Assault Lily〜御使いの妹   作:ラッファ

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第26話

楓から手渡されたメニューを受け取り訓練を行う

詳細は割愛するがそれぞれに合ったメニューだった…と記しておく

 

そうして訓練を終えたのが昼過ぎ

すると梨璃が

 

「あれ?そろそろヘルヴォルの皆さんが到着する時間じゃないですか?」

 

そう言い数名も時計をみると確かにそんな時間である

改ためて顔合わせをするため全員で駅まで迎えに行くことになる

 

その途中も一柳隊とグランエプレは交流も兼ねて話ながらの移動になる

 

海漓は楓に誘われ二人で話すことになった

これは海漓にとっても好都合

 

「で?」

 

「で、とは?」

 

「ヘルヴォルだよヘルヴォル

百合ヶ丘に泊まるとか書いてあったけどガチなの?」

 

「ガチですわよ」

 

その言葉に海漓は驚く

様々な事情があり百合ヶ丘とヘルヴォルのメンバーが所属するエレンスゲは仲が良くない

と言うより目の敵にしている

まぁそうなる理由も分からなくは無いし海漓も中等部時代にエレンスゲのとある行いには迷惑していたのだ

 

問題はなぜそんな対立構造に有るガーデンを誘ったのか…だ。

ヘルヴォルが来たは良いが生徒達からの視線、何らかの形での監視、軟禁とも言える措置

考えられる事はいくらでも有る

 

「良く許可だしたね、百合ヶ丘の生徒会長のあの発言、知らないわけじゃないでしょ?

あれ私ですら知ってるんだからね?」

 

 

"戦の作法も知らない野蛮人"それが百合ヶ丘の生徒会長がエレンスゲに対して行った発言である

守るべき法を守らないのは問題なのは分からなくもないがそれを抜きにしても命がけの戦に作法も何も無いのだろ…と海漓や古巣の面々はツッコミを入れていたのだがそれは別な話

 

 

海漓のその発言に楓は

私も詳しくは把握していない、と前置きをした上で

 

「生徒会での会議の前に編成部やアールヴヘイムの方々の強い推薦が有ったとようですわ

ヘルヴォルの芹沢千香瑠様が百合ヶ丘と少々御縁の有る方なのでそのツテですわね

この後も海漓さんが想定しているような扱いにならないのは断言できます」

 

「百合ヶ丘と縁のあるリリィに不快な思いはさせないって訳か

運が良けりゃ学園内部でその手の話を持っていける…と」

 

海漓は納得する

海漓もヘルヴォルのメンバーと会った事は有るが実は全員と会うのは今回が初めて

会ったことが有るのは隊長と上級生2名のみ

グランエプレの他のメンバーも各々面識は有るがフルメンバーで会ったことはまだ無い

今話題にしたリリィと海漓はまだ面識が無い

 

巧妙な手段だと海漓は思う

彼女はヘルヴォルが百合ヶ丘で宿泊するならば何らかの形で強い監視が入る事は想定していたし

その他諸々の面で神庭ほど自由に動けるとは想定していなかった

 

時期も時期だ、百合ヶ丘の校風を考えると他校の有望株のリリィに声をボチボチかけていてもおかしくは無い

合宿の裏の目的の一つと考えてもいい

 

神庭からは誰が欲しいのだろうか?

海漓は論外、姫歌も百合ヶ丘的には不要として最有力なのは上級生の二人、次点でマギが見えるという灯莉、レアスキルの希少性を考えたら紅巴もあり得る

 

話を戻し、ヘルヴォルに対して監視などを行ってしまうと、とある行動をする時に不利になる

ならば暖かく迎え入れその上で学園内でアクションを起こすのが一番だと考えたのであろう

生徒としても百合ヶ丘内で絶大な人気と実績を兼ね備えたレギオンのメンバーのお気に入りならば、と納得する筈だ、あくまでも想像の域を出ないが

 

「この作戦に辺り夢結様と百由様が動いてくれていましたし祀様も生徒会の会議で賛成の立場を取ったとおっしゃっていましたので…悪いようにはならないでしょう」

 

楓はそう言う

数名聞き慣れない名前があったがどうやらこの作戦と合宿には色々な思惑がありそうだ

相変わらず梨璃の名前が出て来ないのは気になるが先の件からも分かるように間違いなく政治的な事は全て任せているのだろう

就任直後ならともかくある程度の時期が来ているのだからそういう交渉の場にも立てと言いたくなるが、一柳隊の運用に口を出す権利も無いので黙っておく

 

「後はヘルヴォル次第…か」

 

「そういう事ですわ

まぁ、こちらも奥の手を持っていますのでご安心を」

 

 

そんな話をしつつ後は雑談

そうしている内に待ち合わせの駅へと到着する

到着まで時間があったため暫くは待っている…予定だったのだが案の定と言うべきか灯莉が居なくなる 

姫歌達は捜索に向かい叶星は梨璃と共にヘルヴォル隊長を迎えに行く

 

 

それと入れ替わりと言っていいタイミングで

 

「おっ、海漓ちゃんじゃーん!!」

 

「久しぶり、元気だった?」

 

そう言いながらこちらに近づいてきた2名のリリィ

飯島恋花と初鹿野瑤だ

エレンスゲ女学園、ヘルヴォルのメンバーである

 

すると瑤は

 

「参加メンバー見たときは驚いた

私達が言える事じゃないけど…その、大丈夫?色々と」

 

「いやー、不安しかないですよ」

 

「だよね…」

 

彼女達もまた海漓の事情をある程度は把握している側

二人共ため息を吐く

しかし疑っていてもキリがない

なるようにしかならないのだ

 

付近を見渡すと各々挨拶を済ませており、そうして間もなく叶星達がヘルヴォルの隊長である相澤一葉を連れてこちらに向かってくる

 

すると一葉は海漓を見かけるとこちらに向かってくる

 

「一葉、久しぶり!!」

 

「海漓こそ!

色々大変だったらしいけど大丈夫?」

 

「まぁ、何とか…ね」

 

二人がそう話しているがここは駅前

3レギオンフルメンバーとなると相当な人数

立ち話をしていては通行人の迷惑となる

 

梨璃がヘルヴォルを百合ヶ丘へと案内する、そう伝えると案の定ヘルヴォルの表情は暗くなる

 

「(まぁ、そりゃそうだよな)」

 

海漓からしたらこれが当然の反応

梨璃がなんの疑いもなくヘルヴォルに告げる事がおかしいのだ

何らかの必勝の策がある…もしくは楓が把握していないだけで梨璃が独自に動き上層部を説得したのだろうか?

 

 

「(余り考えすぎるのも良くないんだけど…常に最悪の事を考えておけって教わってきたからなぁ)」

 

悲しいかな、海漓は百合ヶ丘のリリィほど気楽に構えられる性格ではない

中等部の3年間でそのように育てられたのだから仕方がないのかもしれないが

 

波乱の合宿は始まったばかりである

 

 

 

 

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