突然ですがあと少しで出す主人公の専用武器の名前を募集してます。
話の中でその武器の名付け親になるのはめぐみんになります。
…フォーマット完了…データリロード…
…戦闘…スタイル…プロセス…最適化…アップロード…
…細胞…強度…強化…アダプデーション…ラーニング…
「ん…んん…」
光を感じ始めたじゅんはゆっくりと瞼を開ける。
見慣れない天井を目にし、眠りの中でペンダントことZLと同じ声が囁きながら何かを植え付けられてく様な感覚を変に思うと同時に、光線を撃った瞬間から記憶が飛んでしまいあのモンスターを倒せたのか…ゆんゆんやクリス達は無事なのかと徐々に不安になり始めたところで。
「おはようじゅんくん、今日はおき………あ」
「ゆん、ゆん?」
タイミング良く部屋に入って来たゆんゆんが、目を覚ましたじゅんの姿と声を耳にした途端硬直し。
「よ…よがっだぁ…よがっだょぉじゅんぐーん!!!」
大粒の涙と鼻水で可愛らしい顔が台無しになる程ぐしゃぐしゃなゆんゆんは、感激に身を任せじゅんに近付き、肌けた豊満な胸の中へ押し入れる様に抱きしめる。
男性諸君全員からすれば羨ましい事この上ないのだが、じゅんに至っては歳相応な事もあり一種のスキンシップとして捉えており、何より大好きな人がこうして生きている事が1番だったじゅんは喜びを表すように抱きしめ返した。
「ゆんゆん!まさかじゅんが!?」
「グリズぅうう、じゅんぐんがおぎだよぉー!」
「クリ、ス」
「じゅん…じゅんっ!」
ゆんゆんの大声で駆け付けたクリスは抱きしめられてるじゅんの姿を目にし、ゆんゆんほどではないが涙を流しながら近付き同じく抱きしめる。
正反対の申し訳程度しか膨らんでないほぼ平らな胸だが、ゆんゆんと同様に抱きしめ彼女の温もりをしっかりと感じ安心しきるじゅん。
「ふたり…けが…だい、じょうぶ?…アイツ…どうな、たの?」
「心配してくれてありがとう。私達も町の皆も無事だよ」
「あのモンスター、カズマくんの言う怪獣はキミがやっつけたんだ、安心して」
「…よかった…」
何時もの無表情ながらも、ホッと胸をなで下ろす言葉を吐くじゅん。
そこへ今度は、この屋敷の主でもあるカズマ、アクア、めぐみん、それと金髪の見慣れぬ女性が続々と入り込んでくる。
「ちくしょう、相変わらず羨ましいじゃねえか(よかったなじゅん、無事に目が覚めて)」
「おいカズマ、言ってる事と思ってる事が逆になってるぞ」
「しょうがないですよダクネス、“大人”気ないカズマの嫉妬深さに右に出る者は恐らくいませんでしょうから」
「ガキンチョ悪魔に嫉妬するだなんて、それでもこの私の信者なのカズマ!」
「お前ら好き勝手うるせぇぞ!羨ましいもんを羨ましがって何が悪いんだ!て言うかアクア、勝手に俺を信者にしてんじゃねえよ!」
「開き直った」と軽蔑の眼差しをカズマに送る面々。
だがその時、カズマ達の姿を見た途端じゅんは自身の顔を両手で覆う。
明らかに拒絶する態度のじゅんに騒いでたカズマ達は一旦収まり、ゆんゆんとクリスは心配そうに尋ねる。
「じゅんくん?」
「何処か痛むの?」
「ち、がう…ぼく…め…すごく…へん、だから…きもち…わるい…から」
ゆんゆんとクリスは兎も角、付き合いの短いカズマ達から見たら赤黒く変色した自分の目をきっと気味悪がる。
それを恐れたじゅんは見られない様に隠すのだが、その事を理解したゆんゆんとクリスは安心させる様に言い聞かす。
「大丈夫、怖がらなくて良いんだよじゅんくん」
「でも…」
「カズマくんでも誰でもいいからさ、手鏡あるなら持ってきてくれる?」
要求された事に戸惑いながらも、カズマが半端無意識に探してく所は何だかんだで根が善人なところだろうか。
そうして目当ての手鏡を見つけクリスに渡す。
「じゅん、落ち着いて目を開けてこっちを見て」
クリスに促されたじゅんは恐る恐る目を開け横に向けた。
そこに映ってるのは自分の顔だったが、最後に見た時と違い結膜は白色に戻っており、唯一元と違ってたのは角膜部分がゆんゆんやめぐみんの紅魔族と同じ赤色に変わっていた。
「これ…ぼく?」
更に眺めてると、鏡に映る右頬に横一文字で出来た…即ちクリスとは反対の左頬に傷痕が着いてる事に気付く。
その部分を触れるじゅんの姿を見て、クリスは申し訳なさそうに俯かせる。
「爛れてた両腕も含めて治ってたけれどそこだけは…ごめんねじゅん…あたしのせいで」
なにせその部分を傷付けたのは、他ならぬ自分自身。
その切っ掛けを思い出し辛そうに謝るクリスだが、そんな彼女の手をじゅんは優しく握る。
「いい、の…クリス…だい、じょうぶ」
「じゅん…」
「それ、に…め…ゆんゆん…きず…クリス…どっちも…いっしょ…おそ、ろい」
「「…ばか…」」
お茶目な事を言うじゅんに対し呆れた口調でツッコむ二人の表情は優しく微笑んでいた。
そこへタイミングを見計らったのか、ダクネスと呼ばれた女性が話しかける。
「少々失礼するぞ二人とも。はじめましてになるが私の名はダクネス、カズマ達のパーティーメンバーでありクリスとは友人でもある。じゅんと言ったな?キミの事に関してはカズマやクリス達から一通り伺っている」
「…ごめんなさい…」
「大丈夫だ、今回ばかりは事情が事情だから壊れた建造物等はダスティネス家の方で援助し、既に復旧しているから安心してくれ」
そう言って落ち込むじゅんを元気づける様に彼の肩に手を置くダクネス、だったが。
「それにしてもキミが黒い巨人になるとは、伺ってはいるがモンスター…怪獣と呼ばれるそれに相当痛めつけられたそうだな?電撃をビリビリに浴びせられシッポによるご褒美的な鞭打ちと締め付けからの首筋を噛まれ、そこから電気を流し込まれるなんともすばら…も、もとい痛々しい事をされるとは!あの場に私が居ればキミに変わって私がそのプレイ…もとい!身代わりになって堪能…いや守ってあげたと言うのに!ハァ、ハァ、ハァ、ハァ」
「…?」
段々と笑みを浮かべ興奮し始めるダクネスに何がそんなに嬉しいのか分からず首を傾げるじゅん。
その様子を見た面々、ダクネスの
「ダクネスさん、じゅんくんが困ってるので離れて下さい…と言うか教育に悪いのとダクネスさん
「んふっ!ち、違うぞゆんゆん!私はじゅんに対し悪気があるわけではなく…その冷めきった喋りと汚物を見るかの如き眼差し…思わぬ逸材が現れるとは…!」
「ダクネスの事は気にしなくて良いからねじゅん、何時ものどうしようもない悪い癖が出てるだけだから」
「ク、クリス!?人聞きの悪い事を言うな!私は騎士としてあくまでも街の皆を守ったじゅんの身を案じたまでで決して不謹慎にも羨ましいなどと思って!」
「いや思うどころか明らかに声と顔に出てたじゃねえか、
「その名で呼ぶなカズマ!」
顔を赤くして必死に講義するダクネス。
そんな何時もの騒がしいやり取りをし始めたその時。
“きゅるるるる〜…”
突然お腹の鳴る音が響き、発生元であるじゅんは少しよろめきそこをゆんゆんが瞬時に支える。
「お、なか…すごく…へった」
「まぁ無理もないか、じゅんが寝てる間にダクネスの御家騒動やら魔王軍幹部のバニル討伐やらで二週間近くも経っているんだからな………はっ!」
「じゅんくん、今なんて?」
「すごく…減っただって?」
コクリと頷くじゅんがどれだけ食べるのかを知るカズマ・ゆんゆん・クリスの三人はその一言を聞いて戦慄し、方や事情を知らないアクア・めぐみん・ダクネスはなんの事やらと首を傾げる。
荒くれ者達が屯う冒険者ギルドの厨房。
今その場所は、戦争の真っ只中になっていた。
「料理長!食料庫の中の食料がどんどん減るばかりです!このままじゃいずれは!」
「バカヤロー!口を開く暇があんなら手を動かしやがれ!両腕がぶっ壊れても作り続けろってんだよおまえら!」
「んな殺生なぁ〜!」
怒号と悲鳴がこだます中、ギルド内のテーブル中央にもはやパーティーレベルの料理が所狭しに並び。
「ハムハム…アムアム…モグムグ…ゴクゴク…ふぅ…パク、ムグムグ」
そこに居座るじゅんが黙々と一人で食べ進み、じわじわと無くなり空となった皿を回収と同時に新たな料理を並べるその光景が、かれこれ一時間近くも続いていた。
その場に居る全員が唖然とし隣のテーブルに座るカズマ達も例外なく、あんぐりと開いた口が塞がらなかった。
「ねぇ、何時まで食べ続けてるのよあのガキンチョ悪魔」
「およそ一時間程かと…我が妹こめっこに勝るとも劣らぬ深淵の如き食欲を孕んでいたとは」
「いや…見た目と量が余りにも釣り合わなさすぎるぞあれは」
「(ホリューのおっちゃん含めた料理人並びにスタッフの皆々様、ご愁傷さまです)」
てんてこ舞いな彼等を憐れみながら心の中で呟くカズマ。
いったい何時まで続くのやらと思い始めた丁度その時。
「ムグ…ほぉ…もう、いい」
『え?』
「ごち、そう…さま、でした」
揃ってた料理全てを平らげ次の料理を出そうとした所で、じゅんは徐に首を横に振り食事を行う事を止めた。
その一部始終を見てた料理人の一人が急いで駆け出しホリューに報告した。
「料理長!もういいとの事です!」
「なんだと!?」
「およそ半分下を切ってしまいましたが、それでも何とか在庫は残ってます!…つまり!」
「オレ様達はじゅん坊に勝ったんだ!野郎ども!今夜は宴だぁ!」
ライバル視してたじゅんを満腹にさせた事を知り、ホリューを始めとする料理人達は歓喜の声を上げ涙を垂れ流しながら喜びを分かち合っていた。
厨房でその様な事態になってる一方、予想よりも早く終えたじゅんに別の意味で心配になり始めたゆんゆんとクリスは徐に近付き尋ねる。
「ほ、本当にもう良いのじゅんくん?」
「その、お腹いっぱいになったかな?」
「…ほかの…ひと…たべれ、ない…から…がま、ん…する」
どうやら周りの人達に気を使ってあえて止めたようだったが、嫌な予感をしながらも好奇心が勝ったカズマが恐る恐るじゅんに質問をした。
「と、ところでよじゅん。満腹を10で例えると今どのくらいなんだ?」
「…5…はんぶん…かな?」
それを聞いて頬を引つらせる面々。
だが不運にも、じゅんの言葉を耳にした料理人の一人が鬼気迫る表情で厨房に戻り、そして。
「追加報告です!本人の満腹度は半分の5!在庫の量からして我々の敗北ですぅ!!!」
“ドンガラガッシャーン!”
それを聞いた料理人全員が一斉にすっ転んでしまい、厨房内は滅茶苦茶になってしまった。