【旧版】普通の人間ですけど…ゑ、天才魔法使い?【新版はあらすじから】 作:不審者γ
何でテンション高めかって?
昨日何気なく小説情報を見たんですよ。(というか最初以外ほとんど見てなかった気がする)そしたらいつの間にかお気に入りをしてくださった方が27名、そしてまさかの評価を付けてくださった方までいたんです!
青木ゆは様、wizrivduct様、本当にありがとうございます!
では、本編どうぞ!
「じゃあ、二人とも。」
「はーい!」
「はい。」
アリスとバートはクローズラインを身に付け、施設の前にいた。
「まあ、言っても二ヵ月位だろうけど、よろしく頼むよ。再度自己紹介するが、団長のクロド・フェルだ。」
「バート・スカービアです!」
「アリス・セナールです。」
「よし、じゃあ、少し待ってね…二人に合った武器を渡すから…とりあえず親父のところに行くか。」
少々揉めたかもしれないな、とアリスは思っていたが、別にそういうわけでもないらしい。まあ、そっちの方がいいのだが。
「じゃあ、かなり離れてるから、転移するよ。」
そういったとき、
「アリスー!」
「あ、お姉ちゃん…」
「ま、間に合った…!これ…」
すると、アベルはアリスのリボンに触れ、術式を描いていく。すると、リボンに魔力が込められていき…
「あ…」
元々白かったリボンが少し光り、青い模様が浮き出た。
「…お守り。どうなっても私がそばにいると思ってね。…私は魔法騎士団とか柄じゃないけど、いつでも見守ってるから。」
「…ありがとう。」
「ふふ…さ、行ってらっしゃい!お土産話楽しみにしてるからね。」
その言葉には、無事に帰ってきてね、という意味も込めて、アベルは言った。
「…うん、分かった。行ってきます。」
「終わったかな?じゃあ、この魔法陣の中に入ってくれ。」
指示に従い、円の中に入る。と同時に魔法陣が光り始め、一気に眩しくなった。
で、その光が晴れると、
「「うわあっ…!」」
かなり大きい建物…王宮の前に転移していた。
「すごい!」
バートもかなり興奮しているようで、目を輝かせている。
「じゃあ、入るから、少し大人しくしておいてくれよ。」
「はい!」
「はい。」
そう返事をするのを聞くと、クロドは少し頷き、扉に手を当てて魔法陣を展開する。すると、
ガチャッ ギイィィィ…
何十キロもありそうな扉が重そうな音を立てながらゆっくり開いていった。
その中はまた豪華な造りになっていた。アニメとかゲームでよく見るような城そのまんまだった。
「…規模が違う…」
アリスも、王宮がかなり大きいものだとは分かっていたが、さすがに大きすぎやしないだろうか、と思っていた。いくらなんでも規格外すぎる。大体、王宮自体は国王の住所&仕事場の兼用でもあるわけなのだが、こんなに大きい意味があるのだろうか。そもそも何人、人がいるのだろうか。廊下を通るだけでも、アリス達は魔法で作られた人形の従者含め、30はすれ違っている。
「本当だよ。こんなに大きくする必要があったのか、僕も聞きたいところなんだけどね…」
首辺りを少しかきながらクロドは言った。
恐らく聞いた瞬間不機嫌になったりするんだろうな、とアリスは考えておく。流石にそれは子供っぽい気もするが、国王と王子の関係ならともかく、もしかしたら、親子間ではそんな感じなのかもなぁ、とも。
「…さ、ここだ。」
そんなことを考えているうちに、一際大きい扉の前に着いた。
コンコン
「親父、二人を連れてきた。」
そうクロドが言うと、
キイィィ
扉が勝手に開きはじめた。
「うむ、入れ。」
「「失礼します。」」
アリスとバートはちゃんと一言言ってから入る。クロドは特に何も言わずに入り、扉を閉めた。
「さて、君達がクロドの推薦した二人だね?」
「はい!バート・スカービアです!」
「アリス・セナールといいます。」
国王は、少し頷き、
「私はケニヒ・フェルだ。少しの間だが、よろしく頼むよ。」
「「はい!」」
「…ところで…君達は
それぞれ…?とアリスは思った。毒魔法の事だろうか。
「ああ。バート・スカービアは他人の感情が読める。アリス・セナールは前例のない毒魔法を展開することができるって。」
クロドが代弁する。
「なるほど…面白い。では、バート、といった者。」
「は、はい!」
「私の感情を読んでみなさい。」
「…………」
そう言われると、バートはもう一度、はい、と答え、少し目を閉じ、深呼吸して目を開け、集中する。
「……[喜]と[哀]…?いや、哀じゃない…[楽]…!」
「…これは驚いた…かなり深くまで読めるようだな、なるほど。…では、アリスという者。」
「はい。」
「君の魔法を見せてみなさい。…そうだね…この
「ちょ!親父!それは」
ケニヒが一体の魔導人形を選んだとき、クロドが叫んだ。
「いや、問題ないさ。」
が、クロドが言い終わる前にケニヒは言葉を遮って言った。が、アリスは何となく察した。クロドと焦りようとケニヒの謎の笑み。
「(…こりゃ試されてんのかな……まさかとは思うが嫌われては……ないとは言い切れないか。)」
恐らくあれはかなり上位の魔導人形なのだろう。恐らく普通の子供じゃ相手にならないレベルの。だが、アリスは…
「分かりました。」
そう言って一歩前に踏み出す。
「…よかろう。じゃあ、少しそこに止まっておれ。」
そうケニヒは言って、右手をこちらに向ける。すると、バリアのようなものが現れ、一部…アリスと魔導人形を囲んだ。
「これなら外に無用な影響を出す必要もあるまい。じゃあ、始めるかの。」
そうケニヒが言うと、魔導人形はアリスに飛びかかってくる。が、
「!」
横にそれて避ける。
魔導人形はそのまま魔力を形にし、剣の形にして構えて突進してくる。
「くっ…!」
アリスは体を捻り、なんとか避ける。
「なんだ、応戦しないのか?」
「…」
そんな暇があるかよ!とアリスは心の中で反論し、体勢を整える。そして、一瞬できた間を使い、魔法を使う。
「イントゥデリリウム…!」
光弾と毒霧が全方向に広がっていく。
「ほう…」
が、剣で弾かれ、当たらなかった。それに、そもそも意思のない者に錯乱も何もない。
「────────!」
魔導人形が何か言い、アリスに飛びかかる。しかも、速度が比べ物にならない。
「っ!く…」
ギリギリ躱したが、体勢が崩れた。その瞬間、
「!は…」
目の前に火球が迫っていた。アリスは何とか腕を前でクロスさせ、防ごうとするが、
「っ!あっ…つ……!」
クローズライン自体はそんなに簡単に傷付くものではないが、素肌が出ている手はかなり焼かれた。
「はぁ…はぁ…っ」
毒は薬にもなる、ということから、手の甲に火傷薬のようなものを出し、治す。が、いちいち治癒が終わるのを待っている暇などないため、反撃に出る。
「(…火属性なら…!)ウェーブスネーク!」
水の蛇を三匹出し、一気に魔導人形に猛進させる。回避をしようとするが、別角度から向かわせたものに当たり、怯んだところにもう二匹も当てる。
「──…──!」
が、ほぼ全く効いていないようだ。
「!何で……まさかっ…!」
全属性魔導人形。全ての基礎属性の魔法を扱い、それぞれに対して抵抗も持つ特殊な人形。そんなものをぶつけられたのか。
「…(気付いたか。だが、考えすぎだ。)」
「はっ…」
考えたその一瞬、魔導人形がかなり大きな魔法陣を組み終わらせた。
終わったな、とケニヒは思った。が、アリスは少し笑い、
「…かかった。
アリスがそう言うと、魔導人形が赤い細かな弾幕の檻のような物に取り囲まれる。
その形は、まるで
「…チェックメイト。」
そういった瞬間、
ヒュン!
何かが跳んだ。
「!」
他の魔導人形がバートのところに跳んだのだ。魔導人形は勝手には動かない。そして、ここにそれを動かせるのは一人だけ。
「っ!」
ケニヒだ。
「この…ぉぉぉぉお!」
曼珠沙華を解除し、バリアに阻まれようが一瞬のうちに破り、魔導人形達に…
「毒9魔法…八岐之大蛇!」
横に一閃、バートを取り囲むように青い竜のようなものが放たれ、魔導人形を吹き飛ばす。そしてバートの前に立ち、九つの蛇の頭を前に向ける。
「この…!」
アリスの目がオッドアイになり、右目が赤く光った。その時、
ドドオォン…
どこからともなく…というより、この部屋の至るところから爆発音が。そして、土煙と共に…
「なっ…!」
「うっそだろ…」
「………何がしたい。」
アリスは聞く。
「…何でバートを狙った。」
ケニヒは困ったような顔で笑うのみ。
「答えろっ!」
その声と同時に全ての魔導人形が体勢をとる。
ちなみに、アリスは魔導人形の動かし方なんか知らない。つまり、これはただアリスの魔力に当てられただけで動けているのだ。
「…お前さんの本気が見たかった。それに尽きる。嘘だと思ってもらっても構わん。が、クロドから聞いた話、君は好きで人を傷つけるものではないと見た。が、感情が高ぶればその真価が発揮される、ともな。お前さんはその友人を守るために本気を出した。それは紛れもない事実…素質ありだ。入団を認めよう。」
そう聞いたとき、正直結構本気でキレるかと思った。そんなことのために
が、アリスは一度怒りを押さえつけ、深呼吸して落ち着かせる。
「……………」
アリスは何も言わず、魔力を収めて踵を返す。同時に全ての魔導人形達から赤い目の光がなくなり、ドササッ、と崩れ落ちる。
「……コホン、じゃあ、行こうか。」
「……はい…」
「はい。」
「ああ、クロド。後でちょっと来てくれ。」
ケニヒが言うが、クロドは特に反応せずに部屋を出た。
「…本っ当にごめん!親父色々おかしい所があるんだよ…ありゃキレても当然だよ。」
「まあ…冷静に考えるとちょっと暴走しかけたのもあれですが…」
今になってアリスは軽い貧血のような症状が出てきていた。毒9魔法に加え、あの量の魔導人形の操作。本来ならぶっ倒れて気を失ってそのままお釈迦になってもおかしくないような量の魔力を使っているのだが…
「…っと、じゃあ、僕は親父に呼ばれたから…おーい!ルーズー!」
すると、ルーズと呼ばれた、がたいの良い肌のやけた男性がすっ、と出てきて一言、おう、とだけ言った。
「みんなのとこに連れてってやってくれ。僕親父に呼ばれてさ…」
「なるほど頑張れ。あ、言っとくがちゃんと帰ってこいよ?」
「そりゃもちろん。」
そんなことを言ってクロドは少し外す。
「さて、お前達が新しく入るっていう二人か?」
「あ、はい。バート・スカービアです。」
「アリス・セナールです。」
「オーケー。俺はルーズ。…ルーズだけだ。名字と名前の区別がないからな。とりあえず合流するか…と言うかあいつらどこに行ったんだか…」
「…え、迷子ですか?」
バートが聞くと、
「いや、今は散らばってるから全員を集めるのには少々時間がかかるだけさ。」
全員カードは持ってるしな、と付け足してカードを出して何やら言った後、とりあえず、と広場に連れていかれた。
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では、また次にお会いしましょう!
see you!