Assault Lily〜御使いの妹   作:ラッファ

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第91話

 

ネストが発見されてから初めてとなる全員での出撃。普段と同じ赤を基調としたガーデン指定の制服を着た13人のレギオンは現場へと向かう

 

「隊長、ノインヴェルト弾は貰えた?」

 

「一発だけですけどね」

 

「それだけ!?」

 

 

出撃前に教導官からノインヴェルト戦術を行うために必要な特殊弾を渡されたのだが、たった1発のみ。ネストがある現状でレギオンに渡す数としてしては非常に少ない

祥枝に限らずほぼ全員がかなり厳しい条件である事を自覚する

 

「ヒュージは私達で対処するから市民の避難を急がせて!!」

 

「わ、分かった!」

 

そして、道中で見かける神庭のリリィに対して指示を出す

 

「(やっぱりリリィ任せじゃキツイって‥)」

 

現場に向かいながら感じた事だがヒュージの出現を知らせるだけで他は何も無し、先程声をかけた者もたった2人で大群の元に向かおうとしていた為慌てて静止、市民の避難へと向かわせる。

本来ならば出撃要請に加えリリィの配置も決めなければならないのだが、そこは自主制に任せるという訳の分からない状況‥たまたま彼女達が見つけたから良かったものの他にも似た状況になっているリリィが多い事は容易に想像できる

 

「‥私達はヒュージの対処を優先で良いのか?」

 

「今回は、ですね」

 

本来ならヒュージよりも市民の避難誘導が最優先だが、今回に関しては既に軍とヒヒイロカネの私設レギオンが行っており、更にバスで避難させなければならないのだ。対応を後回しにした場合、市民のいる場所までヒュージを呼び込んでしまう可能性が高く、そんな所でまともに戦闘など行える訳が無い。市民、軍、リリィにとてつもない被害が生じる事は目に見えている。

なので今回は自分達はヒュージの迎撃に特化、戦線を押し上げ市民との距離を稼ぐのだ。先のリリィは万が一自分達が突破された時を考えての保険だ

 

「地中から湧き出てくるっぽいから全員足元に注意!何なら屋根の上に登っても良いよ!!」

 

普段のようにケイブから湧き出て来るのでは無くネストがあるであろう地下からの出現‥地面から湧き出てくるような形で出現する為、移動中であっても気が抜けない‥それこそ地中から突如現れ足を食いちぎられたりする可能性だってある‥気配を察知し飛び上がれるならばそれで良し、自身が無ければそもそも地上を歩かず最初から建物の屋根や塀を利用し移動する事を指示

 

「後は‥ペース配分気をつけて

ここで燃え尽きたりしないように!!」

 

ヒュージの出撃もこれで終わりとも思っていない。この後に第2、第3波の襲撃が続く事を考え、余り飛ばし過ぎないようにする事を付け加える

 

忠告を聞きながらもレギオンは陣形を形成、ヒュージを迎え撃つ。13名での出撃では有るがやる事は至極単純、AZが切り込み、TZ.BZは建物の上に陣取り射撃にてAZの死角をカバー

更地ではなく、住宅地での戦闘となる為、地上に配置しただけではどうしても死角が生じてしまう為、それを潰すための措置だ

 

「ごめん、撃ち漏らしたかも!」

 

「気にしないで下さい!!」

 

AZは地上で近接戦での対処が主、その為、地上を移動してこない飛行型のヒュージはTZとBZに任せる形になってしまうがその数は半端なく多い、TZ.BZ陣が弾幕を張ってもすり抜ける個体が出てしまう

その為、指揮と索敵に専念している海漓、玲奈の二人も気が抜けない

今回は穂が仕留め損ねた飛行型ヒュージを海漓が子機による射撃で仕留める

 

「9時、3時方向から追加でヒュージの群れだ‥かなり多いぞ」

 

「‥結弦さんを先頭に紗鳥ちゃん恵令奈ちゃん八千代さんは9時方向

3時方向は春音さん、寧々ちゃん、ニ松さん、穂さんで対応してください」

 

玲奈の報告とヒュージサーチャーの反応を元に直ぐ様対応を指示‥この場に留まっていては3方向から同時に攻められるためそれぞれの方角にリリィを派遣

AZ1人に対し追従のTZ.BZを3人つけて対応に向かわせる。これだけ戦力を割いてもまだ5残り、ヒュージに対し対応出来るだけの数を確保出来るが防衛隊の強みだ

 

「私達も少し上がりましょう」

 

「分かった」

 

距離が離れすぎておりこのままでは分断される可能性が出て来た為、AZ組のいる所まで前に出る‥この場合海漓が前衛を務め玲奈は後衛の形を取る

 

ヒュージとの遭遇を覚悟していた‥が

 

「うわっ‥あの人達派手にやってたな‥下手すりゃ相模並‥」

 

「道理で地上から移動してくるヒュージを見かけないわけだ」

 

屋上を移動しながら戦線を移動することで分かった事なのだ地上にはヒュージの死体があちこちに散乱している

切り刻まれた個体、塀や地面に叩きつけられ潰された個体、鋭利な刃物で貫かれた個体、仕留め方の博覧会が開かれそうな勢いだ

相模女子のリリィにも引けを取らないような仕留め方だ

 

ヒュージの死体の山を横目に移動して徐々にだが戦闘によって生じているであろう金属音が絶え間なく鳴り響いてくる。

 

「加勢します!」

 

「おっ、来てくれたんだね」

 

屋上を移動し、少し開けた交差点にて祥枝達と合流。玲奈を下がらせ、再度索敵に回した後、海漓は彼女達に加勢

屋上から射撃にて支援を行う

 

一人で祥枝、林乎、楊美の3人を援護する形になるが、一人対複数の応用。見方の動きを把握、タイミングを伺いながら弾丸を放つ‥が

 

「(これならトリグラフの方が良かったか?)」

 

今回はトリグラフでは無くグラーシーザ。右手に持つ子機でしか射撃はおこなえない。連射性能を高めているとは言えどうしても数はトリグラフよりも劣ってしまう

ならば、前に出ればとも思うが近接での連携は行っておらず普段訓練で行っていない事を実戦で行う程彼女は馬鹿ではない

 

「3人共、大丈夫ですか!?

体力、マギ共に尽きる前に言ってくださいよ!!」

 

「まだまだ行ける!寧ろエンジンかかってきた所!!」

 

「私もいけますわ!」

 

2年生の2人は問題なし、だが

 

「ま、まだまだ‥」

 

1年生の楊美は声は元気だが肩で息をしている‥経験者であり彼女からの飛ばすなとの指示も守ったが初めての大規模戦闘は初めてで力のある上級生に遅れまいと必死に戦ったのだ、無意識では有るが普段以上に飛ばし肉体的にも精神的にも消耗したのだろう

「(ちょっとキツかったかな)楊美ちゃん、玲奈さんのいる位置まで後退‥少しだけ落ち着いてきな」

 

「え、私‥全然行けるよ?」

 

「良いから‥ここで倒れられてもフォロー出来ないし

その状態じゃその内大怪我するよ?」

 

「良いの?本当に?」

 

「良いって言ってるでしょー‥とっとと下がって息整えて!!」

 

「わ、分かったよ‥もぅ‥そんな怒らなくても」

 

「(言い方キツかったかな‥)」

 

早く下がれと言わんばかりに彼女の背を押し一度玲奈のいる位置まで下がらせる。早く下がって休めと言っただけなのだが戦闘中と言うことでキツくなった言葉が怒っていると捉えられてしまう

 

「(まっ、それは後‥切り替えて‥と)」

 

反省は戦いが終わった後にすれば良い。今は目の前のヒュージに対応する方が先。通信機越しに各所での様子を耳に入れながら戦闘を行う

 

地面を滑るように滑らかに移動しヒュージの攻撃を避けながら一気に距離を詰めヒュージを一刀両断

子機も近接用に切り替え、斧と剣による変則二刀でヒュージ相手に接近戦を挑む

マギと弾丸を節約する為不本意では有るが仕方の無い事‥マギも弾丸も無尽蔵では無い。弾丸は多く持って来ているが無計画に使えばあっと言う間に無くなってしまう

 

彼女の独特な移動法で距離を詰め斧と剣による連撃を叩き込み素早くヒュージを倒し終われば次、それの繰り返しだ

決して華麗さや美しさのある戦いではない。縦、横、斜めの斬撃、体を駒のように回転させながら一度に多くの攻撃を叩き込む事の繰り返し‥なのだが

 

「へぇ、隊長あんな動きもするんだね」

 

「近接もとにかく手数で勝負するタイプのようですわね」

 

実戦で海漓の近接戦を見るのは今回が初めて。戦い方から力押しではなくとにかく手数で攻めるタイプだと判断し、実際間違って居ない

 

彼女の加勢も有り、残っていたヒュージもあらかた片付き全然、一度攻撃を止める

 

「サーチャーに反応無し‥一通り終わり?」

 

「林乎さん、一度周辺の確認をお願いします」

 

「お任せを」

 

ヒュージサーチャーに玲奈の鷹の目、周辺の確認を林乎に任せ撃ち漏らしが無いか改めて確認

通勤機越しに結弦と春音のチームも無事に対処を終えた報告が入る

 

掃討した事を確認した後、本部に報告を入れるつもり‥だったのだが

突如として地面が大きく揺れる

 

「祥枝さん!」

 

「はいよ!!」

 

何か不味いと思い素早く付近の住宅の屋根へと登る‥林乎も察知したのか海漓が呼び掛けるよりも早くに行動し近くの電柱の上に飛び乗っていた

 

地表からケイブの様な渦が現れたかと思えばそこから一体のヒュージが文字通り湧き出てくる‥が

 

「うっそだぁ、そんな事ある?」

 

「あらら‥これはこれは」

 

海漓と祥枝は信じられないと言う表情

現れたヒュージは通常よりもかなり巨大でまるでイカの様な姿をしたヒュージ

それはラージ級では無く俗に言うギガント級と呼ばれるタイプ

そして、その個体に海漓だけは見覚えがある

 

「メイルストロム‥ねぇ‥特型引いちゃうか」

 

それは以前、房総半島にて御台場と共闘の末打ち倒した特型ギガント級、メイルストロムだ

 

「ちょっと、ギガント級ではなくって!?」

 

流石の林乎もこれには慌てる。彼女からすればまさか荻窪に特型ギガント級が現れるなど思っても見なかった。話には聞いているし存在も認識しているが実物を見れば慌ててしまうのは仕方の無いこと

 

「皆、とにかく離れて!!」

 

幸運な事に海漓は現れた個体の情報を持っている。故に指示を出すのも冷静

他の者も今は彼女の指示に従うしか選択肢が無い

各々が後退するまさにその時だった

 

「な、何これ‥!?」

 

「堪りませんわ‥!!」

 

突如として鳴り響く甲高い音。メイルストロムの放つマギ干渉である

 

「(前よりも威力が上がってないか!?)」

 

以前の個体が放つマギ干渉も強力だったが、今回は房総半島の個体よりも威力が上がっている。少し気を抜けば足を止めてしまうほどの威力とヒュージの威圧感とも思える迫力が体全体にのしかかる感覚だ

 

そんな中でもこの場にいる者は何とか対応し後退出来たのが不幸中の幸い

数十メートル程距離を取ると次第に影響から逃れる事に成功する

 

「‥大丈夫ですか!?」

 

直ぐ様、仲間の様子を確認。マギの干渉以外何も起きなかったがアレほどの威力を短時間とは言え至近距離で受けたのだ。リリィの体に何らかの異変が起きる事も十分ありえる

 

「多少の耳鳴りがする以外は大丈夫ですわ」

 

「私も‥アレはヤバいね」

 

林乎、祥枝の2人は耳鳴り以外は特に影響を受けていない。後退時、体全体にマギを纏わせ影響を少なくしていたのも理由だ

 

「玲奈さんと楊美ちゃんは?」

 

「大丈夫だ‥」

 

「な、何とか‥何あれ?」

 

離れた所に居た2人も概ね問題が無い事を確認

 

「確か房総半島で倒した個体‥ですわよね?」

 

「隊長、房総の時はどうやったの?」

 

「灯莉ちゃんのちょっとした能力であの音が出るタイミングを見切ってノインです」

 

以前の時はマギの色が見えるという灯莉の能力(才能)を用いて発動のタイミングを察知、音が止むと同時にノインヴェルト戦術を行い撃破した。

今回は灯莉がいない為、その手は使えず彼女達(防衛隊)には見切る手段がない

 

「‥だったら足止めしながらグランエプレの到着を待つ?

こっちの消耗凄まじい事になるよけど」

 

「冗談でしょう?最悪死人が出ますわよ?」

 

 

同じ手段を用いるならば灯莉達の到着を待った後にノインヴェルト戦術。自分達は足止めと時間稼ぎだが林乎の言うように現実的ではない

先程は海漓から後退の指示が出ておりその最中での出来事だったからこそ大したダメージも無くやり過ごせたが、メイルストロムを相手に突撃しようものならばダメージは必須、近接中にマギ鑑賞を受け、動きを止めた最中に強力な反撃を受ければ文字通り死人が出る状況になってしまう

 

「祥枝さん、レアスキル考えたらどのみち近接させませんよ?」

 

そもそもの話、祥枝のレアスキルを考えるなら彼女に切り込ませる事もしない

 

「あら、私まともに受けたら刺さっちゃう?

最悪使うつもりだったけど?」

 

「それは分からないですけど念の為です」

 

「特型の他に暴走した祥枝を相手にするのは避けたいですわ‥」

 

彼女のレアスキルはルナティックトランサー、一説にはヒュージが使用するマギの影響を受けやすいとも言われており今回の干渉も例に漏れない

短時間では無く、長時間直撃した際にどの位の影響が出るのかは分からないがリスクは排除するのが彼女の方針

更に林乎の言うように特型ヒュージの他に暴走した味方も対応するとなれば余計な労力と消耗につながる

 

「林乎さん、レアスキルを使えば影響の範囲外まで移動する事は可能ですか?」

 

祥枝は無理、楊美も消耗具合を考えると突撃をさせるわけには行かない‥そうなると林乎に頼む以外の選択肢が無い

そもそも以前、藤乃に死にたくない等と言った人物が仲間を死なせるような事をするはずもないのだ

 

「えぇ、初速は落ちるかもしれませんが可能ですわ‥どうしますの?」

 

彼女の問は至って単純。林乎がレアスキル、縮地を用いればメイルストロムからの干渉が飛んできたのと同時に素早く離脱出来るかと言うもの

完璧に回避する事は出来ないが、レアスキルを解除すること無く出来るというのが彼女の回答

 

「そうですか‥なら大丈夫ですね」

 

少々賭けになってしまうが仕方がない事が指示を出す

 

「私と林乎さんで足止めします

祥枝さんは合流してきた皆を率いて‥もう少し離れた場所‥大体200メートル位あれば良いかな‥で普段の陣形を作って欲しいんです」

 

林乎と海漓の二人でメイルストロムに接近、これはあくまでも足留めと陣形を形成するまでの時間稼ぎが目的。

今はあの場にとどまっているが、このまま自分達が何もせずに居たらそれこそ市民の居る方向に向かわれる可能性があり、それは避けなければならない

 

「林乎様と海漓が?」

 

「流石に先輩一人をギガントに突っ込ませはしないよ‥危なすぎる」

 

林乎だけでなく海漓が出る事になるが単独にギガント級に向かわせる危険な事を彼女は指示しない

 

「そんなに離れてどうするの?

パスだけやって到着待つの?」

 

数百メートルも離れた所でのノインヴェルト戦術など不可能‥リリィ同士のパスだけならば可能だが、遠距離からフィニッシュショットを撃ち込む技術や専用の装備を持ち合わせておらず、そもそも彼女達はまだ9人でのノインヴェルト戦術の訓練を行えていない

名門のリリィや一部の才能ある者ならばともかく訓練をせずぶっつけ本番でノインヴェルトなど大半のリリィは不可能である

 

「ノインヴェルト?そんなものしませんよ

私達はもう一つ、ギガントを仕留める為の選択肢を与えられてますよね?」

 

そもそもこの状況でノインヴェルト戦術を行う事を彼女は考えていない。メイルストロムが現れた段階で選択肢にすら入らない

弾が一発しか無い事に加え相手の強力なマギ干渉を察知する手段が無い中でパスを回しながら接近するなど只の自殺行為。

そんな状況の中で敵を仕留める為に求められるのはノインヴェルト戦術の立ち回りとは真逆‥つまり遠距離から強力な一撃を叩き込む事が必要で、その為の手段を幸運な事に彼女達は既に手に入れている

 

「やる事は一つ。私達、防衛隊(仮)は魔弾の射手を使用しメイルストロムを仕留めます

その為にも祥枝さん、玲奈さん、楊美ちゃんは後退して下さい」

 

接近出来ないならば、それ以外の方法で仕留めれば良い。

すごく単純な事でそれを可能にするのが魔弾の射手だ

 

「後、祥枝さんは陣形と魔弾の使用を合流してくる皆に伝えて下さい

準備が終わったら通信を入れて下さいまた指示出すんで」

 

一先ず必要な事だけ伝え林乎以外の面々はこの後の大仕事(魔弾の射手の使用)の為にも後退させる

 

2人はそれまでの時間稼ぎだ

 

「突撃しますの?」

 

「ある程度詰めたら近接じゃなくて射撃主体で‥本当に気を引ければ十分なので」

 

足止めと言っても房総半島での叶星達の真似はしない

ある程度距離を詰めたら射撃を行いヒュージの気を引ければそれで十分‥この場に止め他のエリアへの移動を食い止めるだけで良いのだ

 

「私と林乎さんは最悪魔弾を撃たない予定なんでレアスキルは惜しまないで下さい」

 

レアスキルの出し惜しみで無駄なダメージを受けるぐらいならば魔弾に参加出来なくとも使えと指示を出す。それは海漓も同じ

特に保有マギ量の少ない海漓はこの足留めで魔弾分のマギを使う事も覚悟だ

 

「一つよろしくて?」

 

「何です?」

 

「今が貴方の正体ですの?グランエプレは偽っていたと?」

 

この戦闘の間だけでも気になった事。グランエプレ時に聞いていた噂とはあまりにもかけ離れた立ち振舞、ずっと偽っていたのかと問う。そこに祥枝から聞いた叶星や場合によっては秋日との対応などあまりにも違いすぎる故に疑問に感じた

 

「グランエプレとは与えられた役割が違いますから

それだけです」

 

別に海漓は多重人格とかそういうのでは無い。単に与えられた役割が違うだけ。只の駒の一つに過ぎなかったグランエプレと隊長を任せられた今では役割も当然異なる

前者ならば良くも悪くも良い子で都合の良い駒の一つに徹しヒュージを倒せば良いだけ。だが後者は違う、隊を任せられた者として率いなければならない。そこには策を練り、運用し、場合によっては

海漓にとっては悪癖にもなってしまう相手の顔色見つつもある程度は意見だって言わなけれならない

それだけなのだ‥グランエプレで春先から今のような事をすれば衝突必須で同盟レギオンでも只のトラブルメーカー

逆に防衛隊でグランエプレのような事をすれば確実に空中分解、もしくはグランエプレ時に叶星に抱いていた反感を今度は仲間に持たれてしまう可能性もある

 

「‥成る程」

 

「さて、アレにどっか行かれても困りますし‥仕掛けますよ!」

 

「そうですわね」

 

話もそこそこに、2人はメイルストロム相手に向かっていくのだ

 

 

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