ここはとある山中。炭治郎は任務でこの山に来ており、今鬼との戦いの真っ只中だった。
鬼「喰らえ❗」
ブシュ~
炭「うわっ❗❓」
炭治郎は鬼の口から吐いた煙を浴びてしまった。
鬼「ゲヒヒッ、俺が今吐いた煙は俺の血鬼術で作られた煙だ。うんと苦しみなッ」
ヒュバッ
炭「まっ…、待て…❗」バタッ
炭治郎はその場に倒れてしまい、意識を手放した。
鴉「カアァ~、カアァ~。竈門炭治郎、鬼トノ戦イデ意識不明、意識不明❗」
~~~蝶屋敷~~~
後「ごめんなさいまし~」
ア「お疲れさまです❗どうかされました❓」
隠の後藤さんが来訪の挨拶をすると、奥からアオイが出てきた。
後「実は竈門炭治郎が鬼と交戦中に血鬼術を浴びてしまったのですが…」
後藤さんは背負っていた炭治郎をアオイに見せる。
炭「にゃ❓」
ア「へ…❓炭治…郎……さん❓」
アオイが見た炭治郎は、頭に猫耳が生えており、尻から猫の尻尾が生えていた。しかも身長も小さくなった禰豆子と同じくらい縮んでいた。
後「お舘様のご命令で、とりあえず蝶屋敷で預かって欲しいと」
ア「分かりました。炭治郎さんと禰豆子さんは私が運びます」
アオイは後藤さんから炭治郎と禰豆子が入った箱を受け取り、奥へと向かった。
ア「さて炭治郎さん、何しますか❓」
アオイは禰豆子を陽光が当たらないようにした部屋に降ろし、炭治郎を陽光が当たる縁側に連れて行った。
炭「にゃ~」ピョン
ポスッ
ア「へっ❓」
炭治郎を降ろしたアオイは正座で座っていたので、炭治郎はそのアオイの"膝の上"に飛び乗った。
炭「ふわぁ~」スヤスヤ
そして炭治郎はアオイの膝の上であくびをすると、スヤスヤと寝息を立てた。
ア「全く、姿形もそうですけど、本当に猫みたいですね」
ナデナデ
アオイは呆れながらも炭治郎の頭をゆっくりと撫でる。炭治郎は気持ちいいのか、寝顔が笑っていた。
ア「ふわぁ~っ。私も…何か……眠…く……」ウトウト
~~~数分後~~~
し「ただいま戻りました~。…❓」
緊急柱合会議から帰ったしのぶは声を上げるが、誰も出迎えに来なかった。不審に思ったしのぶは廊下を歩いていると、壁際から向こうを覗いているなほ、すみ、きよの三人を見つけた。
し「貴女たち、一体何を…」
なすき「「「シィ~ッ」」」
しのぶが声を掛けると振り向いた三人が人差し指を口に当てて『静かに』のジェスチャーをしたため、しのぶは口を手で塞いだ。
そして三人が覗いていた方を見てみると、猫化した炭治郎を膝の上に乗せたまま寝ているアオイがいた。しかも二人とも気持ち良さそうな寝顔なので、起こすのが悪く思える程だった。
炭「ふわぁ~」
と、そこで炭治郎が目を覚まし、その場で伸びをした。すると、アオイの寝顔が目に入ったのか、アオイの頬をペロペロと"舐め始めた"。
し「駄目ですよ炭治郎君、アオイを起こしちゃ」
驚いたしのぶは速やかに炭治郎を抱き上げ、小声で注意をする。
炭「にゃ~」
チュッ
抱き上げられた炭治郎は寝ぼけていたのか、そのまましのぶにキスをした。しのぶはその場で固まり、炭治郎を落としてしまったが、炭治郎は猫のような身のこなしで着地すると、またアオイの膝の上に乗り、丸くなって眠り始めた。
しのぶは数分間、思考が回らず硬直したままだった。
その数日後、しのぶが鬼を討伐したおかげで炭治郎は元に戻った。だが、しばらくの間しのぶとアオイは炭治郎の顔を見ることはできなかった。
炭「❓❓❓」
炭治郎は猫になっていた時の記憶は無く、首を傾げるだけだった。