チョコボの雛を見つけた当初、ロキファミリアはこのチョコボの飼育と捜索を行う事を決意。彼らは可能な限りチョコボを見つけてそれを所有する事により、後々自ファミリアの力をより強固にする事に決めたのである。
とは言えモンスターである。テイマー資格も持っておらずモンスターを飼育する為の施設も土地も不足していた彼らはひとまず飼育に関するノウハウを収集する為にもガネーシャファミリアと契約を結びにいったのである。
資金と土地を提供する代わりに飼育員の派遣、および飼育ノウハウに関する伝授を行ってほしいと。つまりは労働契約の持ちかけである。かなり色をつけた好条件の契約であり、チップや物資提供も惜しみなく使用する予定であった。
一方のガネーシャファミリアもチョコボが強力で有用な新種のモンスターであるという事実を踏まえた上でこの契約には消極的な姿勢を取っていた。というのもチョコボがあまりに有能すぎた為、これはギルドを通して他ファミリアを含めた共同事業を起こすべきであるとの主張が上がったのである。
Lv.2にも匹敵する戦闘力
時速90kmにも及ぶ速力
重量130kgオーバーの運搬力
モンスター避けともなる匂い
そして人間の言葉を理解できるだけの賢性
どれ一つをとってもあまりに有用すぎた。これによりダンジョン攻略においては革命とも呼べるほどの大変革が起きるだろうことは容易に想像できた。できたからこそ、オラリオの治安維持を司るガネーシャとしては慎重で消極的な姿勢を取らざるを得なかったのである。
サポーターの大量解雇
運搬家畜関連の従事者への影響
オラリオ内部の民間人の偏見
特に解雇されるであろうサポーターへの金銭や職業的支援が必要であったし、運送業の業務内容の変化やそれに伴った法整備や組織改革もギルド側と慎重に協議していかなければならない。また、モンスターが民間人と触れ合う機会が増えるだろう事で起こりうる偏見の払拭や配慮が必要であった。
何より一部のファミリアがチョコボを独占するという事はパワーバランスの崩壊に繋がりかねない。そうである以上、ロキファミリアを贔屓するような今回の契約には慎重にならざるを得なかったのだ。とは言えロキファミリアが捕獲業務を行い、資金と土地を提供してくれるとなればチョコボに関する研究がはかどる事もまた事実であった。このようにガネーシャファミリアの間でも意見が割れた。
ちなみにこの時点ではギルドへは既にチョコボが新種として登録されていたものの、そこまで民事に対して深い介入は行われていなかった。少なくともロキとガネーシャの契約に対しては勝手に行ってくれというスタンスを取っており、事実彼らは自分たちの間だけで契約締結まで行うつもりであったのだ。
互いの幹部を交えた神ロキと神ガネーシャの数回にも及ぶ会合の最中、ガネーシャ側の副団長「イルタ・ファーナ」はチョコボに対してとある法則がある事に気が付いた。
それはこれまで見つけられた7体のチョコボの捕獲環境と生体データを比較した時に気が付いた法則である。チョコボ種の間でも複数の種別があり、それぞれ戦闘能力や個体能力に優劣の差が生まれていたのである。端的に言えば下層へ行けば行くほどより体が大きく、戦闘能力や脚力が強いチョコボが見つかっていたという事である。
これを発見者から便宜上『イルタの法則』と呼ぼう。それは時にはごく小さな差異でしかなかった。他の個体よりも数十g重いとか少しだけ足が速いだとか、これまで数え切れぬほどのモンスターと関わってきたプロフェッショナルであるベテランテイマーにしか分からないようなほんの小さな差異。それでも確かに、下層へ行くほど個体の優劣差は確かに存在しているのが研究の成果として明確となった。
これまでの発見報告によると上層でノーマルチョコボ、18階層でグランパルス種のチョコボが発見された。下層へ行けば行くほどより能力が優れた個体がおり、ある地点を境に別属性とも呼べるチョコボが発見されたのだ。ならば、と彼女はこう考えた。
『最下層帯にはこれまで以上に優れたチョコボが居るのではないか』と
彼女は荷物をまとめ、ガネーシャファミリアの一線級冒険者のパーティを作製しダンジョンの下層隊攻略を敢行する事を決意。法則の正当性を確かめる為や飼育研究の為にも幅広いサンプルが必要だった事もあり、ガネーシャはこのダンジョン攻略に許可をだした。
調査能力の限界も考慮してひとまず35階層まで潜り、そこから地上へと帰還を行いつつ幅広い捜索と生存域調査を行う事にした彼女達。彼女たちは高ぶる好奇心と研究意欲を胸に意気揚々とダンジョンの下層、35階層へと向かった。
そうして彼女達は見つけ出してしまう
美しく鮮やかな深緑色をした2体のチョコボを。
生い茂る若葉のように美しく深みのあるグリーンカラーをしたその体毛。色鮮やかなチョコボを手に入れた彼らは歓喜した。大きさこそ1m程度であり未だ成長途上の亜成体であったが成長しきればきっと強力なチョコボになるに違いないと。彼らは喜び勇んでチョコボ2体を捕獲した。
その時である。地上への帰還と調査の道中に緑チョコボは自身に備わったその能力を発揮した。発揮、してしまった。それは余りに予想外の事態であった。
起きた目前の事態に対して呆然としてしまうガネーシャファミリアの団員達。そうしてその能力の効能と異常さを認知した途端、彼女達は悲鳴をあげた。イルタ達は飛び急ぐようにファミリアへと帰還し、即座に主神へと報告した。
主神もまたその危険性に気が付いたのだろう。当時は真夜中であったが即座に神ロキとギルド長ロイマンへ使いを出し、神々を交えた緊急会談を行った。ぶつくさと文句を言うロキの眼が驚きのばかり開かれた。
このままではオラリオが崩壊する
その危険性を正しく認知した一同。顔を真っ青に染めたギルド長ロイマン主導のもとギルド、ガネーシャファミリアとロキファミリアの三者で協定を結んだのだ。それがこの一連の、彼らの奇行とも呼べる騒動の原因であった。
超回復能力
緑チョコボはなんと回復能力を持っていたのである。それもポーション等比較にもならない程の強力なそれは最早異常とすら呼べた。
緑チョコボ自身も餌をくれた優しい人間の行為に報いようとしただけなのだろう。だがしかし、まさか一鳴きして羽ばたいただけでぐちゃぐちゃに潰れ砕けてしまった人間の骨が
添え木を腕に付け回復薬を飲んでいたガネーシャファミリアの青年。カーゴ内で寝込むようにして休養を取っていた彼の驚愕した表情は今でも忘れられない。
その後も機嫌が良くなったのか冒険者達が数十m歩く度に『疲れてはいないか』と言わんばかりに全体回復魔法『ケアルラ』をかけてくるのである。探検隊が地上に帰還するまでに少なくとも300回以上はヒールをかけただろう。
回復魔法の度に疲弊した体力がもとに戻っていく。まさか冒険に出かける前よりも健康で万全な状態になるという傍から聞くと訳が分からない状態のまま彼らは本拠地へと帰還した。
数百回にも呼ぶ驚異的な回復魔法の回数。それでも尚、緑チョコボはへっちゃらだと言わんばかりに元気よくぴょんぴょんと跳ねておいしそうにデメテル産の野菜を頬張った。
FF13-2では緑チョコボとは回復役として登場する。彼らヒーラーとしてケアルやケアルラを用いるし、時にはチョコボ種族専用の回復魔法『チョコケアル』を使用してくるのである。
この『チョコケアル』黄色チョコボや青チョコボの場合、その対象の体力を最大HPの40%程度を回復させる回復魔法として放たれる。
それに対してこの緑チョコボの場合は別格である。なんとその最大HP95%の体力を回復させるのだ。一鳴きするだけでその対象者のHPをほぼ完全回復させるという信じられないような能力を持っているのである。瀕死にならない限り対象を絶対に死なせないという生粋の回復術者である。
ケアル
ケアルラ
ケアルガ
レイズ
対象を回復させるケアルにその場にいる対象者全員に対してかけることができるケアルラ。瀕死から大幅に体力を回復させるケアルガに戦闘不能状態の対象を復活させるレイズ。緑チョコボはこれに加えて自身もまたHPを完全回復させるチョコケアルを使用する。
このヒールに関連する魔法には、大抵はMPという概念が存在するだろう。魔法を使用するとそれに伴って魔力(MP)が消費され、やがては魔法が打てなくなるのが世の道理である。このオラリオにおいてもマインドネスは有限であり、間違っても百回魔法を打っても平然としていられるような魔道士も回復術者も存在しない。しかし彼らチョコボにはこのMPという概念は存在しない。
或いは有るのかもしれないが、ここまで連続してヒールが出来る時点で無いも同然であろう。
この世界においては最早バグとしか言えないような狂った性能をしている魔法力である。FF世界線の、グランパルス出身であるこの緑チョコボ達も勿論それと同等の魔法力を持っていた。つまり彼らもまた、一定の時間さえ経過すればほぼ無尽蔵に回復魔法が放てるのである。
話を会合に戻そう。この緑チョコボの存在を彼らは素直に喜ぶ事などできなかった。それ処かこの緑チョコボの存在はこのオラリオを崩壊にさえ導きかねない、とてつもない厄物であるとすら言えた。その理由の一つとしてディアンケヒトファミリアを始めとした医療系ファミリアの存在がある。
冒険者と回復薬は切っても切れない関係である。それこそ神々が地上に降りてくるよりもはるかに前から人類は身体の不調を治す為に傷薬を用いてきたのである。薬草をすり潰し、ハーブを煮込んで人類はケガや病に立ち向かってきたのである。その技術も情熱も、聯盟につむいできた人類の英知の結晶とも言えた。
もしも緑チョコボがこの地上に現れてしまったら。もしも賢く、強く、無尽蔵に回復魔法が放てるモンスターが数千・数万匹と繁栄をしてしまったらどうなるのか。
医療系ファミリアが受けるダメージは計り知れない。医療という職業が消える事こそないだろうが、彼らは致命的なダメージを受け没落してしまうだろう。また、厄介な事に医療系ファミリアは商会系ファミリアや財団、裏表の有力人物や著名人達等とも深く、太すぎるパイプを持っている。このままでは経済活動に致命的なダメージを与え見た事も無いほどの大混乱が起きるだろう。
回復薬の価格下落、医療に携わる人間の失職、技術の損失…例を挙げればキリがない。今後の経済的損失は数億ヴァリス等簡単に消し飛んでしまう。医療系ファミリアは絶対に、死に物狂いで抵抗してくるだろう。それこそ大量の裏金を使って緑チョコボに関わる者全ての暗殺でも試みかねない。
ならば他の一般ファミリアはというと、こちらも混乱する元としか思えなかった。チョコボというだけで有用すぎるのにこの無限とも言える回復能力。それこそ団員を質屋に売り飛ばしてでもこの緑チョコボを欲しかねない。戦争遊戯、暗殺、暴動、犯罪活動。ありとあらゆる手を使ってこの緑チョコボを手に入れようとするだろう。
この二体の緑チョコボを殺処分し始末する事も考慮された。大混乱の火種となる前にその存在ごと摘み取ってしまうべきであるという意味である。が、この案はあえなく却下されてしまう。
なにせチョコボは未知でありその生態も能力もまだまだ謎に満ちていた。緑色という体毛が亜種故の物なのか、それとも年月による変化なのか。或いは季節鳥のように一定の期間で周期的に生え変わるものなのかすらもわからなかったのだ。
最悪捕まえた黄色チョコボ
そのすべてが緑色にでも変化しかねない
そして知識のなかった彼らはその最悪の可能性を否定する事ができなかった。いや、色だけではない、黄色チョコボも回復魔法が使えるのかもしれなかったしその場合は何か特別な条件や個体差があるのかもしれなかった。何より緑チョコボがこの2体だけでなく他にも下層に存在する可能性の方が高いだろう。
なんにせよ、彼らにはそれを調査するだけの時間が必要であったし、このままではその時間すら稼ぐ事ができないのは明白な事実であった。
もしも他のファミリアが黄色や緑チョコボを捕まえたら。そして捕まえたチョコボが超回復魔法を使えることが知られたら、このオラリオで間違いなく前代未聞の大騒動が起きる。チョコボを否定する医療系ファミリアとサポーターによる否定派閥とチョコボを死に物狂いで手に入れようとするチョコボ肯定派閥による殺し合いにも等しい騒動。
そうなった場合、まず間違いなくオラリオ外の港町メレンや隣のラキア王国がその騒動に気が付くだろう。そして緑チョコボの真価に気が付き、事態は彼らも含めた大規模戦争すら起きてしまう。そうなってはこのオラリオが戦火に包まれ戦場となってしまう。
特にアレスファミリアが所在しているラキア王国、カーリーファミリアが居る闘国テルスキュラ等喜び勇んでこのチョコボ争奪戦に参加しかねない。
あの戦闘狂のカーリーなど緑チョコボの存在を知ったら飛び上がって喜ぶに違いない。なにせ瀕死にならない限りは永遠に闘争を続けることができるのだから。たとえ四肢がもがれようが首の骨を折られようが頭と心臓を潰され即死しない限りは完全に治して見せるだけの能力が緑チョコボにはあるのだから。
冒険者達による本気の戦争が起きてしまえばどれだけの被害が出るか。経済への打撃、避難民の発生。文化の停滞、失業率の増加。それらは余りに重く苦しい損失であった。
だが上記のような騒動の可能性を踏まえてもこの緑チョコボはあまりに有用であると言えた。この緑チョコボが繁栄し、パーティに一体いれば。ただそれだけで死傷率は驚くほど激減するだろう。人々は重い治療物資を持ち歩く事無く、ダンジョンの攻略難易度は減少する。
日常生活においても同様である。それこそ研究を続けていけば、後遺症、身体障害、持病や事故などあらゆる人体の負傷に対して有効となる可能性だってある。なにせ後日ガネーシャファミリアがこの緑チョコボの回復能力を被検体を用いて実地調査した結果によると、内臓を損傷した冒険者、狂犬病にかかった野犬、果ては脳梗塞を患って寝たきりとなった老人にまで回復能力を発揮させその有効性を示したのである。
あるいは真黒死病といった流行病にも有効性があるかもしれない。そうであれば何万人、何億人という人間を救うことができる。それは紛れもなく人類の進化と繁栄に通じるはずだ。この超回復能力が2体だけの物なのか、あるいは他にも使用できるチョコボや緑チョコボが存在するのか。
超回復魔法が使用できるその個体数で彼らがこれから取るべき選択肢も大いに変わってくる。それを調査、判断する為にも彼らには時間が必要だったのだ。ギルド長ロイマンは両ファミリアに対してチョコボの存在を口外する事を禁止し、以下の内容の依頼を彼らに対して行った。
ガネーシャファミリアが飼育と研究
ロキファミリアがダンジョン探索と施設防衛
ギルドが両ファミリアへの支援
ギルドが選んだのは保守的思考、つまりは「現状維持」であった。ガネーシャとしては一日でも長い間チョコボの研究と調査を行う必要があったしギルドとしても保守的な思考をせざるをえなかったのだ。
下層へ降りて一般ファミリアが緑チョコボを手に入れる事を避ける事は最優先であった。が、黄色チョコボにしてももしも回復魔法が使える可能性が浮上したらと考えると上層で一般ファミリアに黄色チョコボを捕まえられる可能性も可能な限り排除したかったというのがギルド長ノイマンの正直な本音であった。
上層、1階から10階層
中層、11階層から25階層
この二つの全フロアの入念にして完全な捜査を行い、『他ファミリアがチョコボを手に入れる事を阻止する事』それこそがギルドから両ファミリアに対して出された実質的な命令にも等しい依頼であったのだ。
もしも階層内でチョコボを見つけてしまったファミリアが居たらそのファミリアとだけ話をし、この協定に参加をさせる事を約束した。無論、そのファミリアの性質と善性か否かは重要な懸念事項であったが。
人の口に戸は建てられない。ましてや神々が住まうオラリオとその眷属達ではどこから情報が漏れいつ奪い合いが始まるか分かったものではなかった。魅力や策略、暴力に対抗出来るようにギルドは情報統制を行う事を決意したのである。
ギルドとしての立場も理解できた神ガネーシャと神ロキはこれに同意。同意したものの
『両ファミリアだけでは人手が絶対に不足する、俺たちが少しでも時間を稼ぐ間に一人でも多くの神、一つでも信頼できる組織を説得し、多数の集団でこの問題に取り組む必要がある』
そう主張する神ガネーシャ。神ロキにしてもこんな子供騙しな方針では他神を欺ける筈がないとしており、協定には懐疑的な立場をもっていた。そこで彼女は団長フィンを交えて話をし以下の約束を取り付ける。
チョコボの所有権は見つけたファミリア側が所有する
チョコボの飼育地を格安で譲渡する事
つまり捜索にあたっては見つけたチームが所有する事、そして捕まえたチョコボを飼育する為の土地をギルドが半分程度出資し、ガネーシャとロキファミリアで更にそれを折半したのである。ギルドからの出資が認められたのはこのような事情があったのである。
依頼なんか無視しても良いんやでという神ロキからの脅しに屈してしまったギルド。
だが彼らはギルドからしても役員にしても医療系ファミリアから多額の裏金を握っているだろう人間もいた。なにより団員など闇ギルドや財閥の人間、王国とつながりが全くないと断言できるようなファミリア等存在しなかった。結果、一週間二週間とただ時間ばかりが無為に過ぎてしまう。
なまじ両ファミリアが強大で優秀であるばかりにこれらの問題に対応できてしまっていたのだ。チョコボを含めた新戦術応用書の作成、チョコボ便の運用、チョコボ臭を利用したモンスター除けなど現地の人間達が努力と開発をしてなんとか人手不足に対応しようと努力し、事実両ファミリアだけで上層と中層の一斉捜索を可能としてしまったのだから。
これには神ロキも激怒した、両ファミリアが疲弊するばかりである一方、ギルド側は一向に協力者を集めようともしなかったのだから。手紙を受け取った時など『お前はうちの子供たちを過労死させる気か』とロキは怒りを露わにした。
ギルド側にも理由はある。オラリオ内部では闇ギルドの住人や様々な派閥のスパイがどこにいるか把握しきれなかったのだ。ギルド理事会一つとっても医療系ファミリアとズブズブな関係を持っている人間だって複数存在した。誰を信用しどのように対処していくべきか考えあぐね、終わりなき会議を延々と開いていたのだ。
結局、神ガネーシャと神ロキが一部の有力者に手紙を通じたり直接対話を行った事により特定の神々もまたこのチョコボ協定に参戦していく事になる。が、それは今しばらく先の話であり、彼らが参戦するまでは両ファミリアしか人員がいなかったのもまた事実なのであった。