これで修行編最終話です
各話投稿にするとだらけてしまうのが今回よくわかったので、書き溜め投稿に戻します。
更新頻度は落ちますがこれからもよろしくお願いします!
「さあ、とうとう最終日だけれども。やれるよね。」
「はい。」
目の前には特級呪術師。一週間師匠として僕を鍛えた夏油先生が悠然と佇んでいる。
「決戦の場は君の内側、呪霊の領域内。
本来なら無謀極まりない調伏の儀だけれど、封印の影響もあって君の中にいる呪霊は
今から君を眠らせて生得領域に強制送りにするけど……覚悟は出来てる?」
「とっくの昔に。」
一週間、一週間だ。たった、一週間だ。思えば濃密な時間だった。今までの人生でここまで濃い日常があるか? というほど濃厚だった。たったの七日がここまで長く感じたことなど、未来も含めてきっとこれだけだろう。
昼間は呪力の制御を。夜は夢の中で父と実戦バトル。ミミナナと写真の中で体術縛りで戦ったりと……正直、休んだ気にならないどころか、寝た気にもならない一週間だった。
それも、今日で全て終わる。今日の結果で、僕の人生全てが決まる。
「勝ってきます。」
「うん、勝ってきな。」
夏油が笑う。
封印呪霊が体に巻きつく。夏油が手印を構えた。
「解。」
僕の影から闇が溢れる。おぞましいものか腹を食い破ろうと牙を剥く。
___暗転。
■■■
闇の中に立ち尽くす。
赤紫、ドキツイピンク、青紫と黒紫。黄土色っぽい色。殴られてできた痣のような、マーブルカラー。土留色の空。
太陽を殺したような、不気味で暗い色合いの
ああ、気持ち悪い。
「ここが、生得領域……。」
僕の負の感情の集大成。心の中とも言えるその空間は、空と沼しかなかった。
深い深い毒の沼だ。足場は巨大な蓮の葉しかない。それも、一箇所に立ち続ければ徐々に沈んでいく。
侵入を拒む。他の存在を拒んでる。
沼の中央に紙垂が巻かれた枯れた大木。それを取り囲むは、ほのかに発光している蓮の花。
沼底からガスが吹き出していて、ぶくぶくと汚い泡が浮かぶ。
そして、大木の上で眠る……巨大な鳥。
見た目は鷹ようだけれど、少し首が長めで水掻きを持っていて、雁にも似ていた。
「(ーーーーあれが特級人造怨霊。その、呪胎。)」
僕の術式そのもの。
僕から奪った術式から作られたそれ。知能のかけらは見えないのに、自我だけはあるようで。
僕の存在を視認した瞬間、黒板を爪で引っ掻くような、不愉快な声で鳴いた。
音響攻撃の可能性アリ。判断する前に僕は耳を
これも父との訓練の賜物だ。
「それにしても………鳥か。」
唾で渇きを誤魔化す。正直予想外だ。
なんとなく、呪霊として存在するなら魚型の呪霊だと思っていた。まさか鳥とは思わなかった。
だって父さんも、僕も、式神は基本的に海洋生物で。だから術式を切り取ったら魚か、そうじゃなくても水生生物だと思っていた。
「飛ばれると、厄介だな。」
夢で調伏したことで澱月に加えて蜃・織姫も使用可能。しかし僕は父と違って式神の能力に制限がかかっている。使いこなせてないから。
「(術式を理解したからと言って、それが技量とイコールにはならない。悔しいけど今の僕じゃ蜃を一体出すのが限界だし、織姫の本領と言える形状変化ができない。
空を飛ぶのだって、時間制限がある。)」
一週間でできることは限られていて、今できることを最大限伸ばすことしかできてない。僕は強くなった。それでもまだ最強ではない。
「それでも、僕はお前を祓う。」
順平の侵入を嘲笑うように、鳥が鳴き声を上げた。
ゲラゲラ、ゲラゲラ。笑うような不快な音は、これから起こる未来を示唆しているように響いた。
「かはっ!」
水面に叩きつけられて、順平は二重の意味点息が詰まった。一つは、水面に叩きつけられた衝撃。溺れたことによる窒息。
もう一つは、あまりの力量差に対する絶望感。
水から這い出て、蓮の葉の上に立つ。新たに呼び出した小型の自爆用澱月は食われることなく墜落していく。
「ああああ!!!」
意味がわらなくって、腹の底から叫ぶ。獣の遠吠えみたいに。
「ふざけるな、何なんだよコイツ!」
ありとあらゆる想定していた毒攻撃は全て空振り。降り注ぐのは暴虐の塊のような絶対的な力。呪力のコーティングも肺の保護も意味をなさない。ここまで心が荒ぶっているのに、呪力に乱れはない。けれど、通用しない。呪術も体術も、あの呪霊にかなわない。
「一週間の努力が空振っていたのではないか」という絶望に、ただ打ちのめされる。
「(なんでこんなふざけた鳥に勝てないんだよ僕っ!
コイツはまだ呪胎とか言うやつなんだろ、弱いんだろ!?)
_____どこが弱いんだよ!!」
目の前の、理不尽の塊に向けて叫んだ。なんだよコレ。なんで毒を使わない? 僕の術式から生まれたくせに、想定通りに動けよ。なんでこんな、理不尽に強いんだよ!
本当、なにコレ。超音波? ビーム撃つとか聞いてない。父さんの戦闘映像が参考にならない。勝ち筋が見えない。
「くそ、痛い、痛い、痛い……っ!」
頬の内側の肉を噛みながら、涙を堪える。
正直、自惚れてた。僕は強くなったと思っていた。呪力の操作を褒められて、奈々子と美々子にも「マシになった」と認められて。
誰かを守れるくらい、強くなったと。……それなのに。
「(でも、違った……!)」
僕は、弱い。こいつに、勝てない。こいつに負ける。
_____ここで死ぬ。
「やだ」
漏れたのは弱音。どうしようもないほど情けないか弱い音が、不気味なほど静かな泥沼の領域に響く。心の底から恐怖する。どうしようもないほどの絶望に喘ぐ。
「嫌だ、嫌だ、嫌だ。
嫌だ、死にたくない!」
言葉が、空回る。情けない僕は両手で目を隠して、耐え難い現実から目を逸らす。
【死にたくない】ばかりが頭蓋骨の中でわんわん響いて、思考回路が停滞する。
「(やっと、誰かを愛してると言えるようになったんだ。人間に希望を持てたんだ。
明日を夢見て、未来に行きたいと思ったんだ、願ったんだ。)」
僕という人間不信者は、悠仁に出会って変わった。真人さんの奸謀の末に呪霊に堕ちたのに、僕を信じて名前を呼んだ。僕が君を愛する理由なんてそれだけ十分なんだ。
「(僕は、悠仁の優しさに漬け込むクズだ。僕は以前となにも変わってないし、変わる必要性を感じてない。
でも、悠仁、僕はね。君という善人の隣に立つためならなんだってできる。)」
悠仁、悠仁、僕の最愛。僕の親友。僕は君がいたからあの時死ななかった。君が必死に肩を揺さぶって、語りかけてくれたから、僕は呪霊に落ちなかった。
大好きなんだ。君のそういう、優しくて誰かのために動けるところ。やけになって、腐った僕にすら手を差し伸べてくれるところ。自己犠牲的に人を救う君の善性が。根っからのお人好しなところが。
「___好き、好きだよ、愛してる……愛してる、愛してる。」
僕は、虎杖悠仁という人間を、心の底から愛してる。
言葉にを区切って、声に出して、音にして。語りかけるように繰り返す。
好きだ、愛してる。君と僕が出会ったきっかけが僕の破滅の形をしてたとしても、何度だって僕は君と出会いたい。君と同じ世界を見たい。
好きだよ、大好き、愛してるんだ。
僕は、悠仁と一緒に
「だから、僕は諦めたりしない!」
澱月の毒針を自分自身に刺す。呪力を体内の中で「
「ドーピングの応用でやってみたけど、案外うまくいくんだ。」
術式反転、とかいうやつ。
夏油先生の言っていた通り、ドーピング術式は術式反転の応用で正しかったのだろう。オピオイド鎮痛薬の中でも、モルヒネを選択してよかった。*1
強力な鎮痛作用と興奮作用(麻薬作用)で、恐怖を誤魔化せる。
「(映画を理解するために、薬学かじっててよかった。)」
今思えば、家に不自然に置いてある薬学関係の書籍は父さんの持ち物なんだろう。
「……はは、また生きる理由が増えた。」
ぱん! と自分の頬を張る。自分が与えた痛みは鈍く感じた。
「(落ち着け、落ち着け、落ち着け僕。自分を見失うな、冷静になれ、見極めろ。)」
あれは、僕の術式から生まれた呪霊。それは絶対の法則だ。
ビームなんて撃てこっない。バリアだってそうだ。そう決めつけるから見えることも見えなくなる。
なら、なんでそんなことできたか。答えは一つ。
純粋な呪力だけの攻撃だった、そう言うことだろう。それであれだけの威力を出せるのは恐ろしいが、逆に考えれば正しくチャンス。
きっと、どこかに勝ち筋はきっとある。
「(やれ、見つけろ吉野順平。僕は、負けるわけにはいかないだろ……っ!!)」
最愛の顔が脳裏に浮かべる。きついときほど、しんどい時ほど。愛を確かめる。
「怯むな、躊躇うな!」
茨の道のチキンレースに勝てと、夏油先生は僕に言った。そして、「机上の空論」と言いながらも勝ち筋を示してくれた。
「(生きるか死ぬかのギリギリを攻めないと、僕は絶対に勝てない。)」
いいじゃないか、上等だ。やってやるさ。背筋を伸ばして、腕を真っ直ぐに伸ばす。ホームラン宣言でもするように、呪霊を睨んで指を差す。
「お前は僕から生まれた呪霊だ。僕の術式と負の感情から生まれた、もう一人の僕だ。
でもお前には愛がない。
愛なきものに価値はなく、故に僕はお前を愛さない。」
宣誓。コレは決意表明だ。僕が、コイツに勝つと言う勝利宣言。必ず調伏するという強い意志。
「そもそも、大前提を忘れていた。最初から間違ってたんだ。
ここは、【君の領域】だって思い込んで、肝心のことを忘れた。」
打ちまかして勝つことばっかり考えて、戦い方を間違えてたんだ。
最初から言われてただろ、「特級に勝つことなんてまず不可能」だって。「無茶な戦い」だって。
「正攻法じゃなくないい。卑怯でいい。」
この世は卑怯な奴ほど強いから。
そうだよね、父さん。僕は頑張ります。
この世界を愛で呪って呪って呪って、無敵に卑劣に泥臭く戦ってやるよ。
「そしてここは君の領域である前に、
頭の中に思いついた形に、両手を組む。指が無茶苦茶に絡まって、手が攣りそう。でもどうでもいい。形は整った。
あとは、腹の底から叫ぶだけ。
「ーーー領域展開!!」
抜けてく呪力、朽ちていく何か。僕の中にあるふたつの魂が、ボロボロに崩れては蘇る。
自己崩壊しそうになるのを脂汗を流して根気で堪えて。自分を奮い立たせるために「あっはっは!!」と母さんのように大袈裟に笑ってみた。
「さあ、呪霊。僕とお前、どっちが勝つか勝負しようよ。」
陣取りゲームだ、生きるか死ぬかの。両手の印を崩さないように意識しながら、限界ギリギリを見極めてぶっ飛ばす。
認識を広げる。領域の支配権を争い、睨み合う。
象が癇癪を起こして暴れてるみたいに、グラグラ揺れる世界。なのに静寂すぎて、気持ち悪くなる世界。この
それでも、僕は勝つ。勝たなきゃいけない。愛は無敵の呪いだ。愛さえあればなんでもできる。道理をねじ伏せ進んでやる!
「いいか、覚えておけ。
【領域展開・
未だ呪胎の、もう一人の自分の生得領域を乗っ取る。乗っ取ろうとする。意思と意思のぶつかり合い。根負けした方が負けで、死ぬ。
「う、わあぁぁぁぁ!!!」
声を張り上げた。汗をダラダラ垂れ流しながら、魂で叫ぶ。負けない、負けない、負けない。こいつにだけは絶対に負けない。
負けられない理由がある。負けてはならない意味がある。
母さん、悠仁。心の底から愛してる。二人を守るためならなんでもできる。だからアイツは調伏しなければならない。勝たないと。
「(ただ生きてるだけの、破壊衝動の塊になど負けてなるものか!)」
耐える、耐える、ひたすら耐える。際限のない呪力の侵略から必死に耐える。
侵攻して、侵入して、侵撃して、侵害して、侵奪して、侵犯する。
「君、本当に生まれたばかりなんだね。」
どれだけ経ったかわからない。しかし終わりが見え始めたレースに僕は笑った。
「ずっと眠っていたから、愛を知らない。
ただ強いだけで、誰かを愛すると言う強さを知らない。
愛は無敵の呪いだ。愛の呪いを打ち破るにはそれを上回る愛が必要で、愛以外が愛を打ち破ることはできない。何人たりとも、無敵の呪いに勝てない。」
崩れ落ちて、膝で体を支えているだけの満身創痍な現状。しかし組んだ印は絶対に崩さない。
沼の泥水が形を持って鳥の呪霊に絡まる。ずるずると、沼の下に引き摺り込もうとしている。
濁った水が少しずつ澄んでいくのを、僕は確かに感じていた。
「愛を知らないお前なんかに、僕が負けるわけがないだろ!!」
叫ぶ。虚勢を張って、絶叫する。
何度だって言ってやる、言い張ってやる。
負けられない理由がある。勝たねばならない理由がある。
僕は、僕の愛のために絶対に勝たなければならない。守るために、傷つけないために、愛のために。僕は、お前を調伏する。
「愛は無敵の呪いなんだよ、だから……っ!!」
最後。消え失せそうになる意識を根気で留めて、踏ん張る。よろりと立ち上がって、最後の一歩を踏みしめる。
「僕の愛のために死ね!!」
何かを、掴んだ。そんな気がした。僕の意識が「ふっ」と一瞬消えて、目を覚ます。風の匂い、空の色、水の清らかさ。さっきまで僕が戦っていた生得領域とは違う世界。
「これが、僕の心の中……。」
「(そうか、復元してるのか。)」
寝っ転がって、ぼうっと世界を眺める。黒一辺倒のこの世界は明らかに未完成で、不明瞭で。無垢なる闇とは、このことを言うのかもしれない。
じわじわと混ざる。戻る。僕が僕に
混ざり合った、その果て。
「あ、うぁ……。」
脳みそがぐるりと逆回転する。懐かしい感覚だ、つい先日にも同じように脳が逆回転した。
______記憶が遡行する。戻る、モドる、
「あああああ……っ!」
僕の中でポッカリかけていた穴が、塞がるように。最後のパズルのピースがはまるように。
ありふれた表現だけど、そんな感じだった。穴抜けた記憶が埋まって、満ちて。
全てを取り戻して、僕は泣いた。
父の記憶は暖かかった。涙が出るほど優しかった。
暖かくて、優しくて、穏やかで。あまりにも日常で。
それが壊れた瞬間が、痛くて痛くてたまらない。
全部、カモガワとかいう男のせいだ。あの悪魔のような男。
幼い僕の記憶の底で、僕らを嘲笑っている。一番古い記憶の中で、「吉野くんの息子なら僕の孫みたいなものか。おじいちゃんってよんでいいよ。」と朗らかに笑っていた。
次の記憶は僕らを檻に閉じ込め薄ら笑う不気味な笑み。
騙された。全部嘘だった。苦しいほどに悔しい。悲しいほどに恨めしい。
クスクス笑って死体を甚振り、己の額の傷を見せびらかすように撫でて。
あの、実験動物を見るような瞳。
殺意もやがて諦念に変わり、父
「はい、そこまで。」
目を手のひらが覆う。
「忘れなさい、それをお前が背負う必要はない。」
瞼を撫でられる。底に落ちるように、泥の眠りに沈む。殺意は安寧の檻に押し込められる。
「お疲れ様、順平。あとは僕に任せなさい。」
暗闇の中で、そんな声を聞いた気がした。
「おかえり、順平。」
瞼が揺れて、かすむ視界に一つの人影。ゆるりとした弧を描く唇。優しげに細まる黒い瞳。穏やかな笑みを携えた男が、僕を見下ろしている。
「完全なる調伏とは言えないけれど……うん。
だんだんと意識が覚醒していく。合格、の単語が頭蓋骨の内側を反響して、意味を飲み込めずポカリと開いた唇。繰り返し唱えて、ようやく理解して。
じわじわと興奮で顔が熱くなる。
「おめでとう、君は偉業を成し遂げた。自分を誇れ。」
「それじゃあ………!」
期待に弾む声。顔まわりの筋肉が緩んで、両手は自然と拳を握った。
「特級人造怨霊の調伏、おめでとう。
君は愛を証明した。」
夏油先生の言葉に、弾かれるように駆け出す。どうしても会いたい人がいた。どうしても伝えたい人がいた。
同じ地下空間の中に、感じる愛の気配。
「悠仁っ!!」
宍色の髪。琥珀の瞳。愛しい最愛の
じわりと、瞳に水の膜が張った。僕は衝動で抱きついた。
達成感や、安堵や、歓喜も全部ごちゃ混ぜにして。
ただ、今は。この笑顔を守れたと言うことが、どうしようもなく嬉しかった。
[2018年9月某日。 吉野順平の特級人造怨霊調伏完了。
見届け人:夏油傑。]
モルヒネは特に強力なオピオイド鎮痛薬で末期癌の患者に利用されるほど。
鎮痛作用のほかに鎮咳作用、呼吸抑制作用、鎮静作用、中枢興奮作用(催吐・縮瞳・脊髄興奮)、抹消作用が見られる。
縁木求魚
読み方 えんぼくきゅうぎょ
意味 実現することが無理なことのたとえ。
木に登って魚を捕ろうとするという意味から。
方法が間違っているために、どれだけ苦労しても目的を果たせないということをたとえた言葉。
「木に縁りて魚を求む」とも読む。
[四字熟語辞典参照]
止渇飲鴆
読み方 しかついんちん
意味 後のことは何も考えずに目先の利益を得ること。
または、一時逃れをして後に大変な災いを招くこと。
「鴆」は羽に猛毒をもつ鳥の名前で、その羽が入っている酒を喉の渇きを止めるために飲むということから
攻毒
読み方 こうどく
意味 毒邪を攻撃する方法。一般に毒性のある薬物や薬性の激しい薬物を用いて治療することをいう
・熟慮を捨てて、後のことは考えず目先の利益(調伏して呪霊を支配下におく)ことだけ考えて行動した順平がたどり着いた境地
・毒をさらに強い毒で攻撃する初見殺しの生得領域(に、なる予定)
【追記】
順平の術式使いこなすの早すぎる点や領域展開ができた理由は「ご都合主義チート主人公だから」などと言う理由ではなく、ちゃんと理由があります。
ちなみにその理由は「ズル」です。
この伏線の回収はだいぶ後になる予定なので、よろしければ考えてみてください!