この素晴らしいウルトラ戦士に祝福を!   作:黄青

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第ニ章〜その①

第二章「この騒がしい人々と共に日常を!」

 

 

 

ここはアクセルのとある所にある銭湯、溜まった疲れを癒す憩いのお店は今日も利用する客がチラチラとおり、その中にはクリス達の姿もあった。

 

「すみませんでした、お見苦しい所を」

「まぁそう落ち込まないで、また次があるんだからさ」

 

ションボリするゆんゆんをなだめるクリス、因みにじゅんは男湯の方へとおり至って普通だと思われるが推定年齢5歳前後となればまだ付添が必要な年頃なのだが既に“14歳”で登録されてる以上、下手を打てば変態やら奇人やらと“ある冒険者”の様に軽蔑される可能性があるのを考慮し、これも経験の内だという建前の元じゅんは一人で男湯に入る事となった。

 

「ゆんゆん、今まで色々と言っておいてなんだけどさ…あたし明日、王都に行くんだ」

「え!?」

 

突然改まって語るクリス、思わずもう関係を断ち切るのではと思うも直ぐに取り越し苦労となる。

 

「ああ勘違いしないでね、パーティーから外れる訳じゃなくてゆんゆん達と会う前から個人でやってる事があるんだけどそれがたまたま明日から2〜3日ほど行うだけだからさ」

「個人でやってる事?」

「そこはまぁ…仲間内とは言えプライベート的な事だから出来れば詮索しないで欲しいかな。只少なくとも悪い様にはしない事だってあたしは思ってるけどね」

「分かりました、気を付けてくださいね」

「………」

「クリス、さん?」

 

嫌われたくないと言う理由も少なからずあるが、本人がそう言う以上は敢えて踏み込まない事にしたゆんゆんは変わりに身を案じた言葉を投げたのだが、何故かクリスは口を閉じたままで返答しない。

 

何か気に触ることでも言ったかと不安になるゆんゆんに対し、クリスはどこか思い詰めた表情で口を開き話し掛ける。

 

「ゆんゆん…詮索しないで欲しいって言った手前なのにこんな事を言うのは筋違いだって分かってる…だけど敢えて言わせてもらうよ。友達だからと言ってその人が必ずしも自分や周りに良い影響を与えるとは限らない」

「え?え?」

 

突然の語りに困惑するゆんゆんを余所にクリスは止まることなく続けた。

 

「嫌な言い方をするけど、何処までいっても自分は自分で相手は相手でしかない…考える事を捨てて手放しに信じたり相手の言う事を鵜呑みにしたり委ねる事ほど危ういものは無いんだ、あたしから見てゆんゆんには身に覚えがありそうに思えるんだけど?」

 

「そんなこと!…そんなこと…」

 

否定しようにもゆんゆんには少なからず身に覚えがある。

例えば紅魔の里のクラスメイトである“ふにふら”と“どどんこ”、決して悪い娘達では無く今現在の関係も悪くはない。

只、学生時代に“私達友達よね?”と言ってゆんゆんからご飯を奢ってもらったり尤もらしい理由でお金を集ったり等と年相応な出来心を起こしていた。

紅魔族は魔力だけでなく知力も高い種族であり、ゆんゆんも例に及ばず高い方である。

故に心の隅っこで“違うのでは”と思いながらも、紅魔族全体の考えと自身の考えの違いのズレから生まれた見えない壁が繋がりを阻み阻まれ、やがてそれが孤独を感じ不安と恐怖を生み出してしまう。

それを味わいたくない為に知らず知らずの内に気づかぬフリをしてたのではと過去を振り返ったゆんゆんはそう思い始める。

 

「結局何が言いたいのかと言うとさ、何も考えなかったり不安だからって疑うことや拒む事、見極める事をしないで相手のペースに呑まれてばかりじゃ取り返しがつかなくなるって事を言いたいわけ。自分だけならまだしもそのせいで大事な人とかが巻き添えを喰らったら溜まったものじゃないからさ」

 

「…じゅんくんの事ですね」

 

静かに頷く姿を見て、クリスの言いたい事をゆんゆんは理解し始める。

 

「あたし達は出来る限りのことをしてじゅんを導いて上げなきゃいけない…そんな責任があると思う。だからこそ今まで通りの考えばかりじゃ駄目なんだと思うんだ。ある程度でもしっかりしておかないとさ」

「……」

「…ゴメン…こんな重苦しい言い方で」

 

謝るクリスをゆんゆんは無言のまま首を横に振るう。

二人の雰囲気を感じ取ったからか、単にたまたまなのか、女湯にはクリスとゆんゆんを残し他の客は誰一人としていない。

お湯の流れる音だけが静かに響く中、クリスは口を開く。

 

「言い訳になるんだけどさ…ゆんゆんにこんな注意をしたのは…単にじゅんを導く事が出来るのか…あたし自身が不安でそう言ったんだ。例えるならキミのとも…ライバルのめぐみんの様な性格になったじゅんを想像してみなよ、どう思う?」

 

そう言われて想像するゆんゆんの脳裏に映るのは、めぐみんとほぼ同じ服装とお洒落として左眼に着けた眼帯、そして杖を持ちながら不敵な笑みを浮かべるじゅんの姿。

 

我が名はじゅんじゅん!

学習者にして爆裂魔法を駆使し無限の食欲を我が肉体に宿し者!

やがては全ての食をこの口で制覇し極め抜く者!

 

「すごく…イヤですね…」

 

格好だけならば可愛らしいのだが、爆裂魔法に加え紅魔族特有のポーズと中二的言葉使いの3つが全てを台無しにしてしまう。

 

「あたしの場合はダクネスかな」

「ダクネス、さん?」

「うん、彼女もゆんゆんと同じであたしの友達なんだけど…何と言うかその〜…性格は決して悪くは無いというかむしろ良い方だよ…うん良い方なんだけどさ……ちょっと変わった所があってね」

「変わった所?」

 

頬の傷をカリカリと掻きながら、クリスは困り顔で答える。

 

「出来ればナイショにして欲しいんだけど…彼女痛がる事が好きと言うか何と言うか…まぁそういう部分があってね」

「は、はぁ…」

「ともかく、じゅんがそんな痛がる事が好きな性格になってしまったらと思うと…」

 

そう言いながらクリスの想像の中のじゅんはと言うと。

 

はぁっはぁっ…が、学習者のこの僕が

お前たちの下劣で卑劣な行いに決してまけるもの

かぁあ〜〜〜ん///

 

鎧を身に纏ってカッコイイ事を言っておきながら、体中を縄で縛られウットリと頬を赤く染め上げ悶えている。

 

「すごく…イヤですね…」

「でしょ?」

 

したくもない想像を無理矢理したせいか、お湯に浸かってるのにも関わらずドッと疲れが広がりハァ〜と深いため息を同時に吐く二人。

 

「でもそんな風になっても…いや絶対なって欲しくないのが本心だけど、なによりこれだけはそうならないで欲しい事があるよ」

 

いつも明るい姿でいるクリスが滅多に見せることの無い暗い表情を作る。もしこの場に以前からクリスを知る者が居たら驚く事だろう。

そしてクリスは、自身が最大に懸念してる事をゆんゆんに語る。

 

「じゅんが…()()()で周りの人達を傷つけて…不幸に陥れる事だよ」

「あ…」

 

あの力と言う言葉だけでもゆんゆんにはソレが何かをすぐに理解してしまった。

 

「あの力だけじゃない、それなりに冒険者稼業をやってきたあたしだから分かるの…あの姿になったじゅんから出てくる感じ……悪魔やアンデッドのそれに似てたから」

 

クリスの言葉にゆんゆんも同意していた、なにせ以前にもとある悪魔と対峙した事がありその時に味わった恐怖や悪魔から放つオーラは早々忘れられる物ではなかった。

 

「“アレ”1本だけでもモンスターを簡単に倒せる程の力が、そしてじゅん自身がそれを持ってる。けれど悪魔達に似たあの雰囲気(オーラ)がどうしても頭から離れられなくてね…だから嫌でも思ってしまうんだ…“このままで良いのか?”…“脅威になるんじゃないか?”…“あたし達に牙を向けるんじゃないか?”…て」

「……」

 

クリスにはゆんゆんだけでなくダクネスや他の人達に対し隠してる事が2つ程ありここまで悩むのはその一つが原因となっている。

それは悪魔や悪魔に類似する存在に対して昔程ではないが今現在も確かな敵意を抱いてる為に、“悪魔かもしれない子供を守っている”と言う矛盾を抱え今も尚割り切れてない事を悩んでいたのだ。

 

「それでも何とか信じたい…その為にもじゅんに名前をつけたあの人の言葉を思い出してるんだ」

 

〜遅かれ早かれ再びメモリを使う時が必ず訪れる…じゅんの意思に関係なくだ。

恐らくそう遠くない未来…この世界その物に影響を及ぼす程のナニかが起こる事だろう。

ワシやお前さん達がじゅんにしてやれる事は、正しく導き支える事だろうな〜

 

「分かってるつもりなのにさ…じゅんはそんな事にならないしさせない…でももしかしたら初めからって思ったりしてて…アハハ、何かゴメンね?下手くそな言い方で」

 

苦笑いで頬傷を再び掻くクリスに対してゆんゆんはやんわりとした笑顔で語り始める。

 

「いいえ、クリスさんの言いたい事、大体ですけど伝わりました…だからこそ言わせてください。クリスさんは、凄く頑張ってる凄い人です」

「え?」

 

まさか褒められるとは思っておらず呆気にとられるクリスを余所にゆんゆんは続ける

 

「だって、私には無い広い目で周りを見て先の事を深く考えて最善を尽くそうとしてるのですから…今の私には目の前の事で精一杯でその目の前の事でさえろくに出来たり成し遂げたりしてませんから…クリスさんは本当に凄いです」

「それは…ちょっと買いかぶり過ぎかな。ただ良くない事が起こって欲しくない、怖い思いをしたくないから何とかしてるだけで…それに何よりもじゅんに対して今でも疑ってる自分がいるのは確かだからさ」

「…それはきっと、私と同じでじゅんくんが好きだから…好きでいたいから私以上に考えてるんじゃないのかなって思います」

「好き?」

「は!?いいいいやですね、それはあくまで友達や弟分的な意味での好きであってそっち方面の好きじゃないですからね!?」

「わ、分かってる分かってるって」

 

これでもかと慌てふためくゆんゆんを苦笑いで宥めるクリス。

ある程度落ち着いたのか改める様に「コホンッ!」と咳き込み再び話す。

 

「不安になる気持ちは私にも有りますし分かります…でもこうしてクリスさんとじゅんくんと友達に…ううん、友達になる前から色々と知ることが出来たから言えます、私はクリスさんとじゅんくんを信じてます、大切な人だから信じ抜くことにしてるんです」

 

決意を固めた自分の考えを笑顔で答えるゆんゆん。

 

…全くこの子は、人見知りで気弱でオドオドしたりライバルに負かされて泣いたりと普段は余り頼もしく見えないと言うのに、いざという時は腹を括ってハッキリとした態度と言葉を言うのだから…凄い娘だよ。

 

心の中でそう呟きながらも、ゆんゆんの持つ強さを改めて感じ取ったクリスは笑顔と共に感謝の言葉を送った。

 

 

「…そっか…ありがとうゆんゆん」

「い、いえいえ!ここんな私めにもお役にたた立てるのでしたならばば!」

 

先程の自信ある態度は何処に行ったのやら…己の言動を振り返ってしまい恥ずかしさの余りテンパるゆんゆんをクリスは“やれやれ”と呟きながら頬傷を掻く。

 

「ねぇゆんゆん、ちょっとしたお願い事があるんだけど」

「お願い事、ですか?」

「大したことじゃないけど、あたしの事は“クリス”って呼んで欲しいかな?それと今はもう仲間なんだし歳もそんなに変わらないんだからタメで話しても構わないよ、ゆんゆんで良ければだけどさ」

「……」

「ゆ、ゆんゆん?」

 

首を傾げるゆんゆんに願いの内容を伝えたクリスなのだが、何故か返答せずポカンとした表情のまま固まってしまい呼び掛けてみたクリス、すると。

 

「ぶぇっぐ…ひっぐ…えっぐ…」

 

これでもかと言うくらいの大粒の涙を流し、可愛い顔が台無しな程のグシャグシャな顔になるゆんゆんにクリスは動揺してしまう。

 

「な、何でここで泣くのさ!?」

「い、いやでずね…ごございぎんばだじのゆめががなっでうれじぐで、おぼわず“あぁごでばばだじのばがないゆべなんだ”っでおぼっじゃっで〜」

「何言ってるのか全然分かんないんだけど!?」

 

──────────クリス「このすば!?」──────────

 

「う〜…すみません、またお見苦しい所を」

 

おいおいと鳴いて行く数分、ようやく落ち着きを取り戻したゆんゆんは申し訳なさそうに頭を下げる。

 

そんなゆんゆんに対しクリスは思う。

折角ゆんゆんにとって成長するチャンスが生まれたのだ、このまま慰めの言葉を言ってもあまり進展は期待できないだろうし…ここは一つカマをかけてみようかと結論づけた。

 

「やれやれ、そんなんじゃライバルのめぐみんからまたバカにされるよ、やれ情けないだとか“ボッチ”だとか」

「ななななんでクリスさんがその事を!?“て言うか私ボッチなんかじゃないわよ!”」

 

やはり“ボッチ”と言う言葉がスイッチとなり顔を赤くし否定するゆんゆんだが、それに対しクリスはフフッと軽く笑いながら答えた。

 

「その調子さ」

「え?」

「その調子でならあたしとしても話しやすくて良いと思うんだけど、ゆんゆんはどうかな?」

 

そう問われたクリスにゆんゆんは不思議な感覚を得ていた。

数ヶ月関わった仲とはいえこんなにもあっさりと会話ができるとは思ってもいなく何とも拍子抜けたような気持ちもあれば、めぐみんのソレと同じで且つ自分は既に得ていたのだと再確認をしていた。

 

「…そっか…うん!何だかめぐみんといる時みたいで凄く良い!ありがとうクリス!」

「どういたしまして」

「でもこれからはボッチ呼ばわりしないでよね」

「そこはゆんゆんのこれから次第かな?」

「むぅ〜」

 

意地悪に笑うクリスにムスーと頬を膨らますゆんゆんだが、決して悪い気はしなく寧ろ満たされた気持ちで一杯となっていた。

一歩前に進んだゆんゆんを見て丁度いい頃合いだと思ったクリスは、そろそろ風呂から上がるべく向こうでまだ入ってるかもしれないじゅんを呼ぼうとしたが。

 

「今日は一人っと思いきや子供がいたか………ねぇボク」

「…な、に?」

「ボクは一人だけかな?」

「…ひ、とり…だよ?」

 

向こうから聞こえるじゅんと他の男性の会話を耳にし一旦中止して耳を澄ませ、ゆんゆんもクリスの後に続き耳を立て会話を聞き始めた。

 

「ねぇキミ、お兄さんと良い事しないかい?」

「…いい、こと?」

「それはね、この〇〇〇をキミが〇〇〇〇〇〇〇て更にその〇〇〇〇〇〇てあげる簡単なことだよ」

※あまりの過激な内容故にぼやかしをかけましたのであしからず

 

──────────クリス・ゆんゆん『…は?』──────────

 

男湯内、この中にはじゅんと変態しかおらず、今まさにじゅんの身に史上最大の危機が訪れようとしていた。

 

「ハァ、ハァ、さぁお兄さんと共にめくるめく時を()こうじゃないか!」

「めく…る?」

 

だがその時!

 

ちょっと待てぇぇぇい!!!(ちょっと待ちなさぁぁぁい!!!)
 

 

間一髪!引き戸を乱暴に開けたクリスとゆんゆんが今まさにナニかを奪われようとしていたじゅんの元へと駆けつけたのだ!(因みに胸元から腰までしっかりバスタオルで巻いてあるので期待された皆様方はお気の毒に)

 

「ななな何故女性が男湯に!?」

「んな事はどうでも良いんだっての!」

「それよりも貴方!じゅんくんになんて事しようとしてるのよ!」

「そうかそうか〜キミはじゅん君と言うのか〜…てそうじゃなくて!キミ言ったよね!?

一人だって!」

「…ひとり…()()()()()()

「そっちのひとりぃ!?」

「ともかくそこの変態!痛い目に遭いたくなかったらさっさとじゅんからはなれてこの場から出て行きなよ!」

「そうすれば、今回だけは見逃してあげるわ!」

 

こんな変態にでも人権はある以上は感情的ながらも精一杯の慈悲を提示するものの、相手は意に変えさず開き直って己を語り始める。

 

「はんっ!何を馬鹿なことを抜かすぅ!私は周りからも認められ自負する程の少年愛好家(ショタコン)なのだ!こんなにも麗しい男の娘が女の子のはずがないのだぁ!!!」

「…何言ってんのさキミ?」

「クリス…私バカなのかな?あの変態の言ってる事が全然分からないんだけど」

 

理解に苦しむ言い分に二人は心底呆れ揃って頭を抱えるが、変態はそれに全く気にする事も気づく事もなく今度はクリス達を罵倒し始める。

 

 

「そもそもキミ達はなんなのだい?その狙ったかの様な如何にもな姿は!キミ達の様なxxxはxxxxxxにxxxxされxxx三昧の挙げ句xxxxやxxxxのxxに落とされxxxxxxされてしまう事がお似合いなのだぁーーー!!!」

※聞くに耐えない暴言故にひた隠す事をお許し下さい。

 

…プチッ

 

その時、彼女達の何かが音を立てキレた。

 

「分かったかxxxxども!わかったら来世に生まれ変わる時は真っ当な男の子になって顔を洗って出直して!」

「『バインド』」

 

罵倒を遮る様に底無しの闇から発するかの様な静かな声で唱えたバインドは、変態男の口と体全体を絡め縛り上げる。

 

「ふごぉおお!?ふごふごおお!!」

「お〜…」

 

倒れながらうめき声と共に暴れる変態を眺めていると。

 

「じゅ〜ん♪おいで〜♪」

 

猫を撫でる様な優しい声を発するクリスに気付き、じゅんは素直にテクテクと歩いて近づくと徐に脇を捕まれそのまま抱っこされる。

 

「よ〜しよしよし〜怖かったね〜」

「もう大丈夫だから安心しなよ〜」

「…うん?」

 

いつも以上に優しくそして頭を撫でてくる二人に首を傾げるじゅん、その光景はさながら見せ付けるかのような物であり、そのように感じ取った変態は更にもがき暴れる。

そんな変態に体を向けた二人は愉快な様子で口を開く。

 

「ゆんゆ〜ん…殺っちゃて♪」

「任せてよクリス〜♪」

 

口調こそ年相応な女の子の物であり口元も笑っていたのだが、唯一目だけは全く笑っておらず、さながらそれは“養豚場の豚を見るような目”のソレであり、ゆんゆんに至っては紅魔族特有の赤い目が感情の高ぶりと共に輝きが増している程だった。

 

「アナタノヨウナ〇〇〇〇ハコレデジュウブンヨ」

 

もはや別のナニかとなり掛けてるゆんゆんは手から電撃を発し、魔法名と共に変態男へと放った。

 

──────────ゆんゆん「『ライトニングッ!!!』」──────────

 

とある広場の大きな木に一人の男が腰に巻いたタオルを除き素っ裸のまま宙吊りにされ、更には立て札が掲げておりこの様な内容が記載されていた。

 

〜私は近年稀に見る史上最大のド変態です。

幼気(いたいけ)な少年をドブ以下な私の欲望のはけ口にしようとした〇〇〇〇です。

こんな醜い〇〇〇〇をどうか軽蔑してください、罵ってください〜

 

「うわぁ…まさかあの“鬼畜カズマ”並の奴がいるなんて」

「あの立て札の内容が本当ならあの“クズマ”に勝るとも劣らないクズっぷりね」

「第2の“カスマ”ってやつ?どっちもお断りだっての」

「て言うか警察の人まだ来ないの?この変態さっさと連れてってよね」

 

ヒソヒソと話しながら、住民や冒険者問わず目の前の宙吊り変態男に軽蔑の眼差しを贈り、特に女性側の方がとことん冷たい目で睨み付けていた。

そんなガヤガヤとした広場を、離れた所から眺める二人の女の子と一人の男の子がいた。

 

「…なるべく“速攻”で終わらせてくるから」

「うん、お願いね」

「…?」

 

─変態「こ、このすbしゃべるなへんたい!(しゃべらないでへんたい!)ぶへらぁっ!」 ─




変態男はギルドで目覚めた男ではありません。

次回はカズマ達このすば主演キャラと関わせる予定です。
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