世界を行き来する転生者   作:削除済

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第8話 王星学園

 

 

 

 

 

佳織

「雄助さん、到着しましたよ。」

 

佳織が王星学園に着いた事を聞き、リムジンから降りると、そこには西洋にある宮殿が目の前にあった。

雄助は周りを見渡すと広大なグラウンドが設置されていることから、此処が王星学園だと改めて理解し、学園に入った。

 

 

雄助

(デザインのせいか今日本にいるとは思えませんね。)

 

雄助は心の中で王星学園の印象を胸に秘め、佳織と共に王星学園の中に入り。

 

 

 

佳織

「雄助さん、着きました。」

 

雄助が中を見回している間に理事長室に着いた。

 

 

佳織

「佳織です、失礼します。」

 

「入りなさい。」

 

佳織

「失礼します。」

 

雄助

「失礼します。」

 

佳織と雄助は理事長室に入室する。

中は質のいいソファー、落ち着いた茶色のテーブル、

その奥には執務をするための机に中年の男性が座っていた。

 

 

「よく来てくれたね。

私はこの『王星学園』の理事長をしている宝城 司(ほうじょう つかさ)だ。」

 

王星学園の理事長、宝城 司は雄助に自己紹介をする。

 

 

「天上 雄助君、娘を助けてくれてありがとう。」

 

司は雄助に佳織を助けてくれた事に頭を下げてお礼をする。

 

 

雄助

「頭を上げて下さい。当然の事をしたまでです。」

 

「君がどう思おうと確かに行動を起こしたんだ。

それは誇るべきことだよ。」

 

佳織

「私からもありがとうございます。」

 

佳織も司と同じように頭を下げて雄助にお礼をする。

 

 

雄助

「分かりました。」

 

そうして雄助は司に佳織とあったあの時の事について詳しく話した。

 

 

「…成る程、そんな状況だったのか。」

 

雄助

「理事長、1つ質問をしてもよろしいでしょうか。」

 

「構わないよ。」

 

雄助

「前から思っていたのですが何故宝城さんは1人だったのでしょうか?

理事長の娘という立場なら護衛くらいはついていると思うのですが。」

 

雄助はあの時の何故佳織が1人だけ彼処にいたのかを司に質問する。

 

 

佳織

「『佳織』と呼んでいいですよ雄助さん。

敬称も敬語も不要です。」

 

雄助

「宝城さん、すみません。

異性の人や年上には敬語で呼んでいたので呼び捨ては出来ないんです。

ですが下の名前で読んでほしいというのなら出来ます

。」

 

佳織はため口で雄助に呼んでほしいと頼んだが、

雄助は佳織の頼みを丁重に断わられて佳織は少し残そうな表情になったが名前で呼んでくれる事を聞いて表情が明るくなった。

 

 

「さて、雄助君の質問だが、佳織には普通の生活をしてほしくて、幼い時以降は護衛をつけてないんだ。」

 

佳織

「私自身が望んだ事でもあるんです。

いずれは独り立ちするのに護衛は必要ないと思ったのですが、あの一件のせいで、今は送り迎えが必要になってしまったのです。」

 

司は雄助の質問に答え、それは佳織自信の頼みだという事を雄助は理解した。

 

 

「しかしあんなことがあったんだ。

しばらくは送り迎えだけでも…となってね。

私も心苦しいが、やはり娘だからね大切なんだ。

 

雄助

「その心配は大丈夫ですよ。

この学園に来る前にレッドオーガ全員と戦ったので、もう二度と被害は起こしません。」

 

「そう言われると少し安心したよ……そろそろ本題に入らせてもらうよ雄助君。

佳織から聞いていると思うが王星学園に編入する気はないかい?」

 

 

雄助

「司さんいえ理事長、

僕をこの王星学園に通わせて下さい。」

 

雄助は司に真っ直ぐに顔を見て、王星学園に編入する事を言う。

 

「……分かった私達は君の編入に歓迎するよ。」

 

司は雄助の答えに目を大きく開いたが直ぐに戻して、笑顔で雄助を歓迎する。

 

「それから学費等は心配しなくていいよ。

佳織を助けてくれたお礼として払わなくてもいいよ。」

 

雄助

「いいんですか?」

 

「勿論、これでもまだ恩返しはまだ足りないと思うくらいだからね。」

 

雄助

「有難う御座います。

この事はご両親にも伝えます。」

 

「そうだ、雄助君。

編入することが決まったから体験入学として授業を受けてみないかい?」

 

雄助

「はい、是非ともお願いします。」

 

「分かった。それじゃあ今からクラスの担任1人の授業を体験させる準備をするから待ってほしい。」

 

雄助

「分かりました。」

 

王星学園の授業を受けることを望んだ雄助は、理事長室で待機する。

 

 

 

 

 

 

「来たみたいだ……入ってくれ。」

 

「どうもー。」

 

理事長室に入ってきたのは気だるげに白衣を身につけ、その下にヨレヨレのシャツを着た1人の女性だった。

 

「君は相変わらずだな……。

雄助君今日の授業、沢田(さわだ)君のクラスで授業を受けてみてほしい。」

 

沢田

「だ、そうだ。ちゃんと先生が教えてやるからな!」

 

雄助

「有難う御座います。」

こうして王星学園の編入が決まった雄助は、今日から1日体験入学をすることになった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

沢田

「お前らーちょっと授業中断して連絡事項だ。

午後の授業から体験入学生を預かるぞー。」

 

「先生!、男ですかそれとも女ですか?」

 

沢田

「男だぞー。」

 

沢田はクラス全員に体験入学生として雄助の事を報告する。

雄助が来ることにより男子は落胆し、女子は期待し始めている。

 

 

沢田

「盛り上がるのは勝手だが時間があんまり無いから進めるぞー。

全員、度肝を抜かれるなよー?」

 

全員

『?』

 

沢田の言葉にクラス全員は疑問を抱いた。

 

 

沢田

「入っていいぞー天上。」

 

雄助

「はい、失礼します。」

 

雄助は、体をしゃがんで教室に入る。 

 

 

全員

『!?』

クラス全員は、雄助の体型と容姿を見て驚愕した。

 

雄助

「天上 雄助です。

体験入学生として皆さんの授業に参加させて頂きます。

どうぞよろしくお願いします。」

 

雄助は、自己紹介をしてクラス全員の前でお辞儀する。

 

 

沢田

「はっはっはっ!真面目だなぁ天上。

席はあの窓際の一番後ろに座ってくれ。」

 

雄助

「分かりました。」

 

雄助は、指定された席に向かう。

 

 

雄助

「よろしくお願いします。」

 

女子生徒

「え?あ…うん、よろしく。」

 

雄助は首元にチョーカーを着けたクールな印象を持つショートカットの女子生徒に挨拶をした。

 

 

沢田

「じゃあ授業再開するぞー。」

 

女子生徒

「………」

 

すると女子生徒は、雄助の机とくっ付けて教科書を見せる。

 

 

女子生徒

「教科書…ここから。」

 

雄助

「有難う御座います。

あの…お名前をお聞きしても宜しいでしょうか?」

 

雪音

氷堂 雪音(ひょうどう ゆきね)。」

 

雄助

「有難う御座います氷堂さん。」

 

雪音

「…ん、気にしないで。」

 

こうして雄助の王星学園の体験入学が始まった。

 

 

 

 

 

 

 

「ねぇねぇ、何処の高校?」

 

「習い事とかしてる?」

 

「部活は何やってた?」

 

「彼女とかいる?」

 

午前の授業を終えるとクラスの生徒は雄助の所に集まり様々な質問をしてきた。

 

 

 

「おいおい、神譲が困ってるじゃねぇか。

取り敢えず落ち着こうぜ皆。」

 

 

 

「そうだな。」

 

「ごめんね、一気に聞いちゃって。」

 

「また後でね。」

 

すると1人の男子生徒が間に入り、その生徒の言葉で生徒達は雄助に謝罪した。

 

 

男子生徒

「ごめんな、皆悪気は無いんだ。」

 

雄助

「気にしていませんよ。」

 

「タメ口でいいよ。

俺は、五十嵐 亮(いがらし りょう)

亮って呼んでくれ、よろしくな雄助!」

 

雄助

「宜しく御願いします亮君。

ですが元々この喋りなので言葉を変えるのは難しいです。」

 

「雄助、よかったら一緒に食堂に行かないか?

ここの食堂すごいんだぜ!」

 

雄助

「有難う御座います、実は僕ここに来る前に食べたのですが足りなかったので丁度良かったです。」

 

「よし!じゃあ行くか!!

慎吾(しんご)も来るか?」

 

亮は慎吾という1人の生徒に声をかけた。

 

慎吾

「ぼ、僕は倉田 慎吾(くらた しんご)

よ、よろしくね、ゆ、雄助君。」

 

雄助

「宜しく御願いします倉田君。」

 

慎吾

「し、慎吾でいいよ。」

 

「それじゃあ2人共、食堂に行こうぜ!」

 

そして3人は食堂に向かった。

 

 

 

 

 

「ここが『王星学園』の食堂だぜ雄助。」

 

亮が連れてってくれた場所は、食堂とは思えない広い空間だった。

 

 

「和洋中は勿論、各国の専門料理も揃えてある。

しかも作るのは三ツ星レストランのシェフたちだ!」

 

雄助

「凄いですね……でも三ツ星レストランのシェフの人が作っているってことは早々食べれないと思うんですけど。」

 

雄助は食堂の料理人を聞いて料理の値段に心配する。

 

「そう思うよな。

でもなこれを見てくれ。」

 

亮は得意気な顔をしてメニューを雄助に見せた。

メニューに書かれている値段に500円と載ってあった。

 

 

「安いだろ、それにこの『学生無料日替わりランチ』に至っては無料なんだ。

内容はおまかせになるんだけどな。」

 

慎吾

「ひ、1人暮らしで金銭面が厳しい生徒もいるからその負担を減らすためなんだって。」

 

「理事長の方針らしいぜ。

『若者には色々な経験をしてほしい』って。」

 

雄助

「そうなんですね。」

 

(凄い……驚きが続いてどう答えればいいんでしょう。)

 

 

 

 

 

 

「そういえば雄助は、部活はするのか?」

 

雄助

「いいえ、僕今まで部活に入ったことが一度も無いんです。」

 

昼食を食べ終えた雄助は亮の質問に答える。

 

 

「意外だな。」

 

雄助

「亮君と慎吾君はどうなんですか?」

 

「俺か、俺は帰宅部なんだ。」

 

雄助

「そうだったんですか。

てっきりサッカー部に入っているのかと思いましたよ。」

 

「すげぇな雄助!正解だ。

中学の頃はサッカーしてたんだ。」

 

慎吾

「り、亮君は色々な運動が得意で、入学当初は色んなところから勧誘されてたんだ。

本当に引っ張りだこ状態だったよ。」

 

慎吾が亮の代わりに帰宅部なのかを雄助に説明した。

 

 

「この学園に入って、色々な経験をしてみたいなぁって思ったら、結局帰宅部になっちまったんだ。」

 

慎吾

「で、でも亮君は助っ人として本当に色々な部活に参加してるし、その度に凄い成績を残してるんだ。」

 

「はは、照れるからやめてくれ。」

慎吾の言葉を聞いて亮は恥ずかしそうに笑った。

 

雄助

「そういうのもあるんですね。」

 

「ああ、それでさ慎吾の部活なんかもっと珍しいぜ。」

 

雄助

「どんな部活ですか慎吾君?」

亮を言葉をを聞いて雄助は慎吾の入っている部活を聞く。

 

慎吾

「あ、ぼ、僕はねゲーム部に所属してるんだ。」

 

雄助

「ゲーム部?

もしかして、TVゲームとかそういう類いの物ですか?」

 

慎吾

「そ、そうだよ。

でも授業中とかはしちゃダメだけど、休み時間とかならゲームもスマホも使っていいんだ。」

 

雄助

「成る程、普通の学校だったら厳しく制限されていますしこの学園だからこそ出来たんでしょうね。」

 

 

 

 

 

 

 

「それで、どうだった?この学園は?」

 

雄助

「流石エリート校と思いましたよ。

授業の分かりやすさ、設備等が充実してました。

そして皆がとても楽しそうに過ごしていました。」

 

「そう言ってもらえると私は嬉しいよ。」

 

そう言うと司は、机から立って雄助の前まで近づく。

 

 

「私たちは君の入学を歓迎するよ。」

 

司は新しい生徒、雄助に握手をしようと手を差し伸べた。

 

雄助

「有難うございます理事長。」

 

雄助は司の手を掴んで握手をし、王星学園に入学することになった。

 

 

 

 

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