Assault Lily〜御使いの妹   作:ラッファ

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第5話

入学式の2日後

この日は早朝訓練を行っており、本来なら訓練を終え各々が授業へと向かうのだが訓練最中にヒュージ出現のアラートが鳴り、グランエプレに出撃要請が出る

その情報を受けグランエプレのリリィは街外れの森林へと向かっていた

その途中、海漓は

 

「東京の戦闘だしトップレギオンって言う事も考えたら住宅地や都市部のど真ん中がメインだと思ってたけど…こういう所での戦闘もするんだ」

 

このように呟く

東京にあるガーデンのトップレギオンともなればこのような場所では無く住宅地や都市部での戦闘になると思っていた彼女にしてみれば森林部の戦闘になると聞かされたときは一瞬驚いたのだ。

 

 

「一昨日、結成した事を考えると早い段階で戦闘経験を積んで欲しいガーデン側の思惑かと思います。校内には多くのリリィが残っていますし、万が一、ここを突破された時は第二陣として出てくるかと

いくらトップレギオンとは言え、いきなり住宅地や都市部での戦闘は厳しいですし」

 

「情報だとスモール級がチラホラって感じだし突破されるなよっていう発破とトップレギオンらしく対処してほしいっていう期待もある…か

トップレギオンの戦果って士気にも関わるからねぇ」

 

紅巴が彼女の疑問に応える

出撃選択性を取り入れている神庭らしく今回の戦闘にはグランエプレ以外のレギオンは見受けられない

そうとは命令されてはいないが、グランエプレのレギオンとしての初実戦を早い段階から行って欲しいガーデン側の思惑もあるというのが彼女の考えだ。

都市部に比べ森林での戦闘の方が民間人への被害を気にせずに戦闘を行える。

初実戦としては相応しい状況とも言える

とは言え今回出現したのは通常兵器でも通用するレベルのヒュージ

結成したばかりとはいえトップレギオンらしく対処してみせろというガーデン側からの期待の表れとも取れる

ガーデンのトップレギオンがスモール級すら撃破できないという事になれば校内に残っている他のリリィの士気にも関わると彼女は思っているためスモール級とは言え気が抜けない

 

そんな事を話していると

 

「見つけたわ、叶星、戦闘開始の合図を」

 

「えぇ。

今日がグランエプレのレギオンとしての初実戦よ

結成して間もないとは言え私達はトップレギオン。自信を持って戦いに挑みなさい」

 

本来ならばここで活気のいい声が上がるはずなのだが、今年は少し違う

 

「よーし!ユニコーン型のヒュージ見つけるよ〜♪」

 

「見てなさい。今日からひめひめ伝説が始まるのよ!!」

 

「叶星様と高嶺様の戦いをこんな間近で見られるなんて最高です…!カメラの用意をしないと」

 

「期待には応えなきゃね」

 

緊張や恐怖が無いと言う面では今年の一年生は非常にタフであるのはいい事なのだが、戦闘開始前と言う事を考えると少々不安の残る状況だ

 

「だ、大丈夫かなー?」

 

叶星がそう思うのも無理はない

実際、戦闘になった時も負傷者は出なかったもの、戦闘を行えたかと言われると非常に疑問が残る結果となってしまった。

 

そして戦闘を終え校舎に戻る道中では

 

「ひめひめのデビューとしてはほろ苦ね」

 

「そう?」

 

「当然じゃない。もっと華麗に戦わなくちゃアイドルリリィなんて名乗れないわ」

 

姫歌は自身の結果を評価する

デビュー戦と意気込んだ初実戦にしてはヒュージを余り倒すことも出来ず、殆どを海漓と共に灯莉のフォローに回っていたのだ。

フォローを行ったのが不満ではなく彼女の理想とする闘いが出来ずに上級生について頼りきりになったのが不満なのであろう

 

「海漓はどうなの?今日の戦闘の感想は?」

 

「私?んー殆どのヒュージを先輩達に任せる形になったのは反省かな。後は怪我人出なかったし悪くはないと思う」

 

彼女はそう答える

対処が簡単なスモール級とは言え判断を間違えれば命を落とすことだってある戦闘で誰一人として怪我人が出なかったのだ

それで、十分だというのが彼女の思いだ

最もそのようになったのは上級生の働きが大きかったのもあるのだが

 

「さて校舎に戻って授業を受けましょうか。クラスメイトがひめひめの歌声に感極まる光景が目に浮かぶわ」

 

「私達は外でデッサンだし道具取りに行かなきゃ」

 

ヒュージとの戦闘が有ったからと言って授業が免除される訳ではない

むしろ彼女達の本分はこの後の授業に有ると言っても過言ではない

それはガーデンに通う全てのリリィに言えることでもある

そのため彼女達は校舎に戻った後は各々が授業の用意を行うのである

 

グランエプレとしての初実戦は大きな課題を残した事に変わりはない

それは上級生も話していたのだがそれを彼女達が知る事は無いが上級生と下級生がそれぞれ課題を自覚できたというのも一つの収穫であると言うことが出来るであろう。

彼女達のリリィとしての生活は始まったばかりなのだから

 

 

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