史上最強の界境防衛隊員ケンイチ   作:みたけ

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ご視聴して頂いている皆様、ありがとうございます!

こんな拙い小説ですが、感想や評価を頂き驚いております。
同時にワートリとケンイチが好きな人が多い事に感動してます!

もっとこのクロスオーバー小説増えてほしいです!



決着まで書きたかったですが、諦めました。
戦闘シーン難しい。



BATTLE3:太刀川 慶

 

 ネイバー、バンダー?だったか。

からの攻撃を躱し続ける。

 動きは見えている。

大振りな振り下ろし。

今の僕に当たるはずがない。

いや、トリオン体()の僕になら可能性あるか。

 

 トリオン体の性能には慣れてきた。

いくら今の身体能力より劣るとは言え、昔に戻ったようなもの。

自分の身体なんだ、動かすだけならある程度は慣れてくる。

 

でもやはり。

 

──落ち着かない。

 

 トリオン体になって。

唐沢さんからの説明を聞いて。

ボーダー本部前で感じた妙な感覚が。

このネイバーから感じる気配こそ。

 

 これがトリオン?

 

 気とはまた違う。

纏う感覚と違い、分厚く着飾る感覚。

 気と身体をまとめてトリオンに包まれて─

 いや、圧縮されているかの感覚。

 

 早く慣れないと。

 

 何処まで()()()()すれば良いのか。

昔の感覚と今の気の扱い、そこにトリオンという要素が混じる。

自分の身体なのに威力がわからない。

少し臆病になってしまっている。

 

 それになにより。

 

 やっぱ怖いんですけど、ネイバー!!!!

 

 デカイ、という事はそれだけで力を持つ。

足がすくみ、手は震える。

生物の持つ根源的な恐怖だ。

決して僕が臆病な訳では無い、うん。

 まずは慣れる事が大事!

そう言う事にしておこう、うん!うん!!

 

 

 

 

 とは言え、流石に少し落ち着いてきた。

取り敢えず一回殴ってみよう。

威力は試してみるしかないし、うん。

そんな感じで攻撃をしてみようと決めた、その時。

 

 目の前のネイバーが消えて無くなった。

 

「え?」

 

 間抜けな声が出てしまう。

 入り口から一人の男性が現れた。

 確か─

 

「よ、バンソーコー。次は俺が相手だ」

 

 まるで挨拶のような気安さだ。

 模擬戦だからーとか。傷は付かないーだとか。

 トリガーを試す際に寺島さんに聞いた事を話してくる。

 

 だが、殆ど耳に入ってきてない。

 

──あぁ、やっぱり。

 

 薄々感じてた疑問が紐解かれていく。

 

「何、故?」

「ん?」

「何故、模擬戦を、行うのですか?」

「うん?そんなに不思議か?

実際の訓練でも隊員同士の模擬戦はあるぞ?」

 

…決定的だ。

 馬鹿か、僕は。

少し考えればわかるだろう。

 

 何故トリオンが奪われる?

必要だからだ。

トリオンを必要とする生命体にとって。

その生命体がネイバー。

その姿は?

 

 寺島さんはさっき バンダーの事をトリオン兵と言ったのだ。

ネイバーと言っていない。

僕が今まで見てきた映像内のネイバーをトリオン兵と言った。

ネイバーと明らかに区別している。

 

 何故隊員同士で模擬戦闘を行うのか?

 

 模擬戦を行うのは人型に慣れさせるため、ではないか?

人型のトリオン兵やネイバーが出てくる可能性があるからだ。

もし出た場合、躊躇せず(ためらわず)に対処する為、だとしたら─

 

「おい、もういいか?始めるぞ」

 

 構えるタチカワさん。

手には二振りの得物。

傍目に膨れ上がる気。

 

 あぁ、そうだ。

 薄々わかっていた事じゃ無いか。

 梁山泊に依頼が来たんだ。

 この任務は。

 

 

──近界民(ネイバー)との戦争、なんだ。

 

 

 

 

 

 

 旋風が巻き起こる。

鋭く、重く、正確に。

変化を混ぜながら。

二本の剣が縦横無尽に襲い掛かる。

 

「おお!やるなー、オマエ!」

 

 それを防ぎ切る。

両手に持ったレイガスト。

シールドを拳大の大きさに展開する。

まともに受ける気はない。

いつもの通りに力の流れを逸らす。

 

──攻撃に疲れが見えない!

 

 だが、終わりが見えない。

これだけの動き、少しは疲れそうなものなのに。

 

 これがトリオン体での戦闘!!

 

 厄介な事この上ない。

 それにこの間合いは相手の土俵。

防いでばかりだといずれ崩されてしまう。

一度崩されれば、そのまま飲み込まれてしまう。

 

 左下から切り上げてくる。

視界に映る()()()()()

 

 ここ!!

 

 その軌道を作る手を狙い蹴りを放つ。

 

 察知したのだろう、軌道を止め、防いできた。

予想通り。

その隙を見逃さずに距離を取る。

 

 この距離なら即追撃、とはいかないだろう。

すかさず自身の状態を確認する。

 

 手足は動く。

疲れも全くない。

その事に違和感があるが。

細かい傷が2,3ある位。

心はさっきよりは落ち着いている

剣の相手は慣れてるからかな?

─嫌な慣れだ。

 

 タチカワさんを見る。

問題なさそうだ。

防がれたとは言え、普通なら手が痺れそうなものだけど。

それすら無さそう。

自然体でこちらを見ている。

さっきより楽しそうだ。

きっと戦闘狂(バトルジャンキータイプ)に違いない。

総合的な実力はかなり強い。

いや、実力に比べて剣──

 

 

「了解」

 

 

 ──?

急に構え始めた。

まるで居合の様な──

 

 

 

「旋 空 弧 月」

 

 

 

 逃 ゲ ロ

 

 

 本能が叫んだ。

後ろに跳ねながら視える軌道線を両手で防ぎ─

 

『伝達系切断。白浜 ダウン』

 

 レイガストごと4等分にされた。

視界が()()()

 

 

 

 と同時に元に戻った。

 

 

──これ、が模擬戦の?

 

「な、大丈夫だろ?」

「…えぇ、まぁ。」

「ほら、じゃあ続き続き!」

 

 この、戦闘狂め!

 

「いや、待ってください!!

それより今のは何ですか!!??」

 

『今のは【旋空】っていう孤月専用オプショントリガーだよ。

効果は簡単に言うと飛ぶ斬撃』

 

 

 寺島さんの声が聞こえる。

飛ぶ、斬撃!?

そんなの─、達人級の技じゃないか!!

 

 

 

「いやー、使う気は無かったんだぜ。

でもオマエの実力図れってさー。

命令だしなー。

仕方ないよなー」

 

 話しかけてくる。

 最初とは違い楽しそうなタチカワさん。

 構える。

 

 

──来る!!

 

 

 

 

 

 その後。

 

 両手から来る伸びる斬撃に対応しきれずに負け。

 

 逆鬼師匠の様な空中三角飛びを絡められての猛攻に耐え切れず負け。

 

 

 黒星を重ねている。

 

─息を整える。

相手を見る。

こちらが来るのを待っている。

 

──けれど。

 

相手のリズムは掴んだ。

自分の間合いを保つタイプだ。

伸びる斬撃と直接剣で攻撃する間合いの管理に長けている。

 

──ならばそのリズムを壊す。

 

 一直線に突っ込む。

対応される。

こちらに防御させる斬撃。

これを─

 

 

「振ったねぇ」

 

 

──受けない!

 

 

 イメージするのは岬越寺 師匠。

防ぐのではなく、()()()()()()()()場所に振らせる。

人体錯覚(オニ、アクマ、アキサメ)の第一人者。

散々味わったそれを模倣する。

 

 半身ズレたところに剣が振り下ろされる。

 当然そこにはいない。

 敵が驚く。

 

 

─その隙を見逃さない。

ゼロ距離まで詰める。

敵に離脱を許さない。

膝蹴りを突き上げる。

 

 左の剣と盾で防がれる。

流石の反応。

 

「惜しかったな」

 

──ようやく

 

 防いだ事による安心。

反対の手で仕留めれる確信。

迫る刃。

 

 

──隙を見せた!

 

 

 

 

「孤塁抜き!!!!!!」

 

 

 

 

 剣と(シールド)だろうが!

まとめて吹き飛ばす!!

起き上がる敵!!!

敵の心臓付近に──

 

 

「───ぇ…?」

 

 

 ()()()()()()、の心臓付近、に大きな穴ができていた。

 

 

 

『トリオン供給機関破壊。太刀川 ダウン』

 

 

 

 冷たい声が響いた。

 

 

 

 

 

 

 まさかこれ程とは。

 

「トリオン兵より太刀川との方が動きが良くないか?」

「そうだな。太刀川君の動きを見切ってる動きだ」

 

 慶は間違いなくボーダー最高峰の一人。

その慶がオプショントリガー無しとは言え─。

 

「今まで手を抜いていたのか?」

「そんな感じじゃなかったぞ。

必死感は出てた。

ただ、今見ると。

その時に比べると─。

なんて言うか、こう……」

「『トリオン兵より対人の方が慣れている』という所か?」

「あぁ、そんな感じ。動きのキレが違いすぎる」

 

 その通りだ。

慶相手にこれ程動ける。

充分戦力になる。

 

 わかっているのに。

 

『慶』

「「…?」」

 

──その先を見たくなった。

 

全トリガー(本気)を出すことを許可する』

「「!!!?」」

 

 

─了解。

 

 

「いやいや、本部長!

相手は今日初めてトリガー使うんですよ!!

現時点で充分ですって!!!」

 

「──本部長は」

 

 真っ直ぐに向けられる視線。

 

「この先が有るとお考えですか?」

 

 

「あぁ、有ると期待している」

 

 

 

 

 

 

『孤塁抜き!!!!!!』

 

 

 

 声が響く。

白浜君の蹴りをシールドと孤月で防ぐ慶。

 

 それを、力尽くで、破った。

 

 

「──おい、─」

「いやいやいや、俺も知らないって!!

こんなの!!!」

 

 

 2人とも興奮している。

 

 

「シールドごとまとめて蹴り飛ばされるなんて今までなかっただろ!

それに白浜君も確かに高いトリオン体操作能力だったけど、それだけだぞ!!」

「…そう、だな。隠していたとか?」

「─!…可能性は、ある。けど─」

「あぁ。例え隠していたとしても。

そもそも防がれる前提の攻撃を──」

 

 

 話し込み始めた2人を尻目に

 

 

──今日一番に楽しそうな表情の慶。

 

──今日一番に青ざめている白浜君。

 

 

 その姿が気になった。

 

 

 その後慶が3本連続でダウンを奪った。

先の戦闘の半分以下の時間で。

 

 

 

 

 

 

 あぁ、心が怯えている。

目の前の暴風に集中できない。

 

─お前の拳は───

 

 かつてティーラウィット・コーキンに言われた。

その言葉が反響してくる。

 

 人を害すのかと。

あの時と変わらないのかと。

 

 タチカワさんに大穴が開いた姿を。

かつて道場で倒れていたあの人達と重ねてしまう。

 

 

 

「ひょっとしてさっきのを引きずっているのか?」

 

 

 

 暴風が静まりながら問いかけてきた。

 

 

 

「───あのさぁ」

 

「無理なら無理でよくない?」

 

「強いけど」

 

「その様なら」

 

 

「大層な信念持ってても意味ないだろ?」

 

 

 身体が反応する。

目の前でこちらを気に掛けている男を見上げる。

 

「闘いたくないのなら無理に戦場に出ないで良いだろ?

お前、向いてないよ」

 

 その通りだ。

言われても仕方がない。

自分が不甲斐ない。

心配してくれるタチカワさんに感謝する。

 

──けれど。

 

「もう僕の事を見極めたつもりなんですか?

意外と自惚れ屋さんなんですね」

 

 身の丈に合わない。

強い言葉を敢えて使う。

自分を奮い立たせる為に。

逆鬼師匠流勇気術だ。

 

 

…心配してくれている相手に失礼だが。

それでも─

 

 

──決して聞き流してはいけない言葉が聞こえた。

 

 

 迷いはある。

不安は消えない。

だけれども───!

 

 

「勝負は」

 

 

 

─その全てを静め─

 

 

 

「これからです」

 

 

 

─眼を醒ます(ひらく)

 

 

 

 

 期待感に満ちている視線を見つめて。

 

 

 

「行きます」

「来い!!」

 

 

 

 

 




そう言えば太刀川さんがグラスホッパーを戦闘に使うシーンってありましたっけ?
ブラックトリガー争奪戦かイルガー落とすときに使ってた可能性があるくらいでしたっけ?
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