『虎頭の洞窟を作りそこに住む』
に決まりました
その日地霊殿では穏やかな一時が流れていた
「じゃあお姉ちゃん、私遊んでくるね!」
「分かったわ、いつも言ってるけど…」
「ちゃんと怪我しないように気を付けるよ!
じゃあ行ってきまーす!」
ジーニーに叶えてもらった願いにより無意識に潜るこいしを認識できるようになったさとり達姉妹は今までの時間を埋めるかのようにより一層接するようになっていた
朝にはこいしが元気に出掛けるのを見送り、そして帰ってきたこいしと食事を取りながらこいしが楽しそうにその日の出来事を話すのを聞く
無意識に出掛けこいしが帰ってきた事にも気付けない以前では考えられないそんな何気ない一時が2人の間には流れていた
そんな一時を過ごせるようになったことをさとりが喜ぶように思い返していると──
「はーい、こんにちはー!
皆のアイドル、ジーニーさんでーす!」
「うひゃぁぁぁっ!?」
──突き破るかのように、屋根を勢いよく通り抜けジーニーが目の前に逆さに現れた
そしてそれに驚いたさとりは思わず仰け反り座っていた椅子ごと後ろに倒れ込んだ
「おや、大丈夫かいマスター?」
「えぇ…まぁ、なんとか
それでジーニーは何しに…なるほど、そう言うことですか」
「うーん、やっぱり心を読まれると話が早くて助かるね!
それじゃあマスター…最期の願いを聞かせてくれるかい?」
椅子を直し打った頭を擦りつつジーニーの心を読みその目的を知ったさとり、そして最期の願いを問われるとまっすぐジーニーを見つめ口を開いた
「つい先日あの子から…『貴方と友人になりたい』と願ったと聞きました
…心から楽しそうに、そして嬉しそうに話していて
きっと貴方はこいしの良い友人になる事でしょう、なので私が貴方に願う事はただ1つです…」
そこまで言い言葉を切ったさとりはジーニーの方に一歩歩み寄ると、深々と頭を下げながらもう一度口を開いた
「あの子を…こいしの事を、よろしく頼みます」
そこにいるのは地霊殿の主でも無ければ覚り妖怪でも無い
妹の、家族の幸せを願い頭を下げる1人の姉であった
「了解了解、ジーニーの名にかけて退屈させず!
そして怪我1つさせない事を誓おう!」
その家族を想い心配する姿に心を打たれたジーニー
そんな家族愛に応えようと普段より、そしてランプから解放される前より気合いを入れてその願いを聞き入れた
そしてさとりに別れを告げたジーニーはまた地上へと登って行くのだった
「さーて、今までのご主人様の願いも3つ全て叶えて清算したし…次は住処だよな」
そう言いつつ幻想郷上空を飛び回った末に妖怪の山の麓、普段はあまり人もいない崖に囲まれた場所を見つけるとそこに降り立った
そして辺りを見渡して邪魔になる物も無いことを確認すると──
「うん、やっぱりジーニーといったらコレだよなぁ!」
魔法を一発打ち出し