暗殺教室へようこそ   作:あやよ

3 / 19
少しだけオリジナル展開?


2:友の時間

休み時間クラスはいくつかのグループによって分かれていた。暗殺について話す人たち、雑談する人たち、殺せんせーと遊ぶ人たち。

 

しかしオレはどれにも属さなかった。オレは一人で本を読んでいるボッチだった。

 

なぜボッチになったかについて自己紹介する時を思い出す。

 

「今日から転校する綾小路清隆だ。それじゃあ綾小路、自己紹介を」

 

「えーオレの名前は綾小路清隆です。よろしくお願いします。えーっと得意なことが特にありませんが、えー仲良くなれるように頑張ります。」

 

・・・・・

 

今時が止まったように全員が静まった。自己紹介失敗したー。

 

「綾小路君よろしくね」

 

と磯貝がまとめてパチパチとみんなが小さく拍手してくれた。それが余計に心にきく。

 

転校した日にちなので周りの人たちがいろいろ話しかけてくれたがどれも上手く返すことができなかった。

 

次第に話しかけてくれる人が少なくなってしまいこうして今現在に至る。

 

そんなことを考えてたら奥田がオレに話しかけてきた。

珍しいこともあるんだな・・・。

「あ、あの綾小路君少しいいかな?」

 

「どうしたんだ?」

 

「一緒に暗殺の計画しませんか?」

 

「いいけどどうしてオレなんだ?」

 

「私も皆さんと暗殺の計画を誘ったのですが、断られまして」

 

奥田がみんなから嫌われてるとは思えない。なら理由はなぜだろうか。

 

「どんな暗殺をするんだ?」

 

「私が毒薬を作り先生に渡し飲ませるという作戦です。」

 

奥田は理科科目が得意だったか。おもしろそうな計画だが、かなり危ないな。そりゃみんな断るわけだ。

 

「やはり無理ですか。こうなれば私一人で殺りましょうか」

 

オレが断れば奥田は一人でやりかねない。それに安全が保証されずとても危険だ。

 

「オレなんかで良ければ」

 

まあ、オレが監視すればいいだろう。

 

「ありがとうございます。」

 

こうしてオレたちは放課後に残って暗殺の準備をすることを約束した。

 

 

 

放課後オレたちはE組の実験室で毒作りをした。とはいってもオレはほとんどサポートしてるだけだが。

 

「奥田はよくここを使うのか?」

 

「はい。気になったことがあれば実験をしています。」

 

「・・・すごいな。道理で理科の授業で毎回殺せんせーの問に全部正解してるもんな」

 

「理科は勉強してて、とても楽しいです。」

 

 

「何かを楽しめるというのはうらやましいな。」

 

「綾小路は何もないのですか?」

 

「まあオレは特に趣味はないけど何にでも興味はあるって感じかな」

 

「ならこれから探せばいいんですよ」

 

 

 

 

と会話をしながら作業を続け、ついに毒を完成させる。

 

 

 

肝心なのはここからであり、どうやって飲ませるかだ。

 

「どうやって殺せんせーに飲ませるんだ?」

 

「真正面からです。『毒薬作りました。飲んでください。化学なら得意なので真心こめて作りました』って」

 

予想の斜め上の回答にオレは少しコケた。

 

「真正面から渡すとしても『ジュース作ったので飲んでください』みたいに誤魔化さないのか?」

 

そう言うと奥田は顔を俯けた。

 

「私はみんなみたいに不意打ちなどは得意でなくて・・・」

 

「理科はできてもそれ以外が駄目なのです。E組に落とされても仕方ないです。特に国語が全くできません。言葉の良し悪しとか人間の複雑な感情表情とか、何が正解なのかわからなくて」

 

「・・・」

 

「でもそれでいいんです。数学や化学式は絶対です。私には気の利いた言葉遊びも細かい心情を考える作業も必要ないのです。」

 

オレは奥田の話を聞いていた。苦手分野のことはきっぱりと諦めている。

 

「まあ人には向き不向きあるからな。」

 

オレにも苦手なことはある、それは仕方ない。

 

 

「もし苦手を克服できるなら、克服したいか?」

 

「まあできるならそうしたいですけど。私には才能がないですよ。」

 

「だがある程度なら克服できるはずだ。」

 

「そうなんですか?」

 

 

「ああ、とりあえず暗殺はまた別の日にするとして明日渡したいものがある。」

 

「何をですか?」

 

「まあ明日のお楽しみだ」

 

「わかりました。じゃあ今日はもう片付けましょう。」

 

「そうだな」

 

きちんと毒を安全に保管して片付けを終える。

 

「綾小路君今日はありがとうございました。」

 

「また手伝ってほしければいつでも呼んでくれ」

 

そう言ってオレと奥田は別れることにした。

 

 

 

 

次の日の放課後

 

 

 

オレと奥田は教室に残り渡したいものを渡す。

 

「小説ですか?」

 

「そうだ。といっても推理小説だ。トリックとか理科の内容で読みやすいと思うぞ」

 

「えー!?小説にもそういうのがあるのですか。あまり小説とか読まなかったのですが興味が湧いてきました。」

 

奥田が驚いた顔でそう言った。たしかに

 

「でも今日渡すということは家から持ってきたのですか?」

 

「いや、本校から持ってきた。」

 

「私のためにそんな・・・」

 

「まあオレも本を借りたかったし、ついでだ」

 

 

「綾小路君は本をよく読むのですか?」

 

「まあ暇がある時は。オレは友達がいないからな。」

 

「なら私と友達になってくれませんか?」

 

オレは驚いた表情をする。

 

「オレなんかがいいのか?」

 

「はい。私も友達全然いません。みんなとは軽く話すくらいでそこまで仲がいいわけではありません。それに綾小路といるとなんだか落ち着くのです。」

 

オレといると落ち着く・・・オレはそういう存在なのだろうか。なんだか実感がない。

 

「そうなのか。これからよろしくな。」

 

「はい。こちらこそです。」

 

初めて友達ができ、オレは心の中でガッツポーズをする。

 

「この本家に帰って読みます。」

 

「まあ無理はしないようにな」

 

 

 

次の日

 

 

「綾小路君これありがとうありがとうございました。」

 

奥田が昨日貸した本を出した。

 

「とても面白かったです。とくに化学変化を利用した事件がとても」

 

どうやらオレが貸した本は奥田にとって評判が良かった。

 

「それに暗殺者である私も感情や言葉、つまり国語を勉強しないといけないと思うようになりました。」

 

オレが貸したのは化学変化を利用した殺人事件の小説でありどういう理由で事件を起こしたかなど書かれている。奥田にとって読みやすいはずだ。

 

「肝心な勉強方法がわからないのですが」

 

「そんなに難しいことじゃない。いろいろな本を読めばいいだけだからな。最初の内は読みたいのを読めばいい。」

 

そう言うと奥田は納得したようだった。

 

何かを思った奥田はオレに疑問を抱く。

 

「そういえば綾小路君は本校に一人で本を借りに行ったのですか?」

 

「ああ、そうだが?」

 

 

「ええ!?そうなんですか?私の場合一人だと怖くて行けませよ」

 

「何でだ?」

 

「そりゃ本校の生徒たちがバカにするからです」

 

そんなこと考えたことなかった。たかが本を借りにいくだけでバカにされなければならないのか。

 

「本校の生徒に何かされませんでしたか?」

 

 

「特にされてないな。E組と思われなかったのかな?」

 

 

「たまたま運が良かっただけですよ。これからは私も共にします。一人よりは心強いはずです。それに私も本を読むので」

 

確かに一人でバカにされるのはきついな。

 

「ありがとう」

 

オレはありがたくその提案を受けることにした。

 

 

「おーい棒とヒモ持ってきたぞー」

 

オレと奥田が話してる中外から岡島の大きな声が聞こえてきた。窓の外を見ると殺せんせーが縄で縛られ木の枝にぶら下がってそれを生徒たちが暗殺(もはや暗殺と呼べるのか?)をしていた。

 

「どうゆう状況だ?」

 

オレと奥田は気になり外に出て暗殺のサポートをしている茅野に聞いた。

 

「どうやったんだ?」

 

「あれ、綾小路君に奥田さん。殺せんせーがクラスの花壇荒らしちゃって、そのおわびとしてハンディキャップ暗殺大会を開催してるんだ」

 

「ほらーおわびのサービスですよ。こんな身動きできない先生は滅多にありませんよ。」

 

しかしそんな状況にもかかわらず殺せんせーはみんなの攻撃を難なく避け続ける。

 

「どう渚?」

 

茅野が近くにいた潮田に聞く。

 

「うん完全になめられてる。でも殺せんせーの弱点からすると」

 

潮田が殺せんせーの弱点が書かれているメモ帳を取り出す。

 

「ヌルフフフ無駄ですねえE組の諸君。このハンデを物としないスピードの差、君たちが私を殺すなど夢のまた・・・あっ」

 

次の瞬間殺せんせーを支えていた木の枝が折れ地面に落ちる。

 

《・・・今だ殺れーっ》

 

「にゅやーッしまった!!」

 

殺せんせーって予想外のことが起こるとすぐテンパるなー

 

「弱点メモ役に立つかも」

 

「・・・うん。どんどん書いてこう」

 

茅野の反応を見るとどうやら潮田は今まで書いていた弱点が当たっているようだ。

 

殺せんせーはあわてて校舎の屋根の上に逃げた。

 

「ちくしょう逃げられた」

 

「ここまでは来れないでしょう。バーカバーカ」

 

「あと少しだったのに」

 

屋根の上で息を整えながら殺せんせーはとんでもないことを言い出す。

 

「明日出す宿題二倍にします。」

 

器小さッと皆つっこんだ。

 

 

「でも今までで一番惜しかったね」

 

「この調子なら殺すチャンス必ず来るぜ!」

 

「やーん!殺せたら100億円何に使おー?」

 

みんなが盛り上がる中オレは不思議に思っていた。この学園で生徒の顔が最もいきいきしてるのは暗殺のターゲットが担任ここのE組であることに。

 

 

 

 

 

 




第2話です。奥田さんと綾小路を書きたかったのでかきました。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。