Chapter3の最後の戦いなゲームの実況プレイはーじまーるよー。
前回は歌夜と部長が些細な喧嘩をしたけどなんとか解決したところで終わりましたね。
今回はChapter3ラストにして文化祭も当日なところから再開です。
部室に缶詰でゲーム完成と修羅場を経験して翌日、目を覚ますと目の前に生徒会書記こと槍居 智亜が居ました。これってもしかして……押し倒されてる──っ!?
エッチスケッチワンタッチ──!*1
というのは冗談として、見回りに来ていた彼女の気配で起きたので対応しましょう。
ゲームは完成したし、これで廃部は……免れるんですか? とサッカー部員のように聞くと、智亜はおう、遊べるゲームなら考えてやるよとヤクザムーブをしてきました。
生徒会書記の思い通りにはさせねえからな! ペッ! と(実際にはかなり穏便に)話をして、帰ってもらったらみんなを起こします。おら起きろ! コットンで殴られてぇかァ!?(KBTIT)
みんなが起きたので燎原くんには部室から出てもらって部長とあやめとたまちゃんにさっさと着替えてもらいます。燎原くんが居ても気にしないのはたまちゃんだけですので気を付けましょう。
着替え終わった三人に呼ばれたので部室に戻りんだらば展示室にゲームを設置しにいく用意……と行きたいところさんですが、どうやらたまちゃんがモヤモヤしているご様子。
そりゃあまあ不安ですよね、『これは罠で敵を囲うと浄化されておじさまに戻るゲームですよ』って言われてもやりたがるゲーマー、私ですら一人しか知りませんもん。*2
そもそも面白いと思ってくれるのか、絵は下手じゃないか、遊べるレベルの内容なのか、などと卑屈になっており、終いには燎原くんに泣き付くまでに深刻化していました。燎原くんがパパになるのは5~6年後くらいだろうし相手はたまちゃんじゃないよ(無慈悲)*3
とまあ、たまちゃんが燎原くんにオギャってるところ悪いのですがそろそろ準備してもろて。
遊んでほしくないなあ~~~とか考えているたまちゃんは、まるで学校行きたくねぇな~~と考えながら通学路を歩いてる小学生みたいで可愛いげがありますね。
たったの四時間我慢すればいいだけ……と納得しようとしているたまちゃんの横で、それでもお客さん第一号はやってきました。
──文化祭もう始まってる!
母親に連れられてやって来た女児が相手か……大丈夫? 性癖歪まない?
そんな杞憂もよそに、キッズは早速とゲームを進めてクリアしていました。
ルールは伝わったしバグなく動いたしストーリーは読み飛ばされましたね。……ヨシ!
意外にも楽しく遊んでくれたようで、時間が来てもまだ遊びたいと駄々を捏ねる始末。そんなあなたにこちらの商品!(QVC福島)
このCDに入っているソフトでいつでもどこでもおじさまを浄化できるゲームはどうですか? 今ならお値段100億万円ローンも可!*4
……という冗談は置いといて、お客さん第一号のキッズのあとには、色んな教室の生徒たちが列を成していました。
生徒会の一員である清水マリカのダイレクトマーケティングもありますが、これが今のSNS部の実力と言っても過言ではありません。
槍居 智亜! 分かるまい、この俺たちのゲームを通して出る力が!(女みたいな名前の男)
などといったところでChapter3はここまで。次回、Afterを経て
──ひとまずの休憩時間として展示室から出て数分、生徒会書記の槍居さんが室内の様子を確認している隣でたまたちを見守っていると、おもむろに横合いから声が聞こえてきた。
「──どう? SNS部もけっこう様になってきてるんじゃないかな?」
「そうですね、あれなら合格で──」
「おや、照さん。お久しぶりです」
一拍。遅れて槍居さんは、照さんの登場に驚愕の声を上げた。
「──って百武照! なぜここに!?」
「おひさーちあっち、りょーげんくんっ」
「貴女も見学ですか」
「うんっ。それにしても聞いたよ~?
りょーげんくんたちに部室取り上げるぞーって脅してゲーム作らせたんだって?」
脅し──とは思っていないが、照さんの言葉に槍居さんは返すように口を開く。
「人聞きの悪い……そもそもあの部室は貴女が乗っ取ったも同然でしょう!?」
「まあそれはそれとして、ちゃんと皆は活躍できてるみたいじゃん。ねえりょーげんくん」
「そうですね。もっとも俺だけじゃなく、たまたちの力あってこそですが」
特に作曲を頑張ってくれた歌夜さんはMVPだろう。などと内心で思案していると、槍居さんは眼鏡の縁を上げながら言った。
「ふふ、〆切を守ろうとする人の努力は星のように美しい。いつか必ず、我らイラスト部に来ていただきますよ。本田様、犬井様──」
──不意打ちのように、ぴょんと照さんの頭上から離れた猫が槍居さんに飛び付いた。
「いたっ、いだだだ! 百武照ぅぅぅ! 校内にペットを持ち込むなと……いってえ!」
「あっこらみたらし、ちあっちをいじめたらダメでしょ!」
「あーあーあ、ほら、こっちにおいで」
どちらかというとアンコなのではないかとツッコミそうになりつつ、黒猫──みたらしを槍居さんから引き剥がす。そんなみたらしは、指で撫でるとゴロゴロと喉を鳴らして意外とすんなり大人しくなった。
「なぜ私だけ……で、では私も仕事がありますので今日のところはこの辺で」
「お疲れ~ちあっち! 受験もファイト~」
槍居さんからすれば照さんは辛酸を舐めさせられた因縁の相手なのだろうが、照さんからしたら恐らく遊び相手の一人なのだろう。
指を甘噛みしてくるみたらしを照さんに返すと、彼女は俺の顔を覗き込んできた。
ドッ、と心拍数が上がる感覚と共に、照さんは笑みを作って俺に問いかけてくる。
「ねっ、りょーげんくんってさ、ゲームが好きなの? 絵を描くのが好きなの? 両方?」
「は──、いえ、なんと言いますか……。絵を描くのが好きというよりは、絵を好きだと言われるのが好き……なんですよ」
「ふぅ~~~ん?」
照さんの問いの意味はよく分からなかったが、何か暗いモノを感じた。
しかしそんな顔に、俺は──ああ、きっと、見惚れていたのだろう。
「────」
「うん、どしたの?」
「…………いえ」
それを自覚した途端、顔が熱を持つ感覚と共に異様な恥ずかしさを覚えて、俺はそっと顔を逸らす。歌夜さんと交代したらしいたまと合流して、三人で文化祭を巡る流れになるまで、ずっと、俺の心臓はうるさく高鳴っていた。