【完結】ステラのまほう/百武照攻略実況   作:兼六園

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STAGE 4-3

 中々ゲームの構想が決まらないゲームの実況プレイはーじまーるよー。

 

 前回はIri§先生が自分で自分を追い詰めたところで終わりましたね。今回は部室で新作のプロットを練るところから再開です。

 

 プロットとはなんぞや、というホモの皆さんに簡単に説明すると、プロットというのは話の筋を考えるアレですね。要はチャート作りです。

 

 人によってはプロットなんて関係ねぇとばかりにアドリブで書ききる場合もあるようですが、どちらかと言えばある方がいいでしょう。

 プロットとおっぱいは盛りすぎなくらいがちょうど良いということだ(ミギー)

 

 んだらば部室にて関あやめとたまちゃんと燎原くんで集まっていると、あやめがなにやら新作のプロットが浮かばないと悩んでいました。

 アイデアを貯めるべく漫画を読みふけるあやめにたまちゃんがプロットの練り方を聞くと、話に入れたい要素を思考の海に囁きかけて上手く化学反応を起こせば話が出来るとかなんとか。

 

 ……うるせ~~~知らね~~~! たまちゃんと一緒にあやめのプロットに邪念を混ぜておきましょう。はいおじさまおじさま&ロリ。

 

 それからあやめは、ちょっと煮詰まってきたからとジュースを買いにいくとのことで席を立ちます。たまちゃん共々着いていきましょう、9本でいい(ブロントさん)

 

 

 

 一方その頃、遅れて部室にやってきた部長がテーブルのプロットメモを読んでいました。地雷原、かっこいいおじさま、逃亡劇……いやなんのこっちゃと困惑していますね。

 

 普段は少女漫画やギャルゲーの作風なあやめにしては珍しいとなりつつ、部長もちょっとアイデアを出してみようとメモを手に取ります。

 逃亡劇と言えば……がトラウマスイッチとなり幼い頃同級生との鬼ごっこで隠れていたら皆に置いていかれたことを思い出していました。

 

 ほぼ自爆のトラウマに刺激された部長は、部室に入ってきた歌夜に半泣きで対応しながら入れ替わる形で出ていきます。今度は歌夜が部長が鬼ごっこと書こうとして中途半端に止めたそれを読んで更に深読みしてしまいます。*1

 

 鬼……鬼!? となる歌夜は、体育のバレーでアタックしたボールをぶつけたことを根に持っているのではないかと邪推。村上さんならあれで骨折してもおかしくない! となっていました。いやそこまで虚弱ではないやろ。……ないよね? 

 

 謝罪の書き置きをしようとしたけど入れ違うと不味いと歌夜は部長を追って出ていきました。そこから更に、ジュースを買った我々が戻ってくると、あやめは増えたメモを見て閃きます。

 

 鬼……バレーでアタック……そう! 時は20XX年、敵は殺人バレーアタックで街を壊滅させる鬼の軍団! 人類は彼らに立ち向かう──

 

 ……イケるな!*2

 

 

 

 と、敵には個性が出来たけど主人公側にも個性が入れたいですね。無難におじさま──にさらにもう一声、となり、たまちゃんはあやめの読んでいた漫画から主人公サイドは全員ゾンビにしよう! などという発想に至りました。

 

 まあまあ、中々……ええやん。ありきたり、無難、しかしそこがいい。『主人公は自我を失っていないゾンビ、常にクールだが時々食人衝動を抑えられなくなる』……と、わりといい感じのキャラ付けが出来ましたね。

 

 そして重要なのが決め台詞。一拍置いてあやめが†お前の命の灯火も掻き切ってやろうか──†と言った辺りで裕美音がエントリーしてきて……「あ、ごゆっくり」とそっ閉じしました。

 

 このまま出ていかせたらイラスト部で関あやめのヘタレ攻め→たまちゃんの逆転攻めwith燎原くん総受けを添えて……を描かれる可能性があるので急いで止めましょう。

 

 

 ──ワケを話したところ、腐の神ユミーネ様から『りょうくんがたまちゃんに襲い掛かればええやん!』というありがたい神託を与えられました。君もう帰って良いよ!(戦力外通告)

 

 ここ原作ではあやめとたまちゃんの絡みだから本来ならあやめにそう進言するんですよね。この辺は裕美音の好感度が幼馴染補正で高いのが起因となっているのでしょう。

 

 それでは燎原くん渾身の捕食演技(がおーたべちゃうぞ)を見ながら短いですが今回はここまで。

 果たしてこのトンチキなプロットのままゲーム制作が始まってしまうのか? 

 次回、プロット全ボツ、そして裕美音の仮入部──をお楽しみに……。*3

 

 

 

 

 

 ──裕美音の誤解を解きながら、部室で何をしていたかの説明をして数分。ようやく事の内容を理解した彼女は、うなずいて返した。

 

「なるほどなるほど……かっこいいおじさまゾンビの主人公……斬新な発想だね」

「でもこのキャラで描けるかな私……ちょっと不安なんだよね」

「ふふふふ、大丈夫だよたまちゃん。つまりりょうくんがたまちゃんに襲い掛かればイメージも膨らむと思いィ……ます!!」

「──ふぇっ!?」

 

 完全にからかい半分ネタ欲しさ半分でけしかけている裕美音。俺の渋い顔を見て、おもむろに関さんが横合いから口を開く。

 

「あの子っていつもあんな感じなのか?」

「裕美音は俺をBLのモデルに使う奴ですよ。どうせ今のも()()()()つもりでしょう」

「あっ……」

 

 察し。と表情を固める関さんをよそに、俺をちらちらと見ながら何か小声で会議をしている二人。襲え──というのは比喩というか、演技をしろ、という話に過ぎない。

 

 ゾンビ的な演技で襲えと言われてもどうしろと、としか言えないが……まあ噛む振りでもしてやれば裕美音は満足するだろう。

 

 ──と、話が終わったのか、たまとメモ帳片手に裕美音がこちらにやってくる。

 

「じゃあ、りょうくん。やろうか」

「結論から話すのはやめろ」

「いい? りょうくん、りょうくんはゾンビです。そしてたまちゃんはご飯です……ぐへ」

「今ちょっと欲望が漏れなかったか」

 

 完全に顔がBLを楽しむときの顔になっている裕美音の言葉は話し半分で聞き流しつつ、俺はたまに向き直って一歩踏み込む。

 

「────っ!」

「たま」

 

「うおおおなんだかよく分からんが私までドキドキしてきたぞ……っ!」

「関先輩……ようこそ、(おんな)の世界へ……」

「そっちの意味じゃねえから!?」

 

 俺が一歩進むとたまは一歩下がる。廊下の窓際まで追い詰めて、俺はそれとなく辺りを見回して俺たち以外に誰もいないことを確認し、首筋に手を伸ばし、ぐっと頸動脈の近くに指を置いて、首を傾けさせながらたまの顔に口を近づけ──

 

「────食べちゃうぞ」

 

 ……がおー、と棒読みで続けて噛みつく動きを取る。当然、本当に噛むわけではないが、顔を近づけたが故にたまの瞳と視線が交差した。

 ぱちくりとまばたきをして、それからたまは爆発する寸前のように顔を朱色に染める。

 

「…………………………きゅう」

「本田さ──ん!!?」

「いかん、やりすぎた」

「んほおおおお! ありがとうございます!」

 

 羞恥が限界に達したのか、カクンと倒れるように気を失うたま。この日はこれでお開きとなったが、裕美音へのお仕置きに関しては、イラスト部に昔の裕美音が自作したBL小説を贈呈する形で済ませておいた。

 

 

 

 

 

 そして後日、俺は自宅で関さんからメールで送られてきた例のゾンビモノのプロットを読んでいた。畳の上で、タブレットを膝に乗せて画面をスライドさせると、そこには珍妙な文字列が。

 

『私、アヤ(仮名)! 朝は低血圧で苦手なんだ、いっけなーい遅刻遅刻!』

『こらー! 遅刻者にはお説教だ!』

『教頭の説教だ! 逃げろ……って、何故か校庭が地雷原に!?(KACHI!)』

『気が付いたかね……』

『地雷を踏んで意識を失った私が目を覚ますと、56歳(♂)のゾンビになっていた』

『40年前君を追いかけ地雷原に誘導した教頭は、世界征服を企む【鬼】の一味。奴等の殺人バレーボールアタックに耐えられるのは不死身の肉体を持つ君だけだ』

『さあ立ち上がれ、人類の為に!!』

 

 

 

 

 

「……なるほど」

「犬井さん、どうだった?」

「関さん。ボツにしましょう」

「ですよねぇ!!」

*1
アンジャッシュかなんか?

*2
正気に戻れ

*3
城之内死すやめろ

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