【旧版】普通の人間ですけど…ゑ、天才魔法使い?【新版はあらすじから】   作:不審者γ

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どうも、事実上学校他倶楽部入部中現在堕落帰宅部顧問、匿名投稿者です。

まあ要は、「一応事実上は学校でクラブ入ってるけど今はもうもはや帰宅部の顧問やってるレベルまで墜ちちゃった匿名投稿者だよテヘペロ」ってことです。
なんかすみませんふざけました。

では、本編どうぞ!


バグった転生者

「危ない!5光魔法、セラー!」

雷の波にギリギリ飲み込まれる寸前、ソーラスさんが防御魔法を展開してくれたおかげで、怪我はなかった。…が。

 

「!!!?」

何か色々あり得ないものを見るような目で見られた…心外だなぁ。

 

「えっ…」

 

「…神官、測定不能です」

 

「うむ…この精度では少々無理があったのか…?7辺りまで計れるはずなんだが……まあ、最後にまた来てくれ」

ソーラスさんや神官さんも動揺しまくってるらしく、ヒソヒソと方針の相談をしていた。でも確かに備品壊したとかなったら問題になりそう…かな?

 

「は、はい」

まあでも今のところ何かできることはないしなぁ…と思いながら席に戻る。

 

「アリスちゃん、凄いよ!玉水晶が割れるなんて始めてみた…!」

と、席に戻ると隣からバートちゃんが話しかけてきてくれた。

 

「まさか破裂するとは思わなかった…」

まさかね。

原因はわからないけど、話の断片とかこういうラノベとかの展開的には強すぎて普通の道具じゃ耐えきれなくて…みたいなのがテンプレになりそうだけど…

そしてその後のランクは2、3、4辺りが出て、時々5が出てざわついたりして最後に5が出た感じで恙無く終わった。最後にソーラスさんが前に出て、少し話していた。

 

「では、測定はこれで終了です。お疲れ様でした。これからの皆さんの生活に神のご加護があらんことを。アリス・セナールさんは後でこちらに来てください」

と言われて人が散り散りになっていく中、呼ばれたからソーラスのところに行く。

と、「ちょっとついてきてね」と別の部屋に案内された。そこには、先程の玉水晶と色の違う、赤い玉水晶が置かれていた。

というかなんか扱いの差がすごい。

さっきの玉水晶とかは普通の台に置かれてたけど、こっちはなんか床に固定されてるタイプの祭壇みたいなのに赤の布を敷かれた上で丁寧に置かれてる。

 

「こっちなら大丈夫なはずだから、もう一回同じようにしてくれる?」

 

「はい」

そう応えて、同じように玉水晶に触れて魔力を高める。

突然、アリスを中心とする魔力の暴風が発生した。窓ガラスが割れるでなく、フレームごと吹き飛ぶのは予想外すぎたが、まずあわててアリスは玉水晶から手を引っ込める。

ふと見るとソーラスが目を見開いていた。

 

「…ランク…9…!?しかも、10に差し掛かりかけてる…」

ふと見えた、玉水晶に映った数字は…

 

 

       「526000」

 

 

「なっ…!?」

ランク9魔法使い。しかも、ランク10に差し掛かりかけているようなものはほぼあり得ない領域の魔法使いだ。

理由はよく知らないけど、少なくともランク10の魔法使いの話なんかは聞いたこともないし…

 

「ランク…9…私が?」

その凄さは重々承知してた。

ランク9魔法使いと言えば、現在実在している人の中で、アリスが知っているだけでは国家権力級の魔導師二人位しか知らない。

 

 

ランクは生まれつきのもので、変化することはそうない。

 

 

不変の事実。

 

 

「…では、これで測定は終了です。お疲れ様でした。…たまに来てくれると嬉しいわ。ここの神官、私の祖父なんだけど、貴女の話を聞きたがると思うの。」

 

「え、あ、はい!」

そう言うと、ソーラスさんは柔らかく笑顔を浮かべて、僕の頭をポンポンして、去っていった。

そして部屋から出ると、緑の髪が目に入った。

 

「あ、バートちゃん…」

 

「アリスちゃん!結果どうだった?何か爆発音してたけど!」

バートちゃんが壁にもたれて立ってた。

…待ってたのか。

 

「……ランク9だって」

 

「きっ、9!?魔力はどれぐらいだったの?」

 

「52万位…」

 

「ごっ、ごじゅうにまん!?私5万位だったのに…凄いよ!」

 

「あ、あんまり大きな声で言わないで…」

若干おろおろする。

いやだって。予測つくでしょ?

人並み外れた魔力を持ってるのが知られたら広報やらなんやらに広められて云々。

絶対めんどくさいことになる。

 

「何で?自慢すべきことだよ!」

 

「いや、だって何か恥ずかしいから…」

 

「むー…私のパパとママ位には言っても良いよね?」

少し頬を膨らませながら言うバートちゃん。

んー…

 

「お父さんとお母さんが別の人に言うかもしれないからなぁ…お父さんとお母さんに、他の人に言わないように言ってくれるなら」

 

「もちろん!じゃあ、またどっかで会おうね!」

と、ぱあっと顔を目を輝かせてうん!と首を振り、満面の笑みで手を振って走っていった。

 

「うん、またね」

僕も小さく手を振った。

…なんか、元気な子だったなぁ。

 

──────

───

 

バートちゃんと別れて神殿から出る。…けど、父さんが見当たらない。

 

「あれ…?」

どこかにいないかと歩き回ってみるが、見つからない。

 

「あれぇ?」

その時、

 

「わあっ!」

 

「ひゃあぁぁっ!?」

突然の事で、えらくかわいらしい悲鳴をあげてしまった。よくよく考えてみると父さんの声に似てる…気もする。

 

「はははー、引っ掛かったー。」

と、後ろに父さんが。

…どうやら隠密魔法を使ってたみたいだ…なんか空間からスーッと出てきた。ほんとに魔法って何でもありなんだなぁ。

 

「お父さん…それ心臓に悪いから止めて…」

 

「む、それより、結果、どうだった?」

 

「うん、…ランク…9だって」

 

「!!」

と、父さんの目が見開かれる。

 

「本当か!」

 

「…うん」

 

「凄いじゃないか!」

 

「あ、あんまり言い触らさないでよ?」

 

「、ああ、そこら辺のアリスの性格は分かってるから言い触らしたりはしないさ」

父さんは頭をワシャワシャして言う。

なんだかんだでみんなそこらへんは考えてくれてたりするんだよね…理解のある家族で良かった。

 

「ふぅ…よかった…というかお父さんどこいたの?」

 

「ああ、どっかの一室から窓ガラスがフレームごと吹き飛んできたから処理してた」

あ、あれの下にいたんだ。

 

「窓ガラスが割れるとかなら分かるが、何でフレームごと降ってきたんだか…」

それは本当にわからない。フレームの耐久性がガラスの強度より低かった…ガラスは固すぎるしフレームは脆すぎることになるね。魔力で強化すれば固くはなれども脆くはならない。脆くする魔法はあったとしても使いどころがない。せいぜい相手の武器とかを壊れやすくするくらいかな?…割と有用かも。

 

「まあいいか。さて帰ろう、今日はご馳走だな。転移4魔法、テレポート。」

そう言って父さんは魔法陣を展開する。

相変わらず、帰りも数秒で終わった。

 

 

──────────

─────

 

 

「ただいまー!」

 

「お帰り、アリス」

「どうだった!?」

玄関先に転移してくると、兄さんが興味津々といった感じで聞いてきた。すごい目がキラキラしてる。

 

「えーとね…」

とりあえずあったことはだいたい全部話した。

バートちゃんの事から魔力が高すぎて玉水晶が割れた事までだいたい全部。

 

「…っていう感じだったよ。」

 

「ランク9……」

「聞いたことしかなかった…」

「まりょくちごじゅうにまん…すごいね」

「ルオリー、語彙力と変換能力どこに忘れてきたのよ」

呆然としている兄さんに突っ込みをいれる姉さん。メタいよ。

 

「で、そのできたお友達って何ていう子なの?」

 

「えーと、バート…バート……えーと、」

母さんが聞いてきた。けど…だめだ、いかんせん緑のインパクトが大きすぎた。と、ふと父さんが横から口を開いた。

 

「もしかして、バート・スカービアか?」

 

「!そう!何で知ってるの?」

え?なんで父さんが知ってるの…?

話を聞くに、どうやら父さんの会社の同僚さんにバート·スカービアというお子さんがいるという話をよく聞かされていたみたい。

まあ父さんも父さんでボクの話もその同僚さんにしてたらしいけど…

 

まあともかく、同年代でバートという名前からそういうことがあるんじゃないか、と思ったらしい。聞いたところ特徴も合ってた。

 

「じゃあ…明日にでも行ってみるか?」

 

「!うん!」

やった!

…なんか反応が幼くなってきてる気がするのは気のせいかな。

 

 

 

「…………新しい人生…また変なことになったもんだなぁ…」

その日の夜、ボクは部屋で一人、窓を開けて空を見ていた。空には赤い月が上って、少し不気味に世界を照らしていた。

 

「戻りたいかって言われるとこっちのままでいい気はするけど…前ははどんな人間だったんだろうな…」

一息、ため息をつく。

 

「……一回死んじゃったし、こんな事を言うのはあれかもしれないけど、家族とかは心配してないんだろうか…いや、死人に心配するってのも変な話か。にしても、どんな人かも覚えてないってのが変だよね…よし」

立ち上がって窓を閉め、ピンク色のパジャマの上に少し羽織るものを羽織って、廊下をそっと歩いていく。

一室の前に立ち止まって音を立てないように戸を開けると…それなりに広いスペースに本棚がぎっしりと詰められた書庫が現れた。

 

「どこら辺に…」

探すのは記憶を復元する魔法。記憶系統の魔導書を探してみる。

他の一般常識が残ってるのに自分に関する記憶だけが抜け落ちてるなんて、そうあることじゃない。しかも少しでも関連の有りそうな項目なら念入りに消え去ってるところから、多分作為的じゃないかなと思ったからだ。

 

「これは…違う。記憶…思考かな?じゃあここらへんに…これか!…読めないぃ…」

それっぽい本は見つけたけど、よく分からない字で書かれていた。なーにこれ。

 

「…うーん…思考回路…記憶…脳…?わかんないや、片っ端から見てみようか」

そうしてそこら辺を探すこと20分。

 

 

「……!これとかに載ってるかな?」

それらしき魔導書を見つけた。パラパラとめくってみると、しっかりと読める文字で思考や感情に関する魔法がずらりと書かれていた。これなら…!と読み進めていき、一つのページで手を止める。

 

「…うん、あった…けど…これ、ランク10魔法…」

ボクのランクは9。自身のランクを超えた魔法は使えないからランク10の魔法は使えない。そもそも魔法自体をほぼ使ったことがなかったから、多分ランク8魔法すらロクに使えないだろうね。

 

「…どうするかな」

ラノベとかだとスキルやらレベルやらでバンバン総魔力とかも上がったりするけど、ここじゃそうは行かない。

 

そもそも魔力量はそう上がるものじゃない。

総魔力量っていうのは要するにその体が受け止めきれるレベルの魔力。肉体をガラスのコップにして、魔力を水にしたときに言えばそのコップに入る限界の量の水が総魔力量、っていう感じ。

器がガラスだから拡張されるわけないよね、っていうやつ。

まあ成長過程で多少増えることはあるらしいけど、一生に増えて数十。そういう系統の魔法薬もあるけど、飲んでも毎日飲んで年に20程度。ランクが上がるってことは「可能性はゼロじゃあない」程度のレベル、もう奇跡的な確率だ。

まあ…一時的に、ならその器をぶっ壊す覚悟で跳ね上げる方法もあるらしいけど…

 

まあそれより。

更に言えば記憶復元魔法は属性を持たない魔法。火や風等の属性を持つ魔法よりも無属性魔法は難しいって言われてるから、つまりこの記憶復元魔法とやらはランク10の中でも結構上位の魔法らしい。どうにせよ特訓で魔法に慣れるのは必須だ。まあ何があるかわからないし、鍛えるに越したことはないしね。

 

そこまで調べてから魔導書を棚に戻して、図書館を出た。そして来たときと同じように、音を立てないように部屋に戻ってベッドに潜った。




魔力量とランクの関係は
(1からランクまでの数の和)×(ランク+1)×1000
=魔力量
となっています。つまり、ランク9の範囲は、

(1+2+3+4+5+6+7+8)×9×1000=324000
(ランク8基準値)

(1+2+3+4+5+6+7+8+9)×10×1000=450000
(ランク9基準値)

(1+2+3+4+5+6+7+8+9+10)×11×1000=605000
(ランク10基準値)

(450000-324000)÷2=63000
(ランク8基準値とランク9基準値の中間までの数値)

450000-63000=387000
(ランク9最低値)

(605000ー450000)÷2=77500
(ランク9基準値とランク10基準値の中間までの数値)

450000+77500=527500
(ランク10最低値)

となるので、ランク9の範囲は、
387000≦ランク9<527500

となります。
ちなみにソーラスは、全てのランクの魔法値の数値の範囲を覚えているので、照らし合わせるだけとなっています。計算はいちいちやってません。

では、また次にお会いしましょう。
see you!
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