【旧版】普通の人間ですけど…ゑ、天才魔法使い?【新版はあらすじから】   作:不審者γ

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どうも不審者です。

お気に入り登録してくださった方、50人突破!本当にありがとうございます!(遅い)
この記念と、感想の方でもあったため、アリスのイラストとか出そうかなー、と思います。(余裕があればバートも描くかも。)

では、本編どうぞ!


お願い

「おねーさん、」

あれから少し事後処理をして、各々の部屋で準備をしておくように、ということで今エルちゃんと部屋にいる。

それで、話しかけられた。

 

「ん、どうしたの?」

 

「…おねーさん、ほんとに強いんだね。お父さんが何もできてなかった。」

 

「あはは…まあね。」

まあ…あれはちょっと危なかった所もあったけど。主に暴走しかける、って意味で。メアがいて本当に良かった。

 

「それでね、私に魔法を教えてほしいの。」

……………ん?

 

「え?」

 

「?あ、私…今使える魔法がいっこしかなくて…でも、おねーさんみたいになりたいって思ったから、教えてほしいなって…」

 

「え、逆に聞くけど、私でいいの?他にもっといい人とかいると思うけど…例えば、私の師匠みたいな感じのマリオネットさんって人がいるんだけど、その人の方が…」

と、エルちゃんは首を、ふるふると振って、

 

「おねーさんに教えてほしい。」

とだけ言った。

何この子かわいい。…まあ、ともあれ。魔法を教えること自体は良いんだけど…急にどうしたんだろ。

 

「…にしても、何かあったの?急にそんなこと言い出すって。」

 

「あ、う…な、ないしょ!」

 

「ん、そっか。」

なんか妙なことを企んでたりするわけじゃなさそうだし、問題ないかな。

魔法が使えないっていうのはこの世界じゃ致命的な気もするし。

 

「分かった。じゃあ…無属性ランク1魔法からかな。とりあえず外出よっか。」

とりあえず無機物操作ぐらいは覚えておきたいところ。何気に便利なんだよね、あれ。

 

 

__________

_____

 

《マリオネット視点》

…………おかしい。

私はあの後部屋に入って魔導書の準備やら何やらしていた。でも、やはり考えるのはアリスのあの魔法。

いくら考えてもやっぱりアリスは異常すぎる。そもそも無宣告魔法なんてのはそもそも理論を根本的に否定した魔法。全身の力を完全に抜いて歩け、とでも言われるようなもののはず。

 

「なのに…やってのけた。」

…本当に何者なのかしら。いくら調べても無宣告魔法の前例はない上、調べれば調べるほど存在が否定されていってさえいる。

 

それに、まあ無理矢理納得したとしても、更に相手の使う魔法への演算能力ももはや化け物。あの一瞬であの逆算の仕組みをすべて理解するなんて私でも無理。…一応魔導師のクラスまで行ってる私がまだ10年しか生きてない子に抜かされるとはね。

…あの子なら…属性からの拘束を解いた、もう一つの魔法である限界魔法ぐらいなら使えるようになるかもしれないわ。…あるいは、始祖神塔魔術まで到達する可能性も…無くはないわね。

 

…っと、いけない。

 

こう考えてばかりだと次の満月の仕事に支障をきたす。

私はそう判断して一度外に出た。外の空気を吸いたかったのと気晴らしに。

 

…人の相手をするのは苦手。でも、外に出るのは好きなんて変な奴よね。…まあ、それは前々からだし、人の相手をするのが苦手なのはちょっと事件があっただけ。

…そのせいで感情が読めないだの無表情だの言われるんだけど。ま、私は気にしてないから別に良い。

それより作戦。

個人的には今のレベルじゃ、もう奥の手なんて無しで全てをぶつけたとしてもマーダーを相手には倒せるか倒せないかが微妙なところ。それを義神化しているマーダーの戦意を喪失させた上で本当の意味で義神にするなんてできっこない。何か考えがあるにしても、何の代償も無しにそんな大仕事ができるとは考えられない。

…まさかまた体を犠牲にして行動するつもりじゃないでしょうね…?…いえ、しかねないわね。

でも、私に止める権限はない。師匠的な立ち位置であれども境遇が私と似てるから──私には彼女みたいな天才的な力と運はなかったけれど──できる限り、力は貸してあげたい。

………これが愛着かしらね。

 

「ふふ…」

あー…おかしい。

 

………!魔力!波長的に…三体程のゴブリンかしら?近くね。今すぐ行けるわ。

 

タッ…ヒュゥッ!

 

「…いた。」

アサシンタイプのゴブリンが二匹とアーチャータイプのゴブリンが一匹ね。

 

「!こんナトころにガキがいるゾ!」

「グギギ!ちょうド腹が減っテたんダ!」

「ケケ…丁度いいジャねえカ!」

…はー…またそれか。これでも一応は魔法騎士団内で二番目の年長者なんだけど。いかんせん見た目が義神の影響で固定されちゃって…ま、いっか。

 

「………どうであれ…危害を加える気なら…相手するのみよ……」

魔導書、パットアリアを出現させる。…無宣告魔法…できるのかしら。

 

イメージし、魔力を通らせてみる。

ここら辺で周りに影響を出させないなら水魔法か大気魔法。イメージしやすいのは水魔法ね。

アクアランスでいいわ。…ふぅ…

イメージ…イメージ……!

 

「………やっぱり無理よね……」

魔法はおろかそもそも魔法陣が出ない。

まともにやるしかないみたいね…

 

「何ダ?失敗か?グギャギャ!」

「ガキならアりえるナ!」

 

「………ん…水5魔法、アクアランス……」

空中に水の槍を三本出現させ、それぞれに突き刺す。それだけで何かを言う間もなく光の粒子になって消え、何も残らなくなる。

…封印結界魔法…こんな使い方があるなんて考え方もしなかったわね。そもそもいちいち魔物を助けようとする人間自体見たことがなかったわ。

 

さて、と。…そういえばアリスとバートは自分の武器に名前はつけたのかしら。名前があるか無いかで強さに差も出るのだけど…また言っておきましょうか。

と…

 

「ギャ!」

 

「ッ!」

一匹、隠れていたらしい。あの三匹のうちのアサシンタイプが一匹、隠密に長けていたらしい。

 

「ふっ!」

なんとかナイフを躱す。…魔法使い系は距離を詰められると本当に何もできないのよね…!

 

「ギィッ!」

「っ!」

と、ナイフを振りかぶった所に隙ができた。そこを狙って蹴り飛ばす。

 

「グギ…!」

 

「もらった。水大気魔法、アクアブルーム。」

風の流れに沿った水が刃物のようにゴブリンの体に傷を付けていき、ゴブリンは消えた。

…こうやって魔法を組み合わせることができるのは私ぐらいのものだと自負しているけれど…それよりも多分遥かに難しい無宣告魔法、ね…

 

 

  …まさかとは思うけれど…

 

 

いえ、それは今度ね。まずは目先の問題。

…最終、全力を出せばマーダーなら倒せなくとも止めるぐらいはできる。その間にアリスに任せても余裕でしょうね。…本当に奥の手になるけれど。

…お願いだから、無理だけは…

 

 

《アリス視点》

「っくし、」

んー?なんだろ、どっかで噂でもしてるのかな?

 

「?おねーさん大丈夫?」

 

「あー、大丈夫。」

それより…エルちゃんの魔法の習得速度がすごい。最初は無機物操作もうまく使えてなかったのに今や既にランク4魔法まで到達してる。ちなみに、エルちゃんの優勢魔法は闇らしい。…義神がマーダーだしね。

 

「…そう、それで…この感覚が掴めたら…そうそう、」

 

「こう…?…闇5魔法…ダークライト…!」

キイィィン…ズォアァッ!

エルちゃんが杖を振ると真っ黒な弾が飛んでいき、的が闇に飲み込まれた。

…こりゃすごいや。

 

「わー…」

エルちゃんの杖はなんと言うか…木の持ち手の先に、青い水晶玉みたいなのが付いてて、その上に歯車の一部みたいなのが浮いてる感じのやつ。

エルちゃんいわく、二年ほど前にお兄さんにもらった杖だそう。そのお兄さんは世界中を旅してる冒険者で、年に数回帰ってくるんだとか。

 

「や、やった!見ててくれた?できたよおねーさん!」

 

「うん、見てたよ。すごいね!ここまで上達が早いと私も抜かれちゃうかもなー。」

 

「それはないよ。おねーさんはもっと強いもん。」

いや…まあ、確かにまだボクの方が強いとは自負してるけど、まじで抜かれそう。

ものの数十分で無機物操作の段階からランク5の魔法まで行ってるからね…ヤバ。

 

「今は義神があんまり使えないからアレかもだけど、これ本当に魔力量だけで言ったら多分ランク7辺りあるからね…」

多分。

まーすごい事になってると思うよ。

何か…ボクの周りに高ランクの人がかなりいるみたいに感じられてるけど、ランク6だけでも一般人の中ではかなりレアだからね。7なんてそう出てこない。

 

……そう考えると母さん凄かったんだよね。ランク6だよ。

 

これなら………できるかも…!

 

「ん?なんか言った?」

 

「う、ううん!」

?なんか言ってた気がしたんだけど…気のせいかな。

 

「よし、じゃあ休憩しよっか。」

あんまり詰めてもだめだしね。

 

「じゃあおねーさんの魔法見せて!」

、まあ、ボクも訓練はするつもりだったし、良いかな。

 

「いいけど…ちょっと離れててね。」

何かの拍子に毒霧とか吸ったら危ないし。

 

「?分かった。」

 

「…スゥ…」

今やろうとしてるのは、毒魔法の完全無宣告魔法。

前までも省略はやってたけど、それはあくまで属性とランクの省略のみ。

完全に無言で使えるぐらいにはなりたい。…まあ、準備運動的な?

 

「……ふっ、」

体の周りに6つの魔法陣を展開…魔力を通して光弾を散らせて、同時に毒霧を前方に制御しながら流すイメージで通す、で、的に当たった光弾は10に分裂させて回転させながら破裂させる。

………何とかいった。

 

「わぁ…きれい…!おねーさんすごい!」

 

「、ありがと。」

はしゃぎながら褒めてくれた。ありがと。

…でも、練習するべき魔法はこれじゃないんだよね…

本当にやらないといけないのは、これよりも大規模で消費魔力も馬鹿にならないレベルのやつ。…まあ、今はいいかな。ただ、ぶっつけ本番で使う気は全く無いから、小規模化させて練習はしとかないとね。

 

「…っと、よし。……そうだ、エルちゃん、最初から使えてた一つの魔法って何なの?」

そういえば聞いてなかった。

 

「あ…えーと、秘密!あんまり、いっぱい使える魔法じゃなくて…。」

 

「…ん、そっか。またいつか教えてね。」

使う必要はないんだけど、エルちゃんはあんまり見せたくないみたいだしね。むりやり聞き出そうとするのは良くない。

 

「!うん!」

…さて…あと一週間。それで、終わらせなきゃ。

 

…自分でいうのもなんだけど、多分自分がキーになる、とは自負してる。…その分責任も持たなきゃ。

密かに決心を固めた。




無宣告魔法
その名の通り、魔法を放つ前に言う属性、ランク、魔法名を省略して放つ魔法のこと。義神から力を借りるための儀式的なもの。
言うは易しするは難し、いや難しいとか言うことじゃなくて理論から考えれば不可能。無属性魔法は理論上は無宣告でも使えるが、それは理論上の話で、机上の空論だそう。

終わりが…終わりが微妙です…
私に文才を分けてくれーー!ってやりたい衝動にかられてます。しませんけど。
というか、副題関係なくほとんどマリオネットの考察になってるっていうね。だめだなー、私。
いや…まあ、それにしてもお気に入り登録者数50人超え、本当にありがとうございます!
ついでに評価の方も…(ry

では、また次にお会いしましょう。
See you!!
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