プロット『倫也と英梨々の仲直りイベント』
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英梨々の部屋に倫也と英梨々
「で、倫也がなんでここにいるのよ?」
「謝りにきたんだよ」
「何を?あんた何かしでかしたわけ?」
「別に何もしてねぇーよ」
「別に何もしてないなら謝ることなんてないんじゃないの?」
「でも、おまえが怒っているだろ」
「怒るのはあたしの自由でしょ?誰かの許可がいるわけ?」
「そうじゃねーよ。でも、怒ってるなら理由があるわけだろ?だったら話せよ」
「はぁ!?あんたがその理由を気が付けないから怒ってるんでしょうが!」
「・・・」
ちなみにGWも明日まで、天気は晴れ。時刻はまだ午前10時頃。英梨々はジャージ姿。倫也はラフな格好をしている。
「英梨々がヒロインなんだよ・・・いつまでもケンカしててもしょうがないだろ・・・」
「何その理由?あたしが物語の主役だからって、気をつかっているわけ?じゃあ、いいわ、あたしもこんな物語の主役やめます。今日やめます。今やめますぅー。あーすっきりした」
「そんなにすぐ投げ出していいもんでもないだろ?」
「別に?」
「そーかよ。じゃあもういいよ!」
「あきらめるのね?」
「・・・あきらめるって何を・・・」
「あたしをよ」
「なぁ英梨々・・・あきらめるもなにも、お前が付き合うって言いだしたんだよな?好きだっていったんだよな?」
「そうよ?」
「なら、お前が俺を嫌いなら、それで消滅だろ」
「うわぁー。最低だわ。そりゃー100年の恋も一気に冷めるわ」
「一桁多いよ!」
「だいたい、あんたは付き合ってる時に、あたしにもっと好きになってもらいたい、あたしを好きになりたいって努力したの?ハーレム型主人公だかなんだか知らないけれど、あたしがあなたを好きってことに甘えていたんじゃないの?」
「・・・俺なりに努力してきたつもりだよ。気が付いてもらえず、おまえの気持ちを変えられなかったのは残念だけどさ・・・」
「へぇー。で、何したの?」
「一緒に登下校しただろ。同じ深夜アニメみて意見交換して・・・俺はお前と一緒に登下校できて楽しかったよ。それに漫画だって手伝えて、展開やセリフなんかの意見を採用してくれたのは嬉しかったし・・・」
「ちょ・・・ちょっと・・・」
英梨々がしどろもどろになって慌てはじめる。
「それに、英梨々が新しく少女漫画に応募したいっていうから、たくさんの少女漫画雑誌だって読んだし、おまえに合う作風のところだって探したし・・・これから一緒に内容を話合おうって思ってたんだよ・・・全部、機嫌を損ねていたみたいだけどな!」
「ちょっと・・・部屋からでてくれる?」
「いや、帰るよ。悪かったな邪魔して」
「いいから、部屋の外で待ってなさいよ!」
英梨々が涙目で倫也を部屋から追い出してドアを閉める。
「まて、あたし。落ち着け」
(まず、なんでケンカしてた?あたしがボートに誘って倫也が御託を並べてイライラしたからだ。本当にそれだけだった?『倫也との関係は決別している』からでは?『恵と倫也の幸せ』を本当は願っているからでは?でも、あたしはさっきの倫也は好きだ。一生懸命な倫也は好き。許せる。だいたいあたしが付き合って欲しかった理由が不純だ。英梨々ルートに進めて『負け犬7』に繋げるなんて・・・それが動機だなんて・・・。ではどうしたらいい?プロット通りに進めれば詩羽がなんとかする。やっぱりプロット進行重視のキャラでいいのか?あたしの気持ちは?あたしは何がしたい?)
「考えてもわからーん」
英梨々がドアを開ける。倫也が部屋の外でまっすぐ立っている。
「そんな直立で待たないでよ」
「気にするな」
英梨々が再び部屋の中に倫也を通す。
「ちょっと着替えるから椅子に座って後ろ向いてなさいよ」
「外にでている間に着替えてくれませんか!?」
「見たきゃ見てもいいわよ」
「・・・」
倫也がカーテンを閉める。
「なんで、カーテン閉めるのよ」
「窓に反射してる」
「サービスよ、サービス」
「いいから、さっさと着替えてよ!」
英梨々が洋服ダンスから黒のワンピースを選ぶ。全体的に柔らかい作りで、肩のフリルには白いラインがあしらわれている。英梨々が着ると堅い印象にはならず、どこかいじわるな妖精的な可愛さになる。
「で、加藤さんとはどうなってるの?」
「なんで、おまえがクラスメートB役の子なんて気にするんだよ」
「いいでしょ。五月のイベントは?また日直?」
「いや・・・お土産を渡す。だってさ」
「ふーん」
「こんなのイベントになるのか?」
「はぁ!?あんたバカなの?死ぬの?」
「なんだよ、ここでそのセリフ使うのかよ?」
「なんで付き合ってもいない異性にわざわざGWのお土産を買うのよ?それってけっこう覚悟がいると思うのだけど?だいたい、倫也は女の子からお土産とかもらったことあるの?」
「英梨々からよくもらってたよ。那須のお菓子とか」
「・・・(ため息)・・・何年前の話しているよ・・・」
「なんでお土産をくれるのかって、確かに考えたらおかしいよな」
「気づけよ鈍感」
「鈍感なのはハーレム型主人公の特性だから許せよ」
「もはや、どうしようもないわね・・・もう、こっち向いていいわよ」
英梨々が黒のワンピースを着て、髪型も黒のリボンでツインテールに結んでいる。
「どうかしら?」
「・・・いいんじゃね?」
「もう少しちゃんと褒めてくれないと、機嫌をまた損ねそうなんだけど?」
「可愛いよ。英梨々らしく、とても似合ってる」
「そう」
英梨々は笑って一回回る。それから椅子に座って倫也と向かいあった。
2人の目が合って、お互いに顔が少し赤くなって、目線をそらした。
(つづく)