翌日からリニスは月山家の飼い猫となった。
両親は一瞬、怪しんだがアリアが何か伝えたらしくすんなり受け入れた。
亜樹は目を輝かせて大喜びだ。
この日からリニスに先生になってもらい色々と教えてもらっている。
「……ミッドチルダ……管理局……ベルカ……。」
今は、リニスがいた世界の事を教えてもらっている。
新しい知識が増えるのが楽しい。ストラウスの記憶があるからなのか難しいことも容易に吸収できる。
これには理由があった。先日の
それまでは、断片的な思いや戦闘の知識が浮かんでは消えてを繰り返していたが、あの日以降、当時のストラウスの記憶と思いがはっきりと思い出せるようになったのだ。しかし一部の記憶だけがまだモヤがかかった状態だった。
この吸収速度にはリニスも驚きっぱなしだ。
魔法に関しても教えた術式は数回の練習で使えるようになり、次の日には効率よく改良されて運用している始末。
その日に出来なかった術式も、次の日には出来るようになっている。とんでもない生徒だった。
後日、このことを
それを聞いたリニスは、2,3日落ち込んだというのは、また別の話。
魔法の訓練を始めて数日。普段は魔力をほぼ0状態で過ごしている。それは他の魔導士に見つからないようにする為である。訓練をするときも人のいないところに移動し、周りに迷惑が掛からないように結界を張って行っている。ちなみにこの結界には魔導士に探知されない術式を組み込んでいる。
※訓練中のアリアとリニスは人型になって訓練をしています。
そんな中、クラスメイトの中にとんでもない魔力保有量の人物がいた。
高町なのはである。
『いくら、前世の知識で知っていたとはいえ実際感じるとすさまじいな?
さっきから冷や汗が止まらねぇ。さすが【魔王】』
波留はなのはの魔力量に驚いていた。
次の日曜日
親に買い物を頼まれた波留は4件目の店で無事にお目当てのものを見つけた。
買い物を終えて店を出た波留の視界に少し年上の男の子と女の子がいた。
「なぁんだ。おませちゃんか。」
そう言いその場を離れようとした瞬間、後ろから凄まじい光と共に巨大な木々が生えてきた。
波留は驚きつつもジュエルシードが関係していると判断し行動に移そうとした時、無数の桜色の光の玉が周辺を飛び回ってきた。どうやらエリアサーチのようだ。
波留が警戒していると、一際大きい木の上部に1本の桜色の魔力光が当たる。その直後、先程の3倍はあろうかという魔力砲が同じところに当たる。その瞬間あたり一面が桜色の光に包まれる。
「どうやら封印されたみたいだな。
やったのは………なのはか。」
遠くのビルの屋上になのはを見つけた波留はそうつぶやきながら、帰宅するのだった。
◇
『この1週間は平和だったなぁ。濃密ではあったけど。』
そう思いながら紅茶を飲む波留は今、月村邸のリビングにいる。
事の経緯の始まりは木曜日の高町家稽古の日である。この日、恭也から
「週末の休みに月村さんちに行くから波留もおいで。なのはも来るから。」
それを伝えられた翌日に学校で今度は、すずかに
「週末に家でお茶会をするから波留君も来てくれないかな?」
と誘われた。どうやらここ1週間、なのはが元気無いのが気になってたらしく皆でお茶会をしようとなったらしい。
どうして俺にと思って聞いたら、恭也さん→忍さん(すずかの姉)→すずか、という感じで情報が伝わったみたいだ。
ちなみに波留の濃厚な1週間はこんな感じだ
月曜日・早朝訓練(朝5:00~7:00)/学校/高町家稽古(16:00~18:00)/20:30位~22:00道場にて魔法訓練/就寝23:00
火曜日・早朝訓練(朝5:00~7:00)/学校/家の手伝い&道場で魔法訓練/21:00~22:00の間に就寝
水曜日・早朝訓練(朝5:00~7:00)/学校/帰宅後図書館orはやての家/20:30位~22:00道場にて魔法訓練/就寝23:00
木曜日・早朝訓練(朝5:00~7:00)/学校/高町家稽古(16:00~18:00)/20:30位~22:00道場にて魔法訓練/就寝23:00
金曜日・早朝訓練(朝5:00~7:00)/学校/家の手伝い&道場で魔法訓練/21:00~22:00の間に就寝
土曜日・早朝訓練(朝5:00~7:00)/学校/夕方まで自由/20:30位~22:00道場にて魔法訓練/就寝23:00
日曜日・早朝訓練(朝5:00~7:00)/夕方まで自由/20:00~21:00道場でブリジットと実践訓練/22:00就寝
これ、普通なら倒れますね。自分で考えていてなんですが作者なら倒れますきっと。
でも原作コミックでもなのはが似たような事をやっていましたよ!
そんな濃厚な1週間を過ごしていた波留とはまた別の意味で濃厚な1週間を過ごしていたのが、なのはである。
アリサたちの誘いは断るわ、日に日に元気が無くなっていくわで、心配した二人が今日のお茶会を開いたのだ。
「あ~おいし。それにしても噂には聞いていたがホントに猫が多いな?」
波留は紅茶を飲みつつ寄ってきた猫たちをあやす。
それを見てフフッと笑う、なのはとすずか。アリサは呆れた顔をしている。
それもそのはず、あやし始めると次から次へと猫が寄ってきて波留が見えなくなっていくのだった。
場所を庭先に移動し引き続きお茶会を楽しむ。
すると波留が、なのはの連れ来たフェレット(ユーノ)をじっと見ていた。
「フーン。これが噂のユーノかぁ……。
……ほんとにフェレットか?」
固まるユーノに、「そ、そうだよ。」と慌てて答えるなのは。
『バレバレだっての。』そう思い波留は
「ま、いっか。」そう言いながら紅茶を飲む。
すると月村邸の敷地内から突然、ジュエルシードの反応がしだした。
慌てるなのはとユーノ。ユーノが駆け出しなのはが追いかけた。
どうやらユーノを探す振りして封印するらしい。
波留は様子を見ることした。
少しして、黄色い光が一瞬見えた。別の魔導士が来たみたいだ。以前、神社で会ったフェイトという娘だろう。
波留はリニスから特徴を聞いていたので魔力の光で判断した。
しばらくすると戦闘は終了したみたいだ。
さすがに遅いと思ったアリサたちが探しに行こうとしたら、ユーノが戻ってきた。
直ぐに恭也さんたちを呼んで、なのはを探す。
なのはを見つけたころには日が傾き始めていた。本人曰く
「ユーノ君を探していたら転んで気絶してたみたい。」
それを聞いた波留は『負けたか。』
そう思いながら、夕日を見つめる。