サッカー選手がダンジョンにいるのは間違っている 作:Jade dream
最近は忙しくて筆が進まず期間が約2ヶ月程空いてしまいました。
それでもなんとか執筆出来たので是非とも読んでいただければ私はとても喜びます。
評価やコメントを頂けたらモチベーションUPに繋がりもしかしたら投稿期間がもっと短くなるかもしれません。
長々と語ってしまい申し訳ありません、それでは本編どうぞ!
変更点
回想シーンにおいて主人公のセリフを一部変更しました
日向達はティオネ達と合流しフィンの所へ戻っていた。
「いやー、それにしても危なかったね。」
「そうですね、こっちもあと少しで死者が出るところでした。」
「そういえばあの子はどこのファミリアなんだろ。」
「あの子って?」
「ミノタウロスに殺されそうだった少年です。」
「あー、確か白髪で緋眼なんだっけ?そんなに目立つ冒険者そうそういないからすぐ見つかると思うけどなー?」
「いくら目立つからってここは世界中から冒険者になりたいやつが集まるのよ?いったい今何個のファミリアがあって何人の冒険者がいるかなんて考えるだけで億劫よ。」
「そうですね、出来れば僕も話をしたかったんですがやっぱり無理ですかね。」
「そうね多分そうそう運が良くないと無理ね。
それにしても日向はいつになったら私たちに敬語を辞めてくれるのかしら?」
「これは僕の性分なので諦めてくれるとありがたいのですが。」
「そうは言ってもアイズ達には普通じゃない。」
「アイズはなんていうか妹みたいなものなので、ベートに関しては敬語を使う気が最初はあったんですけど無くなりました。」
「年は日向の方が下なのに。」
「俺にも敬語を使えよ。」
「今更変えても慣れないからね。」
「あ、みんな見て団長達だよ!」
「やっと着きましたね。」
「結局敬語は直さないのね。」
「勘弁してくださいよ、ティオネさん。」
「それでも考えといてね。」
「はい。分かりました。」
「みんなお疲れ様。この階層のミノタウロスは被害なく倒せたけど日向達はどうかな?」
「私達の方は冒険者に被害はありませんでした、団長。」
「此方は途中、冒険者の一人が襲われて怪我をしていましたが恐らく命に別状はなかったと思います。」
「今その冒険者は何処にいるなかな?」
「それが、ミノタウロスを倒した後アイズが声を掛けた途端、叫びながら地上の方へ走っていきました。責任は追いかけようともせず、笑いながら仕事は終わったと言って帰ったベートに。」
「はぁ?!ふざけんなよ日向!」
「そうか、しかしその時指揮を執っていた君にも責任はあるよ、日向。」
「はい、次は無いようにします。」
「へ、ざまーみろ。」
「とりあえずこの件は地上に帰ってホームで片付けよう、みんな帰還だ。」
そうしてフィン達ロキ・ファミリアは地上に出てホームへと帰っていた。
疲労が溜まっている体を動かしとうとう着いたのはロキ・ファミリアの本拠、【黄昏の館】
「いやー久々に疲れたね!」
「そうね、私も疲れたから早くお風呂に入りたいわ。」
「やっとホームが見えてきた。
とりあえず戻ったらロキ様に【ステータス】の更新をしてもらおう。」
「あ、ずるーい私もしてもらおうっと。」
「落ち着け、先に体を洗ってからだ。」
「はい、わかりましたリヴェリアさん。」
「りょーかーい、よし!早く体を洗って【ステータス】の更新してもらおうっと!」
その時【黄昏の館】から遠征メンバーに走ってくる一つの影があった
「みぃんなぁぁぁおっかえりぃいいいいいいっ!」
それはロキ・ファミリアの主神であるロキだった
親が子供の帰りを喜ぶのは当然人間も神も同じなのだろう、さらにダンジョンというイレギュラーが多発する危険な場所からの帰還であればなおのこと、そこに下心が無ければきっと素晴らしい神として子供達も喜んで抱擁を受け入れるだろう
全員が飛び込んでくる主神を避け最後に居たアイズですら一瞬考えた末避けてロキは顔から地面に飛び込んだ
「うへぇ、痛そう。」
「まぁ、当然よ。
ロキもそろそろ懲りてくれたらいいのだけれど。」
「大丈夫ですか、ロキ様。」
「そんなこと言うんやったらしっかり受け止めーや、おかげでうちの美しい顔が台無しやで。」
「ははは...」
「なんやその乾いた笑いは?!まぁええ、疲れとるやろ?とりあえず風呂に入ってきぃや。」
「よーしみんな行こー!」
「ティオナ!ちょっと待ちなさい!」
「彼女達は元気だね、ガレス。」
「そうじゃのう、できれば早めに上がってもらえると嬉しいんじゃが。」
「それじゃ行ってきまーす!」
「ティオナ、あんたは落ち着きなさいよ。」
「行きましょうアイズさん。」
「うん、行ってくる。」
「それじゃベートと日向、彼女達が戻ってくるまで少し稽古をしようか。」
「あのー団長、少し聞きますが稽古はどこまでやりますか?」
「勿論ギリギリまでだよ?」
「団長、僕は少し防具の手入れの為に部屋に戻らしt「何を言ってるんだい?勿論防具は無しだから手入れは風呂の後でもいいだろう?」
「なぁフィン、俺は今回の遠征で足を怪我しちまったから先に部屋n」
そういったベートの口にはポーションが詰められそこから先は言葉にできなかった。
「これで足の怪我は治ったから大丈夫だよね?」
「わかりました、やります。」
「何言ってやがる日向!?お前だってフィンの稽古はヤバイってわかってんだろ?!」
「しょうがないだろう。そもそもあの団長に口で勝てるわけがない、何しろここでやらなかったら後が怖い。」
「チッ、それもそうだな、わーったよフィン俺もやる。」
「うんうん、素直に育ってくれて僕は嬉しいよ。」
そして装備を外していく三人、全員が外し終わった頃
「んじゃあさっさと始めようぜ。」
「団長僕とベートはチームですか?」
「それで構わないよ。それじゃあ始めようか。」
「うらぁ!」
フィンが開始の合図を始めるやいなやベートはすぐさまフィンの腹部に飛び込み蹴り込んだ
「ベート、何度言ったらわかるんだ、君は動きが単調すぎる。もっと考えて動くべきだ。」
そういうとフィンは自身の間合いに入ってきたベートの足を身体を捩るだけで避けがら空きの足を掴み日向の方へ投げた、日向はフィンの動きに注意していたせいで突然飛んできたベートをギリギリで避ける、だが目を離した一瞬の隙にフィンが視界から姿を消した、何処に行ったのかと思い急いで周りを見渡すと自分の胸元から声がした
「日向は僕の隙を探すのに集中しすぎだ、だからこうやって不意を突かれる。」
下を見ると自身の腹部に手を当てているフィンがいた
「せい!」
フィンの声と共に日向が起き上がったばかりのベートのもとに飛んでいく
「でぇ?!」
「くっ!」
ベートは日向に潰され日向は飛ばされた勢いを殺せずダメージをくらった
「まだまだだよ!」
そこに走って近づくフィン、だが
「はぁ!」
「なっ?!」
その瞬間日向がベートの靴底を蹴りフィンの方へ飛ばした
「けど甘いっ!」
フィンはベートの蹴りをギリギリで左に躱し反撃に移ろうとするも
「フィン、テメェだったら避けると思ってたぜ。」
ベートはフィンが避けた左側に更に足を曲げ蹴り出していた、そしてフィンとベートの攻防の間に日向はフィンに近づき右側から蹴りを入れようとしていた
「まだまだっ!」
しかしフィンは二人の蹴りを素手で受け止めた
だがいくらレベル6でもレベル5の蹴りを、ましてや脚力だけならオラリオでも一位二位を争う二人の蹴りを受け止めればただでは済まなかった
手の骨は砕け、肩までダメージを負ったのかも知れない、もしこの光景をあのアマゾネスの姉が見れば日向とベートは半殺しでは済まない程のダメージを負っただろう
「はぁっ?!」
「なっ?!」
だがフィンはそんな怪我は気にせずそのまま日向とベートの足を掴みお互いをぶつけた
「がっ!?」
「ぐっ!?」
日向とベートは額がぶつかり合い一瞬怯む、その隙をフィンは逃すはずもなく
「ここだぁ!」
フィンはそのまま二人を地面に叩きつけようとしたが
「そこまでじゃ、フィン。」
フィンと同じレベル6のガレスが止めに入った
「それにしても珍しいのう、お主がそこまでやるとは、ほれポーションじゃ。」
「ありがとうガレス、なに、彼らの成長が想像以上だったからね、つい僕もムキになってしまったよ。」
「ハッ...ハッ...団長、もしかしてまだやりますか?」
「流石にしないよ、そろそろ彼女達も出てくるだろうし、これ以上やったらリヴェリアに怒られてしまうからね。」
「そうですか、では僕は部屋に戻って防具の手入れをしてきます。」
「俺も
「体を洗ってからだ、その汚いまま部屋に戻ったらリヴェリアに怒られるよ。」
「はい。」
「チッ」
「ふー、疲れがとれたー!あれ?日向達さっきよりも汚れてない?」
「団長と稽古をしたからですね。」
「えーずるーい!私もやりたい!」
「なにいってんのあんたは今さっきシャワーを浴びたところでしょうが」
「でもー」
「私だって団長と稽古をしたいわよ、でも服を汚したらリヴェリアに怒られてしばらくダンジョンに潜れなくなるかもしれないのよ?」
「うーん、わかった、今日は諦める。」
「日向達も突っ立ってないで早くシャワーを浴びてきたら?」
「はい、それじゃあ行ってきます。」
「あー、やっと休めるぜ。」
「行こうか、ガレス。」
「おう。」
~~~~~~~~~~~~
「はー、さっぱりした、それにしても長く浸かりすぎたな、他の皆はとっくに上がったしなぁ、とりあえずロキ様に【ステータス】の更新をしてもらおう。」
そう考えながら身体を拭き服を着てロキの部屋の前に来た
コンコン
「ロキ様【ステータス】の更新をお願いします。」
「ええでー、鍵は開いとるから入ってきぃ。」
「失礼します。」
「そんな畏まらなくてもええのに、うちら家族やで?」
「いえあの時ロキ様に助けてもらわなければきっと僕は死んでいたでしょうから、命の恩神であるロキ様にそんな無礼な口は聞けませんよ。」
「そうか、まぁええ、とりあえず【ステータス】の更新やったな?なら背中見せぇ。」
「はい、どうぞ。」
そして日向は上の服を脱ぎベッドに下向きに寝た
ロキはその上に乗り自身の血を日向に垂らす
「それにしてもやっぱり日向はええ身体をしとるなぁ、よく引き締まっとるわ。」
「ありがとうございます。」
「話は変わるんやけど記憶はどうや?」
「・・・相変わらず自分に関する記憶だけ戻りません。」
「そうかぁ、しっかし難儀やなぁ、自分自身の記憶だけ失くなるっちゅうんは。」
「はい、それ以外の記憶は有るのになぜか自分の記憶だけ失くなってるのは不便です。」
「そや、もう一回日向の記憶を整理しよか、もしかしたらそれで何か思い出すかもしれへん。」
「そうですね。」
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
僕は東邦学園の学生だった。
自分でもあの名門である東邦学園のサッカー部に入ったときは本当に嬉しかった、だけど思い描いていた通りにはならなかった。
東邦学園には全国から才能のある学生が集まる、だから自分と同じように周りの学生は一軍に入るために練習をするしそれ以上に一軍の日向さんやタケシは練習をしていた、正直に言って日向さん達の試験が無ければ自分はずっと三軍だったんじゃないかと思う、それからニューヒーローリーグで様々なチームと闘い色々なシュートを覚えた。
強力なチームプレーをするふらのでは松山さんのイーグルショットを、東第一中の早田さんからはカミソリシュートを、あの日向さんと互角に闘った翼さんからはドライブシュートを教わった。
そんな強豪のチームと闘い、最後に南葛中に勝ち東邦学園は優勝した、そして僕は日向さんや翼さんと一緒に日本代表に選ばれ、プレマッチからジュニアユース ワールドチャレンジを通して海外でも様々なシュートを教わった。
イタリアのルチアーノさんからはカーテンコールシュートを、ブラジルのサンゴールさんからはアークブリッジシュートを、そして決勝で闘ったドイツの若き皇帝シュナイダーさんからはハイファイヤーショットを教わり僕たち日本は世界一になった。
優勝した興奮が冷めぬまま次の日に帰国のため飛行機に乗って帰っている最中疲れから眠ってしまった、そして目が覚めると
「・・・・・・ん...あれ?ここは?...」
見知らぬ洞窟にいた、何故自分がここにいるのかわからないがとりあえず外に出ることが最優先だと考え歩き出した、スマホは電源が切れていて使い物にならなかったが幸いにも荷物はアメリカに行った時のままだったから食料などは問題なかった。
歩き出して数分後何故か鎧のコスプレをしたお爺さんと出会った。
「あのすいません!ここがどこかわかりませんか?」
呼び止めるとそのお爺さんは此方に振り返った
明らかに一般人ではなさそうなのが一目見て分かるほど身体は鍛えられていた
「なんじゃ自分で潜った階層も忘れたのか、ここは三十階層じゃぞ。」
「そうじゃなくて、ここの洞窟の場所はどの辺りか教えてもらえないでしょうか?」
「洞窟?なにを言っとるんじゃ?ここはオラリオにあるダンジョンだがまさか知らずに入ったわけではなかろう?」
「オラリオ?ダンジョン?」
(駄目だ全く聞いたことがない地名だ、少なくとも日本ではないだろう、だが何故彼は日本語なんだ?そして何故鎧を着て剣を持っているんだ?いやそれよりも彼の話を聞く限りここはダンジョンという場所の三十階層というかなり深いところらしい、ここの大きさはわからないが流石に地図も何もない場所で三十階層も上がるのは無理だろう、ここはこの場所に詳しそうな彼に事情を話して上まで連れていってもらえないかお願いするか)
「実は僕、飛行機で眠って目が覚めたらここにいて、全くわからない場所だったので取り合えず外に出ようと歩いていたらあなたと出会ったんです、ですのでできれば僕を地上まで連れて行ってくれませんか?」
「その飛行機とやらは何かわからんがお主はここ、ダンジョンについて何も知らんのか?」
「はい。」
「ふーむ、とりあえずお主はホームまで連れ帰ろう、ロキだったら何かわかるかもしれん。それじゃあお主、とりあえずこれからホームに来てもおう。」
「はい、わかりました。」
「それにしてもお主、随分と落ち着いておるな、通常なら突如知らない場所で目覚めたら慌てるものじゃないのか?」
「そんな非効率的なことしませんよ、確かに最初は驚きましたけどそんなことしても何も変わりませんから。」
「そうか、お主は肝が据わっておるな、最近の冒険者共は軟弱な者が多かったからな、是非儂の弟子に欲しいくらいじゃ。」
「その冒険者って何ですか?」
「お主は本当にここについて知らないのじゃな、ならば道中に色々教えてやろう。」
それから彼の言うホームに着くまでの道中様々なことを教えてもらった、このダンジョンは迷宮都市オラリオと呼ばれる場所にあり、ダンジョンではモンスターと呼ばれる怪物が生み出され冒険者はそれらを狩り生計を立てていると、そしてただの人間ではモンスターに勝ち目はないが神から
「綺麗なもんじゃろ、しかしな儂らロキ・ファミリアのホームからは更に綺麗なもんが見れるぞ、ほれこっちじゃ。」
「はい。」
彼についていきながらふと考える、そういえば日向さん達はどうしているんだろう、もしかしたらいなくなった僕を心配してくれているかもしれない、そう考えると必ず帰らなければと思い直す、ある程度この地についての考えがまとまった頃、前を歩く彼が声をかけてきた
「お主、着いたぞ、ここがロキ・ファミリアのホームじゃ。」
そう言われて顔を彼の方に向けるとそこには門の奥に目を見張るほどに大きくしかしどこか気品を感じるレンガ造りの館があった
「凄いですね、建物の見た目もさることながら背景の夕焼けが邪魔にならずそれどころか建物の景観をさらに良くしている、まるでお伽噺の中の建物みたいだ。」
「それをロキに言ってやれ、あやつもきっと喜ぶじゃろう、それよりもダンジョンで言ったようにロキに話を聞いてもらうんじゃ、あやつも神じゃからな、もしかしたらお主の言っていたことがわかるかもしれん。」
「わかってますよ、道中で話すことについてまとめましたから。」
「そうか、ならばついてこい、ロキの部屋まで案内してやろう。」
そう言って彼は門番らしき人と何か話してから自分についてくるように言ってきた、彼についていくと館の一番奥の部屋の前に着いた
「えっと、ここですか?」
「そうじゃ、さっきも言ったが神には噓が通じんからな。」
「ええ、大丈夫です。」
「ならば、会わせるぞ。」
ガチャ
「おーいロキ、お主に会わせたい者がいるんじゃが!」
「なんやぁガレス、今日は人と会う約束なんてないでぇ?」
「それがなこやつなんじゃが、ダンジョンの三十階層で会ったんじゃがダンジョンについて何も知らないんじゃ。」
「どういうことや、ダンジョンに居るのに知らないなんてことあるわけないやろ。」
「それも含めてロキに会わせたんじゃ、お主だったらこやつが噓をついてもわかるじゃろ。」
「まぁええ、こんな面白そうなことほっとけんからな、とりあえず君、名前を教えてみ?」
「はい、僕の名前は...あれ?」
そこで気がつく、自分の名前を思い出せないことが、日向さんやタケシ、家族のことは思い出せても何故か自分の名前だけ思い出せない
「...すいません、何故か自分の名前が思い出せないんです。」
「それは嘘、やないよなぁ...」
それはガレスが期待した通りハッキリとわかってしまった、これが噓ではなく本当だと
「なんじゃと?!じゃがお主はしっかりと記憶があったではないか。」
「それが記憶の中から自分の名前だけすっぽりと消えているんですよ...」
「それも本当やな、ならその残っている記憶を教えてみぃ。」
「わかりました。」
そして僕はここに来るまでのことについて話した、その間ガレスと呼ばれた男性とロキ様は静かに聞いてくれた
「...そして目覚めたらあのダンジョン?にいたんです。」
「そうか...生憎やけど君の言ってる日本は知らんよ、こっちの世界はそこまで文明は進んどらんし、この世界もそうや、君の言ってるすまほ?やひこうき?なんてのはないんや。」
「そうなんですか...」
最悪だ、自分の記憶どころか手がかりまでなくなった、一体この世界での僕の居場所は何処なんだろう、家族も居らず仲間もいないもうこのまま死ぬしかないんだろうか?そんなことを考えてると神様が話しかけてきた
「なぁ君、もし良かったらうちに来んか?ここなら衣食住もあるし、なんなら君の事についての情報収集やってできる。」
「有難いですけど僕はここのお金なんて持ってませんよ?」
「金なんて要らんよ、ただまぁ来るんやったら雑用くらいはやってもらうかもしれへんけど。」
「なんでそこまでやってくれるんですか...僕は正体がわからない不審者ですよ?なのになんで。」
「放っとけんからや、君はこの世界について何も知らないままここにいる、もしこのままにしとったらおそらくモンスターか意地汚い冒険者に殺されてまう、自分が知ってる子が死ぬんはもう見た無いんや...」
「そうなんですか、確かに何も知らない土地を一人で旅するよりもいいですね。」
「それなら」
「ええ、その提案受けさせてもらいます。」
「ほんまか!良かった...」
「それと僕に
「なんでや、わざわざそんな危険なことせんでもええやろ。」
「なにもしないのは流石に申し訳ないんです、でも僕に出来るのはせいぜい脚力を生かした事だけなので冒険者になって少しでも稼げればと思いまして。」
「せやけど...」
「ロキ、儂からも頼む、ダンジョンで見たがこやつは中々芯のある男じゃった。」
「は~...わかった、せやけど1ヶ月はガレスがしっかり稽古をせーよ。」
「ありがとうございます、ロキ様!」
「うむ、立派に育てよう。」
「それじゃあこれから君の事はなんて呼べばいいか決めよか。」
すいません、僕の記憶が戻るまで先輩の名前をお借りします。
「そうですね...それなら【日向 小次郎】でどうですか?」
「なんでその名前なんや?」
「これは僕の憧れの人の名前です、前の世界ではその人に追い付けるようにずっと練習をしていたんです。」
「そうか、ならこれからは日向って呼ぶわ、んで、すぐに
「お願いします。」
「わかった、なら上を脱いでそこのベッドに横になりぃ。」
「はい、これで良いですか?」
「そや、それでいい。なら始めるで?」
「はい。」
そういった瞬間背中が急に熱くなった
「熱っ!?」
「大丈夫や、大丈夫、すぐにおさまるから。」
そういわれた頃には熱がおさまり、そして体に違和感を感じた
「ほら、出来たで、それにしても日向は凄いなぁ、始めっからスキルがあるなんて」
そういって差し出された紙にはおそらく先ほど
「•••僕はこの世界の文字が読めませんよ?」
「あ~...そうやったな、ならうちが読んだけるからしっかり聞いとくんやで?」
「はい。」
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日向 小次郎?
Lv.1
力:I0
耐久:I0
器用:I0
俊敏:I0
魔力:I0
『魔法』
『スキル』
猛虎の魂:自身が劣勢の時、シュートの威力が上がり敵の防御の隙を見つけられる
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「これって凄いんですか?」
「最初からスキルを持っとる冒険者はほとんどおらんからな、お主はやはり素晴らしいのぉ。」
「せやなぁ、しかも効果は逆転の可能性を上げる物や相当強いで、まぁこのスキルは使わないに越したことは無いんやけど...」
「それじゃあ遅れましたが、これからよろしくお願いします。」
「そんな畏まらなくてええってええって、うちらはもう家族なんやから。」
「ロキの言う通りだ日向、儂達は同じファミリアの家族なんじゃ、もっと自然体でいい。」
「慣れるように頑張ります。」
「自然体でいいと言っておるのに、そうじゃロキ、日向の部屋はどうする?」
「せやなぁ...あ!そうやあの東側の部屋ってまだ空いとったよな?」
「どうじゃったかな...?確か空いておるはずじゃが。」
「なら、あの部屋にしようや、きっと気に入るで、広さも十分やし何より...日向、その部屋を使ってええで。」
「ありがとうございます、でもそこまで広くなくて良いですよ?」
「ええからええから、ガレス、日向を部屋に連れてってやりぃ。」
「おぅ、それじゃあなロキ、邪魔した。」
「失礼しました、ロキ様。」
「また、おいでや日向。」
「はい。」
そうして僕は来たときと同じようにガレスさんに着いていって部屋に案内してもらった。
「ここがそうじゃ、入っていいぞ。」
「それじゃあ...失礼します。」
「自分の部屋なのだからそこまでしなくともええじゃろ。」
「まだ違うので...」
部屋に入ると眩しいほどの金色の夕焼けが目に入った、ロキ様が途中話そうとしていたのはこれの事か。
「凄いですね...」
「そうじゃろう?この部屋はこの館で二番目に景色が良いんじゃ、無論一番はロキの部屋じゃがな。」
「なんで、こんな凄い部屋が空いてるんですか?」
「それはのぅ、この部屋に元々住んでおった奴が家族が出来て故郷に帰ったんじゃ、それから新人の部屋にしようにも、とある者はやれ夕日や朝日が眩しすぎるだのやれ自分には勿体無いなどと言って中々この部屋に入る者が居なかったんじゃ。」
「正直僕もここまでの部屋は流石に勿体無いんですけど...」
「頼む、お主が使わなければこの部屋はまた空き部屋になってしまう、それは流石に悲しいんじゃ、だから頼むこの部屋を使ってくれ。」
「......わかりました、この部屋を使わせて貰います。」
「そうか、なら存分に使ってやってくれ。それとこの世界の詳しい話は明日、ロキが話してくれるじゃろう、それじゃあの、日向。」
「はい、何から何までありがとうございました。それではまた明日。」
「おぅ、お主がどれくらい動けるか期待しておくぞ。」
そう言って彼は廊下の奥へ進んで行った。
彼が帰った後、僕は目覚めた時に自分が持っていたバッグの中身を確認し、自分の名前が書いてある物を探したが一個も見つからずその日は眠った。
次の日、目覚めた後、何故か昨日よりも館が騒がしい事に気付き、部屋を出て喧騒の原因を探していた、沢山の声がする部屋に入ると中は食堂になっており、随分と広い部屋の中心で昨日会ったロキ様がたくさんの人に囲まれていた。
「ロキ様!どうして誰にも言わずに新しい団員を増やしたんですか!?」
「いや~、その子には少~し込み入った事情が「事情有り無しに関係なくせめて団長くらいには一言言いましょうよ!」...ガレスも居ったから、大丈夫やと...」
「へぇ...そっか、それじゃあガレスは知りながら僕たちに新しい団員の事を伝えなかったのかい?」
「違うんじゃフィン!儂はてっきりロキが話すものじゃと...」
「そうしてお互い誰にも伝えずにいたから今こんなことになってるんだよ?」
「......わるかった....」
「......すまん...」
「分かればいいんだよ、ところで奥で僕たちを見てる子が新しい団員かい?」
「ん?お~日向よう来たな、んじゃ皆に紹介するで?この子が新しく入った噂の新団員の日向小次郎やで!」
「ふむ、君がそうか。
私はこのロキ・ファミリアの副団長をしているリヴェリア・リヨス・アールヴだ、リヴェリアでいい。」
「僕は団長のフィン・ディムナだよ。
好きなように呼んで良いからね?」
「じゃあ次はあたしね!名前はティオナ!そこにいるティオネとは姉妹なんだ!これからよろしくね!」
「私はティオネ・ヒリュテ、そこにいる馬鹿ティオナとは一応姉妹よ、これからよろしく。」
「昨日話した通り儂はガレスじゃ、これから1年しっかり鍛えるから覚悟してるんじゃぞ。」
「私はアイズ・ヴァレンシュタイン、よろしく...」
「あれ、ベートは?」
「知らないわよ、まだ寝てるんじゃないの?」
「そっか、ならまた今度自己紹介してもらってね!」
「あっ、はい。え~と僕の名前は日向小次郎です、これからよろしくお願いします。」
「うん!これからよろしくね!」
「あっ!そや日向、この後ご飯食べたらうちの部屋に来ぃ、色々教えたげるで、リヴェリアとフィンも来てくれん?」
「はい、わかりました。」
「わかったよ、彼の詳しい事情も知りたいしね。」
「わかった、ロキには後でしっかりと聞かせて貰おう。」
「それじゃあ、各々ちゃんと食事せぇ、うちは帰るで~!」
「あっ!待てロキ!...逃げたな。」
「まぁまぁリヴェリア、どうせ後でロキの部屋で彼について聞くから今は食べよう。ほら、皆は席に着いて。」
「そうだな、後でちゃんとした説教もしなくては。」
「ねぇ、日向は食堂の使い方わかんないでしょ?あたしたちが教えてあげるよ!」
「ちょっと離しなさい、なんで私もなのよ。」
「ありがとうございます。」
ティオナ達に食堂の使い方を、教えてもらい食事をして団長達とロキ様の部屋に向かった。
「ロキから話を聞く前に一つ、聞いてもいいかな?」
「はい、僕に答えられる範囲なら。」
「なら聞くよ?君はなんでロキ・ファミリアに入ったんだい?」
「...ロキ様に恩を返すためです。僕はロキ様と出会わなければ死んでしまっていたでしょうから、だから僕はロキ様に精一杯の恩返しとして冒険者として働く事を決めたんです。」
「待て、ならお前は元々冒険者になるつもりは無かったのか?」
「はい、ですがその辺りの話はロキ様と一緒の方がいいと思うので、これ以上はロキ様の部屋で聞いてもらっても良いですか?」
「うん、すまなかったね、急にこんなことを聞いて。」
「全く、ロキは何をしたんだ...」
コンコン
「入りぃ。」
ガチャ
「ロキ、この子について全部教えてもらうぞ。」
「僕も団長として危険が無いかは確認しなきゃだからね。」
「ええで、そもそもこの話はウラノスに話すために少し整理するつもりやったしな、今回はそれのついでやで。」
「ウラノスに?」
「それについては日向の事情を話した方が分かりやすいから先に言うで?驚かんでな?日向は恐らく別の世界から来たんや。」
「......ロキ、流石に冗談がすぎるんじゃないかな?ここまで話を引っ張っておいてここで嘘をつくのは「嘘や無い、日向はこの世界とは別の世界で生きてきた只の人間や。」...そうか。」
「ロキ、ならこの少年はどうやってロキ・ファミリアに来た?」
「ガレスがダンジョンの三十階層に一人で居った日向と会ったんや。それでダンジョンに居るのにダンジョンについて全く知識が無い日向を不思議に思ってうちの部屋まで連れてきたんや、んでうちが日向の話を聞いて嘘をついてるか確認したけどぜ~んぶ本当の事やった。ちなみに日向小次郎っちゅー名前は本名や無いで、何故か自分についての記憶が失くなっとったからこの子の憧れの人の名前を借りとる。」
「なんだか色々な情報がありすぎて頭がパンクしそうだよ。」
「......平行世界の存在についてはエルフの中でも証明しようとする者と否定する者で大分別れているが...まさかその平行世界と思われるところから来た者がファミリアに来るとは......おいロキ、この子の居た世界について詳しく教えろ、もしかしたら今後の研究に生かせるかも知れない。」
「わかった!わかったから一回落ち着きぃ?」
「私は落ち着いている、早く教えろ。」
「ロキ、僕も別の世界については個人的に気になるから聞いても良いかな?」
「は~、日向、二人に日向の居た世界について教えるで?」
「ええ、いいですよ、もしかしたら何かわかるかもしれないですしね。」
そうしてロキ様は興奮が押さえられないリヴェリアさんとまるで少年の様に瞳を輝かせている団長に僕が居た世界について包み隠さず話した。
「......ふむ、非常に興味深い事だらけだな、早く部屋に戻ってこの事について考えをまとめるか。」
「ちょっと待ちぃ、リヴェリア。」
「...なんだ。」
「部屋で考えをまとめる前に少~し手伝ってもらいたいことがあるんやけど...」
「私は早く部屋に戻りたいのだが。」
「頼む!日向にこの世界について教えてやってくれんか?さっきも話した通り日向はこの世界についてなんも知らないんや、もちろん文字さえ読めん、冒険者になるんやったらダンジョンについても知っとかなきゃあかんし、うちは人に教えるんは苦手なんや、せやから頼む!」
「......はぁ...わかった、日向にはこの世界について詳しく教えてやろう、その代わり日向、お前の知っている知識を私にも教えて貰おう。」
「え...そんなことでいいんですか?」
「そんなこともなにもお前の居た世界の技術はどれも興味深い物ばかりだからな、是非とも知りたい。」
「わかりました、僕が覚えていることでしたら教えます。これからよろしくお願いします、リヴェリアさん。」
「あぁ、よろしく日向。」
「ロキ、僕には特に無いのかい?」
「馬鹿者、副団長どころか団長すら仕事を放り出して新人にかまけていたら、団員やオラリオにいる者達に示しがつかんだろ。」
「そうか...」
「そうや、二人に伝え忘れとったが戦闘についてはガレスが責任持って鍛えるそうや。」
「なら私はダンジョンとこの世界について教えればいいのか。」
「そや、時間があるときに日向を呼んで教えてやってや、日向の部屋はあの東館の部屋やからな?」
「ふむ、あの部屋にしたのか、まぁあそこに住む者が居なかったから丁度良かったな。わかった、時間があるときに呼びに行こう、なら私はもういいか?」
「あぁ、もうええで、フィンも日向についてはよくわかったやろ?」
「充分だよ、それじゃ僕も仕事がまだあるから、これからよろしくね。」
「はいっ!これからよろしくお願いします。」
「うん、いい返事だ、それじゃあロキ、失礼したね。」
「日向、これからしつかり教えてやるから覚悟しておけよ。」
「はい!頑張ります。」
「失礼した。」
ガチャ バタン
「ふぅ•••ロキ様、少し聞きたいことがあるんですけど...」
「ええで、何でも言ってみ。」
「それじゃあ、この館の構造についてお願いします。」
「ええで、そんくらいやったら教えられるから、しっかり覚えぇ。」
「はい、お願いします。」
それからロキ様に約1時間みっちり教えてもらった、お陰で迷うことは無くなったが随分頭が疲れてしまった、更にこれからリヴェリアさんから教えてもらい覚えることがあるのか、これから頑張ろう!そう考えて教えてもらったお風呂に行き部屋に戻って目を閉じて前の世界との違いを思いながら眠っていった。
こんな長々とした駄文を読んでいただいて本当にありがとうございます。
次回はダンジョン編を考えています。
それでは次回もお楽しみに!