夜魔物語リリカルウィザード‐魔法少女と夜闇の魔法使い‐《更新停止》 作:アルシェス
神様のミスで死んだ→お詫びに転生
というお決まりの流れに食傷しているので、少し違う流れを使います。
俺は死んだ。
いきなり何を言い出すのだと思うだろうが、事実だ。
轢かれそうななった人間を庇ったとか、ストーカーに刺されたわけでもない。
隕石が直撃したのだ。
音がして見上げると、火の玉が目前に迫り、避ける暇も無かった。
で・・・・・・
「変わったあの世だな」
気が付くと、俺は図書館らしい場所に居た。
体は半透明で、自分が幽霊に近い存在だと嫌でも自覚させられる。
しかし・・・・・・俺はこの後どうなるのか?
「おや?」
酷く穏やかな声に振り返ると・・・
黒スーツに黒ネクタイ、カッターシャツも黒
黒い中折帽(某二人で一人の探偵の左側が被ってる奴)を深く被って顔が見辛いが
見えている下半分からして、かなり整ってるように見える。
「お客様とは珍しい、ようこそおいでくださいました」
帽子を取って丁寧なお辞儀で挨拶をする
縁の細い黒眼鏡をかけた、知的で穏やかさを感じさせるイケメンだった。
で・・・・・・気が付けば図書室の客間らしい場所に移動していた
何時の間に?!
「まずは飲み物で気を落ち着けましょう
紅茶か緑茶か、コーヒーにジュースもありますが」
「・・・・・・コーヒーで」
「砂糖とミルクは?」
「砂糖無しでミルクたっぷりをお願いしたい」
「ホットですか?それともアイスですか?」
「ホットで」
「かしこまりました」
どこからかカップと挽きたてらしいコーヒー豆を取り出し、お湯を注いで
ミルクを注ぎ混ぜる。
「どうぞ」
「頂きます」
とてもいい香りがする、インスタントではないみたいだ
一口飲んでみる、苦味はあまり感じない・・・・・・これは呑み易い
どうやら豆にこだわっているらしい。
「まずは自己紹介を、私はアーセル
この[図書館]の管理人をしております」
「ご丁寧に、-----です」
もう一口含んで気を落ち着ける
「まず、ここがどうゆう場所か検討がつきますか?」
「あの世ですよね、俺は死にましたから」
「冷静な方ですね、しかし、ここは天国でも地獄でも
ましてやその狭間でもありません」
どうゆうことだ?
「貴方方生き物の魂は、私達が[泉]と呼んでいる
魂の元である物の集合体から肉体と言うコップですくった物です
すくった時に、他の魂が生前持っていた記憶が一緒に混じることがあって
これがいわゆる才能になります」
「それって、天国も地獄も存在しないと?」
「そうです、物分りが良くて助かります
本来、魂は死後[泉]に戻り、霧散するのですが
まれに、[氷]になって別の世界やこういった場所に紛れ込むことがあるんです
丁度、今の貴方のようにね」
なんでそんなことを・・・・・・まさか?!
「アンタ・・・神なのか?」
「そうです、私は創造神
世界を創り、その行く末を記録する立場にある者
ここにある書物は全て世界なのです」
俺は思わず辺りを見回した、書物の数は・・・・・・十万は下らないだろう。
「あの・・・・・・俺はどうなるんですか?」
コーヒーを飲み終えたアーセルが、生徒を諭す先生のような表情を浮かべる
「一度[氷]、つまり肉体から離れても霧散しない魂は[泉]に戻すことが出来ません
[泉]には全世界を生き物で隙間無く埋め尽くしても尚余る容量なので問題無しですが
基本的に、私達の仲間になるか、私達創造神が作った世界に転生するかですね
・・・・・・おや?」
ふと、アーセルの手元に一冊の白い本が現れた。
「それも世界ですか?」
「そうです、私達は人間の想像力を使って世界を創ります
誰かが「こんな世界があったらなー」って思うと、そんな世界が出来上がるわけです
アニメや漫画、ゲームを元にした世界もありますよ」
アーセルは顎に手を当て、俺を見る
「此処で会ったのも何かの縁、貴方に第二の人生をプレゼントしましょう
よくある二次創作みたいに能力を与えてね」
「ああ、あれか・・・・・・」
転生には興味がある・・・・・・どんな能力がいいか
「でも、能力を選ぶ時は注意してくださいね」
?
「与える能力を卵に例えましょう
卵を得るには、産んでくれる親鳥が必要ですよね」
「その親鳥に問題が?」
「そうです、例えばスーパーサイヤ人を選んだとしましょう
そうすると、何故サイヤ人が居るのか?なぜ地球に居るのかって話になってきます
そうすると大抵原作どうり、フリーザに故郷を滅ぼされたから地球に逃げてきた
なんていう事実が出来上がるのです」
「それって、フリーザが地球にやってくるってことになるのか?」
「ブロリーも確実に出てくるでしょう」
それって、最悪強敵相手に一人で戦うことになるよな
下手すると、能力が手に入る理由が酷いことになりそうだ
「前に仮面ライダーの能力を選んだ方がいらっしゃるのですが
どのライダーか決めなかったので、目を覚ますとショッカーのアジトで
改造手術の真っ最中、なんてことがありましたからね
どんな人生になるのかは私にも分からないんです
私は予言神ではありませんからね」
となると・・・能力は慎重に選ばないとな
大抵のことはどうにかなるほど強く、仲間も多そうな・・・・もしかしたら
「TRPGの能力は大丈夫ですか?」
「はい、TRPGの世界と元の世界が融合しますけどね」
だったら仲間もいるな・・・・・・システムは・・・・・・馴染み深い奴にしよう
「じゃあ[ナイトウィザード]の魔法使いにしてください」
俺がそうゆうと、アーセルは紙を取り出した
・・・・・・NWのキャラシートじゃねえか
「サービスして、総合レベルは10からですよ」
それはありがたいな・・・・・・よし
ウィザードクラスは[魔剣使い]にしよう
属性は[虚]と[風]でいいだろう
俺は記憶のデータを頼りに、書き進めた。
「完成です」
「では、新しい人生、存分にお楽しみください」
「何から何までありがとうございます」
「気にしないでください、私の楽しみですから」
どうやら仕事が趣味の人物らしい。
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「行きましたね、どうか幸あれ」
ふと、アーセルは本の表紙の文字が灰色になったことに気づく
「あのバカ、また出てきましたね」
恐ろしく冷たい声で呟いた