長かったChapter8も終わるゲームの実況プレイはーじまーるよー。
前回は百武照の†闇†を垣間見たところで終わりましたね。今回は翌日から再開です。
照さんに見送られながら家を出て二人で通学路を歩いていると、たまちゃんは昨日の照さんの話を思い返して悩んでいました。
アレは照さんの発作みたいなものだから今はほっといてええんやで。
……ってことで放っておけないのがたまちゃんなのですが、そうして悩んでいると、不意に背後からケツを撫でられて『ほわああああ!!?』と叫んでいました。*1
神聖なるたまちゃんの桃に触れるとは死を恐れぬ奴よ……と振り返った先に居たのは藤川歌夜でした。久しぶりに通学路で会ったからって……尻触ったらあかんやろ(関西クレーマー)
そんな歌夜に曲に合わせた絵の依頼を受けていたらしいたまちゃんは、彼女ならウィットに富んだ返しをしてくれるだろうと考えます。
Q.死にたくなって生きてる理由がわからなくなった! どうしたらいいですか?
A.そんなニヒリズムを呼び覚ますやさぐれソングを作った覚えはないんだけど……
はい。*2
特になにも解決しなかったので学校に向かいましょう。その途中、歌夜はたまちゃんとの動画制作プレッシャーを感じていないかと聞きます。たまちゃんは単純に一緒に一つの作品を作れて楽し~程度に考えていたようですが、彼女は思い出した……歌夜こと『Singna』がネットではめちゃくちゃ有名な音屋であることを……
いつもは別の絵描きが担当していた作業を自分がやっている事実を改めて認識して、たまちゃんは今になってプレッシャーを感じているようでした。判断が遅い(天狗)
ですがそんな歌夜もまだまだひよっこ。当時の曲を気に入った人のファンアートや宣伝がなければこうはならなかっただろう、と。
するとたまちゃんは『でも例えばコメントで「テマワリ絵におんぶに抱っこの成り上がり音屋!」と煽られたら?』と質問し、歌夜は『ぶっ殺したくなる』と返します。
おいおい物騒すぎるだろ、とお思いのホモも居るでしょうが、創作をしてるホモなら歌夜の言葉も理解できるでしょう。
仮に私が同じ事を言われたら? うーん……じゃやっぱ殺すしかねーな(デンジ)
などと物騒な話はさておき、歌夜は唐突にデートする、カァ……と提案しつつ、いつぞや(STAGE 7-5)以来のオフ会0人さんことテマワリ先生にメールをします。
たまちゃんの絵にアドバイスが出来る人に頼ろうという話なのですが……電話が帰ってくるやいなや、会うのは今日の放課後ということになりました。あの……あなた社会人では……?
──まあ、大丈夫やろ、たぶんきっと恐らくメイビー。というわけで放課後まで倍速。
……はい、やって来たのはレストラン。言われた通りに放課後にやった来たのですが、なにやら歌夜がちょっと嫌そうなご様子。どうやら制服姿でテマワリ先生に会いたくなかったようですが──その理由はすぐにわかります。
『んほぉ~制服姿のしぐなんたまんねぇ~!』と突然興奮する患者……ではなくテマワリ先生が写真を撮りまくるので、それとなくガードしておきましょう。
困るんですよねぇそういうことされちゃうとねえ! そういうのは事務所を通してもらわないとおじさん困っちゃうんだよねえ!?*3
とかそんな感じで間に入ると、テマワリ先生は燎原くんを見てなんだこいつ~!? と困惑しています。そういえばSTAGE 7-5では顔を隠していましたね。よっこらバードマン(掛け声)
──そう、犬井燎原とは世を忍ぶ仮の姿。その正体とは……鶏の妖怪だったんだよ!
……で、ですね。テマワリ先生が待ち合わせを放課後すぐにしたのは、歌夜の制服が見たかったからというだけのものでした。
刻一刻と老いて行く体には若さという清涼剤が必要だからとかなんとか。
こいつ酒呑んでないのにこのテンションなのか……と軽くドン引きしつつ、会社を早退した理由は『制服女子高生を眺めるため』と言い切ったテマワリ先生に(こいつやべぇな……)という視線を向けながらも今回はここまで。
次回はAfterを挟んで、最終決戦のChapter9へと進みます。過熱した百武照攻略は、ついに危険な領域へと突入する……。
──横を通る店員に二度見されながらも、俺は歌夜の新曲を聴いているテマワリ先生を眺めていた。歌夜はどうやらテマワリ先生が初めて自分の曲を聴くときは目の前で聴かれたくないようで、席を外して見えない位置に消えている。
「ふっ……く…………」
「ん?」
「なんだ」
イヤホンを付けたテマワリ先生は、突然震え始めると、一拍置いて荒ぶり出した。
「あぁ~あ~~! この付点八分の打ち方、ストリングスとピアノのキレッキレのハーモニー……これぞまさにSingnaシンギュラリティ! 昨日までこの曲が私の耳になかったのに今この特異点を超えた瞬間から私の耳はこのメロディを知り、世界が彩られる幸福感と言ったら────ごめん溢れてきちゃったから今から一枚描かせてね御大」
「えっ!? あ、はい!?」
「…………」
く、狂っている……。
しかしこのイカれ──ではなく情熱具合は、なんというか、こう……歌夜の知り合いだな、という妙な確信を与えてくる。
そのまま絵を描き始めたテマワリ先生は、ようやく冷静さを取り戻し始めたのか、筆を走らせながら俺たちに向けて言葉を投げ掛けた。
「──最初にしぐなさんの曲に出会ったのは、たまたま新着動画に流れてきたやつがきっかけで、すごく好きな曲で一目惚れしたんだ。
イメージイラストをSNSにアップしたら、それをしぐなさんが見つけてくれて、そこから仲良くなって動画を作り始めた感じ」
「ほう」
「そんなことが……」
一拍置いて、テマワリ先生は続ける。
「私はそういう風に、自分の心で見た情景を絵にしてる、って感じかな。
たまき御大もそうやって
──あ、でもさっきのラフはもう少し小物を目立たせるようにすれば、物語性が際立つね」
「なるほど~!」
「ところでバードマン……じゃなくて燎原くんは、たまきさんにアドバイスとかしてあげなかったの? 同じ絵描きなんでしょ?」
「こいつは俺を信頼しすぎているので、俺のアドバイス通りに描きかねませんから。それは……『たまの絵』ではないでしょう」
「うっ」
「ふぅ~ん?」
図星を突かれて呻くたまを見ると、その後ろからちょうどよく戻ってきた歌夜が呟く。
「聞き終わった感じすか」
「完全に尊さで昇天しそうになったよ」
「そりゃよかった」
それからタピオカの飲み過ぎで腹を痛めたテマワリ先生が会計を済ませて離脱し、残った三人で手元のコーヒーや紅茶を啜る。
「お前がテマワリ先生を苦手としている理由がよくわかったな」
「推してくれるのはありがたいんだけどね……あの人は逆に甘すぎるっていうか、『テマワリ先生が好む作風は~』なんて変に意識しちゃいそうでさ、あくまで私は私の為に曲を作りたいわけで────いや違うな今のダサいセリフはナシ、ちょっと仕切り直そう」
「それで私を撫でるのは違いません!?」
片手間でほぼ無意識にたまの頭を撫で回す歌夜は、マスクを脱いだ俺を見て言う。
「あの人が私を見つけてくれなかったら今の私は居なかった。沢山の人に聞かれて、刺激を受けて、それで次の曲を作ろうと思えた。
自分のために曲を作って、姉に近づきたい──そう思っていようが、結局は私一人じゃなにも出来なかったんだなあってね」
「……ふっ、ウサギとカメか」
「? なんだっけ、それ」
「なんだったかな」
「応援してるぞ、未来のミュージシャン」
「──ん、ありがと」
だが今はただ、これでいいのだろう。面と向かっての言葉が気恥ずかしかったのか目を逸らす彼女を見て、俺とたまは小さく笑った。