世界を行き来する転生者   作:削除済

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第19話 様々な出来事

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「もう嫌だ………帰りたい………こんなのキャンプじゃない………サバイバルだ………帰りたい………………」

 

慎吾

「だ、大丈夫、晶君?」

 

「今更言ったって仕方ねぇよ晶。

それに文句言っても飯は出てこねぇぞ。」

 

「おはよー皆!!」

 

「楓は相変わらず元気だねぇ。」

 

雄助

「晶君、慎吾君、亮君、楓さん、凜さん、お早う御座います。」

 

翌日、雄助は早起きし亮達と共に食材探しを始める。

 

 

 

 

生徒1

「熊だぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」

すると、1人の生徒が大声で叫んだ。

 

雄助達は声が聞こえた方向を見ると、猛スピードで熊が走っていた。

 

「あれは昨日僕を襲った熊じゃないか!!?」

 

雄助

「よく分かりましたね晶君。

自分を襲った熊を区別出来るなんて。」 

 

「言ってる場合かよ!?

早くここから離れるぞ!!!」

 

雄助

「落ち着いて下さい。

晶君を襲った熊は(ヒグマ)です。

走って逃げれば走った人に反応にして追いかけてくる上、背中を見せれば必ず追いかけてきますよ。」

 

慎吾

「じゃ、じゃあどうするの!!?

このままだと襲われちゃうよ!!!」

 

「そうだ、死んだふりをすればいいんだ!!!!

そうすればヒグマは興味を持たずに見逃してくれるはずだ!!!」

 

晶は、羆から退ける案を出した。

 

雄助

「それは無理な上にやめた方がいいですよ晶君。

羆は好奇心旺盛ですから逆に動かないものに興味を持って近づいてきますよ。」

 

雄助は晶の案が無理でそれをするとどうなるのか答えを返した。

 

「終わった……僕の人生は……これでお終いだ……」

雄助の返答で晶は地面に手を付ける。

 

「何やってるの晶君!!?

ここで止まってると襲われちゃうよ!!!」

 

「そうだ、晶ちょっと囮になってきなよ!!!

何なら倒してもいいからさ!!!!」

 

「無茶言わないでくれ!!!

さすがの僕でも【熊殺しの貴公子】は名乗れないよ!!!」

 

「倒せなくても囮にはなれるんだね、行ってきな!!!」

 

「しまった、(はか)られたああああ!!!」

 

雄助

「皆さん、目の前に羆がいる状況なのによく流暢に喋れますね。」

 

雄助は、晶達のやり取りを見てそう呟いた。

 

沢田

「おーい、みんな無事か!?」

 

そうしている内に沢田を含めた教師達がやって来た。

 

先生1

「全員無事だな!!

今すぐ先生たちの後ろに避難するんだ!!

移動する際は、熊に背中を見せないよう後退して、障害物も使って逃げろ!!!」

 

先生は、生徒達に羆から離れるよう冷静に指示する。

 

沢田

「さすがに猟銃(りょうじゅう)を使える先生はいないからなぁ…」

 

黄泉川

「ヒ、ヒヒヒ………く、薬を使う?」

 

先生2

「黄泉川先生落ち着いて下さい!!!

それ使ったら私たちも死んでしまいますよ!!!?」

 

先生達が羆の対策を話し合っていた。

 

沢田

「おっと……あ。」

 

そうしている内に沢田が生徒達に気を取っている間に転んでしまった。

 

「グウウウウ………」

 

最悪な事に羆の視界の中でだ。

 

沢田

「ヤバいな…これ……」

 

沢田は羆に目を合わせて後ろに下がる。

だが羆は沢田がそれを見逃さず沢田に近づていく。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

雄助

「大丈夫ですか、沢田先生。」

 

沢田

「えっ」

 

するといつの間にか、沢田は雄助に抱えられていた。

 

雄助

「羆は僕が何とかしますので待ってて下さい。」

 

雄助はそう言って先生達の所まで連れていった後、羆の所まで近づく。

 

「グオオオオオオ!!!」

 

羆は目の前に出てきた雄助に襲いかかる

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

事はなくその場で大人しく座り込んだ。

 

 

 

 

「あれ、なんで襲いかかってこないんだろう?」

 

晶は羆は自分の時は襲いかかってきたのに雄助に襲いかからない事に疑問を浮かべる。

 

 

 

何故雄助を襲わなかったのか、それは雄助が人間じゃない事に野生の勘で気付いたからだ。

雄助はAtoZという全ての種族の長所を合わせ持った存在する事の無い超越存在。

羆は獣の本能で人間じゃないことに気づき襲わなかった。

 

「ウゥゥ……」

 

現に羆は雄助の前で体を地面に貼り付け弱気になっていた。

もし襲えば自分は死んでしまうと悟ったのだろう。

 

雄助

「良い子ですね。」

 

雄助は羆の頭を撫でていき、この騒動は終わりを迎えた。

 

 

 

 

 

 

 

沢田

「神譲、ありがとうな。

本来なら先生としてあんな危険な行為を叱るんだが………私の命を救ってくれたからそれはなしにする。

お礼といってなんだが私をもらってくれるか?」

 

雄助

「いいえ、遠慮しておきます。」

沢田は助けてくれたお礼を自分自身に雄助に渡そうとしたが丁重に断られた。

 

沢田

「そうかー、じゃあ待ってるぞー。」

沢田は雄助の返答を気にせずそう返した。

 

沢田

「さてと、それじゃあこいつは一体どうするか。」

 

「グオ……」

 そして沢田は先程自分に襲ってきた羆に目を向ける。

 

雄助

「この子はどうやら山のフェンスを破って入ってきたらしいですよ。」

 

沢田

「そこから入ってきたのかー……ん?

雄助、何だそんなこと知ってんだ。」

沢田は雄助が何故羆がここに入ってきたのかを聞く。

 

雄助

「それはですね、この子に直接聞いたんですよ。」

 

沢田

「…………動物の言葉が分かるのか?」

 

雄助

「はい」

雄助はそう答えた。

 

生徒2

「動物の言葉が分かるのか……」

 

生徒3

「ターザンみたいだな。」

 

生徒4

「いや、ドクター・ドリトルだろ。」

雄助の言葉に他の生徒達がどよめく。

 

佳織

「あの……沢田先生。」

 

沢田

「ん?何だ宝城。」

すると佳織が沢田に声をかける。

 

佳織

「この熊の件ですけど、この施設で買うことにしました。」

 

生徒達

『ええ!?』

生徒達は佳織の言葉に驚く。

 

佳織

「もう市の許可からいただいているので、飼うこと自体は問題ありません。

防犯の1つとして、番犬ならぬ番熊として育てていけたらと思います。」

 

雄助

「成程、確かに羆は力も強い上、時速60kmのスピードも出せますしこれほど優秀な番熊はいませんね。」

 

「いや雄助、まず熊を番犬変わりにす前に番熊っていう単語時点でおかしいからな!!」

亮は羆を番犬の変わりにすることに突っ込む。

 

雄助

「これからは此処が貴方の新しい住処ですよ。」

 

「グオ」

そして、ここから昨日と変わらない日常に2日目は終わる。

 

 

 

 

 

 


 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

男子生徒1

「カッター訓練なんて聞いたことねぇぇぇよー!!!!」

 

先生

「おい、口動かしてる暇があったら手を動かせ!!

2組に負けちまうぞ!」

 

男子生徒達

『じゃあ先生も手伝えよ!!!』

 

先生

「俺は先生だからいいんだ!!!」

 

男子生徒達

『理不尽だああああああ!!!!!!!』

 

 

そして、最後の野外学習を迎えた。

 最後はクラス全員で9mのカッターボートに乗り学園所有の山の泉でレースをしていた。

 これも野外学習で生徒を強くする訓練の1つだが、これには裏があり学園祭の予算や先生のボーナスにも影響している。

 

女子生徒1

「晶君、頑張って!!!」

 

女子生徒2

「晶君ならできるよ!!!」

 

「もちろんさ………【カッターの貴公子】の僕なら――って重いぃぃぃぃぃぃ!!!!!!!」

 晶は女子生徒達に応援され1人でやろうとするがオールの重さ、水の抵抗で腕に相当負担がかかっている。

 

「……皆重いって言ってるけど、私たちそうでもないよね?」

 

雪音

「…うん、むしろスムーズに進んでいる、怖いくらい。」

 

 

しかし、例外が存在する。

聞くまでもない雄助本人が漕いでる。

楓と雪音の所は雄助が乗っており、2人に負担がかからず進んでいた。

 

楓、雪音

『………』

そして、何を思ったのか2人はオールを手放した。

 

「雄助君、本当に初めてなの?」

 

雄助

「はい、カッターに乗るのは初めてです。」

 

楓は雄助が初めてカッターに乗ったのが信じられなかった。

 

 

 

 

何故こんなに上手いのかそれは理由は4つある。

 

 

1つ目は、立場。

この世界は本来『天上 優夜』という少年がこの世界の中心で様々な活躍を起こす。

雄助はこの世界に転生した時に天上 優夜という存在は消えていた。

殺害対象の神が世界に干渉した事が原因で雄助が優夜の立場に成り替わってしまったからだ。

 

 

 

2つ目は、ステータス。

雄助のステータスは全て【超越】と表されている。

これは文字通りで、有限や無限を超越して表すものが存在しないことからこうなっている。

 

 

 

3つ目は、【全知全能】を入手する前に持っていたスキル【騎乗(根源)】。

特典を使いこなす為に手に入れたスキルで、これにより様々な乗り物に補正がかるようになる。

 

 

 

4つ目は、スキル【無限の可能性】。

これは雄助の秘められた才能がスキルとして昇華されたスキル。

先天的、後天的問わずに過程を無視して常時獲得可能で、雄助は前世の頃から様々な才能、スキルを習得してきた。

 

文字を読む、書く、喋ることによって全ての言語を理解し、特典使いこなす際には、魔術や武器の使い方を取得した。

雄助がパーフェクトシャッフルが出来たのは、2つの特典にカードをうまく扱う人物の記録があったからだ。

 

 

結果、雄助が知識や経験を少しでも齧れば雄助は何をやっても宇宙一の実力になってしまった。

 

現に今も、楓と雪音はオールに手を離しているのにも関わらず涼し気な表情で進んでいる。

 

 

雄助

「楓さん、雪音さん、手を離さないでちゃんと漕いで下さい。」

 

「はーい」

 

雪音

「……分かった」

 

様々なハプニングや、初体験をしていった野外学習は今日で終わりを迎えた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ルナ

「………楽しかったな」

雄助が異世界に来る前日、ルナはそう呟く。

 

ルナ

「……ユウスケ、元気にしているだろうか。」

 

ルナは雄助と出会ったことを思い出す。

【ゴブリン・エリート】の群れに襲われそこで雄助が助けたのが出会いだった。

 

ルナは、【大魔境】に来た理由は修行と言ったが、それは嘘で本当の目的はレクシアの暗殺だ。

もし修行するのなら【大魔境】には入らない上に修行には不向きだ。

ここの魔物の殆どが群れで行動している。

仮に単独がいても強力な魔物であることには変わりはないが雄助のお陰でルナは以前よりも強くなっていった。

 

 

ルナ

「……本当の私を知ったら、軽蔑するだろうな。」

 

 

 

ルナは何処にでもいる1人の少女としてではなく【首狩り】として仮面を着ける。

 

 

 

 

 

 

         ***

 

 

 

 

 

雄助

「…それでは行きましょうか、ユグル君。」

 

ユグル

「ワン!」

 

翌日、レクシアが【大魔境】にお迎えに来る為ユグルと共に異世界に行く。

 

雄助

「……レクシアさん達より先に誰かがこの結界に入ってきたようですが転生者ですね。」

 

ユグル

「わふ?」

 

雄助

「ユグル君、レクシアさん達を襲う魔物が近付いていますので倒しに行って来て下さい。」

 

ユグル

「ワン!」

 

ユグルは雄助に指示されたルートに移動し、雄助は結界の中にいる転生者の所に行く。

 

雄助

(転生者は神童 無限(しんどう むげん)さん。

転生特典が多いですね此れだけあると消滅する筈なのですが恐らく手を加えたようですね。

…………それにしても何故前の2人の転生者と同じ様に【優れた容姿】があるのでしょうか?)

 

スキルで転生者の情報を確認していると人影が現れる。

金髪と金と銀のオッドアイが特徴の美青年が雄助が来るのを待っていたのか仁王立ちしていた。

 

 

雄助

「神童 無限さんですね。」

 

神童

「ほう、この俺を知っているということは貴様も転生者だな。」

 

神童は、上から目線で言葉を返す。

 

 

神童

「だが残念だったな、お前はここで死ぬ。

俺はこの世界を救う選ばれた存在……ここで消えてもらう!!!!」

 

神童は左腕を上に掲げる。

すると左手には、6つの石がついた黄金の籠手を身に着け、

 

 

 

 

 

 

 

 

同時に神童の体は破壊される。

 

 

 

神童

「ぐぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!」

 

当然神童は苦しむ挙げ句、破壊された身体は即座に再生され始めた。

 

 

神童

「こ…………ん……な………」

 

神童は苦しみながらも黄金の籠手を雄助に向けるが、

 

 

 

 

 

 

神童の体が光だし、爆発した。

 

 

 

 

 

その威力は多元宇宙を破壊する程の物だ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

雄助

「転生特典を爆発に必要なエネルギーに変換して僕を世界と共に破壊しようとするなんて、ここまで来ると転生者の皆さんが可哀想ですね。」

 

雄助は【大魔境】で自分が貼った結界を神童の体に纏わせる程まで縮小させて、爆発が止むまで結界を作り出し【大魔境】に影響を与えず守る事に成功した。

 

 

雄助

「神童さんが持っていた特典、今までの中で1番強力でしたね。

それよりもレクシアさん達がもう入ってきてしまいましたがユグル君は大丈夫でしょうか。」

 

雄助は、ユグルのいる位置に目を向ける。

そこには、大量のアイテムがドロップされ、ユグルはその前に立ってこちらを見ていた。

 

 

雄助

「有難う御座います、ユグル君。」

 

雄助は瞬間移動したと見間違うスピードでユグルの所に行き、頭を撫でた。

 

 

ユグル

「ふぅ~。」

 

ユグルは雄助に褒められたことが嬉しく尻尾を勢いよく振る。

そして、今回のドロップアイテムを確認する。

 

血戦王鬼(けっせんおうき)大牙(たいが)

ブラッディ・オーガロードの牙。

ブラッディ・オーガの上位種であるロードに相応しい強靭な牙。

ロードともなると、この牙を使った攻撃はあまり行わなくなるが、その威力はブラッディ・オーガより更に凶悪になっている。

 

【魔石:S】

ランクS。

魔力を持つ魔物から手に入る特殊な鉱石。

 

【血戦王鬼の鬼兜(おにかぶと)

ブラッディ・オーガロードのドロップアイテム。

ブラッディ・オーガロードの顔を模した兜であり、選択した対象に確率で威圧効果を与える。

この確率は相手と実力差があればあるほど高くなる。

 

雄助

「兜ですか、血戦鬼と同じ種ですから着ても違和感がない上に効果を悪くないですね。」

 

雄助はドロップアイテムを確認し終えると右から魔法陣が現れ、雄助に向かって通過した。

すると、雄助の装備が血戦鬼の装備に着替えられた。

 

雄助

「確かに一目見れば威圧を掛ける効果だと分かりますね。

ユグル君、レクシアさん達が来たので迎えに行きますよ。」

 

ユグル

「ワン!」

 

雄助は確認し終えるとレクシア達が【大魔境】に入ってきた事に気づき、そちらに向かう。

 

 

 

 

 

 

 

 

雄助

「居ますね………。

オーウェンさん、すみません結界を消してしまって。」

 

レクシアたちの近くに来た雄助は、一瞬別の方を見ていた。

 

オーウェン

「ユウスケど………!!?」

オーウェンは雄助に声をかけた途端硬直した。

オーウェン達は雄助とあった時は、【根源兵装】を着用した黄金の鎧だったが、今回はブラッディ・オーガとブラッディ・オーガロードの鎧を装着した【血戦鬼シリーズ】の為戸惑ってしまった。

 

オーウェン

「ユ、ユウスケ殿……でいいんだよな?」

 

雄助

「はい、すみませんこの鎧の事話していませんでしたよね。」

 

レクシア

「いいえ気にしてないわ!

ユウスケ様、とっても似合ってるわ!!」

 

そんな中レクシアはそんな事気にせず雄助を褒めた。

 

オーウェン

「ユウスケ殿その鎧は一体?

以前お会いしたときは黄金の鎧だったはずだが……」

 

雄助

「これはですね【ブラッディ・オーガ】と【ブラッディ・オーガロード】が落としたドロップアイテムです。

鎧の方は【ブラッディ・オーガ】が全て落として兜だけ【ブラッディ・オーガロード】から手に入れたんです。」

 

雄助は【血戦鬼シリーズ】をどうやって手に入れたのかを詳しく説明した。

 

 

 

兵士1

「なあ……【ブラッディ・オーガロード】って昔小国を滅ぼした魔物だったよな……」

 

兵士2

「ああ、しかもそれが現れたら国が総戦力で戦わなかきゃいけない魔物だったはずだ……」

 

兵士3

「しかもあの人当たり前のように言ってるけど、相当強いんじゃないのか!!!」

 

兵士4

「その前にあの鎧を【ブラッティ・オーガ】1体から手に入れたこと自体がおかしいぞ!!!!」

 

オーウェンの後ろにいる兵士は、雄助の言葉が信じられなく小声で会話していた。

 

雄助

(……あの時、ユグル君が戦っている所を見ていましたけど小国を滅ぼせる感じがしなかったんですよね。)

 

雄助は、兵士達の言葉がハッキリと聞こえていたが、【ブラッディ・オーガロード】が小国を滅ぼせるというのが信じられなかった。

 

オーウェン

「そ、そうだ、ユウスケ殿。

これから王城に行くわけだが……問題ないか?」

 

オーウェンは我を取り戻りして王城に行けるかを雄助に聞く。

 

雄助

「はい、と言いたい所なんですけど、やらなければいけない事があるので無理です。」

 

オーウェン

「えっ、何故…」

 

オーウェン達は雄助の発言に戸惑う。

 

 

 

 

ユグル

「ウォォォォン!!」

 

先程まで居なかったユグルが、レクシアの後ろからいきなり現れてその場から離れようと雄助に押し渡した。

 

レクシア

「キャッ!」

 

オーウェン

「レクシア様……ッ!!!?」

 

オーウェンは直ぐ様に駆け寄ろうとした瞬間、レクシアが立っていた後ろの木が切り倒された。

 

雄助

「オーウェンさん、レクシアさんをお願いします。

説明は後でゆっくり話しますので。」

 

雄助は一瞬でその場から消えた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「どこに消えた……?」

 

【大魔境】の入り口まで来たレクシアを襲った人物が雄助とユグルが消えたことでその場に止まってしまった。

 

 

 

 

 

 

 

 

雄助

「僕をお探しですか、ルナさん。」

 

 

 

 

 

「なっ……がぁ!!!?」

 

雄助は加減して、木にめがけて大きく吹き飛ばす。

 

 

そして地面に付くと同時に仮面が外れ、レクシアを襲った人物、ルナが仮面から素顔を露わにした。

 

レクシア

「ユウスケ様!!!」

 

すると、レクシアが駆け寄って来た。

 

雄助

(レクシアさんが追いかけてくるなんて……

僕の事が心配で追いかけてきたのでしょうか………)

 

雄助が心の中でそう思っていると、レクシアは雄助の元に辿り着くとルナを見て目を見開く。

 

レクシア

「ユウスケ様?

もしかして、この子………ユウスケ様の知り合い?」

レクシアは雄助にそう語りかけた。

 

雄助

「はい、この方はルナさんと言いまして僕の親友なんです。」

 

雄助はレクシアにルナとの関係を話す。

 

雄助

「レクシアさん、すみません。

今回、王城に行く予定を無かった事にして下さい。

ルナさんの手当をするので家まで送ります。

勝手な事なのは分かります、ですが…………」

 

レクシア

「いいわよ。」

 

レクシアは雄助をルナを家まで連れて行く事を許された。

 

雄助

「いいんですが……」

 

レクシア

「もちろん!!でも条件があるわ!!!!」

 

雄助

「条件ですか?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

レクシア

「私も一緒に連れてって!!!」

 

 

 

 

 

 

オーウェン

「レクシア様ー!!!」

 

すると、オーウェンと兵士達が駆け付けた。

 

 

 

レクシア

「オーウェン!

私、またユウスケ様の家に行ってくるわ!!」

 

 

 

 

オーウェン達

『はあああああああああ!!?』

 

オーウェン達はレクシアの行動に声を上げた。

 

 

レクシア

「さあ、ユウスケ様早く行きましょう!

このままじゃオーウェンに詰まってしまうわ!!!」

 

そう言ってレクシアは賢者の家に向かおうと奥に進む。

 

レクシア

「ユウスケ様がその子とどんな関係があるのか気になるけど……今は早く逃げましょ!!!!」

 

オーウェン

「レクシア様ー!!!待って下さい!!!

せめて、説明をさせてください!!!!」

 

オーウェンが全力疾走してそう叫ぶ。

 

雄助

「レクシアさん、僕に捕まって下さい。」

雄助はレクシアにそう伝えると、レクシアは雄助に勢い良く抱きついた。

 

雄助

「今から転移魔法を使いますよ。」

 

レクシア

「えっ、転移魔法……」

 

雄助はユグル、レクシア、ルナを転移魔法で家まで連れていった。

 

 

 

レクシア

「本当に転移魔法だわ……!?」

レクシアは雄助が転移魔法を使った事で目を丸くした。

 

 

 

 

雄助

「それでは、説明しますね。」

 

雄助はルナをベッドに寝かせてレクシアに説明する。

 

 

 

 

 

 




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