ストライクウィッチーズSS 天上の天使   作:メレセギド

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初めましての方は初めまして!
前に会ったことのある方はお久しぶりですわ!
作者のメレセギドと申します。
また懲りずにこんどはストライクウィッチーズのSSを書くことにしました!
いつも通りのグダグダ感満載ですが、楽しんで頂けたら嬉しい…?と思います。

ちなみに第一話は試験的に投稿した面もあるのですっごく短いです。
そしてクルーグスは今回は出ません。(次には)出るから楽しみにしててね!



第一話 見えぬ天使

「ラララーラーラーラララ、ラララーラーラーラーラー」

 

気分がいいのか、少し楽しそうなの声で歌を紡ぐ少女。

もし周りに人が居たら、「あ、いい事あったんだな」なんて考えるであろうくらいの嬉しそうな表情をした少女は一人、誰も聞いてない場所で歌を歌う。

そして、歌い終わったらしい少女は何回かクルクルと回った後に、

 

「今日も敵影は無し……ね」

 

なんて呟いて眼下にある地平線まで一面茶色の世界を見渡した後、上を見上げる…が、眩しい光が見上げるのを邪魔してきて、すぐ目元を手で覆い隠し光を遮る。

すると、まるで思い出したかのように燦々と輝く太陽が私に向かって日光を照りつけているように感じて、「はぁ…」と何度目かも分からないため息をついた。

しかしそれでも任務は任務。

どれだけ愚痴を言おうともため息をつこうともやるべき事は無くならない。

そもそもの話、こんな哨戒任務は基本的にツーマンセルでやるものなのに私だけ一人でやらされている方がおかしいのでは?と思う。

一応一人でやらされているのには理由もあるのだが、それでも納得がいかないものはいかないものだ。

帰投したら文句の一つでも言ってやろうかな、なんて考えているうちに次の哨戒ポイントへたどり着いた。

すぐに腰の円筒から地図を取り出して開き、現在地点を確認して周囲を探る。

 

「…っと、ポイントF-2へ到達……魔導針起動…周辺にネウロイの反応は…なし…次の場所は…右に6度転進…っと…」

 

円形魔導針でネウロイの有無を調べて地図の場所にキュッキュッ、とペンでバツをつけ、地図を閉まって方向を変える。

 

「やっぱりこの子があるのとないのじゃ全然違うね…」

 

そう言って頭の上で煌々と輝く光の輪を撫でた。

 

「……つぎ、行こうか」

 

そう静かに呟き、進路を変えた。

こんなことを繰り返しながら太陽の熱が際限なく降り注ぐ雲ひとつない青い空の中を一人悠然と飛び続けてもう2時間にもなる。

 

「ここも異常…無し…ね」

 

なんて、先程と同じように地図を取り出し、印を付けた…その瞬間、耳から途切れ途切れの声が聞こえた。

 

『こちら…ザザッ………』

 

その機械的な声に耳を澄ます。

そうして聞こえてきたのは、我らが頼れる副官の声だった。

 

『…ザザッ…佐…少佐、聞こえますか?現在地上型ネウロイがリベリオン陸軍第3大隊所属E中隊と交戦中。

全力魔女支援要請(ブロークンアロー)が出ています。

至急急行して下さい。』

 

その無線を聞いて眉を寄せる。

ネウロイ。

私達人類の倒すべき敵にして何時もいつも狙ったかのようなタイミングで私の睡眠時間を削ってくる憎むべき敵。

今日もこうして平和に終わりそうだった哨戒任務を邪魔してきた。

 

……必ず滅ぼす。

 

そんな感情を抱きつつ、それを表に出さないように無機質な無線の声に私は「了解」と呟きすぐさま進路を変え、全速力で救援に向かった。

 

あぁ、休暇はまたお預けか…

 

なんて思いながら。

 

 

 

……

同時刻 アフリカ戦線

-ポイント F 41P 前哨拠点-

リベリオン第3大隊 E中隊…

 

ドォォォォンッッ!!

 

なんて、大きな爆発音が砂漠へ響き渡る。

 

私は降り注ぐ砂の中必死にヘルメットを押さえつけ窪み程度の塹壕に伏せていた。

 

最初はただの哨戒任務だと思ってた。

実際あの時まではただの、普段と何も変わらない任務だった。

ヤツらが現れるその時までは。

 

一瞬だった。

虎の子の戦車(M4シャーマン)が最初にやられた。

気付いた時には爆発して砲塔が吹っ飛んでた。

次には対戦車砲トラックだった。

乗っていた兵士達が飛んでいくのが見えた。

そして、その次に…私が吹っ飛ばされた。

 

ドォォォンッッッ!

 

私は運が良かった。

何せ吹っ飛ばされた先が塹壕の近くで、別の兵士に塹壕の中に引きずり込まれたからだ。

あぁ、何たる幸運だ。

徐々に頭が冴えて冷静になっていく。

チラ、と上を見れば頭上を赤色の光線が飛び大きな爆発音と共に大量の砂が降ってくる。

今頭なんてだしたら一瞬でこの世から『おさらば』出来るだろう事は簡単に理解出来た。

分隊長が「戦え!」と命令を飛ばしている。

こんな状況でどうやって戦えと言うのだろうか?

なんて考える…が、しかし、戦わなければいずれあの黒色の化け物にどっちにしろ殺される。

だったら戦う。

死にたくないから戦う。

そうして、ゆっくりと息を吸って、吐く。

 

「総員!私が攻撃するから援護を!」

 

そう伏せている他の兵士達に叫ぶ。

……何か信じられないものを見る目で見られた。心外だ。

だからか、ムッとして再度叫ぶ。

 

「生き残りたいなら手伝え!」

 

それだけ言って身を乗り出すタイミングを見逃さないように集中する。

もう少し、もう少し……やつらの攻撃が途切れるタイミングを狙って…

ギュッ…と銃を握る手に力が入る。

今の私はこの対装甲ライフルと一心同体だ。

必ずヤツらを屠る。

 

「大丈夫…大丈夫…私は、死なない…」

 

胸のペンダントを撫でて呟いた。

 

「必ず……生き残ってやる……!!」

 

次の瞬間、赤色の光線が途切れる。

その一瞬を見逃さず塹壕の上に銃を置き……

 

ダァンッ!

 

一発の銃声が鳴り響き、敵の一体の体勢が崩れる。

それに歓声が上がる。

が、まだ体勢を崩しただけ。

すぐさまコッキングし次弾を薬室へ送り込む。

 

「つぎぃっ!」

 

その声と共に放たれる第二射は姿勢を崩した敵の側面に命中しその中にある赤く光るコアを露出させた。

それを見つつレバーを引き次弾を薬室へ。

迅速かつ丁寧に狙いをつけ…

 

「これでぇっ!!」

 

引き金を引き三射目を放つ。

そして、三射目は見事にネウロイのコアに直撃し粉々に砕いた。

 

「まずはいったぁぁい!!」

 

後ろや横でまたもや歓声が上がるがそれを無視してもう一度コッキングする。

 

そうして次の敵に狙いをつけたその瞬間、二体目と三体目がこちらを向いていることに気がついた。

 

「……あっ…」

 

そう言うのが手一杯だった。

防御姿勢も何も出来ない。

ただ見てる事しか出来なかった。

光線が来るのを待つことしか出来なかった。

ただ、近くに落ちていた無線機から聞こえてきた()が耳に残った。

 

そして、次の瞬間

 

 

ドパァァァァァンッッッッ!!!

 

 

大きな爆発音と土煙がヤツらの一体を包み込んだ。

ついでに私もまた吹っ飛ばされた。

 

「私…まだ……生き…てる……?」

 

かかった土を払い除けながら顔だけ出すと、二体目が粒子になって消えていくのが見えた。

 

倒した…?

誰が?

どうやって?

いつの間に?

 

そんな考えが頭の中をグルグルと回っている間に三体目も爆音と土煙に包まれる。

 

これは……上?

そう思って頭上を見上げる。

 

「……何も…ない」

 

しかし、空を見上げても何も見えない。

そう思った次の瞬間、何か光った。

 

「……?」

 

手で傘つく……ろうとしたその時にはまた爆発音と土煙が上がった。

 

「……え?」

 

間違いない。

これ(・・)は上からだ。

ならば可能性は一つしかない。

 

「……助けに……助けに、来てくれたんだ……ウィッチが…!!」

 

次々とネウロイが上空からの援護射撃で屠られていくなか私はただ呆然と空を見上げ続けた。

私達には見えないくらい高い所から、私達を助けてくれた名も知らぬ誰かに感謝をしていると、爆発音の中に大きな何かが回転する音が紛れて聞こえてきた。

 

「……?」

 

私を含めた兵士たちが振り向いくと、小高い砂の丘から勢いよく少女たちが飛び出してきた。

一番最初に目に入ったのは、彼女達の足に付けられた大きな無限軌道がついた機械。

 

「総員!いっせー射撃開始ぃ!」

 

そんな可愛らしい声と共に彼女達の持つ銃と呼ぶには些かデカい砲で次々と攻撃を始めた。

 

「いっけぇぇぇー!!じゅうりんしろぉぉおぉ!!」

 

そんな掛け声と共に「わー!」「きゃー!」と私達の塹壕の合間を縫って突撃していく陸戦ウィッチ達を本日何度目かとなる呆然とした表情で見送る。

 

と、後ろから声をかけられた。

 

「……だい…ょ……か…?」

 

……何か言ってる?

 

「だい…ょうぶ…!?」

 

…?

 

「おい!大丈夫か!?」

 

ようやく声がハッキリと聞こえた。

そこで、初めて私は自分の左耳が聞こえないことに気付いた。

 

「えっ…あっ……大丈夫…です?」

 

そんな生半可な返事しか返せない。

よく見ると、話しかけていた彼は衛生兵のようだ。

腕に巻かれた赤色のマークがそれを主張する。

そこでようやく私は辺り一体に知らない兵士たちが居ることに気づく。

どうやら先程の陸戦ウィッチ達の後に来た増援部隊らしい

 

「………助かった…」

 

『安全』…それを理解した瞬間、私は緊張が解けたのか、「誰か!彼女を運ぶぞ」なんて声が聞こえる中ゆっくりとその意識を手放した。

 

 

 

…………

アフリカ戦線

-ポイント F 41P 上空-

 

「……リベリオン第2大隊第1陸戦ウィッチ隊到着。これ以上の航空火力支援は……私の目じゃ、ちょっと厳しいか」

 

そう呟き目を細める。

 

基地から全力魔女支援要請(ブロークンアロー)があったから来てみたものの私が砲撃を開始してから5~6分程度で颯爽と増援が到着した。

 

上空から次々とネウロイを撃破していく陸戦ウィッチ達を見ながら水を飲む。

 

「……ぷはぁ」

 

そんな声を出しながら蓋を閉め、次弾を装填する…が、意味は無いだろう。

これ以上は私が居ても役には立てない。

この距離を私の目で砲撃しても誤射してしまうかもしれないし、そもそも弾薬も専用弾だったので節約したかったという思いもあったのでさっさと切り上げることにした。

 

この太陽の中じゃ流石の私も体力が辛いし。

そう思うが否や早速通信を入れる。

 

「こちらタナトスより司令部へ。現在目標地点上空。リベリオン陸戦ウィッチ隊の到着を確認した」

 

返事は直ぐにきた。

きっと無線機の前でずっと待っていたのだろう。

 

『こちら指揮本部 現在地目標地点上空 救援対象への増援到着 了解。火力支援を終了し帰投せよ』

 

「……了解。火力支援終了。RTB。以上」

 

普段と変わらない報告と応答。

この地に来てから幾度となく交わした通信。

今回もそれで終わる…はずだった。

 

『…今回もお見事でした。きっと陸軍の人達も感謝していることでしょう。帰還をお待ちしております。以上』

 

しかし、彼女は普段とは違う、一文を添える。

まぁ、彼女なりの励まし?だろう。

 

(訂正…全く……みんな素直じゃないわね)

 

そう思いながら進路を基地に向け飛ぶ。

 

「ラララーララーララララーラー♪」

 

なんて、陽気に歌いながら。

 

 

 

 




さて、記念すべき第一話、いかがだったでしょうか?
4000文字程度のお試し感覚でしたが、たのしんで頂けたら嬉しいです!
また疑問、批評、感想など何でも受け付けておりますので感想欄にお送り下さい!

それではまた、次回にお会い致しましょう。
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