大人の魅力とはなんぞや……なゲームの実況プレイはーじまーるよー。
前回は混沌としたプロットが最終的に全ボツになったところで終わりましたね。今回は朝の登校前の本田家から再開です。
いつものノリで学校に行く前のたまちゃんがパパンにハグを要求しましたが、テレビの占いで『乙女座の貴女!』と名指しされ『今日は普段の行動が子供っぽいと笑われる日!』という予言を受けました。たまちゃんは実は乙女座です。
これにたまちゃんは登校前にパパにハグしてから家を出るのは子供っぽい……ってコト!? という気付きを得ます。それはまあ……はい。
そんなこんなで通学路、裕美音と燎原くんと三人で歩いているたまちゃんは大人の女を目指していることを話します。別に今のままで充分だと思うのですが、燎原くんの好みは百武照みたいな女だからどちらにせよ勝ち目は無いよ。*1
などと言いながら学校に到着、大人の女性を目指すなら大人っぽい人を参考にすればいいのではという裕美音のアドバイスにより、たまちゃんも燎原くんもそれに納得したご様子。
つまり……たまちゃんにも面倒を見てあげる後輩が居ればいいのでは? という発想になるので、色々とあって裕美音が新入部員役を演じることになりました。燎原くんは……どちらかと言うと先輩の方が似合うからね仕方ないね。
イラスト部の方での仕事は無いのかと関あやめが気にしていますが、どうやら今まではどんなに出来が悪い漫画でも部誌に載せられていたのですが最近ではより面白いものを作ろうと上昇志向になっているようで、なんでもいいからネタを仕入れないといけないらしいです。
そんなわけで早速
カッコつけかたにIri§先生を参考にしているとのことで後ろであやめが瀕死の重傷を負っていますが、これはいわゆるコラテラルダメージに過ぎない。たまちゃんの為の致し方ない犠牲だ。
お次はデジタル絵の描き方をご教授することになり、ちょっとペンタブがバグったりという一幕を挟みつつ、たまちゃんの下絵塗りを観察。
ちなみに燎原くんは努力型なのですが同時に感覚派でもあるので、この手の説明が下手という致命的な弱点があります。
以前教えたことをマスターしていて偉いゾ~♡と裕美音に褒められていますが、たまちゃんもう既にキャラぶれてる……ぶれてない? その後は裕美音に面白い作品の作り方を聞かれますけど、それは私も知りたいですね(半ギレ)
たまちゃんがたどたどしく説明する裏で歌夜にSEを付け足されて遊ばれている横で、部長がこの間の文化祭のために作った例のゲームを2人プレイで遊べるようにアップデートしていました。
裕美音を誘うたまちゃんの誘い文句がおっさんの事案レベルになっていたのはまあ、いいでしょう。裕美音の次は燎原くんが相手だ……俺がすっぱり負かしてやるぜ!(CCO)
などといったところで今回はここまで。次回、関あやめ、シナリオ創作を辞める……?
んだらばお楽しみに……おいちょっと待──ぐわああああああ!!(スコア差で負ける音)
──部長がアップデートして二人で遊べるようになった文化祭でのゲームを遊び、僅差でたまに負けてコントローラーをテーブルに置くと、背後で歌夜が悶える気配を感じ取った。
「──〆切当日に急ピッチで作ったこのBGMが……だ、ダサすぎる……!」
「そうでしょうか。悪くありませんよ」
「燎原くんは何でも褒めるからねぇ。うーん……やっぱりダサい! この対戦曲聞くに堪えないから帰って作り直してくる!」
「はあ。お疲れ様です」
プレイしながら聞いてみても悪くないとは思うが、俺と歌夜では聞き分ける力が違うのだろう。だが、なんというか──歌夜はやはり。
「──子供みたいだ」
「そうかな、私的には藤川先輩って大人っぽいと思うけど……」
「いやあ……アイツほど子供っぽいのはそう居ないと思うけどな」
俺の呟きにたまが反応し、関さんが答えた。それに続けるように、俺も口を開く。
「曲の質に意固地になる辺りは、特に子供らしい。夢がプロ志望なのも、微笑ましいだろう」
「子供……」
「子供──!」
「たまは兎も角、裕美音。妄想を始めるな」
変なスイッチが入りそうになった裕美音を窘めつつ、関さんの言葉に耳を傾ける。
「でもまあ、それが藤川さんの良さって言うかさ……あれぐらい純粋でないとプロになろうなんて目標貫けないだろ?
本田さんもさ、無理に真似なんかする必要無いって。背伸びしないでどっしり構えてた方がカッコいい先輩っぽいぜ」
流石は弟のいる姉弟というべきか、たまのおだて方は俺よりも上手いらしい。
その後は部室を出て帰るべく校門に向かったのだが、偶然鉢合わせた水葉も交えて四人で帰路を歩くことになった。ふと、裕美音が俺とたまに次の予定を聞いてくる。
「そういえば、SNS部は次何を作るの?」
「ああ……いや、まだ決まっていない」
「でも2月にある同人ゲームの即売会に向けて、何か作りたいって話にはなってるよ」
たまがそう言うと、途中まで帰路が同じである水葉が質問を投げ掛けてきた。
「じゃあ、冬のコミマは?」
「うーん……どうかな……」
「文化祭で疲れてるからな。もしかしたら既存のゲームだけになるかもしれん」
「ふーん……じゃありょうくんたちの所で、冬にちょっとした体験版とかって作れたり?」
「──先輩たち次第だが」
どうしてだ? と聞く前に、裕美音は水葉に部誌の原稿を描かないといけないという旨の話題を向けられている。だがその顔には強い興味の色が浮かんでおり、どうやらまた一悶着ありそうだ──という、そんな予感が脳裏を過っていた。
──翌日の放課後、部室にやってきた俺とたまに着いてきた裕美音がおもむろに言う。
「こんにちはー。新入部員の布田裕美音です」
「──裕美音、もう演技はいいんだよ?」
「ふっふっふ、たまちゃん。実はほんとに入りたくなったんだよねぇ」
「え──っ!?」
驚くたまをよそに、裕美音は鞄から企画書を取り出して続けて言った。
「皆さんにはゲームを作っていただいて、私はそれを元にイラスト部でコミカライズを描く。これでWIN-WINですよね!」
「そうか……? まあ、そうかもな……」
いや、そうなのか……?
嵐のように企画を持ち込んで「昨日の会話を元に」と言いながら語るストーリーは全てが捏造された妄想ではあったが、裕美音がやりたいことがあると言うのなら、手伝ってやるのが幼馴染の役目だろう。熱いお茶を一口啜りながら、俺はぼんやりと頭の中で独りごつ。
──後日、BLを題材にしたが故に関さんが限界を迎える問題が起きるのだが、当然ながら今の俺には知る由も無い。