真剣で恋するかなんて知らない!   作:辻 京也

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これでやっと序章的な部分終了。これから遊び回とかメインストーリー編にオリジナル混ぜながら作りたいです。


編入生追加

_川神学園 昼

 

武士道プラン、義経達や九鬼紋白、近衛京香が編入してきて3日が経った。この3日間はめまぐるしいの一言に尽きていた。

例えば、義経達に対して血が騒いだのか世界各国の武道家達から決闘の申し込みが殺到した。「生きる英雄」という存在に挑まずにはいられなかったのだろう。もちろん武士の血を継ぐ者の多い川神学園内からも挑戦者は続出した。

武士道プランの目的から見ればこの状況は嬉しい結果だ。しかし、ほとんどの戦闘は義経が請け負っている。学校の内部と外部からの挑戦を全て受けることはかなりの手間になる。

そこで九鬼家からある案が提示された。

外部からの挑戦者達は川神百代と闘ってもらって選定を受けてもらい、許可が出た人が義経に挑戦できるという案だ。

この案は姐さんにとって願ってもないものだったのですぐに通った。姐さんはこの頃挑戦者がいなくて退屈していたのもあり、世界中の武道家と闘えることに喜んでいた。

 

そういえば以前紹介されてなかった那須与一がどんな人物かが判明した。深刻な事態だ。奴を見ているだけで俺の過去の傷が急激に痛むのだ。

そう、奴は・・中二病患者だったのだ。人が嫌いだとかお前は機関の人間かっとか・・言動とかが昔の俺に似すぎていて見ていて恥ずかしさしか湧いてこない。

おかげでファミリー内でからかわれる始末。こんなのヤドカリ以外であっただろうか?まあヤドカリについてはいくら何を言われようが気にしないのであるが。

明らかにこちらのほうがマシだが、奴も姉貴分に逆らえない立場のようだ。なんでここまで似ている。

そして彼の特筆すべきは何といっても弓の腕前だ。義経のカバンを盗んだスリを京も驚かせるほどの遠距離からの精密射撃を見せられた時は圧巻の一言だった。さすが那須与一のクローンといったところである。

 

 

その他にはあの有名なカラカル兄弟が学校の教師になったりした。

全米格闘王である兄のゲイルは1ーFの担任で英語を教え、コンピューター製作で若くから会社を立ち上げて成功をおさめた弟のゲイツは3ーFの担任で物理を教えている。どちらの教え方も分かりやすく生徒からの評判もいい。特にゲイツの話を聞くのは為になり自分的にもとても好きだ。なんというかゲイルの方も頭がいいとは思わなかった。

 

また注目の九鬼紋白は1ーSを牛耳ることに成功したらしい。Sクラスの生徒だけに皆プライドが高いのですぐに決闘が始まった。そして、その生徒たちは仕掛けていった得意競技で次々に返り討ちにされてしまったらしい。しかし、紋白は九鬼揚羽のように武闘派な訳ではないので、その手の闘いはヒュームさんが引き継つぐシステムらしく、1ーSの委員長である武蔵小杉・・略してムサコッスはヒュームさんの蹴りによって天井に突き刺しにされたそうだ。

 

また、同じクラスに編入した近衛も紋白同様に返り討ちにしたらしいが、彼女は家の名に恥じぬ武道の腕も持ち合わせていたようで、噂によると・・・

 

「も、紋様だけじゃなく近衛さんもこんなに強いなんて」

「みなさんお強いですね。正直、私は料理は感覚ですし、将棋は相手の考えそうなことを推測しただけだったのですが」

「自慢はいいわ!最後は私の番よ近衛さん」

「武蔵コッスイさんですか。次は何ですか?紋白さんの時と同じ戦闘ですか?」

「あなた見かけによらず口けっこう回るのね。あと明らかに悪意ある名前の言い方だったわね!だれがコッスイよ!」

「それはいいとして戦闘でよろしいのですね?」

「ええ、私のプレ~ミアムな技をみせてあげるわ」

「めんどくさいので見せなくて結構です」

「え?」

 

クラスの全員が武蔵の背後に移動したことを気づくまえに手刀を叩き込んだ。

 

というかんじだったそうだ。あ、なぜ自分が知ってるのかというと1-Sのクラスの子と知り合いで、話を聞いたからだ。

彼女は編入当初から早めに帰宅しているらしくその子が聞いたところ

 

「天皇の邸宅へ通っているのもありますが、ある探し物をしているもので」

 

と言っていたらしい。探し物とはなんだろう。とはおもうが、関係ないので気にしない。

 

そして今日も凄いことが発生した。

3-Fに西からの編入生が入った。名前は松永燕。容姿は一言で済む。美少女だ。それだけで男たちや姐さんは大喜びだった。だが、彼女からはさらに姐さんを喜ばせる事実が発覚した。彼女はなんと姐さんと互角に戦うことのできる武士娘だったのだ。

それが始まったのは朝のHRの時間だった。俺も見た当初は驚いた。昨日、屋上で見た鉄壁スカートの美少女が姐さんとグラウンドで相対していたのだ。なんとは姐さんの一撃目をかわしカウンターを仕掛けていったのだ。

いままでの大概の相手は姐さんの一撃目でノックアウトされてきたのだ。実際それで今まで勝っている姐さんがすごいのだが、ここで驚くべきはカウンターをきめて姐さんを後退させたことだ。歳が近くて姐さんを後退させて防ぐ行動をさせたのは九鬼揚羽さん以来だ。

そのあとも燕先輩は周りにおいてあるすべての武器を使って姐さんと戦ってみせた。

 

すべての武器をだ。

三節棍、薙刀、刀、槍、レイピア、弓矢etc.

全てをうまく使いこなして姐さんと美しい技の応酬を繰り広げていた。すべてのクラスの生徒が見入っていたに違いない。そう思えるほど苛烈で見るものを圧倒する戦いだった。

その戦いはHRの時間の終わりまで続いた。

 

戦いが終わると見物していた生徒達が惜しみないエールを送った。

姐さんも同じように戦える相手ができて喜色満面の様子で握手をしていた。

その後燕先輩はみんなの声援に応えたかと思いきや、いきなり納豆の宣伝を始めていた。

なんでもモロ達によると彼女は西では納豆小町として有名らしい。モロにポスターを見せてもらったがかわいいとしかいいようがない。ガクトにあたっては過呼吸になるほどだ。

他にも音楽なんかもあるらしくかなり本格的だった。

そういうのに限って不味いことがよくあるが、なんと食通のクマちゃんが認めるほどうまいらしい。ぜひ食べてみたいものだ。

 

こんなかんじで七月十一日の今日の昼に至るというわけだ。

三日間の振り返りをしてみただけでこれだけの出来事があったわけだ。東西交流戦を含めればこの一週間は実に濃い一週間だ。今の川神市は九鬼の従者たちが闊歩し、彼らの清掃作業によって、悪事が行われる様子はなくなっている。これからもさらに濃くなりそうだ。

 

大和はそう考えながらついさきほど燕先輩と遭遇したプールで空を見上げていた。

 

 

この数時間後、川神市がさらに濃くなることを想定できるはずもなかった。

 

 

_川神市 河原

 

昼も過ぎ、陽気に包まれる河原をひとりぽつんと歩いていく。

「くっそ、厄日だ。いや、三日続きだから”厄日”って言い方はおかしいのか」

 

独り言をつぶやきながら彼は川の流れに逆らうように歩いていく。

 

「なにが不審な船だ。プライベートクルーザーだっての!九鬼の野郎。我が物顔で検閲してきやがって!」

 

朝なら学生達が大勢通る変態橋を彼は渡らず横切っていく。

 

「エンジンは故障するわ。食い物積み込み忘れるわ。死ぬかと思ったぜ」

「おい、そこのにいちゃん!どこに行く気だ?」

「ん?」

 

彼が振り向くとそこには気ダルそうなおっさんが立っていた。どこかで見たことがあるような気がするが今の頭はどうも考えることを放棄しているようだ。

 

「その制服、川神学園だろ?なんで今こんなとこにいんだよ」

「ええ、それは・・いろいろあったんですよ。はあ・・ちなみに一つ聞いていいですか?」

「ん?そうだな・・暇だしな。一個だけおしえてやるよ」

「じゃあ遠慮なく、あの・・」

 

彼は疲れたようすで不気味な笑い方をするおっさんに聞く。

 

「川神学園ってどこですか?」

 

 

 

_川神学園 六限目 2-F

 

今日の最後の授業は小島先生の歴史。

いつもならみな静かに授業を聞いているのだが、いまだに冷めぬ燕先輩の話でこそこそ話をする人間が発生していた。

 

「しかし今週は美少女が大量に入ってきて最高だな」

「おうよ。これで俺の写真をとる甲斐があるってもんよ。ああ、やべえ立ってきた」

「どこに立つ要素があったのさ。でもたしかに入ってきた女の子全員かわいいよね」

「大丈夫だぞモロ。お前の女装も負けてないからな」

「毎回女装の話に持ってこうとするのやめてよ!」

「ん?女装ってなんの話だ?」

「おい、貴様ら!こそこそ話をするなと何度も言っているだろう!」

 

いつもエロ話で盛り上がる集団のこそこそ話に小島先生の鞭が飛んでいく。

 

「うおお、相変わらず痛てええ!」

「ああん、イクうううううう!」

 

猿にはご褒美にしかなっていなかった。いつからこうなったっけ。

 

「まったく、貴様らは授業の間ぐらい黙っていられんのか」

「まったくだ。三次元のどこがいいんだか」

「あー、いつものキモ男たちがいつも以上にキモイわね~。」

「でもたしかに皆さん美人でしたね千佳ちゃん」

「ん~。そうなのよね~。自信なくしちゃいそう」

「ま、あたいの女子力と互角系だし。かなりかわいい系じゃね?」

「羽黒の話は聞いてないから」

 

女子もなんだかんだで盛り上がりをみせていた。

また、京や源さんのように気にせず自分のやりたいことをしている人間もいる。

 

「私もはやく強くなって燕先輩のようにお姉さまのライバルになってやるわ!」

「だからといって授業で寝るな犬」

「今のうちに寝て放課後に鍛錬したいだけよ」

「だからそれをやめろと言ってるんだ!」

 

ワン子とクリスの会話も同じだ。

 

「しかし、今日くると聞いていたのだがな。なにかあったのだろうか」

「”今日くる”って誰かほかにも編入生が来る予定だったんですか?」

 

小島先生の意味深な言葉が気になり聞いてみると・・

 

「うむ。実はこのクラスにも一人編入予定の奴がいてな。そやつも松永燕と同じく今日来る予定だったのだ」

 

その言葉にクラスがさらに騒がしくなり始める。

 

「おいおい、まじかよ。これで何人目だよ。明らかに編入する時期おかしくねーか?」

「そんなことはどうでもいいんだよ!問題は男か女かどっちなのかってことだよ」

「それには賛成。先生!その編入生はイケメンですか?イケメンですか!?」

「千佳ちゃん。それじゃあ両方とも男ですよー」

「あ~、でも前回クリスだったから今度は男かもな。やべ、萎えてきた」

「キャップ可哀想に。こういうときにいないなんて」

「あー、たしかに」

 

おれは相槌を打ちながら答える。キャップは昼間に欲望のままあるものを買いに行ったっきり帰ってきていない。面白いことが大好きなキャップのことだ。絶対にこの話に食いついてくるだろう。

 

「静かにせんか!だが結局この時間になっても来ないということはやはり何かあったのかもしれんな。一応学園長に連絡をしておこう」

「その必要はないぞい小島先生。遅れとった編入生を連れてきた」

 

知らないうちに本人が扉の前にやってきていた。大体いつも知らないうちに現れる。

 

「学園長。今ちょうどその話をしていたところです。しかし、なぜ到着がここまで遅れたのですか?明らかに予定とちがっているようですが」

「あ~、なんか来る途中でいろいろあったらしくての。本人から聞いておくれ」

「なるほど。ならまず紹介をしてしまいましょうか」

 

周りの奴らの視線は全員先生の会話にくぎ付け状態に陥いっている。小島先生が壇上に上がり直し、教卓から外にいるであろう編入生に呼びかける。

 

「よし、いいぞ。入って来い」

 

その声とともにヘッドホンを首からさげて肩からも斜めがけのカバンを背負った男が入ってきた。てきとうに切りそろえられた髪の毛でありながら綺麗なストレートの髪の毛をしており日本人らしい顔つき、身長も175前後はあるだろう。世間一般でいわれる普通のイケメンといったところか。

目には疲れの色がみえている。さっき先生が言っていた”色々な出来事”のせいなのかもしれない。

 

「では村上。自己紹介をしなさい」

 

「はい」

 

そしてその編入生の口から言葉が発された。

 

 

 

 

 

 

 

「俺の名前は剛〇譲二、三年生だ!野球で全国制覇するためにこの学校へやってきた!小さいころからエースで四番!!(関〇一ボイス)」

「真面目に自己紹介しないか!このばか者め!!」

 

いきなりよくわからない自己紹介をしだしたのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 




最後のネタは某ゲームのファンディスクのセリフです。「わかんねーよ」というかたは探してみてください。アージュという会社のゲームです。
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