この間、FGOやウマ娘にハマってしまい……言い訳してしまいましたが、楽しんで頂ければ幸いです。
ウォンフウの目の前にはセイリュードと戦ったラット・メモリアンが立っている。
『ッ!』
まず、ラット・メモリアンが動く。鋭い爪を振り下ろすが、ウォンフウは右腕で受け止め、逆の左腕のビャックロー・ナックルモードで腹部に一撃を入れた。
「まだダ!」
怯んだ隙に、回し蹴りを入れ、両腕のビャックローでラット・メモリアンを切り裂く。
「風裂・交刃!」
風を纏った一撃でラット・メモリアンは切り裂かれ消滅した。
「よし!まだまダ!」
その次に現れたのはカクタス・メモリアン、早速トゲをウォンフウ目掛けて飛ばすが、その明確すぎる殺意を乗せた攻撃はウォンフウには当てらなかった。
「そんな攻撃!アタシには当たらないヨ!」
片方のビャックローに風を纏わせ、力を込めて斬撃を放つ。
「風裂・一刃!」
トゲを放ち抵抗したカクタス・メモリアンに半月状の一撃を浴びせることで消滅した。
「次はお前ダ!」
3体目は……シューザックであった。
「今度は負けなイ!」
その隙を狙ったシューザックは弓を引き、矢を放つ。ウォンフウはビャックローで防ぎ、逆にその爪でシューザックを狙うが、シューザーアロウで逆に防がれる。
「……ッ!」
シューザーアロウから再び放たれた矢はホーミングしてウォンフウを狙う。
「その手はもう効かないヨ!」
ジャンプをし、回し蹴りで矢を落とすと、その勢いでシューザックの顔面を蹴られてよろける。
「今ダ!」
ビャックローを振り下ろすが避けられると、隙を入れずに攻撃を続けるが、それも避けられる。
「しゃがんで!?」
シューザーアロウで袈裟斬りを繰り出され、ビャックロウで防ぐ、
「……!」
その直後、シューザックの身体は紅く燃え上がる。
「またこの技カ!」
その纏った燃え盛る炎の如く、シューザックの猛攻がウォンフウを襲う。
「ッ!」
ビャックロウ・ナックルモードに形を変えて再び防ぐが、その防御は崩れかけていた。
(熱が篭って……意識が……)
その隙にシューザーアロウの一太刀はウォンフウに浴びせる。
──────※──────
「ふぅ……またダメだったヨ」
VRゴーグルを外して、息を着く明倫。シューザックに2連敗し気落ちする。
「この敵はホントに強いナ……対策を晴人に聞いて見るカ〜」
次は負けない。そう意気込み、シャワーを浴びに下へ降りる明倫。
その顔はやる気に満ちていた。
「また違ったか」
その場を後にしようとする翔真。その後ろでは炎に包まれ消滅したメモリアンがいた。
今回もまた、敵討ちであるメモリアンではなかった。そんな中、翠を助けた事に頭をよぎる。
(この力は誰かを守る為に使っても良いんだよな。もし、仇を取れたなら──)
しかし、すぐに頭を横に振り否定した。
(今の俺にそんな感情を持つ資格はない)
そして、その場を後にする翔真──
「へぇー、アイツが朱雀の適合者ねぇ」
それをビルの屋上から見るポンチョ姿の男がトウコツと共に居た。
「これ以外にも青龍、白虎も存在しています。あなたのお力をお貸しいただきたいです」
「うん。というのは簡単さ。」
ポンチョの男の返答にうっすらと目を開く。
「ほう」
「その2人の実力をその場で見たい訳さ」
「……出てきなさい」
音もなく空から降り、トウコツの側に現れたのは、ツバメの怪人スワロー・メモリアンがその姿をポンチョの男に見せる。
「トウコツ様。話は聞きましたが、この男の手を借りずに倒しても構いませんね」
「へぇー面白いこと言うねぇ」
ポンチョの男がニヤッと笑う。
それはたわいもない顔だが、スワロー・メモリアンは恐怖を感じ、後ずさる。
(触手で絡みつかれた目線。今にでもこの俺を……)
「どうかしましたか?」
「何でもありません。トウコツ様。この男の命に従います」
己の危機を察した、スワロー・メモリアンは弁え、ポンチョの男の意見を素直に聞く事にした。
「うん、よろしくねぇ。青龍か白虎、見つけらたらさぁ連絡してよね」
「という訳です……期待してますよ」
ポンチョの男が手を振り、トウコツもまた闇の中へ消えた。
――――*――――
昼下がり、教室では明倫と美風が楽しく談笑していた。
「李家特製の麻婆豆腐、味を変えたから食べるのをオススメするヨ」
「そっか。今度行こうかな」
美風が興味を示すと、明倫が彼女の方を見る。
「本当カ!?嬉しいヨ!」
「いつかは分からないけどね」
「それでもありがとうダ!」
(すっごい喜んでる)
目を輝かせて喜ぶ明倫。それを見て可愛いなぁと思う美風。
「李さんと大羽さん、急に仲良くなってる」
「でも、いいじゃん!楽しそうだし。ウチらも入ろっか!」
由美子と和実も2人のやり取り見て、会話に参加することにした。
「仲良いなぁ」
「女心はなんとやらかな?」
「それは少し違うぞ……健吾」
親友の少しズレた感想にツッコミを入れる幹也。
晴人はそれを見て微笑む。
(明倫さんとミカちゃん、仲良くなったんだな)
チャイムが鳴り、次の授業は国語。つまり、玄斗が来る為、生徒達は慌てて席に着く。
「よし、授業を始める──」
終業のチャイムが鳴り響くと、玄斗は晴人の方に目を向ける。
「寺野……ちょっといいか?」
「はい、どうしましたか?」
「その──」
【亀沢先生、至急職員室までお願いします】
呼び出しを受け、玄斗は手を止める。
「済まない。気のせいだった」
(何を言おうとしたんだよ。俺は……まだ確信でも無いのに)
馬鹿なことを考えたもんだと自身に言う玄斗。それを頭の隅に置いておく事が今は職員室へと急ぐ事にした。
──────※──────
昼休みになり、生徒達は、食堂や購買部に行くなか、その上空では……。
「見つからない……どこだ?青龍……それに白虎……同胞はこの辺りで倒された。つまり、ここにいる可能性が……」
スワロー・メモリアンが周りを見下ろす。晴人らのブレスレットのサーチを避けつつ、目を皿にするが如く探していると……
「誰かを襲うか……アレにするか?」
目をつけたのは……自身の机で考え込む玄斗であった。
「あの男……弱そうな教師、なら奴らが来る可能性があるな!」
地上に降り、サングラスのをかけた黒スーツの男に姿を変え、周りを警戒しつつ玄斗を監視するのであった。
―――*―――
授業終え、家路にたどり着き、モンドの部屋を晴人は尋ねる。
「今帰りました。見せたいものと言うのは?」
「これさ」
龍の頭部をイメージした装飾、その両隣と上には三本の爪が装着されていた。
「新しい武器ですね!」
目を輝かせる晴人にモンドは微笑みながら答える。
「ドラグファング、これがその武器の名前さ、セイリューバー・ガンモードの強化にも使える代物だ」
「ありがとうございます!この力で僕はまた誰かを守ってみせます」
「それと……出来たよ。ゲンブブレス」
晴人に見せたのは黒と緑のカラーリングで、蛇の装飾があしらわれたブレスレットだった。
「後は適合者ですね……」
「そうだね。後は朱雀のを改良出来ればいいんだけど」
「あの人はやるべき事があるから、おそらく無理かと……」
晴人が何処か諦めた表情を浮かべる中、モンドはある物を渡す。これは?な顔を浮かべる晴人にモンドは説明する。
「簡易式転送装置、このラボに繋げる事ができる代物さ。彼にあったらコレで……範囲はそこそこあるから、僕が説得してブレスレットにする」
「大胆ですね……」
不敵な笑みを浮かべたモンドにキョトンとなる晴人。そんな空間を裂く音が鳴り響く。
「そうでもしないと……!?」
「メモリアン!モンドさん!」
「場所は……君が初めてセイリュードーになった地点だ!明倫君にも伝わえておく、急ぐんだ!」
「了解です!」
転送装置をポケットに入れて晴人は現場へと向かった。
──────*──────
メモリアンの反応がする数分前、玄斗は帰路へ向かっていた。
(また言えなかった……もしかしたら俺の見間違いか……そう思えば楽になるのか?)
そう考えていると目の前にサングラスをかけたスーツの男が立っているのに気づく。
だが、その風貌に玄斗は警戒をする。
(なんだ?この男?サングラス越しでも感じる不快感は)
今すぐにでも逃げ出したい、そう心に決めた中、スーツの男が口を開く。
「お前を襲えば、青龍と白虎が来る死んでもらう」
スワロー・メモリアンにその姿を変えて、玄斗にじわりじわりと迫る。
(何を言っているんだ!?こいつは……足が動かない!)
恐怖心が足を縛り付ける。それを見たスワロー・メモリアンはマチェットを取りだしこちらに向かう。
「来ないか。だが、死んでもらおう!」
「させるかッ!」
張り上げた声と共にタックルを決めて、スワロー・メモリアンの体勢を崩したのは……晴人であった
「寺野!?」
「先生……」
「晴人!敵は何処ダ……!?」
駆けつけた明倫もまた玄斗の存在に気付く。
「李……お前達何でここに?」
「当たりみたいだな……」
スワロー・メモリアンが襲い掛かるが、明倫と晴人は玄斗を庇いマチェットの一撃を避ける。
(晴人くん達!彼の前でセイリュードになるんだ)
(ですが……)
通信越しのモンドの案に晴人は驚きを見せる。
(玄武に反応があった。話は僕がつける、だから今君らが戦うんだ!)
「わかりました。明倫さん、戦おう。話はモンドさんがつけてくれる」
「わかった!いくゾ……晴人!」
「龍装!・白装!」
教え子が青龍と白虎の鎧装を纏う。その姿に玄斗は混乱しているが、何処か安心感も覚えていた。
(あの姿は、やはり寺野だったのか……)
「亀沢先生……下がってください」
「話はその後にダ……下がって先生」
「わ、わかった」
玄斗が下がるのを見てスワロー・メモリアンは口を開く。
「戯言は終わったか」
「何?」
マスクの下でスワロー・メモリアンを睨む。
「お前らをおびき出すのに利用した……それだけだッ!」
翼を拡げ、空高く飛ぶと急降下でセイリュードに斬り掛かる。だが、セイリューバーで防ぐ。
倒せまいと考えたスワロー・メモリアンは上昇して空に逃げるが……。
「させるカ!」
壁を蹴り空まで跳んだウォンフウがビャックロウでスワロー・メモリアンの翼を押さえつつ、地に落とす。
落下の際を見逃さず、セイリュードはセイリューバー・銃モードの引き金を弾く。
「ぐわぁぁぁぁッ!」
ほぼ無抵抗の状態でくらい、上に持ち上げられる。それを見逃さないウォンフウのビャックロウが翼を切り裂き地面に墜落させる。
「舐めやが──ッ!」
言い切る前に、セイリュードとウォンフウのダブルキックをくらいよろけてしまう。
「まだまだッ!」
「これもどうダ!」
セイリューバーとビャックロウをもくらい、吹き飛ばされる。
「調子に乗るな!」
羽を抜き手裏剣に変え、2人に投げる。
「グッ!」
「キャッ!」
その隙を狙い、翼を羽ばたかせ、空高く上昇し!滑空してセイリュードとウォンフウをマチェットの斬撃で鎧装に火花を散らす。
「オラオラ!どうした!」
倒れる2人を見てスワロー・メモリアンは笑う。それを見た玄斗は何も出来ず歯痒い思いだった。
(俺はただ見届けるだけで、何もできないのか?)
壁に手を打ち付ける事でしか、今の状況を見る事が玄斗の限界であった。
──────※──────
「うわっと!晴人、コイツ手強いゾ!」
自身に向けて投げられた羽手裏剣を風刃で相殺するウォンフウ。セイリュードはセイリューバーで羽手裏剣を撃ち落としながら考える。
(敵はさっきより高く昇ってる……なら! )
「明倫さん、さっきと同じ壁を蹴って、風の刃飛ばして!」
「策があるんだナ!任せろ!」
胸をドンと叩き、行動に移すウォンフウ。
「ドラグファング!」
光の粒子から、龍の牙をモチーフとした武装を手にして、セイリューバー・銃モードにセットする。
「風刃・乱れ!」
「無駄だ!」
目の前に来る風の刃を羽手裏剣で相殺し、余裕を持ったのか、笑う。
「ハッハッハッ!どうした!?どうした!?」
「そこだ!ドラグバースト・ファング!!」
巨大な龍の顎がスワロー・メモリアンを噛み砕くが如く飲み込むと、全身から火花をあげて墜落する。
「やったナ!晴人!」
「うん……トドメだ!」
銃モードからドラグファングを外し、右手にセットする。
「青龍牙撃!」
「風裂・交刃!」
拳から放たれた龍がスワロー・メモリアンの身体を貫き、クロス状の風の刃で切り裂かれる。
「俺の手柄がァァァァァ!」
断末魔と共に爆発した、スワロー・メモリアンを背にして、2人は変身を解除した。
──────※──────
廃墟になったバーに玄斗、晴人、明倫が立つ。その場にあるのは長い沈黙であった。
「寺野、それに李……いつからこんな事を?」
「例の女子高生行方不明事件の少し前からです」
「アタシはそれからしばらく……」
「誰がその力を2人に?」
玄斗が2人に疑問を投げかけていると、そこに現れたのは……。
「俺の出番は無いみたいだな」
「あなたは!」
翔真であった。事が終わったとみた彼が帰ろうとした時、晴人のスマホが鳴る。電話の相手はモンドであった。
『晴人くん……例の装置を使うんだ』
『え?それはもしかして』
『君の担任が玄武の適合者だ。それに……朱雀の適合者もいるなら都合がいい。転送装置を使えば僕のラボまでいける。そこで話をする』
「わかりました……明倫さんに先生、それに朱雀の適合者も来て欲しいそうです」
「さっきの電話は誰だ?寺野?」
「俺は1人でやれる。余計な事──」
言い切る前に晴人は強引であったが、転送装置を使う。すると、青白い光と共に4人はその場から消えるのであった。
──────*──────
「ここは……ラボ見たいだな」
玄斗が当たりを確認する。そこに居たのは……。
「初めまして。私はモンド・センヴィレッジ……晴人くんと明倫ちゃんに力を与えた男です」
「貴方が……あの……」
今ここに、四神の戦士が揃おうとしていた。
──────※──────
そして……。
「スワローの奴、先走って……でも、まぁ僕ちゃんが倒すのに変わらないよねぇ」
ポンチョの男が廃墟を後にしようとした時だった。
「何だ?あんちゃん……新参──」
ホームレスの男がポンチョの男に近寄ろうにも近づけなかった、何故なら……。
「悪いねぇ。僕ちゃんのお仕事何だよねぇ、人間は誰であろうと記憶を奪うのは……ね!」
クラゲのような触手を突き刺し、ホームレスの男から記憶を抜き去り消滅させた。
ポンチョの男はその場を後にする。
「これは期待できますねぇ」
遠くから見ていたトウコツがそう言い、影と混ざりその場を後にした。
それを遠くから見ていたトウコツが笑い、影と混ざりその場を後にした。