ヤンデレは突然に   作:ぽぽろ

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何か途中まで書いてあったので初投稿します(?)


生徒会長は突然に

果林さんと別れてすぐ、教室へ急ぐべく走って戻っていた時に呼ばれた気がして振り向く

 

「廊下は走っては行けませんよ」

「はい、すいませんって……栞子ちゃんか」

 

腕を組んでこちらをじっとこちらを見ている栞子ちゃん。真面目でボランティア精神にも溢れていて、とても良い後輩だ。仲間になりたそうな目でこちらを見ているような気がしなくもないけどそんな気がしないでもない。

そして、お返しにじっと見つめ返すと頬が赤くなってそっぽ向いてしまった。

前から彼女のそのツンデレ的な態度と八重歯と合わさって猫っぽいと思っている。栞子ちゃんに猫耳、とても合うのではないだろうか。

 

「あの、えっと…実は生徒会の仕事を手伝って欲しいのですが……」

「ごめんなさい、今ネコ缶持ってないんです……」

「私は猫ではありません」

 

つい、猫に意識を持っていかれて口に出した言葉に対し目を釣り上げこちらを睨んでいる栞子ちゃんは、本当に毛を逆立て威嚇している猫の様でクスリと笑ってしまう。

更に目を釣り上げて睨まれたけれど

 

「それで手伝って貰えないのでしょうか」

「いや、今から授業……」

 

今から授業をサボれとでもいうのだろうか。

確かに朝の一件から後ろの席の愛から注がれる視線は僕の身体を鋭く突き刺さってくるし、果林さんも何だかあの後から対応が少し冷たい。何だかとても居づらい雰囲気を感じる。

サボりたいけれど、その後の愛が怖い。あいつ、見た目ギャルなのに中身が真面目だからサボると怖いのだ。栞子ちゃんも生徒会長としてサボる訳には行かないはずだし。

 

「先生方からには私から話は通しておきますのでご安心を」

「うん、ならやるよ」

 

授業をサボれるのならやろう。後は怖いけど

 

§§§

 

場所は変わって生徒会室、手伝って貰いたい事とは荷物の整理だった。中には重い荷物もあって確かに女の子一人じゃ無理だろう。

途中栞子ちゃんがよろけて僕に当たってきたり抱き締めるような格好になってしまった時もあったけれど、それだけ荷物は重かったので僕がやるべきだったのだろう。

 

「最近忙しくて出来ていなかったのでとても助かりました。ありがとうございます。お礼といったお礼は出来ませんが……」

「いや、授業サボれたからラッキーだったし全然いいよ」

 

外は日が沈む途中であり、昼休みからかなりの時間が経ってしまっている。

携帯を開くと膨大な量のメールが愛から来ていた、『どこいるの?』とか『何してるの?』とか『早く戻ってきて』等でいつものメールと違って絵文字が一切使われてなくて何故か恐怖を感じるけれど後でスイーツでも買っていけば機嫌は直るだろう。きっと授業をサボったことに対する怒りだろうし

 

「いや…でもそれは……」

「後輩が困っているのを助けただけだよ。まあ、どうしてもって言うのなら相談事を聞いて欲しいかな」

「そのくらいなら全然大丈夫ですよ」

 

生徒会室の椅子に座ると栞子ちゃんがお茶を入れてくれた。それを一口飲み僕は口火を切った

 

「えっとね、僕、ラブレターを貰ったんだ」

「えぇ、知ってます。なので出してください」

「え?あぁ、うん、これなんだけど」

 

朝から制服のポケットに入れっぱなしになっている手紙を取り出して栞子ちゃんに渡す、彼女は受け取るや否やその手紙をビリビリと破いた。そのままその紙くずを力任せにゴミ箱に投げ捨てた。

 

「あぁ!!」

「これは不要物です。生徒会長として認められません」

「だからって破くことは……」

「何か文句でも?」

「いや、ないです……」

 

愚にもつかないと言った様な毅然とした態度で、前に同好会と対立していた時を思わせる有無を言わせないほどの強い迫力につい竦んでしまう。

 

「まさか学校にこんなものがあるとは、もっと点検をこまめにしなければ行けませんね。まさかこんなものを間に受けている訳ではありませんよね?"愛さんや果林さんの言う通り"ただの不要物であり、悪戯です。なので、生徒会長として処分しました。何か間違ってましたか?」

 

ここまで三人に聞いたけれど、皆悪戯だと口を揃えて言っている。これは悪戯だと信じるべきなのだろうか。いや、僕はこれを本物だと信じたい。まぁ、信じたい理由はただ彼女が欲しいというくだらない理由なのだけれど

 

「……いや、間違ってないけど僕だって彼女がいる生活って憧れるんだよね。幸せの桃色高校生活を送りたくて」

「確かに高校生活そういった色恋にかまけている人も居るようですが、貴方には必要ありません、貴方には私がいるではありませんか」

「……それはどういう意味かな」

 

僕の顔から一筋の脂汗が流れた。嫌な予感がする。直感的に僕はそう感じ取ったが、栞子ちゃんのさっきの言葉の真意を知りたいと思う好奇心には勝てなかった。好奇心は猫をも殺すという外国の諺があるけれど実際にその通りで好奇心程役に立つものもないけど身を危険に晒す要因にもなるのが好奇心だ。これ程質問を返した事を悔いたこともない

 

「貴方には私以外の人は必要ありませんので」

 

栞子ちゃんの目は妄念と執着で蓋をしたかの様な昏い瞳で僕をじっと見つめていた。

また一筋の汗が落ちた。




あと愛さん、果林さん、栞子の個別ルートで終わりでございます。 因みにラブレターを書いたのはどっかのモブ子ちゃんです。知らんけど。またこんど!
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