楽しくゲームを作りたいゲームの実況プレイはーじまーるよー。
前回はイラスト部で色々とお話をしたところで終わりましたね。今回は廊下から再開です。
イラスト部に圧倒的に人数で負けているSNS部ではゲーム制作バトルになれば不利なのは必然、今から新入部員を入れるには遅いし、自分が照さんのようになんでも出来るようになるしかないのでは……とたまちゃんは悩んでいます。
あの人は参考にしてはいけない(戒め)
自分に副部長なんか勤まるのだろうかと思い詰めているたまちゃんとその隣を歩く燎原くんは、部室の中から聞こえてきたやたらとキザったらしい声を耳にしました。
『†大丈夫、君にはその素質がある! †』
『†そんな──僕はただ自分一人だけで、ただ趣味に興じていただけなのに†』
『†胸を張って自分の姿を、自分の足跡を見るがいい。今まで自分の信念を貫いた君の行動が、きっと誰かの心を動かすはず! †』
『†ありえない、そもそも僕はこんな幼い少女じゃないか──†』
『†君の心にある魂が今も煌々ときらめ
──口の中に鉄錆の味が広がってきたのでそろそろやめましょうか。
それはそれとして、ゲーム用シナリオを読み上げながら書いていた関あやめのセリフを聞いて涙ぐむたまちゃんは、『そっちが泣くのか……(困惑)』と言われながらも二人で室内に。
自分のせいでSNS部存続の危機になったらどうしようという話や、受験生の部長にプログラムを書いてくれとは言いづらいという話をすると、あやめがいい考えがあるとのことで、時間を後日の休日まで倍速します(さんべぇ界王拳)
──そんなわけで村上家にやってきたのだ(くそみそテクニック)
あやめ、たまちゃん、乃々、燎原くんの四人で訪れると、出迎えてくれたのは村上母こと菫さんでした。ちなみにはーちゃんの家のレズメイドに狙われてるから気を付けた方がいいよ。
菫さんはたまちゃんと乃々、そしてIri§先生モードのあやめと鶏の妖怪を迎え入れます。スルースキルを鍛えてるので無視されました。
マスクを脱ぎつつあやめの作戦を聞くと、どうやら『
それ元ネタの中に裸踊りするのもあるけど……と菫さんが突っ込みますね。たまちゃんが脱ごうとしますので止めておきます。
ではどうしたもんかと話す横では、菫さんと乃々が炎上案件あるあるで盛り上がっていますが……それで盛り上がるのは悲しくなるのでNG。
紆余曲折を経て、いやあ! 小さくていいから何かゲーム、作れないかなあ!? チラッ! とやっているあやめに、そう言えばと菫さんが『椎奈はイヤホンつけて勉強するから聞こえてないかも』と説明してきました。
Iri§先生の顔面フラッシュ(秘伝技)でなんとかこう……気づかせられませんかね。*1
じゃあ仕方ない……と直接部屋に乗り込もうとしたあやめでしたが、菫さんにそれは許可できないとストップを掛けられます。
泣き落としや誘導尋問は駄目だと言う菫さんに、あやめは『おばさんにも信じていた案件のメンバーが音信不通になって、一縷の望みを込めて連絡したりしたことあるでしょ!』という即死攻撃をします。やめろ──!! (社長)
外道戦法には賛同出来ない燎原くんに首根っこを掴まれながらも、あやめは考え直して突入を中断。今度は菫さんに参加を求めます。
しかし菫さんはプロなので金銭が発生しますね。とてもじゃないけど学生では払えません。うちのポケットマネーならギリ……いややめよう。
今度はたまちゃんに混ざって乃々まで脱ごうとしてるのでそれを止め、改めて考え直します。そこでたまちゃんは自分がプログラミング出来るようになればいいと提案しました。
学べば自分でも書けるようになるというのは見通しが甘いのでは? というマジレスを受けつつ、はーちゃんに出来るなら自分でもやれると返しています。はーちゃんは物事の基準を図る単位ではない(無言の腹パン)
──とか言っていると、菫さんは『照ちゃんにも教えたことあるし、珠輝ちゃんでも出来るかも』と参考書を渡してきます。
ですが0から学ぶには遅いので、まずはサンプルゲームを見て改造する方が手っ取り早くわかりやすいとのことで部長が小さい頃に作ったというミニゲームのディスクを見せてきました。
すると、それを見せるわけにはいかないと自室から部長が飛び出してきます。
……これが本当の天岩戸作戦かぁ……といったところで今回はここまで。次回をお楽しみに。
──どこかのタイミングから話を聞いていたらしい部長が部屋から出てくると、気まずそうにしながらも部長は口を開いた。
「わ、私……プログラミングを始めると、楽しくてつい時間を忘れてしまって……。
でも、受験勉強もちゃんとやりたくて──今SNS部の制作に参加しちゃうと、時間を使いすぎてしまうのではと心配で……」
「なるほど。参加すること自体が嫌なわけではない、ということではあるんですね」
「当然ですよ、嫌ではないんです」
単純に受験生として時間が足りていないというのであれば、プログラミングをさせるのは無理なのかもしれない。そう思案していると、Iri§先生もとい関さんが指を鳴らして言った。
「じゃあ、しーが絵を描けばいいじゃん!」
「そっちに行く!?」
「本末転倒では?」
部長の悲鳴のような返答と乃々の正論を耳にしつつ、関さんはちっちっち、とキザっぽく反応してから説明を始める。
「いやいや、そもそも本田さんも絵とプログラムの両立はキツイでしょ?」
「うっ……ま、まあ……」
「俺も補佐……背景と差分担当ですからね」
「そう。なら本田さんがプログラムをやって、しーに本業じゃない絵をやってもらう。それなら没頭し過ぎないってすんぽーよ!」
ドヤ顔で、言われてみれば少しばかり説得力のある説明をする関さん。そんな彼女に、部長は困ったように言い訳じみた返しをする。
「で、でも……私のペンタブは本田さんに渡しましたし……」
「いえ! あれは元々部長さんのですし、私とりょーくんがアドバイスしますよっ! ずっと昔描いた恥ずかしい絵も見せますから!」
「私もフクロウだけなら描けますよ!」
「†ボクも平成のゴッホとして活躍しよう†」
「戦力外コンビはちょっと黙ってましょうね」
おおよそフクロウとは呼べない玉と
「う~~……でも、いいのかな……」
「そんな目で見ても私は口出ししないわ。椎奈の人生は自分で決めなさいな」
「うう~~~~! ……い、息抜きに描いたへちゃっとした絵でもよければ……?」
「──! もちろんっ!」
「本田さんの好きなおじさまとかは描けませんし、犬井さんにはおんぶに抱っこになると思いますけど……それでもいいなら……」
「大丈夫です!」
「お気になさらず」
もにょもにょと言い訳するように口を動かす部長にちらりと見られて、そう言葉少なに返す。
「部長さんとまた一緒にゲームを作れるの、嬉しいですっ!」
「……いや、本当に、クオリティには期待しないで貰えると……それに池谷さんの目的にはそぐわないと思いますが──」
「私の炎上のあれこれは私の問題ですし、村先輩の絵もアリなところありますよ!」
──見たことありませんよね? という部長の小声を耳にしながら、俺はそれとなく歌夜の携帯に連絡をしてスピーカーに切り替える。
「それにガチの絵よりちょっと下手っぴな方がネタゲー的に盛り上がるところありますし、炎上の鎮火とまでは行かずとも数字を稼ぐインパクトにはなりそうで──「乃々」ピィ」
俺の声に、乃々はビクリと肩を跳ねさせる。通話状態の携帯を向けながら、続けて言う。
「部長はそういう、叩かれて伸ばすような話題の売り方には向かないぞ」
『私もイラッとしたからやめようか、ね?』
「す、すみませんでした────っ!!」
携帯の奥から聞こえてきた、明らかに機嫌が悪そうな歌夜の声も相まって、乃々は素直に謝罪をする。調子に乗りやすい性格である以上、こうして定期的にまっすぐ叩き直さないと、また面倒事を起こすのは目に見えているのだ。
「青春ねぇ」
という菫さんの声を聞きながら、電話越しの歌夜に軽く〆られている乃々を見て、出されたお茶を一口、音も無く啜るのだった。