エリアディフェンス崩壊の情報を聞きつけ新宿に向かう海漓達、
その途中、幸運な事に叶星、一葉、梨璃、夢結と合流する事に成功する
が、丁度ヒュージと交戦中らしく眼の前には見慣れないヒュージが一体
手分けして戦う事になり、叶星が指揮をとる…のだが配置はいつもの事
高嶺を自分と共に行動させ一年生はあくまでも索敵さらには二水に補助してもらうというありがたいお言葉
神琳と雨嘉に周辺のヒュージとケイブの討伐を依頼する…要は先のアタックチームとサポートチームでの運用という事だ
「(いつもの事とは言え、今回もこんな序盤から高嶺さんを使って大丈夫なのか…?
終わりが見えないのに)」
そう思うのは海漓
この事態は何をどうすれば解決するのかが見えてこない
少なくとも眼の前の特型ヒュージを倒せば終わりと言う事にはならない
最悪東京中に現れたヒュージを全て殲滅する事になるかもしれず、今日一日で終わるのかそれとも日付を跨ぐのか、それすら不明
そんな中で高嶺の事情を考えれば簡単に戦闘させる訳には行かない事は分かっているはず
まぁ普段から上級生と下級生で分けて行動し、自分達は叶星達とペアで戦わない為、これしかできないと言われてもおかしくはない
海漓は合宿前に事情を知らされているがはっきり言って秘密にしている意味が分からない。
二人からはまだ三人には話すなと言われ表向きは納得したがやってる事の理解ができないというのが本音だ
さらに言うなら先程の叶星の指示も協力して戦うのではなく、まるで戦力外な自分達のフォローを一柳隊に任せているような言い方
確かに百合ヶ丘に比べたら未熟なのは認めるが、そんなに足手まといな扱いをしなければ行けないほどに未熟と判断しているのだろうか?
仮にそうなら自分達は今すぐにでも神庭に戻る必要すらある
足手まといが生き残れるほど甘い状況で無いことは海漓が一番よくわかっている
それにこの指示は海漓からすれば文字通りグランエプレを終わりに近づける采配になりかねない
海漓以外の人間は誰も違和感を覚えないのもまた質が悪い
高嶺は分かっていて何も言わないからもう論外である
とはいえ先ずはこの状況を終わらせるのが先
海漓達は叶星の指示通りに動きケイブを捜索する…のだが、その途中
「この編成、もろ合宿のサポートチームだけど、人数減ってるのにヒュージとケイブ削りきれると思ってんのかな」
彼女はそう言う
この編成は確かにサポートチームなのだがあの時とは違いエレンスゲ上級生が不在
手数はともかく火力が足りなすぎる
索敵とケイブの撃破と言っていたがどう考えても火力が足りない
自分達が連戦するつもりなのだろうか?
特型を倒すつもりならばそんな余裕は無いと思っているのだが
すると姫歌が
「叶星様達ならあっという間に倒しちゃうわよ!!
ひめか達も頑張らないと」
「(その確信を持てれば良いんだけど
というか叶星さんの指揮で勝てるって確信持てないんだよなぁ)」
彼女達は叶星を過剰に信頼している為、特に気に留めていないような事を言うが海漓はそうではない
確かに特型に対処しているリリィは梨璃を除けば強力なメンツだ
しかし不安な点もある、どうしても倒しきれるという確信が持てない
更に、言うなら隊長の叶星の指示を聞いても勝てる、上手くいく、と思えないのも大きい
「(あの人と叶星さんじゃ性格も違うから何とも言えないけど隊長の指示を聞いても勝てるって思えないって結構不味いんだよ)」
古巣では絶対に無かった感覚だ
まぁ古巣の場合、集り癖さえ気になければ隊長を努めているリリィが非常に優秀だと言うのもあるのだが
彼女を見た後に叶星を見てしまうと余計に、だ
指揮、判断能力に差がありすぎるのだ
昨年まで自身は中等部、彼女は高等部で共に戦う機会は限られていたが彼女ならば足手まといを他所に押し付けたり戦う上で致命的な秘密をメンバーに隠して前線に配置するなど絶対にしない、というかそんな足を引っ張るリリィは選ばない
僅かな苛立ちを感じつつ戦闘を行う
苛立ってても戦闘の判断ではミスをしないのが海漓である
こうしている間にもケイブの索敵とヒュージの掃討を行っているが数は多くなかなか減らない
海漓達も途中からは神琳達に合流し戦闘を行う
あまりにも数が多いためある程度人数を分けて対処することになる
「また私前に出たほうがいいよね、これ。定盛ちゃん、どう思う?」
「えっ…まぁ、数削るにはそれしかないわね…まぁ海漓だしよっぽどの事がない限り大丈夫ね
ただ、無理はしないこと」
「私も鷹の目で状況が変化したら直ぐに知らせますので」
海漓の提案に姫歌が同意する
本当ならば海漓が提案する前に指示を出してほしかったりするのはここだけの話
鎌倉に合宿に行った時とは違いここは東京
地区は違えど自分達のホームなのだから地形などは把握しておいてほしいものである
話を戻す。
こちらも数を削ってはいるもののそれ以上にヒュージが現れる
ケイブを破壊しようにもヒュージが邪魔になる事も多い
ならばここで海漓が前に出て削るのが一番だ
二水もレアスキルで援護すると言ってくれている
勿論無理はしないという条件付きだ
突撃しヒュージを削る
スモール級がメイン
「(このレベルならレアスキルもサブスキルも使う必要無いな)」
長期戦を覚悟し極力レアスキルやサブスキルは使わない
マギを温存しながらの戦闘だ
スモール級相手ならレアスキル無しでも平気で戦えるように訓練はしてきた
無駄弾を使うつもりもない、一撃で仕留める
ヒュージにも急所と言うのは存在しそこを確実に撃ち抜く
個体に差こそあれ場所はほぼ同じ
一度頭に叩き込めば後は簡単
正確に撃ち抜くだけだ
仲間からの流れ弾に気をつけつつ前に
ヒュージを多く削りケイブを討伐しやすくする
そのおかげか先程よりは状況が良くなってきている
そうしていると
「あ、特型が!!海漓さん!!」
二水が例の特型ヒュージがこちらに向かって来ると言う連絡が入る
「例の特型ヒュージ!?叶星さんたちトチったか?」
特型ヒュージも傷を追ってはいるが致命傷にはなっておらずこのまま逃がせば厄介な事になるのは明白
「足止め位はするか…そのうち追いつく…よね?」
そう判断する
単独でどこまでやれるか分からないが試して見る価値はある
そう思っていた…のだが
「海漓!その個体は無視して!!」
追撃してきた一葉が戦闘を止させる
「え、マジ?逃すの?」
「うん。叶星様たちもケイブ討伐に向かってる」
一葉の話が事実なら叶星や高嶺、夢結、梨璃も付近のヒュージの討伐に切り替えているらしい
特型対応組が連戦になってしまった事が今後に響かなければ良いとこの時の海漓は思っていた
そして戦闘が終わり、一段落すると彼女は一葉に対し
「アレ、逃して大丈夫?
私の経験だと後々面倒くさくなるやつだよ」
彼女にそう告げる
特型ヒュージというのは逃がすと面倒くさくなるのは海漓からしたら当たり前の事
強くなるのか、仲間を引き連れて戻ってくるのか、はたまた進化するのかは分からないが逃がすと面倒くさくなるのは事実
勿論こちらの状況にもよるが倒せる相手は確実に倒さなければいけないと考えている
「まぁここで一葉達を消耗させても不味いと判断したのかもしれないけど…うーん、後々響くよなぁ、コレ」
「海漓はこの状況、長く続くと思ってる?」
「当たり前
何をどうすれば終わるのか見えてこないじゃん
現れた雑魚を殲滅して終わりならマシ、この後にギガントや考えたくないけどアルトラレベルのボス級が出てきてそれを倒さなきゃ終わらないのか全く分からない
まぁ、今日が防衛構想会議のある日で一柳隊みたいに会議目的で他所から来てるリリィも加わってくれるだろうし、初手の展開でミスってない分2年前の甲州よりはマシだと思うけど…」
一葉の問に海漓は当然だと告げる
普段ならば現れたヒュージを全て倒せば終わりだが今回は違う
エリアディフェンスの崩壊というイレギュラーが発生したことによる出現
ヒュージの数も桁違いであり先程のような特型も出てきている
終わらせ方が分からないのだ
ギガント級ならば最悪人数さえ揃えばなんとかできるかも知れないが、アルトラ級など出てこられたら勝ち目がない
それこそ御台場のロネスネスやヘオロットセインツ、百合ヶ丘のアールヴヘイムクラスを大至急派遣してもらわなければならない
幸運なのは一柳隊のように他の地域から会議のためとはいえ外征してきているレギオンが多数おり、今の所戦力と初動でミスが起きていないこと
海漓にとっても因縁がある2年前の甲州のような事に今の所なっていないのが不幸中の幸いだ
「エレンスゲや神庭もどう動くか分からないし…他所の外征組もどれだけ戦闘準備してきてるのかも不明
結構苦しいよ」
神庭は少なくとも萩窪の対処が先だろうしそこは秋日が率いる防衛隊が上手くやってくれるだろうが新宿への増援に関しては未定
エレンスゲの場合、こういう状況で戦果を上げるために積極的に戦闘を行わせる、とは思うが一葉のエレンスゲでの立ち位置を考えるとヘルヴォルに積極的な支援は無いと考えていい
一葉がもう少しガーデン内で他のレギオンや上層部相手に駆け引きや交渉を上手くできているならば良かったかもしれないが生憎と一葉はそう言うのはしないタイプ
増援は期待できないだろう
そして以前クラスメイトが言っていた話が本当ならば御三家の一角、イルマのトップレギオンは外征していて不在
ルドビコもどう動くか不明
そして御台場も動く気配がない
御台場は御台場で大変なのか、もしくは何らかの事情で増援を送れないのか…そこは分からない
「それも含めてこの後皆で話し合わないと…先ずは合流だよ」
「それもそう…か」
一葉もその言葉を受けすこし考えた後、海漓に皆と合流する事を提案する
その後は残っていたメンバーと合流し、一先ずは新宿へと向うのであった
最近、某AIアプリを使って海漓を作ったもののルックスと言動の一致しなさwになるキャラができた模様