ダンボール戦機×装甲娘 セイバークライシス 作:謎のコーラX
ダンボール戦機
それは衝撃を80%吸収する梱包素材、強化ダンボールで作られたDキューブ、Dエッグの中で戦う2042年にタイニーオービット社が発売した人型のホビー用小型ロボット、LBX。正式名称はLittleBattlereXperience、意味は小さな戦士の体験。
その力は兵器としても扱われ、ある世界ではLBCSと名を変えて敵と戦う人間、装甲娘として扱われていた。
どちらも、アニメ、ゲームでの話だ。
「よっし!、完成!」
ある成人した女性がいた、女性は一人、プラモを完成させ、満足感に浸っている。
プラモの名前はダンボール戦機、個体名はファントム、青と黒を基調とした、蝙蝠を思わせるLBXと呼ばれるロボットのプラモデル。
「ふぅ、これでコンプリートだな」
自室に飾られているのはダンボール戦機のプラモデルになっている物全て、限定品まで揃えられており、今最後の一つが飾られた。
「むっふー、壮観だなぁ、あはは、さて、今日も装甲娘やるか、正直言って擬人化どうなん?、とか思っちゃうけど楽しくやってるから水に流してるけど」
女性はデスクに向かい、ゲームチェアに座ってパソコンを動かしてブックマークしていた装甲娘を見る。
「ん?」
それにすぐに気づいた、装甲娘のはずだが、どうやら違う名前になっている。
「セイバークライシス?」
誤字にしては違いすぎる、女性はセイバーと聞いて思いつくのは一つだけ、アニメやゲームでのダンボール戦機のテロ組織の名前、ワールドセイバーが頭に浮かんだ。
「ふーむ、いつの間にかアップデートでもされたのかな?、F●Oも変わった感じだしね、ま、とりあえずものは試しに」
女性はマウスをクリックして、ゲームを始める。
【ようこそ、お名前の確認をします、お名前を入力してください】
そのようなテロップが出てくる、女性は不信感はありつつも自分の名前を入力する。
「
【名前を確認中です…】
しばらくの間の後、テロップが変わる。
【確認しました、ようこそ野山琉我さん、貴女様の好きなLBXをお選びください】
次に見えたのはLBXの画像、こういう選択したやつが使えるとかあったなと思いつつ、ちょっと楽しくなってきた女性は即座に選んだ。
「そらファントムでしょうよ、あの無骨でカッコいいフォルム、ラスボス感のある風貌、更には形態変化もついた中2心くすぐられるよねこんなの」
【ファントム、受理いたしました、最後の質問です、今の世に未練はありますか?】
「うーん、無い」
琉我は何も考えずに無いと入力する、クリックして先に進もうとしたその時、パソコンから光が溢れる。
「うぉぉ!?、なんだぁ!」
驚き、離れようとするも身体が動かず、何かが身体から抜け出ていく感覚がしてくる。
【野山琉我さん、どうか、どうか
そのテロップを最後に、琉我の意識は途切れた。
―――
ピーン ピーン ピーン
電子音が聴こえる、その音と共に、琉我の意識は覚醒していく。
「ん、うーん、ここは?」
白い天井、横には機械、確か心音を見るやつだったと琉我は記憶している。
「病院、かな?、いやでもそれにしては」
見る限り、ベッドも高級感があり、真新しい白で構成された部屋だった。
「どう見ても新しい病院だよな、でもとても私の近くの病院には無かったしそんなお金もない、うーん?」
今の状況に頭を回していると、ドアがスライドし、看護婦らしき人が入ってくる。
「あぁ、起きられたんですね」
「あの、ここは何処ですか?」
琉我は疑問を看護婦に聞く、その答えは思ってもみない回答だった。
「はい、ここは
「えっ?――マジ?」
冗談、という雰囲気ではないことを琉我は看護婦の反応からわかる、だが、ありえないことだということも思考する。
夢?幻覚?幻聴?、アニメの世界に転移とか異世界系漫画だけだと思ってきた。
「あら?、ロボットお好きなんですね」
「え?、なんです?」
「だってほら、ここに来るときも手放さなかったじゃないですか」
琉我は手に握られていた物を見る、それはLBX、ファントムだった、プラモデルでは感じられない重量感、光沢、本物にしか見えない物だった。
「あ、あはは、そうなんですよ〜」
ここはとりあえず話を合わせることにした、好きなのは本物だが、この状況は今でも飲み込めず困惑している。
「やっぱりそうですか、あ、そうでした、私あなたに会いたい人がいるってことで来たんでした、どうぞ入っていいですよ」
看護婦がそう言うと、再びドアがスライドされ、誰かが入ってくる。
「どうも、私は、山野淳一郎だ」
「―――え?」
さらなる驚き、そして歓喜、いるであろうと思っていた人に会えて、更に琉我の脳内はしっちゃかめっちゃかである。
「え?、あ?、えっと、野山琉我ですよろしく」
「どうやら困惑している様子だね、看護婦さん、席を外してくれないかな」
「はい、それでは何かあったら呼んでください」
看護婦が離れ、琉我と山野博士だけが残される。
「えっと、どうして私に会いに?」
「あぁ、その前に一つ君の疑問に答えておこう、
ここから、琉我の新たな人生が、始まった。