例に漏れず新ヒロインもそこそこ変態なゲームの実況プレイはーじまーるよー。
前回は乃々が部室を見学しに来たところで終わりましたね。今回は前回の直後からです。
乃々が一人芝居でぬいぐるみに話しかけていたところを目撃してしまった燎原くんとたまちゃんは、元々の目的である歌夜に色々と言われた彼女のフォローをするべくベンチに座ります。
歌夜は曲に関しては面倒くさいけどそれ以外でなら普通の先輩だからへーきへーき、と話しつつ改めて自己紹介。俺が(メンタルが)鎧の部員で、こいつが超大型新人ってやつだ。
乃々も事実とはいえ有名じゃないとか言い過ぎたと反省、二人も乃々のアフレコが迫力があり中々やるじゃない!(KNN)と称賛。
スーパー攻め様のたまちゃんに一緒に頑張ろう! と提案され、乃々は良い返事をしていきましたとさ。んだらばアイウィル撤収。
……と、帰り道を歩く途中、たまちゃんは燎原くんと裕美音にゲームを沢山の人に遊んでもらうにはどうするべきかと相談します。そりゃあ勿論、宣伝して名前を売ればいいだけですよね。
燎原くんは青い鳥的なネットに絵を載せていますが、たまちゃんはまだらしいので、電車帰りの二人にはそっちで話を進めていてもらいましょう。ネットで絵をバズらせてすかさずゲームを宣伝するんだよあくしろよ。
燎原くんの方も、いつものように曲を聞きながらお絵かきしたり映画を見てスキルの熟練度を均等に上げておきます。気づけばもうChapter4ですからね。Chapter5は訳あってめちゃくちゃ短いし、そろそろ百武照が表立って登場するので、タカキも頑張ってたし、俺も頑張らないと!*1
──そんなわけで翌日、どうやらイラストのサイトを巡回したら止まらなくなって寝不足になったらしいたまちゃんが机に突っ伏しています。通学路でも寝そうになってましたが、男なら強めに目覚ましビンタしておくんですがね。
それから午後になり、お昼の時間。しかし朝からぼんやりしていたからか、たまちゃんは弁当の箸を忘れてしまったらしいです。
購買に行ってきたら~と裕美音に言われて教室を出て行くたまちゃんが心配なので、燎原くんも出撃。この後のイベントで乃々をからかいたいので鶏マスクもアイテム欄に突っ込んどきます。
たまちゃんは寝ぼけたまま、ふらふらと歩いて中学の校舎に行ってしまうので追いかけましょう。追い付くとイベントが発生し、なんと同級生と勉強会をしている乃々を発見しました。
思わずテーブルの陰に隠れると、何故か乃々は謎のお嬢様言葉で同級生に対応しています。色々とあって居たのがバレてしまい、乃々は女の子たちを教室に帰して我々の元に勝ち取りたい物も無さそうなダッシュで近づいてきました。
そいじゃあ鶏マスクON。乃々ちゃん落ち着くコケ、君のお友だちのぴー太郎くんもクールになれと言っているコケよ。*2
彼女は成績が悪いなりに頑張って勉強をして星ノ辻に入ったらしく、真面目に頑張るとかダセーよなー! という空気が嫌で今では優等生キャラを演じているようです。
そうしたら今度は成績上位の子なんかにも慕われるようになったのですが、乃々の
部の先輩には内緒にしてください! なんでもしますから! と焦る乃々。
二人は全部明かしてみんなで勉強すれば? とマジレスしますが、乃々も乃々で色々とアレなため、優等生に頼られるのはゾクゾクするのでこれはこれで……とのこと。*3……*4
といったところで今回はここまで。次回、Chapter4ラスト。お楽しみに。
──たまを追いかけて中学の校舎まで向かった俺は、勉強会をしていた池谷を見つけて思わず二人でテーブルの陰に隠れてしまった。
「意外とクラスでは人気なようだな」
「うん、ののちゃん凄いね」
と言っていたのも束の間、聞き耳を立てていると、俺たちは池谷の困ったような声を聞く。
「──これは文脈から『引き離された』という意味になりますの。ですので答えは
「……leftだ」
「そうっ、left…………ん?」
思わず助言してしまい、池谷は振り返り俺たちを見つける。ギョッとした様子でクラスメイトたちを先に教室へ帰すと、今度は凄い勢いで俺たちに迫ってきた。
「ひいいいいいっ」
「まあ待て、落ち着け池谷、ぴー太郎もお前にクールになれと言っている」
「誰もそんなこと言ってな……あ────!! あの時の鶏の人!?」
「鶏の人です」
とにかくインパクトあるもので勢いを削ごうかと思い普段使いの鶏マスクを被ると、池谷は俺の顔を見て大声を上げる。
「……池谷、まさかイベントの時のアレが俺だと気付いてなかったのか?」
「いや、いやいやいや、気付きませんけど!? ちょっと声くぐもってたし……」
「それもそうか」
改めて席に座り直し、なぜかお嬢様のような言動でクラスに溶け込んでいる池谷の行動の理由を聞く。フクロウのぬいぐるみを弄りながら、彼女はおずおずと口を開いた。
「……私、中学受験は結構苦労したんです。頑張って星ノ辻に入る前の小学校ではわりと頭の悪い方のクラスにいたんですけど……
なんというか、真面目に勉強するのってダサいよね~みたいな空気が嫌で、なら敢えて中学では優等生キャラで通そうと思って」
「なるほど」
「そしたらなんか……あれよあれよと勉強できる人扱いされていって、気づけばクラスの成績上位の子にも慕われるようになったんですが」
でも──と続けて、池谷は両手に微妙な点数のテスト用紙を広げて言った。
「私の
「そうか…………そうか……」
「ガチめの同情はやめてくれます!?」
思わず涙腺にクるものがあるが、池谷の目には絞められた鶏のような濁った瞳しか映らないだろう。そろそろマスクは外しておくか。
「なので、部の先輩にはこのことを内緒にしておいてください!」
「そうは言うがな、池谷。こういう話は長引くと罪悪感が募るぞ」
「そうだよののちゃん、本当は勉強が苦手だって正直に話した方が良いよっ」
俺とたまの言葉に、池谷は言葉を詰まらせ、それから頬を紅潮させながらモゴモゴと答えた。
「小学生時代に私を見下してたような優等生タイプの人に慕われるとゾクゾクするので……これはこれでアリかなって……」
「へ──、──っ」
「へんた──もごぅ」
変態だ──と思わず叫びそうになり、咄嗟に自分の口をつぐみ手の甲でたまの口を塞ぐ。
もしやSNS部の人間は、全員どこかに変態性を持ち合わせているのではないかと勘繰りながら、俺は元々の目的であるたまが忘れた箸の代わりの割り箸を取りに来たことを今になって思い出し、池谷と別れて教室に戻るのだった。
その後、教室でたまから分けてもらったゴーヤチャンプルーが、まるで人生や現実のようにほろ苦かったことはまた別の話である。
池谷も加わって、ゲーム制作も順調ではあるが──歌夜も難儀な性格をしているなと思わざるを得ない。もう少し、踏み込んだ話をするべきではあるのだが……。