The end of the journey 〜最果ての旅〜   作:カズめぐ

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遅くなってすみません…


第十五話

第15使徒を殲滅してから一週間ほど経ったある日。

僕はリツコさんに呼び出されていた。

 

「シンジ君。アスカの調子はどうかしら?」

 

「変わらずといった感じです…。」

 

「そう。元気そうでなによりね。」

 

「はい…。えっ…?」

 

僕はリツコさんの発言が理解できず、戸惑う。

 

「何かしら?」

 

「えーっと、どういう意味でしょうか?」

 

「あら?気付かないと思った?」

 

リツコさんが澄ました顔で僕を見てくる。

 

「もしかして…。」

 

「そうよ。初めから気付いてたわ。科学の力を舐めないでちょうだい。」

 

「ははは…。」

 

僕は愛想笑いをして誤魔化す。

さすが、リツコさんだ。

欺くには難敵すぎる。

 

「で、あなた達は一体何を企んでるのかしら?」

 

今度は鋭い眼差しで僕を見てきた。

しかし、アスカが何を考えてるいるのは僕にもわからない。

それに、リツコさんに言えないことも沢山ある。

 

「僕にはわかりません。」

 

「そう。じゃあ、質問を変えるわ。」

 

「はい?」

 

「あなたはどこまで知ってるのかしら?」

 

「えっ…。」

 

リツコさんの鋭い質問に僕は固まる。

言い逃れができそうな空気ではない。

しかし、リツコさんに話して大丈夫なのだろうか。

敵が味方かもわからないのである。

 

「何でもは知りません。知っていることだけです。」

 

「ふふふ。随分と曖昧な答えね。まあ、いいわ。最後の質問をするわね。」

 

「わかりました。」

 

「あなたは一体どうしたいの?」

 

「僕は…。」

 

僕はどうしたいのだろうか。

この世界を救いたい?

たしかに救いたいが、本質は違う。

僕は…。

 

「僕は僕の未来のために戦います。それが、自分の父親だろうと。巨大な組織が相手だろうともです。」

 

「そっ。わかったわ。今日はもう帰っていいわよ。アスカによろしく伝えておいて。」

 

「わかりました。リツコさん。今日のことは…。」

 

「他言はしないわ。」

 

「ありがとうございます。それでは失礼します。」

 

僕はそういい、リツコさんの部屋をさった。

 

「私たちが知らないこともたくさん知ってそうね。」

 

「えぇ。そうね。でも、今はそこまで心配する必要はないんじゃないかしら?」

 

「どうして言い切れるのよ?」

 

「シンジ君が戦う目的と私たちが戦う目的が一致しているからよ。」

 

「たしかにそうね。私たちも私たちの未来のために戦ってるのだものね。」

 

「えぇ。でも、シンジ君は自分の父親だろうとも言ってたわね。」

 

「そうね。そこは引っ掛かるわ。碇司令が何か企んでるのかしら。リツコ。あんた何か知らないの?」

 

「知らないわ。」

 

「はぁ。シンジ君に聞くしかないのかしら…。」

 

「素直にいってくれるとは思えないわね。」

 

「そうよね…。シンジ君が素直に全部話してくれれば、力になれるかもしれないのに…。」

 

「きっと、私たちは信用されてないのよ。」

 

「がびーん。それはショックね…。」

 

「きっと、シンジ君が信頼してるのはアスカと渚カヲル君だけよ。」

 

「私、一応、保護者なのに。」

 

「無様ね。」

 

 

……

ミサト宅にて。

 

「なっんですってーーー!!!!?????」

 

「落ち着けよ!アスカ!」

 

「落ち着けるわけないでしょ!?バレてたのに一週間泳がされてたのよ??あの、マッドサイエンティスト何考えてるのかしら!?」

 

「それは、わからないけど…。一応、内密にしてくれてるんだから感謝はしないと…。」

 

「いい?シンジ?あんたがやろうとしていることが、司令やゼーレにバレてみなさい。その時点で詰みよ。」

 

「わかってるよ…。」

 

「わかってるなら、話す相手をもっと慎重に選びなさいよ。」

 

「元はと言えば、アスカが大根役者だから…。」

 

「なんか言ったかしら?」

 

アスカがこちらを睨んでくる。

その視線はリツコさんよりも鋭い。

 

「なんでもないです…。」

 

「ならいいのよ。」

 

「そういえば、アスカはなんでこんなことしたんだよ?」

 

「こないだ話したじゃない。」

 

「あんな抽象的な事でわかるわけないじゃないか。」

 

「それ以外言いようが無いのだから、仕方ないでしょ?あんたの父親のシナリオ通り進めないと、想定外のことが起きるかもしれないでしょ。」

 

「そうだけど…。アスカは2号機に乗れなくても大丈夫なの?昔はあんなに拘ってたじゃないか。」

 

「いつの話してんのよ。別に今は乗る理由なんてないわ。ママは私の心の中にいるもの。それに…。」

 

「それに?」

 

「なんでもないわ。そろそろ、ミサトが帰ってくる時間だから部屋に戻るわね。」

 

アスカは逃げるように、部屋に戻ってしまった。

きっと、アスカは僕に隠し事をしている。

でも、話したく無いのであれば、僕は待っているしかない。

そんなことを考えていると、ミサトさんが帰ってきた。

 

「たっだいまー。」

 

「お帰りなさい。」

 

「アスカの調子はどう?」

 

「変わらずといった感じです。」

 

「そう。早く良くなるといいわね。」

 

「はい。そうですね…。」

 

少し、嘘をついてるみたいで心が痛む。

 

「ご飯にしましょうか。」

 

「わかりました。」

 

その後、僕たちはご飯を食べ、そのままその日を終えるのであった。

 

 

 

 

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