ダンボール戦機×装甲娘 セイバークライシス 作:謎のコーラX
1話 事の発端
アダムとイブ、それは男性 女性の思考ルーチンを持つ、2体の人工知能、現代世界の最高峰のコンピューターである、感情を持ち、あらゆる事柄を導き出す、大空博士の最高傑作と言っていい代物だ。
A国の軍事衛星、パラダイスに存在し、ある少年達の活躍により、アダムとイブは沈黙、この世から消え去った。
そして禍根として、ミゼルを人間で言う今際の際に生み出した、そのミゼルも少年達により消え去った。
だが、アダムとイブは消えたが
野心、強欲とは恐ろしいものだ、人は素晴らしいモノを失うのは損失だと言うが、こうやって残していれば強奪される可能性は高いはずだろうに。
そして、ワールドセイバーはアダムとイブのデータを解析、一年という短期間で劣化とはいえ、アダムとイブに相当する人工知能を生み出した。
名はアダムとイブの息子から取り、アベル カイン、すぐにでも利用しようとワールドセイバーの首領はそれに近づき……。
この日を境に、ワールドセイバーの活動は更に激化、ある兵器を生み出し、A国を乗っ取った。
「――というのが、事の発端だ」
「なるほどね、アベルとカインか、それでその兵器っていうのは?」
琉我は山野博士から聞いた話から既にその兵器の予想はついている、何せ彼女がここに来た経緯があのゲームなのだから。
「LBXの力を人間に装備させる兵器、LBCS、大空博士とバン達の頑張りでなんとかワールドセイバーのネットワークから奪取できた代物だ」
やはりかと、琉我は納得する。
しかし、話を聞いた限りではかなり世界観が違うと琉我は疑問に思う、装甲娘の世界にしては平和そのものの窓から見える町並み、LBCSの開発元がワールドセイバーの人工知能(琉我の予測)。
「ねぇ、山野博士、LBXってどうなっているんです?」
「あぁ、子供達にはいつも通りに楽しく遊んでもらっている、LBCSは極秘で開発しているところだ」
つまり、この世界ではLBXとLBCS、どちらもちゃんと存在しているということだろう。
「ふむふむふむ、ありがとうございました、さて、説明はこの辺にして、本題話してもらいます?」
「そうだな、では琉我くん、頼みたいことがある、
○
「ふぅ、意外と身体がちゃんと動くのに時間がかかったな」
琉我は退院する前に、ある患者がいる部屋に入る許可をもらい、そのドアの前に立っている。
「まぁこれくらいはみておきたいよね、ダンボール戦機の世界なら」
ノックする、すると元気な男の声が聞こえてくる。
「いいですよ」
琉我はドアを開き、中に入る、ベッドの上でLBXを操作していたのは、琉我がよく知っている人物だった。
「こんにちは、はじめまして大空ヒロくん」
濃い青色の髪の男、少しやつれている様子だが、琉我がよく知っているLBXを楽しそうに操作しているヒロだった。
「あの、あなたは?」
「野山琉我、まぁLBXが大好きな女性とだけ伝えておくよ、ヒロくんは、LBX、楽しい?」
「はい!楽しいに決まってます、今は洗脳の影響で寝たきりだったのでしばらくは動けないですけど、またバンさん達と一緒に戦いたいです、今度こそ、仲間として」
ヒロはCCM(LBXのコントローラー)を強く握りしめ、神妙な表情で俯いている。
「……そう、ふふ」
琉我は山野博士から貰ったDキューブ(LBXで戦うための台を縮小させた立方体)を投げ、草原のフィールドが展開される。
「手は動かせるんでしょう、ベッドの上でもいいからやろうか」
こちらも山野博士に用意してもらったLBX、ソルジャーをフィールドに立たせ、CCMを開き、軽く動かす。
「ふむふむ、意外と複雑だけどまぁこんなものか、で、ヒロくんはどうする、やらないなら一人でも遊ぶけど」
「あ、い、いえ、やりましょう、ペルセウス!」
ヒロもペルセウスをフィールドに立たせ、武器を構える。
戦闘は一方的ではあった、ソルジャーの攻撃は全て避けられ、ペルセウスの攻撃はなんとか盾で防いでいるが、時間の問題だろう。
「そこ!」
「あっ」
盾を弾き飛ばされ、ソルジャーはペルセウスの双剣の攻撃を受け始める。
「トドメです、必殺ファンクション!」
《アタックファンクション!コスモスラッシュ!》
CCMの音声と共に、ペルセウスの双剣から青い光が纏われ、大きな斬撃がソルジャーに放たれる、もろにくらい、ソルジャーは吹き飛び、ブレイクオーバー(戦闘不能状態)の音と光が現れる。
「むー、流石は世界を救ったヒーロー、確かな強さだ」
「あはは、でもそんなヒーローが街を破壊するなんて、どうなんでしょうね」
「ヒーローには闇堕ち、暴走フォームはつきものだと私は思うなぁ、そういう場合名誉挽回とか、それを帳消しにするくらい活躍するものでしょ?」
「……、あはは!、それもそうかもですね、それにしてもよくご存知ですね、もしかしてヒーロー物大好きですか!」
ヒロは目を輝かせる。
「あーうん、マスクライダーっていうの、その中でデュアルっていうのが好きかな」
「マスクライダー?、デュアル?」
「あ、知らないよねそりゃあ、うーん、口頭だけだけど」
ヒロにデュアルのお話を説明する、自称ハードボイルドの主人公と、知識欲が凄い相棒の物語、ヒロはそれを聞いて更に目が輝き、鼻息が荒くなる。
「面白そうですね!、で!、それは何処で見れますか!」
「あー……この辺には無いかな」
「そうですか」
ヒロはそれを聞き、明らかにしゅんといった音が鳴りそうなくらい落ち込んだ。
「ま、その代わり私はセンシマンをよく知らないんだ、教えてくれると助かる」
「!、はい!、1から最終話までじっくりと!」
二人は談笑しあい、面会時間までそれは続いた。