犬吠埼雷は叛逆の騎士である   作:崎バウアー

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第二話です。前回「初陣」と予告したのですが変更しました。申し訳ありません
今回は雷と三人の勇者のお話です


第2話 神樹館での出会い

 第二話 神樹館での出会い

 

 

 まずお役目を行うためにはそれぞれの名家に養子に出なければならない。だが、俺はこの素行不良な性格により、どこも養子にしたがらなかった。よって、俺は今一人暮らしだ。大赦曰く、本来お役目は名家の人間でなければならないけど俺の場合、特例で犬吠埼のままで行うことになった。解せぬ。

 

 

 

 

 

 小学校、神樹館。その夏休みが終わり始業式の日に遅刻してきた少女がいた。三ノ輪銀である。

 

 

「ギリギリセーフ!!」

 

 

 いつもならそこで怒られるのだが、いつもと様子が違った。そしてそこにいたのは、金髪の女子が

 

 

「えー俺の名前は犬吠埼雷。今日からこの神樹館に転校してきました。好きな食べ物は肉。嫌いな食べ物は野菜。これからよろしくお願いしまーすって、あん?」

 

 

 自己紹介していた

 

 

「こら! 三ノ輪さん! 始業式から遅刻なんて」

 

 

「ご、ごめんなさい! これには深いわけが…………」

 

 

「言い訳無用。昼休み職員室に来るように」

 

 

 そしてその女子の第一印象が変な子になったなと怒られながら思った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 ☆☆☆

 

 

 次の休み時間

 

 

「さっきはごめんなさい!」

 

 

 遅刻した変な子が俺に謝ってきた。

 

 

「全然気にしてねぇから。気にすんな! 気楽にいこうぜ!」

 

 

 とりあえずフォローしといた。というか直ぐに頭まで下げて謝ってくるなんて、人柄はかなりいいと思う。

 

 

「俺はさっき自己紹介をしたが犬吠埼雷。よろしくな!」

 

 

 するとさっきの子は笑顔を浮かべながら

 

 

「うん! あたしは三ノ輪銀。よろしく!」

 

 

 うん。笑顔が似合っているな。

 

 

「ん? どうしたの?」

 

 

「いや、離れた所に住んでいる姉貴と似ているなと思ってさ」

 

 

 そう。銀は俺の姉貴に似ているのだ。性格が。最初から馴れ馴れしくいけたのはそのおかげだろう。

 

 

「じゃああたしのこと銀姉って呼んでいいぞ?」

 

 

「おーそりゃいいな! じゃ俺のことは雷でいいぞ?」

 

 

 そうしてここに新たな姉妹(偽)が生まれたのだ

 

 

 ☆☆☆

 

 

 乃木園子にとって犬吠埼雷とは今まで接したことのない雰囲気を持った女子だった。普通女子とはお淑やかなイメージがある。ミノさんも自分のことを「あたし」って呼ぶ。でも彼女は「俺」と言う。

 

 

 

 

 

 大赦の中でも上里とツートップである名家乃木家。その令嬢として生まれた園子は家の地位のせいかほかの人から近づき難い存在として、見られていて休み時間もほとんど一人で過ごしていた。

 

 

 

 

 

 今日もそんな風に1日を過ごすのかと退屈になりながら教室に入ると、一昨日転校してきた犬吠埼雷、その人がいた。彼女は気づくとこっちを向いて

 

 

「おっはよー」

 

 

「……! おはよう、なんよ~」

 

 

 と挨拶をしてきた。普通の挨拶? だがそれでもうれしかった。さらに彼女は

 

 

「乃木園子、だっけ? これからよろしくな?」

 

 

「うんよろしくね~ライくん?」

 

 

「ら、ライくん? なんだそれ? 俺のことか?」

 

 

「ライくん」と呼ばれるのがおかしかったのか笑いながら聞いてくる

 

 

「ダメ~?」

 

 

「んや、いいぜ。ライくん……いいなぁ」

 

 

 そして二人で笑いあった。

 

 

「それじゃ改めまして………………乃木さんちの園子で~す」

 

 

「ははっ! いいなそれ。じゃあ………………犬吠埼さんちの雷でーす。よろしく!」

 

 

「よろしく~!!」

 

 

 乃木の名前を聞いてもほかの生徒のように態度を変えることはなかった。それどころかおふざけの入った自己紹介に、同じように返してくれた。そんな普通の友達のような会話がとても嬉しかった。これからは1日1日がとても楽しくなるなとか思うくらいに。

 

 

「あ! 私のことは好きなあだ名で呼んでね?」

 

 

「あん? あだ名かぁ………………じゃあ園ちゃんで」

 

 

「……! 園ちゃん……! いいね~」

 

 

 いや、絶対に楽しいと言い切れる。

 

 

 ☆☆☆

 

 

 鷲尾須美にとって犬吠埼雷は不思議な人という印象だった。女子なのに男子といった性格だ。どんな人にも積極的に話しかけほかの男子と一緒にスポーツをするといった感じだ。

 

 

 そして乃木さんが心を許した人の一人だ。わざわざ犬吠埼雷さんの席に向かい一そこで寝ている。大体帰ってきた犬吠埼さんに怒られているが、それがとても嬉しそう。前は公園のベンチで寝ていた。あまりにも心配でその時は同じベンチで回りを見張っていたが。

 

 

 

 

 

 そして私、三ノ輪さん、乃木さん、犬吠埼さんの4人にはある共通点がある。それは神樹によって選ばれた勇者だということだ。しかし、本来、名家の人間が勇者になるという伝統なのに彼女は犬吠埼のままだ。理由を聞いたら、「特例らしい」と言っていた。なんか私だけ損した気分だ。そして三人共あまり緊張した雰囲気ではないのだ。お役目のために。

 

 

(私が気負いすぎなのかな?)

 

 

 そう思えてきてしまった。三人の姿を見ると不安でしょうがなかった。

 

 

 ☆☆☆

 

 

 よう! 犬吠埼雷だぜ! さてこのクラスには3人ほかにお役目を背負った勇者がいる。

 

 

 

 

 

 まず、銀姉こと三ノ輪銀。姉貴に似た性格で遅刻魔だ。まぁ遅刻している原因は主に人助けしているからなんだが……。まぁ仲良くやっていきそうなやつだ。銀姉には2人の弟がいるらしい。うん。やっぱり姉貴と似ている。この前銀姉の作った焼きそばを食べたけど、とてもおいしかった。また食べたい。

 

 

 

 

 

 次に園ちゃんこと乃木園子。大赦のツートップ乃木家の令嬢なんだけどさ、思ってたのと違う。名家の人間ってもっとこう……きりっとしているイメージがあったんだが、彼女は反対にのんびりしてるって感じだな。そして頭がいい。この前勉強でわからないところを教えてくれた。めちゃくちゃわかりやすかった。あとなんでわざわざ俺の席で寝るんだろう? そして怒ると嬉しそうにしてる。でもついつい頭を撫でたくなってしまう。

 

 

 

 

 

 最後に鷲尾須美。こいつはあんまり話したことなかったが一言で言おう。ナニ? アノフジサンハ? マジででかい。なにあれ? 同じ小学6年生? って感じ。あとなんか常に気を張っているな。多分いつ襲撃してきてもいいように準備をしているんだと思うけど、もうちょっと楽にしてないと疲れるよ? まぁ言ってもわからなそうな感じだが、今度話しかけようかな? 

 

 

 




次回予告

ついに現れた敵「バーテックス」!立ち上がる4人の勇者!
そして雷の勇者としての姿はあの時の夢の!

次回第3話 初陣
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