ラストリロード   作:しばじゃが

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新人と、銃槍と。

「ミュアン!!」

 

 少年が、悲痛な声で叫んだ。

 ミュアン、と呼ばれた少女が宙を舞う。背後から襲ってきた強烈な水流を浴びて、少女の軽い体は舞い上がり、雪の大地に轍を刻む。

 雪兎獣、ウルクススの毛皮を使った装備。それをもってしても、易々と跳ね飛ばす威力をもった水流。少年と少女の前に立ち塞がるこのモンスターが、二人の遥か格上であることの、何よりの証明だった。

 

「何だよ……コイツ!」

 

 碧く、透き通るような体。その碧い体を作る鱗は、何重にも重なって長大な体を構築している。手足は異様に短く、体は長い。

 蛇竜種に分類されるモンスター、ガララアジャラ──その亜種だ。

 

「ミュアンっ、ミュアン!」

「……あ、アズー……ル」

 

 少女は、か細い声で少年の名前を呼ぶ。

 同じくウルクススの鎧を着込んだその少年は、ミュアンの手を取った。しかし、その手は力なく、そして急速に冷えつつあるのを感じ取る。

 

「そんな、ダメだ! ダメだミュアン!」

 

 氷海の過酷な環境に適応したガララアジャラ亜種は、超低温の体液を口から射出する。それを、撒き散らした甲殻──撥水甲で反射させて獲物を仕留める、狡猾で知能の高いモンスターだ。

 それを浴びたミュアンは、背中の打撲と、低体温症を患っていた。この極寒の環境では、まさに命取りである。

 

「クソ、逃げなきゃ……!!」

 

 アズールと呼ばれた少年は、少女のか細い体を担いで退路を目指す。

 そんな彼を嘲笑うように、ガララアジャラ亜種は地を這った。

 二人を取り囲むように、円を描きながら滑る。

 二人を閉じ込めるように滑り、満足気に首を持ち上げた。

 

「あ……っ」

 

 見上げるような巨体に、少年の足は竦む。

 二人で全力を上げて、やっと討伐できたウルクスス。それを遥かに上回る、生態系の上位者。少年に逃げる術など、既に存在しなかった。

 

「ぐぁ……ッ!」

 

 不意に触れた、鋭い牙。それが雪兎獣の皮を簡単に突き破り、アズールの自由を奪う。

 ガララアジャラのもつ麻痺毒だ。二人の体が崩れ落ちた。

 

「こんな、ところで……」

 

 大口を開ける大蛇を薄目に、少年は目を閉じる。

 大事な幼馴染を守れぬまま、無念と共に自らの生涯にも、幕を閉じるのだった。

 

「──どっ、せいィッ!!」

 

 なんて、ことはなく。

 真上から振り下ろされる鈍重な槍が、水蛇竜の顔を叩き割る。甲殻が割れ、左目が切り落とされた。

 痛みのあまり暴れ回る巨体を盾で弾きながら、突然乱入してきた男──アルフレッドは、少年少女を脇に挟んで走り出した。

 

「大丈夫か?」

「あ、あなたは……」

「──チッ! そう簡単に逃がしちゃくれねぇか……!」

 

 振り返れば、あの水ブレスを放つ水蛇竜の姿があった。

 相当頭に血が上っているのだろう。撥水甲も使わず、一直線にアルフレッドを狙ったブレスだった。

 

「すまねぇな! 離すぜ」

「えっ……ばふっ!」

 

 アルフレッドは二人を降ろし、盾を構えた。

 一言、「俺の後ろから出るなよ」と加えながら。

 

「はっ!」

 

 構えた盾が、流水を弾き飛ばす。その大柄な体躯をもって衝撃を押し殺し、さらには背中のガンランスを構えた。

 滑るように肉迫する水蛇竜の、抉られた眼孔に向けて。

 

「食らいなッ!」

 

 ガンランスの切っ先から、何かが射出される。それが的確に眼孔を射抜き、水蛇竜は痛みのあまり仰け反った。

 甲高い悲鳴。

 火薬の燻る音。

 抉られる血肉。

 燃焼音が、徐々に大きくなる。

 

「──ドカン!」

 

 アルフレッドのその声と共に、目元を貫いた鋭い杭が炸裂した。

 思わぬ衝撃に驚き、パニック状態に陥った水蛇竜。錐揉み回転をしながら、氷の奥へと逃げ込んでいった。

 そんな姿を見ながら、アルフレッドは背後の二人に向けて話し掛ける。

 

「よし、今のうちだ。立てるか?」

「は、はいっ」

 

 身体の痺れが取れてきた少年は、少女を担いで立ち上がる。

 それを確認したアルフレッドは、背後を警戒しながらもキャンプまでの道を切り拓いた。

 

 

 ○◎●

 

 

「ミュアン、どうですか」

「低体温症だな。とにかく火の傍で休ませるしかない。怪我の治療は、村に戻ってからしよう。生憎、俺には大した知識もない」

 

 アルフレッドは両手に握った包帯をきつく締め、達観したようにそう言った。

 アズールと呼ばれたその少年は、彼の頼りない言葉に眉をへの字に曲げる。幼馴染が苦しそうに息を吸う様子を見て、胸の内側を痛ませた。

 包帯で締められるよりも、ずっとずっと痛いようだった。

 

「と言っても、アイツがベースキャンプ周辺をうろついている以上、船を呼ぶことも難しい。ここは氷海だ。飛行船なんて夢のまた夢だしな」

「あれ……あれは何なんですか! あんなの、僕たち聞いてないですよ!」

「生態不安定、聞いてなかったのか? 氷海は今モンスターどもの、まさに鍔迫り合いだ。大方、主とでも言える存在がやられたんだろうな。ジンオウガか、ガムートか、分からないが」

「主……」

「最も力のあるモンスターが居座れば、ある意味その生態系は安定する。弱者と強者がはっきりするからな。だが、そいつが何らかの理由でいなくなれば、話は別だ。どいつもこいつも、自分が生態系のどの位置にいるのか、探ろうとする」

「それが、今のアイツですか?」

「だろうな。ほっといてもいずれ収まる自然現象だが……今回は別だ」

「え?」

 

 霜を纏った岩が、焚火の熱を浴びてうっすらと汗をかき始める。

 その反射熱を受けながら、苦悶の表情を浮かべる、ミュアンという少女。そして、こちらの様子を窺うように見るアズールに向けて、アルフレッドは一枚の依頼書を見せた。

 

「お前さん方の村の長からの依頼だ。大事な村の若者を、連れ戻してくれだとよ。捜索対象は、『黒髪の男、茶髪の女の二人組』……お前さんたちで間違いなさそうだな」

「村長……」

「ギルドの調査で、付近にあの青蛇がいるのが分かった。だから、俺は来た」

「じゃあ、あなたは……」

「ギルドから派遣されたハンターだ。新人の救助に、な。あとは任せろ」

 

 この謎の大男が一体誰なのか。そんな不安にも押し潰されそうだったアズールは、ようやく小さな吐息を吐くことができた。

 安心したからだろうか。力が抜け、雪の上へと腰を落としてしまう。

 

「良かった。密猟者か、もしかしてもっとやばい人か、とすら思ってましたよ」

「失礼な奴だな」

 

 呆れたように言いつつ、アルフレッドは銃槍を手に取った。

 少年の体躯を超えるその獲物を、彼は軽々と背負い、立ち上がる。

 

「行くんですか」

「ああ」

「……僕も、行ってもいいですか」

「あん?」

 

 アズールは手に弓を握りながら、覚悟を決めたようにアルフレッドを見た。

 

「ミュアンをあんな目に遭わせたヤツを放っておくなんて、僕にはできない! 僕も連れていってください!」

「お前さん……嬢ちゃんはどうするんだ」

「僕がいても何もできないので、道中アイルーたちを雇って傍にいてもらおうと思います。幸い、マタタビをいくつか持ってきているので、交渉はできるかと」

「……そんなに、戦いたいか」

 

 アルフレッドの試すような物言い、そして鋭い視線を前に、少年は一瞬言葉に淀んだ。ぐっと喉を震わせ、生唾を送らせる──。

 それを落とし切ったところで、覚悟を決めたように彼は喉を震わせた。

 

「……戦いたい! 僕は、僕だってハンターだ……ッ!」

「俺が、ガンランス使いだと知った上でか?」

「僕一人じゃ、とてもアイツに勝てません。足を引っ張るかもしれませんが、僕はあなたと戦って、あいつを狩りたいんです!」

「ふーん……」

 

 ただ純粋に、こちらを真っ直ぐ見る少年。

 その姿に、アルフレッドは少しだけ頬を緩ませた。

 

「分かった。絶対に、俺の前に出るなよ。それだけは守れ」

「は、はい!」

 

 何だかおかしなことになった、と彼はボリボリ頭を掻きつつ、しかしこれはこれで面白いと密かに笑う。

 まさか自分が、まだ初々しい狩人と同じ狩りに出るとは。

 ガンランス使い故、誰からも疎まれていたのに、そんなことも露知らず一心に同行を頼む少年の姿に、彼はどこかくすぐったさを感じるのだった。

 

 

 ○◎●

 

 

「八時の方向へ回り込め! 尾は長いぞ!」

「はいっ!」

 

 丸め込んだ体から尾を伸ばし、鞭のように薙ぎ払う。

 ガララアジャラ亜種の鋭い一撃を、アズールは滑るように切り抜けた。その隙を突いて、アルフレッドは槍を振るう。

 腰を落とし、懐に入り込んだところで横へ薙ぎ、鱗に刻んだ切り込みをさらに突く。穂先が、重い肉の感触を伝えた。

 

「怯ませるッ! 矢を頼む!」

「了解ッ、です!」

 

 体勢を持ち直し、矢筒から取り出した矢を構えるアズール。そんな彼の目に、激しい爆破の渦が映りこむ。

 懐が焼け爛れ、悲鳴を上げる水蛇竜。その頭部に向けて、彼は矢を立て続けに打ち込んだ。狙い澄まして一射、腰を低めてもう一射、雪を薙いで、霜を纏わせた矢をさらに一射。

 穿たれた片目の死角から射られたその矢に、水蛇竜はたまらず氷の下へ潜り込んだ。

 

「下に……!」

「氷に目を凝らせ! 奴の姿は影に映る!」

 

 ゆらゆらと揺れる紺色の底に、さらに黒い影がゆらめいていた。

 氷を割って、海を裂いてなお進む奴の狙いとは──。

 

「アルフレッドさんっ、あそこ!」

「尻尾……ッ!」

 

 突如氷が突き破られたその先には、青白い扇状の尾が顔を見せていた。

 その尾が震え、甲高い音を撒き散らす。

 

「うっ……!」

 

 いや、撒き散らしたのはそれだけではない。

 鱗だ。白く光を照らす鱗が弾かれるように飛んで、氷の上に穴を空けた。

 

「これって……!」

「水蛇竜特有の狩りの技だ! 奴は水球を鱗で弾く! できる限り破壊するぞ!」

 

 水蛇竜の鱗は撥水性が高く、『撥水甲』と呼ばれ高値で取引される。

 しかしその本質は、奴の狩りにおける極めて厄介な搦め手であること。口から放った水流を、奴はこの鱗に当てることで軌道を変えるのだ。

 それ故に水蛇竜は極めて知能が高く、狡猾な狩人として知られている。

 

「はっ!」

 

 アズールは矢を構え、目に付いた鱗を射抜いて割った。

 アルフレッドもまた、弾薬を惜しまず鱗の爆散へと費やす。

 しかし大量に撒き散らされた鱗は、二人ではとても片付けきることができず──。

 

「来るぞッ!」

 

 ガララアジャラ亜種が、顔を出した。

 その口から、超低温の奔流が弾け飛ぶ。

 

「うわっ……!」

 

 慌てて弓を担いで走るアズール。彼の真横を水流が駆け抜け──その先の撥水甲へと吸い込まれた。

 軌道が、反転する。走るアズールへ、水流が加速した。

 

「チッ!」

 

 アルフレッドは舌打ちしながら走り、右手の盾を地面へと叩き付けた。

 そのまま跳躍し、盾の上へと着地。そしてその巨体を、なるべく低く屈ませる。

 背後に回した銃口から、ためらいなく放たれる砲弾。その反動は、彼をアズールの前へと押しやった。水蛇竜のブレスよりも、速く。

 まるでウルクススのような滑走。盾を利用した、ソリ滑りだ。

 

「ラァッ!」

 

 両者の間に飛び込んだところで、右脚を上げ、勢いよく盾を踏み抜く。

 シーソーのように、側面を跳ね上がった大盾。

 それが、溢れる奔流を飲み込んだ。小粒の水滴となって、氷海の霜に落ちていく。

 

「アルフレッドさん……」

「アズ……ッ、うおっ!」

 

 胸を撫で下ろそうとする、その瞬間だった。再び、氷を割ってあの巨大な尾が現れる。

 それに叩き付けられ、咄嗟に出した盾を砕いた。まるで紙屑のように、容易くその身を崩す盾。飛竜の甲殻でできたそれも、奴の一撃の前ではただひたすらに脆かった。

 同時に、顔を出したガララアジャラ。その小さな腕を振り抜いて、アルフレッドへ──。

 

「アルフレッドさん!」

 

 まるで木の葉のように、飛んだ。

 あの巨体が、氷の上を転がって雪の山へ埋もれていく。

 蛇竜の強打を受けたのだ。無事に済むはずがない。アズールは、最悪を想起した。

 

「そ、そんな……」

 

 ただ一人残された小さな存在に、水蛇竜は鼻息を荒げながら近づいてくる。

 彼にはもう、残された手はなかった。震えた手で弓を構えようとするが、力が入らず弓を溢す。

 

「ミュアン、僕……」

 

 小さな獲物を丸呑みにしようと、大口を開けるその存在に、彼はただ小さな嘆きを漏らすだけだった。

 

「どうか、君だけ、でも……」

 

 そう言って、目を閉じて、そうかと思えば全ての音が消える。

 全てを諦めたように、彼に届く音は全てなくなり──。

 

 しかし強引な爆音が、彼の鼓膜を無理矢理打ち鳴らした。

 

「諦めが早いぜ、少年」

 

 ガララアジャラが、仰け反っている。

 その頭から硝煙を振り撒きながら。

 血と鱗と肉を零れ落としながら。

 ただ甲高い悲鳴を、上げていた。

 アルフレッドは、立っている。所々の防具は割れ、至る所から血を流しながら、それでも彼は立っていた。

 そして同時に、深く腰を構え、槍を振り抜く。

 

「いてぇな蛇野郎…! こんなの、酒の一瓶でも奢ってもらわな釣り合いが取れねぇだろ!」

 

 続けざまに、アルフレッドは槍を振り下ろした。まるで太刀でも振るうように、両手でその重い槍を縦に薙ぐ。

 水蛇竜も、やられたままではない。血を撒き散らしながら振るうのは、その恐ろしいまでに尖る牙だ。

 その牙を、アルフレッドは背後に跳ぶことで躱す。しかし直後に前進し、武器を突き出した。傷を抉るように、鋭く前へ。

 

「すごい……!」

 

 竜の巨体にも恐れず、前進するアルフレッド。その姿に、アズールは見惚れていた。

 横薙ぎされる尾をしゃがんで躱し、その付け根を切り上げる。

 振りかざされる牙を、銃槍を叩き付けることで軌道を逸らす。

 その反撃と言わんばかりに振るわれる右腕の、指先へ。アルフレッドは銃槍を薙ぎ、その指ごと斬り払って退ける。

 

「まるで大剣、いや、太刀みたいに……!」

 

 巨体と巨体の猛攻に、氷の破片が舞い散った。

 火薬の粉塵が、互いの皮膚を黒く染めていった。

 しかし両者は一歩も引かず、その牙を振るい合う。まるで切り取られた絵画のようだと、アズールは見入っていた。

 

「アズールッ! 隙を作る! 頭の傷口を抉ってやれ!」

 

 アルフレッドが急に叫び、その声にアズールはとろけそうな意識を持ち直した。返事も忘れ、慌てて弓を構え直す。

 

「お前さんの最大の一撃を、叩き込んでやろうぜ!」

 

 最大の一撃。

 摩擦によって内蔵された火薬に火を灯し、その加速力によって貫通力を極限まで高めた特殊な矢。

 まるで竜の一閃を思わせるそれを、工房は『竜の一矢』と命名した。

 

「いつでも、アルフレッドさん!」

 

 アズールの合図に押され、アルフレッドは前へ出た。

 振りかざされた大蛇の左腕を躱し、その付け根に足を掛けて飛び上がる。さらに銃槍を構え、連射。込められた弾三発を、奴の体に浴びせながら──何とアルフレッドは空に舞い上がった。

 

「すごい、反動で上に……!」

 

 ガララアジャラ亜種の真上へと飛び上がったアルフレッド。

 やることは一つ。

 その脳点に、重く太いこの銃槍を叩き付けるのだ。

 

「行くぜ……ッ!」

 

 鱗が、皮膚が、固い骨が。

 ひしゃげるような嫌な音が、この氷の大地に反響した。

 

 脳点を叩き割られて、昏倒するように氷の上へと押し潰される水蛇竜。

 射線上へ入り込んだ頭部の、その損傷部位に向けて、彼は弓を引き絞った。

 

「今だ!」

「はいっ!」

 

 薙いだその矢は火を灯し、凍て付いた空気を震わせる。

 限界まで引き絞られた。

 どくどくと中身を溢す蛇の頭部へと、照準が合わせられた。

 アズールは、引き絞る指を、解き放つ。

 

「あばよ水蛇竜。この生態系じゃ、俺たちの方が強かったみたいだな」

 

 肉に埋まる銃槍を持ち上げ、アルフレッドは背後に跳ぶ。

 直後、脳髄を伴った鮮血が、この凍てついた海を染めるのだった。

 

 

 ○◎●

 

 

「僕、ガンランス使いになろうかな」

「どうしたの、急に」

 

 村で痛めた体を癒しながら、アズールはふとそう呟いた。

 その言葉に、ベッドに体を横たえて傷を癒すミュアンが、首を傾げながら答えた。

 

「いやさ、大きな盾と太い銃身で仲間を守る……ガンランスって格好いいじゃん」

「この前の、私たちを助けてくれた人?」

「うん……」

 

 少し照れくさそうに、彼は頭を掻く。

 その様子にミュアンは、ふにゃりと頬を綻ばせた。

 

「ふふ、だったら私たち、もっと強くならなきゃね」

「……うん、そうだね」

「アズールは、もっとムキムキにならないとね」

「うっ。こ、これからはもっとたくさん食べるよ……!」

 

 そう言いながら、彼は携帯食料を齧る。

 独特の風味と口内を否応なしに枯れさせる味わいに、やはり眉毛をへの字に曲げさせられた。

 

「僕は、僕はガンランス使いになるんだ……っ!」

 

 あの銃槍使いのような狩人になるには、まずこの一口から。

 そう思いながら、彼は携帯食料を噛み続ける。

 彼がその願いの通りにガンランスを手に取るようになるかは──また、どこかの機会に。

 




ガンランスはやはり良い。
やはり書いてて熱い武器ですね。片手剣、太刀、大剣などメジャーな武器がひしめく二次創作界隈の中で、あえてガンランスを書く。これが私のガンランス道だ!(?)
閲覧ありがとうございました。
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