【旧版】普通の人間ですけど…ゑ、天才魔法使い?【新版はあらすじから】 作:不審者γ
今回、マリオネットがすごい喋るので「…」が多用されています。
若干読みにくいかと思いますが、ご了承ください。
では、本編どうぞ。
「……じゃあ…始めるわね…。アリスには言ったけれど…魔法っていうのが何なのか、って所からね………。」
今、バートと横並びで机に座って座学の時間。
「……まず…魔力っていうのが何なのか、からね。…魔力っていうのは何だと思う……?」
と、バートが手を上げて答える。
「この世界に存在する上で必要不可欠な物…体内で作られるエネルギーの一種、ですね。」
こう見えてもバートはかなり頭がいい。座学は強いんだと思う。
「……そうね…。でも…正確に言うと少し違うのよ……。
と、マリオネットさんが空間に青白い字で『人身一神』と浮かび上がらせる。バートは首を傾げてるし、もちろん僕も知らない。
「……実は…という程でもないけれど…私達は体の中に守護霊的な者がいるの…。その存在は…神に近しいもの…義神と言われてるわ……。…実際それを見たりした人はいないけれど。」
へー…初耳だ。それで人の身に一の神、か。
「……魔力…というのはその義神との結びつきの強さ…義神から力と魔法陣の式を受け取ることのできる為のお金のようなものなのよ………。」
なるほど…だから魔力が大きい、っていうのは力の大きさになるのね。
同時に、ある一定量に満たすとその義神がそのレベルに合った魔法陣を教えてくれるから使える魔法が増える…って訳か。…あれ、それお姉ちゃん凄くない?ランク3なのにランク8の魔法陣描いてたよ?…何で?
「……そして…優勢魔法っていうのはその義神の一番得意な属性によるもの…なの。…私はちょっと特殊なんだけど…そこは今は良いわ……。」
…うん。
「……ちなみにだけど…無属性魔法は例外…。無属性魔法は義神を通さずにそのまま使えるの…。まあ、義神に通す魔力を自分で使うのが無属性魔法…って事ね…。だから…これは人間にしか使えないわ……魔物には義神がいないから…自身が義神みたいなものなの……。生物の特徴として魔法を使う…みたいな感じね……」
無属性魔法は例外…ね。なるほどなるほど…
「……そして…専攻っていうのはその義神の属性を強くするものでもあるわ……。だから…属性が限られる代わりに魔法の威力が上がるの……。」
なるほどね……じゃあこの世界には火、土、大気、水、草の属性の義神が多い訳だ。…え、じゃあ僕には毒属性の義神が宿ってるの?
「……で、ここが重要なんだけど…宣告っていうのはね、その義神に力を貸してもらうための儀式的なものなの……。で、それを長くしてより強い力を貸してもらうのが詠唱ね……。」
ほうほう……ん?僕宣告無しで魔法撃ってなかった…?特に最初、父さんのマネをした時に出たファイアボールなら宣告どころか何も言わずに手振っただけだよ?
「……そう…。多分気づいたと思うけど……無宣告で魔法を放つのは無理なのよ……。…人間の力だけでは属性魔法を放つことはできないの…。魔法を作るのが難しい、っていうのは…そういう事…。」
「…え、じゃあ私は…?」
「……失礼を承知で言うと…『異常』…。…そんな簡単に魔法なんか作れないし、使えない…。……ましてや前例のない属性の魔法なんか…義神が簡単に認めるわけがない………」
う、うーん?じゃあ僕何者?…もしかして転生者だからこういうのがあったり…?
「……それに…」
「?」
「……事例が少ないからちょっと確証がないけれど…そもそも…専攻しなかった魔法使いは…まともに魔法が使えなくなる筈なの……。」
「「………えっ?」」
「……義神に負担をかけすぎるのよ………。あなた達も…得意でもなくて、上手くならないとも分かっていることを延々とさせられれば…ストレスがかかるでしょう…?それと同じ…。実際…手元にある前例は50件しか無いけれど…そのうち49件は無属性魔法以外が使えなくなったわ………。無属性魔法は前に言った通り義神を通す必要が無いから………。」
…まじか…ん?49件?
「その…残りの1件というのは…?」
「……義神が宿主を離れて…体が魔力に耐えられなくなって亡くなったそうよ………。」
……ん?体が魔力に耐えられなくなって亡くなった…?どっかで聞いたことがある話のような…あ、
「……まあ、つまり…義神がいなければ魔法を使うことは愚か自分の魔力にすら耐えられなくなって死ぬ…という事になるわね………。」
………まさかとは思うけど…
「……その義神に力を借りる為に宣告、詠唱があるのよ………。…だから人間は宣告、詠唱がないと魔法は使えない………。例外なく、ね。」
…ここにいるんですケド…
「…え、でも、アリスは前に宣告とか無しで魔法使ってたんですけど…」
「……よく………?」
「はい。使ってたのといえば…ヒール、フレイム、ブリザード、あと…なんだっけ、あのアリスの作った名前の長い…」
あ、イントゥデリリウムの事だろうか。
「イントゥデリリウムかな?今は錯乱の誘いになってるけど。」
「ちょっと待ちなさい。
…あ、やべ、マリオネットさんの何かのスイッチ押した。語尾とかの間がなくなってる。
「い、色々あって名前を変えたんです。私しか使ってないので、変えても問題ないかと…」
「はぁ…規格外もいいところね……さっき言った通り、宣告は短縮された詠唱、呪文と同じものなの。勝手に変えたりしたら内容が変わったり使えなくなったりするわ。…口ぶりからして内容は変わってないし、使えるんでしょう?」
「…はい。」
「……ちょっと前例に囚われなさすぎじゃないかしら………」
それはこちらに言われてもどうしょうもないですね…。あと口調が戻った。
「…コホン…まあ…普通は魔法を使う場合は宣言、詠唱を行うわ………。…この言葉が正確かつ、魔法陣の式が正しくないと魔法は使えない訳……。…でも…改良に改良を重ねられれば、魔法に対する力強さは増していく…。そして…」
「……そうやって魔法、魔術を極めて行って…100%以上の力が出せるようになった魔法があるわ…。魔法使いの中で…記録に残っている中では二人しか使えたものがいない魔法…恐らく聞いたこともないと思うけれど…魔法、魔術の最終到達点…始祖神塔魔術と呼ばれるものがあるわ。…内容は高度すぎる上…上位の魔術師…何なら魔導師でも一つの式の断片を読み解くだけでも一生をかけないといけないようなものよ……。…でも、それが扱えられるような事になれば…死者蘇生、次元移動、空間固定、そして…完全神化。…要は…神になれる…という事よ……。」
始祖神塔魔術。聞いたことだけあった。
内容は、マリオネットさんが言ったように人間の力を遥かに超越したものの内容。
扱うことができれば正しく神。人間を辞め、神になる権利が与えられる上、寿命という概念が無くなり、不老になる。
「魔法使いの最終到達点…ですか。」
「……ええ………。まぁ…もっともこれは有無属性魔法の中なのだけれど…」
「?有無属性魔法…?って何ですか?」
ふとバートが聞いた。僕?…知ってる。この世には大きく分けて魔法は2種類ある。有無属性魔法って言うのは普通に使う魔法の事。もう一つが………
「……それは言えないわね…そもそも普通なら…その名前すら知らないことでもあるのよ……。……まあ…一つだけ言っておくなら…この世には魔法は2種類ある…って事かしらね……。」
…うん。実は…使えちゃったりするんですよね…これが…。本当にあの家にあった図書室、誰があの本持ってきたんだろう。まあ…使おうにも魔力が足りないんだけどね。
「……はい…じゃあ今日の座学はここら辺ね………。…そろそろ団長から呼ばれると思うわ………」
と、
「アリスー?終わったかー?」
早々にクロドさんから呼ばれた。
…てかなんで僕だけ?
「女の子が震えながら来たんだが…おねーさん、としか言わないし、辛うじてアリスの名前が聞けたんだが…」
「っ!」
エルちゃんだ。
「分かりました、すぐ行きます。…あと…バート、マリオネットさん、少し出ていていただけますか…?」
「?何で…?」
「……何かしら聞かれると都合が悪いのかしら………?」
「…はい、かなり。」
「……分かったわ…バート…出ていましょう……。」
「あ、は、はい!」
空気を読んでくれたみたい。良かった。
…さて…エルちゃんには少し話をする事があるからね…本来はあんまり聞かないべきなんだろうけど、ね。
で、玄関まで行くと、
「………………」
服の裾をぐっと握ってガチガチになっているエルちゃんがいた。
「おはよう、エルちゃん。」
と、エルちゃんはビクッとして…
「あ、ぉ、おはようございます…」
「…何でそんなに緊張してるのさ…ほら、入って。」
頭をポンポンと2回撫でて入るように促す。
と、ビクビクしながらも入ってきてくれた。
「さて…と、今日は何の用?」
部屋に入って対面に座り、聞く。と、
「あ、ぁあの、怪我…だ、大丈夫…なんです、か…?」
「、ああ、問題ないよ、死ぬ程じゃない。」
肩を回して見せる。
「お、ぉぉおねーさん……!」
「ん?」
「じ……実は…わ、私……!」
「き、昨日、の…魔獣…なん、です…!」
はい、こういう事です。
色んな所でフラグを立てまくるものなので回収しきれるか不安ですね…
エル
性別 女 身長 115cm 年齢 7歳
目の色 黒 髪の色 黒
概要
トウキョウ村の村長さんの歌が好きな女の子。
過去に色々あって人間不信…というか人嫌い。
今回の最後で爆弾を投下した。ちなみに使える魔法が一つしかない上、本人以外その魔法が何なのか知らないらしい。
では、また次にお会いしましょう。
See you!!