」

 

「そうです!私達には為さねばならないことがあるんです。」

 

キリエの言葉にアミタが付け加え共に銃を構える。そして

 

「「アクセラレーター!!」」

 

2人が光に包まれ高速で飛翔してくる。

クイントとメガーヌは同時になのは達に防御膜を張り、メガーヌは近くの3階建てのビルの屋上に、クイントはローラーブーツで街中を縦横無尽に走り回る。それを見てアミタはメガーヌを、キリエはクイントを追いかける。

 

「アスクレピオス……。」

 

メガーヌが呼びかけると彼女の両手に着けているグローブの装飾が光り、1本の杖が出てくる。メガーヌが杖を取ると

 

「わが身に宿れ、疾風の翼。

 若き双碗に力を与える祈りの光を。

 

 ブーストアップ・アクセラレイション!

 ブーストアップ・ストライクパワー!」

 

メガーヌは自身の両足とクイントの両腕に補助魔法を放ちそれぞれ、アミタとキリエの両名と対峙する。

アミタは相手の行動に警戒をして様子を伺っていたが、キリエはお構いなしにクイントに突進していった。

そんなキリエの突進をクイントはヒラリと躱し距離を取る。キリエはそのままクイントの躱した方に視線を移し更に追撃しようとするが、クイントはそのままローラーブーツの機能を活かし街中を縦横無尽に移動する。その姿は某漫画のエ○・ギアみたいだ。そんなクイントをキリエは飛翔しながらザッパー形態で攻撃をするが難なく躱される。それによりキリエのイライラは更に増していき両手に持っていたザッパーを一つに併せ大型なビー○ライフルの様な形態に変化させる。そして一発の大きなエネルギー弾を放つがクイントは難なく躱す。キリエはタイミングをずらしながら何発も放つがクイントには当たらない。そこでキリエは弾道を少しずらしワザと土煙を上げ煙幕を作る。その隙にエネルギーを溜め、先程よりも威力の大きいエネルギー弾を放つ。

エネルギー弾が直撃した瞬間大きな爆発が起きた。

 

「今度こそ仕留めた!」

 

と喜んだキリエだったが次の瞬間、その表情は曇る。

爆発が起き、盛大な土煙が立ち上る後方に青い道が出来ているのだ。その道”ウイングロード”にフィールド系のバリアを張りながら滑走するクイントの姿があった。

 

「ふぅ~、危なかったぁ。」

 

後ろ向きで走りながら驚くクイントは体制を整え

 

「それじゃあ今度はこっちから行かせてもらうわ!」

 

そう言いウイングロードを縦横無尽に張り巡らせ、キリエに迫る。

 

◇ ◇ ◇

 

一方のアミタはメガーヌに手も足も出ない状況にあった。

メガーヌと対峙したアミタはその恰好や先程の補助魔法を見て、遠距離や補助が得意と分析した。これならば普段の戦闘スタイルで十分に勝機がみえる。ましてや今は、アクセラレーターを使用している状態なので万が一もないだろうと思い、多少強引に力技でメガーヌに仕掛けた。()()()()()()なら起こさないミスだ。それ程までに妹のキリエの事が気がかりでしょうがないのだ。そんなアミタは正直、攻めあぐねている。

 

(くっ、距離を詰めれば攪乱され離れていき、距離ができれば無数の弾幕でこちらの足を止めてくる。かといって一気に詰めようとすると()()()()()()()()に邪魔される始末。)

 

メガーヌは中・遠距離共に黒いダガー”トーデス・ドルヒ”を召喚しそれを誘導したり爆破させたりしている。また、一気に距離を詰めてきたときは事前に周囲に待機召還していた小さな羽虫”インゼクト”の卵を羽化させて迎撃に当てている。彼女は召喚師、状況に応じ最適な召喚獣を使役するもの。そんなアミタの様子を見てメガーヌは

 

「どうかしら、そろそろ諦めない?

 戦力差は十分にわかってもらえたと思うのだけど。」

 

「いいえ!まだです!(とは言ってもあの方の言うとおり

 現状では打つ手なしですね。こうなっては

 奥の手を使うしか無いかもしれません。)」

 

アミタが覚悟を決め奥の手を使おうとした瞬間にメガーヌ目掛けて何処からともなく攻撃が放たれた。その攻撃にメガーヌは後ろに大きく飛んで躱し攻撃をした人物を探す。

すると近くのビルの屋上にピンクの髪でバイザーを付けた女の子らしき人物が3人、その手には大型のライフルらしきものを持っている。メガーヌがどうしたものかと考えているとクイントが愚痴をこぼしながらやってきた。

 

「もう嫌になっちゃうわ!」

 

「どうしたのクイント?」

 

機嫌の悪いクイントに横目で聞くメガーヌ

 

「せっかく楽しくなってきて、これからって時に

 邪魔が入ったのよ!」

 

そう言うとアミタの側にキリエが合流するのが見え、その後方と周辺に先程のピンクの髪でバイザーを付けた子達が複数人現れた。その様子を見てなのはとフェイトもクイント達と合流をする。

アミタの方もキリエが合流する。その姿は攻撃を受けたというよりもキツイ訓練でしごかれヘトヘトの様に見える。

 

「だ、大丈夫ですか?キリエ。」

 

アミタはオロオロしながらキリエを気遣うがキリエは息を切らせながら

 

「あ あの、お おば さん …ハァハァ

 何 様の つも り かしら …ハァハァ」

 

そんなキリエを見ながらアミタは相当、動き回されたのだろうと感じた。ようやく息が整ったキリエはやる気満々に右拳を左手に叩きつけ、ザッパーを両手に装備する。そして今にも飛び出そうとした瞬間、周りに居た一人が突然アミタとキリエの前に出てキリエの動きを制止する。

 

「ちょっとなによ。邪魔するんじゃないわよ!」

 

キリエは自身の行動を止められたことに腹を立てると前に出た子がトランシーバーの様なものを取り出した。

それをその場にいる全員に聞こえる様に向けるとトランシーバーの向こう側から声が聞こえてきた。

 

「この場は納めて欲しい。君たちの目的のものは手に入った。

 この子達と一緒に来て欲しい。」

 

その声は機械的な声でどうやら声を変えているみたいだ。

 

「逃がすと思っているの?」

 

クイントが一歩前に出ようとすると再びトランシーバーから

 

「その戦力でこの子達に勝てるつもりかい?

 君達もそこまで愚かではないだろう?

 ちなみにその場にいるこの子達と同じ数だけその周囲に待機させている。無茶はよしたまえ。

 これは警告だ。」

 

それを聞いてクイントはなのは達を見て、拳を降ろした。自分とメガーヌならこの状況でも打破できるだろう。

だが大きなダメージを負ったなのはとフェイトは難しいと判断した。その判断にメガーヌは賛成し彼女の肩に手をかける。

 

「仕方ないわ、クイント。」

 

「賢明な判断だ。」

 

そう言うとフローリアン姉妹はバイザーの子達と一緒に夜の街に消えていった。

 


 

時は少しさかのぼり波留達の方

 

「さてと、どうする?」

 

波瑠の問いかけにイリスは

 

⦅どうもしないわ。やることは同じ。⦆

 

そう言い、イリスが右手を上げると近くの重機からガトリング銃の銃身が姿を見せる。そして右手を振り下ろすと勢い良く銃身が回転し、けたたましい轟音が辺りに響き斉射された。狙いは波瑠のようで彼に向かって放たれる。波瑠がいたところは、着弾による土煙が立ち昇る。

 

「は、波瑠君!」

 

はやてが叫び手で顔を覆うが彼女を抱えている俊が

 

「大丈夫だよ。よく見てごらん。」

 

その言葉に恐る恐る顔を上げると煙が晴れた所は、弾痕だけで波瑠の姿はなかった。辺りを見回すと数m離れた所に立っていた。イリスはチッという声とともに再度ガトリング銃での斉射を行う。波瑠はその攻撃を右に左に走り回りながら回避をしその距離を徐々に詰めていく。距離にして10mを切った辺りで波瑠は一気に距離を詰め、ガトリング銃の懐に入り躱しながら展開していた自身のデバイスの小烏丸で銃身を斬った。

一方のイリスは波瑠が一気に距離を詰める時に周りにあった重機を対人近距離用に変形させ、波瑠が斬ったと同時に攻撃を加えた。ショベルカーやコンクリートクラッシャー、圧砕機が次々に波瑠を襲う。その攻撃を波瑠は後方に大きく宙返りし躱す。

着地と同時にデバイスを横に振り魔力球を3つ作る。

 

「様子見だ。技、借りるよクロノ。

 スティンガースナイプ!」

 

3つの魔力球はそれぞれ矢となり3台の重機に放たれた。3発とも命中はしたが大したダメージにはなっていない。それを見たイリスは勝ち誇ったような笑みを浮かべるが次の瞬間、波瑠は自身のデバイスをしっかり握り、3台の重機との距離を一気に詰めた。そしてそれぞれの接合部分を斬っていきバラバラにした。

 

⦅なっ!?⦆

 

イリスの悔しがる表情を見ながら波瑠はデバイスを彼女に向け

 

「まだやるかい?」

 

波瑠が諦めるよう催促した時に、イリスの表情が一瞬綻んだ。

次の瞬間、はやての悲鳴が聞こえ慌ててそちらを向くと太いワイヤーロープに拘束されているはやてと俊の姿があった。

2人共グルグル巻きにされて転がっていた。イリスはそこへ更にロープを使い2人を吊り上げた。そして、はやての方のロープで夜天の書を弄り取り出す。

 

「あ、アカン!」

 

波瑠が動こうとした時、イリスは

 

⦅動かないで。⦆

 

冷たく言い放ち、武装した重機で取り囲む。イリスは取り出した夜天の書を自分の方に手繰り寄せる。波瑠はどうにかできないかと考えるがいい案が思い浮かばない。そんな時、遠くからキーンという音と共に何かが近づいてくる。

波瑠がそちらを見ると青い光が尾を引いて飛んでくる。そして激しい音と共に何かが、いや何者かが着地した。

 

「ぷっはぁ。

 呼ばれて飛び出てジャジャジャジャーン!

 つよくて、すごくて、カッコいい!!

 雷神の襲撃者 レヴィ・ザ・スラッシャー参上!」

 

その直後に波瑠の周りの重機が破壊されていく。

 

「レヴィ、登場はカッコいいですが煙いです。」

 

⦅誰!⦆

 

「これは失礼。名乗り遅れました。

 星光の殲滅者 シュテル・ザ・デストラクターと申します。」

 

スパッ!スパッ!

するとはやてと俊のワイヤーロープが切断され2人が解放される。

 

「たわけども!

 まだやることはが残っておるだろうが!」

 

⦅今度は誰!?⦆

 

「我か?我こそは紫天の王にして闇統べる王

 ロード・ディアーチェとは我のことだ!」

 

波瑠達の窮地を救ったのはマテリアルズの3人だった。

 

「王様、助かった。でもどうしてここに?」

 

はやては疑問に思った。3人はエグザミア"永遠結晶"を探して市内のしかも今いる場所とは全くの正反対の場所を探すと言っていたのだ。それが何故か今ここにいて自分達の窮地を救ってくれた。波瑠はなんとなく予想がついた。そんな疑問に王様ことディアーチェは鼻の頭を指で掻きながら

 

「いやー、実はレヴィがな突然

 「あっちでなんか面白そうなことが起こってる!」

 なんて言いながら飛んでいくもんだから

 必死に追い掛けてきたのだ。」

 

「もう少しで見失うところでした。」

 

シュテルがついていくのがやっとだったみたいな顔をした。

 

「どうにか追いついたら先程の状況だったのでな…。」

 

ディアーチェはそっぽを向きながら耳を真っ赤にして答えた。

 

⦅…全く次から次へと……、邪魔しないでよ!!⦆

 

イリスが怒りを露わにすると、周囲の重機がそれに呼応するかのよう動き出す。

それを見てディアーチェは

 

「シュテル、レヴィ…」

 

「はい。」

「はーい。」

 

「…蹴散らせ!」

 

ディアーチェが指示を出すと、2人は即座に行動に移った。

レヴィはその速さを生かし一気に間合いを詰めると自身のデバイス、バルニフィカスをフェイトのバルディッシュみたいに鎌にして切り刻む。

シュテルはディアーチェから3歩ほど離れ、愛機ルシフェリオンを構えると周囲に9発の炎の弾が現れ

 

「パイロシューター!」

 

そう言い放つと9つの炎の弾は重機目掛けて飛んで行った。まるでなのはのアクセルシューターみたいに。

 

⦅…くっ!⦆

 

「なんだ、もう終わりか?」

 

ディアーチェがそう言うとレヴィとシュテルが何処から狙撃された。2人は難なく交わしディアーチェの側に戻る。それを見て波瑠は、はやての所に合流する。

 

「何者だ!!」

 

狙撃地点を睨みながらディアーチェが凄む。そこにはピンクの髪でバイザーを付けた女の子が1人、現れたと思ったらその周辺に複数の同じ格好をした者達が現れた。それは波瑠達がいる高速道路上も同じで、端的に言えば囲まれた状況だ。

 

⦅…なによ?あなた達は。⦆

 

どうやらあの子も知らないみたいだ。すると近くの1人がイリスに近づき耳打ちをする。イリスはそれを聞いてハッとした顔をして抵抗する意志を無くした。その光景を見ていたディアーチェはイライラが溜まって爆発寸前だ。

 

「ええぃ、いい加減にせんか塵芥共!」

 

ディアーチェはそう言い左手にデバイスのエルシニアクロイツを持ち右手に魔導書を召喚した。それを見たイリスは驚愕した。

 

「我が敵を射抜く剣の兵よ

 紫天の光の元、軍勢となりこの空を埋め尽くさん。

 

 剣兵召喚!

 乱数展開!

 

 滅ぼせ!

 

 レギオン・オブ・ドゥームブリンガー!」

 

無数の剣を召喚し相手に容赦なく叩きつける。が、ディアーチェがイライラしていたせいか威力は十分だが、制御が甘くなっていてその全てが簡単に防御されたように見えた。それを見て更に怒ったディアーチェは魔導書をしまい、普段はやらない接近戦を仕掛ける。それを見たシュテルとレヴィは即座に加勢する。

バイザー娘達は、シュテルとレヴィの攻撃は躱して対処しディアーチェの攻撃は受け止めて対処した。シュテルとレヴィ、特にシュテルはこのままでは不味いと感じどうにかディアーチェの下に行こうとするが、次から次へと邪魔が入るので中々近づけない。レヴィも攻撃が当たらないので見るからに苛立っている。

ディアーチェの方は幾度かの打ち合いの後、鍔迫り合いになり苦戦している。そんな時、ディアーチェの相手が鍔迫り合いの最中何やら呟いた。

 

「―――――――――。」

 

それを聞いたディアーチェは一度大きく後ろに飛んで距離を取った。少し考えて顔を上げると先程打ち合っていた相手が頷く。

 

「シュテル!レヴィ!

 

 …帰るぞ!」

 

ディアーチェが出した答えたは驚きのものだった。それと同時にバイザーの者たちも撤退していった。

ディアーチェ達3人は、波留達に挨拶もろくにしないまま、その場を去った。

 

「王様、どないしたんだろ?」

 

「さあ、な。」

 

はやての疑問にそう答える事しかできない波留だった。

その後、波留達のところに亜樹とゼストが合流する。2人が来れなかったのはバイザー達に囲まれ身動きが出来なかったようだ。それからホテルに戻り他の皆の無事を確認、情報の共有を行いその日はそのまま寝ることにした。

 


 

その頃、ディアーチェ達はある廃ビルの一室に居た。

そこにはアミタ達()()と数人のバイザー達がいた。そのバイザーの一人が何やらスマホの様なものを取り出すとそこに一人の男の立体映像が映りだした。が、胸から上は暗くなっていて人相が分からない。

 

「やぁ、よく来てくれたね。」

 

その声は男性の声でゆったりと余裕のある落ち着いた声だ。

 

「御託はいい。それよりも先程の話は本当だろうな?」

 

ディアーチェは苛立ちを抑えながら詰め寄ると

 

「永遠結晶・エグザミアの事かい?」

 

その言葉に一同は強く反応を示す。

 

「もちろん本当さ。その為にはここにいる皆の協力が必要になる。

 そちらの()()も協力してくれるかい?」

 

その質問にアミタが

 

「もちろんです。」

 

力強く答える。

 

「よろしい。かの結晶はこの街の海にある施設”オールストン・シー”に展示してある。

 本当は今すぐにでも確保に行きたいが今日は休んだ方がいい。

 決行は明晩、しっかり回復をして作戦を立ててから向かうといいだろう。

 作戦はこちらでもいくつか用意する。今日はもう休みたまえ。」

 

その言葉にディアーチェ達は納得できなかったがアミタとキリエは緊張の糸が切れその場でへたり込んだ。それを見たディアーチェはシュテルとレヴィに指示をして2人を治療と休息を取らせるためその部屋を後にした。

その場にはイリスと男が映っている端末、そして数人のバイザー達。するとイリスが

 

「あなたはなんで()()()()()()()博士……。」

 

「ハハハ、やっぱり君は気づいたか、イリス。

 なんてことはないさ、君と同じことをしたのさ。()()()()()()は取っておくものだよ。」

 

そう言う彼は”フィル・マクスウェル”かつてエルトリアの【惑星再生委員会】の最高責任者だった男で科学者。イリスの生みの親でもある人物。

 

「そう、それでこの子達は?」

 

イリスは悲しい表情で周りにいるバイザー達を見ながら問いかける。

 

「彼女たちは君の妹たちさ。正確には君のデータを元に改良・複製した者たちだ。

 イリス…すまなかったね。随分つらい思いをしただろう。もう大丈夫だ。」

 

その優しい言葉にイリスは安堵しきった表情をしている。

 

「イリス、すまないが君の手を借りたい。」

 

フィルの言葉にイリスは

 

「いいけど私は実体を持たない存在よ。できることが限られるわ。」

 

その言葉にフィルは微笑み

 

「それは問題ないさ。体ならそこにあるだろ?」

 

「そこにあるって、まさか…。」

 

「そうさ、彼女たちは魂無き器。最低限の自立思考をするだけの人形さ。」

 

イリスは悩んだがフィルの申し出を受け入れ自身のデータをその場にいた1人に移した。

 

そして夜が明ける。

 

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