比企谷八幡は弱キャラと出会う   作:チャキ

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どうもチャキです!これはちょっとした思いつきで書いてみました。良ければ見て行ってください。


第1話

八幡side

 

『人生は神ゲー』とは言うけど、そんな事言うやつはリア充だけだ。何をどう見たら神ゲーなのか知りたいぐらいだ。ゲームはいつでもやり直しが効くが人生はどうだ?やり直しなんてできない。もしやり直しができるのならオレは黒歴史やトラウマなど持っていない。それに人は見た目で判断されてしまう。顔、体型、年齢、などの見た目で差別されてしまう。オレはこんな腐った目だからいつかは職質されるかもしれない。だからオレはこう思う人生は神ゲーじゃないと。

 

 

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ふと時間を見るともうすぐ6時なろうとしていた。やっべぇ読書に夢中になっていたらこんな時間になってしまった。そう思い本をカバンの中に入れ教室を出た。靴を履き替え校門に向かっていると、みるからにリア充と言える奴らがいた。1人は茶髪の男子中村とショートボブなのか分からないがそんな髪型をした女子、日南葵と青い髪色にポニーテールの七海みなみだった。どうやらこれからどっか遊びに行かないかという話だった。こんな時間から遊びに行くとは流石リア充だな。そう思い歩き始めると

 

「あれ?八幡?」

 

八幡「ん?ああ、文也か」

 

オレを呼んだのは友崎文也。見た目は髪がボサボサしていて、前髪なんて目まで伸びているがちゃんと前を見えるようにしている。文也とは中学の時ちょっとした事で出会い仲良くなった。そう、オレの黒歴史やトラウマなどを知っている人物でもある。

 

八幡「こんな時間まで何してたんだ」

 

文也「いやそれブーメランだからな」

 

八幡「オレは読書に集中しすぎてこんな時間になってしまった」

 

文也「フッ、相変わらずだな」

 

八幡「で?そっちは?」

 

文也「さっきまで中村とアタファミをやってた」

 

八幡「アタファミを?なんで?」

 

アタファミとはアタックファミリーズの略でオンライン対戦ができるゲームだ。因みにオレもやっております。文也に進められやってみるとすっかりハマってしまったのだ。

 

文也「いや、まぁ急にやる事になって。断りたかったけど怖くて」

 

八幡「ああ、なるほど。それで?勝ったのか?」

 

文也「誰に言ってんだ?勝ったに決まってるだろ。完勝だよ」

 

八幡「そうか。流石アタファミのレート1位のnanashiだな」

 

文也「お前こそレート3位だろ。早く2位に上がってこいよ」

 

そう、オレはアタファミでは全国3位という実力。ほとんど文也によるスパルタ練習だったけどな。因みにオレのハンドルネームはhachiだ。

 

八幡「そうしたいんだけど、中々勝てなくてな。2位の奴には勝ったり、負けたり、負けたりしてるからな」

 

文也「負けが多いだな」

 

八幡「うるせぇ」

 

そんな会話をしながら家に帰った。帰った後妹の小町のご飯を食べた後、部屋に入りアタファミを起動させる。さて今回は誰が相手だ?そう思うまでいるとマッチングした相手はnanashiだった。

 

八幡「おいおい…マジですか文也さん」

 

まさかコイツと戦うことになるなんてな。まぁ、そんな事思ってても仕方ないやってやる!

 

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八幡「負けた…」

 

残機が無くなってしまい、結果負けてしまった。相手である文也の残機は8機中残り2機という結果に終わった。

 

nanashi:お疲れ

 

hachi:ああ、おつかれ

 

やっぱコイツ強いわー。

 

nanashi:中々やるようになってきたな

 

コイツ…

 

hachi:さいですか。じゃあまたな。お前とやってるとレート上がらねぇから

 

nanashi:そうか、わかった。頑張れよ

 

hachi:ああ

 

八幡「フゥ…ったく運が悪すぎるぜ。さて次行きますか」

 

そしてその後何回か対戦をした。その中で文也のnanashiとあたることも無く、2位のやつにも当たることもなかった。いや、正直助かった。続け様に1位と2位の奴らに当たっていたら、どうなってたか。けど、そんな事言ってられないな。いつかは文也に勝たないとな。でもその前に2位の奴に勝たねぇとな。けど、どうするかだよな。すると近くに置いてあった携帯が鳴った。どうやら文也からのメールらしい。

 

八幡「一体なんの用だよ。なになに、次の土曜日にNONANEに会いに行くだ?」

 

なんだそれ?そう思い返事を返す。

 

八幡:それは所謂リアルで会おうと言うやつか

 

文也:そう、それ

 

八幡:へぇ〜、でもなんで

 

文也:NONAME曰くお話とリベンジがしたいという訳だ

 

八幡:あっそ

 

文也:八幡も来ないか

 

八幡:行かねぇよ。NONAMEはお前を誘ったんだ。誘われてないオレが行くのはお門違いだ

 

文也:あー、確かにそうだな。悪い

 

八幡:そう言うのなら初めっから誘うな

 

ったく。何考えんだか。

 

 

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そして翌日、文也と一緒に適当に購買で昼を済ませようと、廊下を歩いていると中村とバッタリ出くわしてしまったのだ。これが普段ならお互い無視するのだが、今回はイレギュラーが発生していた。中村が女子を連れていたのだ。それも昨日見た日南葵だった。日南葵は才色兼備の大和撫子、それでいて天真爛漫で、男女ともに好かれるパーフェクトヒロイン。学力は校内1位。女子どころか、男子のトップ勢としのぎを削ってすらいるというまさにチートスペック。それでいて嫌味のないナチュラルメイクに愛想の良い笑顔。なのにどこか憎めない天然というか真っ直ぐというかバカな要素も持ち合わせていて、そんな弱点を持っていることが逆に女子として完璧に仕上がっているという徹底ぶり、それで色気すら漂っているのだからもう仕組みが分からない。そんな日南葵が何故この関友高校にいるのか不思議だ。埼玉県内では上位の私立であるが、所詮埼玉なので、都内の進学校に比べたら中途半端な立ち位置でしかない。けど、こういう奴ほど気をつけねばならない。気兼ねなく誰にでも話しかける奴ほど気をつけないといけない。オレも昔、そう言う奴に話しかけられて勘違いした事があるからな。

 

日南「あ!友崎くん!と比企谷くんだよね」

 

おお…マジかコイツ。オレの名前をきちんと言えてる。昔なんてヒキガエルとかヒキタニとか言われてたオレの名前をきちんと言えてるだと。

 

八幡「…ああ、そうだけど。それで何?」

 

日南「えっと、友崎くん」

 

文也「え、な、何?」

 

キョドりすぎだ。オレも一瞬キョドりかけたが何とか持ちこたえたぞ。

 

日南「修二とアタファミで勝負したんだって?どうなったの?」

 

文也「それは…えーっと……」

 

日南「うんうん」

 

文也は答えずらそうにしていた。そりゃそうだよな。近くに中村がいるもんな。すげぇ睨んできてるし。多分文也の事だ、学園のヒロインの前で「俺が勝ったよ」なんて言ったらどうなるのかって思ってるんだろうな。どうせ言ったって無駄だ。それをネタにされてるのがオチだ。例えばナルガヤとかな。というかなんで文也に聞くんだよ。仲の良い中村に聞けば早いだろう。まったくリア充の考えはわからんな。すると中村が不意に口を開いた。

 

中村「うるせーな葵、俺が負けたんだよ。こんなヤツらいいから行くぞ」

 

不機嫌そうに、吐き捨てるように言う。そして空気が凍る。おいおい大丈夫かよ。

 

日南「えーっ!そうなんだ!すごいね友崎くん!修二、ドンマイ!」

 

少し小馬鹿にしているように愛のあるニュアンスのドンマイだ。そして空気が和らぐ。

 

修二「…うるせーばーか!」

 

中村は日南にツッコミながらこの場を去っていく。

 

日南「じゃあね友崎くん、比企谷くん」

 

そう言って日南は中村の後を追って行った。

 

文也「すげぇな」

 

八幡「なにがだ?」

 

文也「あんな風にフォローができるから、あの話題を出しても最終的にいじって盛り上がるくらいに収まるんだなって」

 

八幡「どうだろうな。例えば文也が負けたとする。多分それをネタにされてクラス、いや学校中の笑いものにされてたかもしれないしな」

 

文也「八幡はホント相変わらずだな」

 

八幡「何言ってんだ。オレはいつも通りだ。それより早く行くぞ。出ねぇと売り切れるぞ」

 

文也「そうだな」

 

そう思いながらオレ達は購買へと向かった。

 

 

 

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今日は土曜日。そう文也がNONAMEと会う日でもある。けどオレには関係ない事だ。だからオレはアタファミをするのではなく、新作のラノベを買いに来ているのだが、そこでバッタリとあってしまった。

 

文也「あ、八幡」

 

八幡「は?文也やと……日南か」

 

日南「あら、比企谷くんじゃない。こんにちは」

 

八幡「…どうも」

 

え〜、なんで日南が文也と一緒にいるの?確か文也は今日NONAMEと会う約束じゃなかったけ?なのになんで日南と一緒にいるんだよ。……いや、待てよもしかして…

 

八幡「おい、文也。もしかして日南があのNONAMEなのか?」

 

文也「あ、ああ。実はそうなんだよ」

 

八幡「うっそ〜ん」

 

マジかよ。あのレート2位のNONAMEさんが日南葵だったなんて。

 

日南「ちょっと待って!なんであなたが私のハンドルネームを知ってるのよ」

 

八幡「え?あ、いや…それは…」

 

文也「それは八幡がレート3位のhachiだからだ」

 

日南「えっ!?hachiが比企谷くんだったの!?」

 

八幡「おい!何勝手にバラしてんだよ!」

 

文也「別にいいだろう」

 

八幡「良くねぇよ!オレのプライバシーはどこに行った!」

 

文也「プレイヤーネームぐらいなんだよ」

 

八幡「お前な…で?今からオフ会って訳か?」

 

文也「いや、それが突然日南さんが着いて来いって言われて、それでついて行ってるところなんだ」

 

八幡「へぇ〜、そっか。じゃあ邪魔しちゃ悪いから行くわ」

 

そう言って文也と日南の横を通って、通り過ぎようとした時だった。

 

日南「待ちなさい!」ガシッ!

 

八幡「うおっ!?」

 

突然日南に腕を掴まれた。

 

八幡「急に掴むんじゃねぇよ。危ねぇだろ」

 

日南「あ、それはごめんなさい。けど、まさかあなたがあのhachiだなんて思わなかったわ」

 

八幡「オレもお前があのNONAMEだったなんてな。それでまだ何か用でもあるのか?」

 

日南「そうね……じゃあアナタも着いて来なさい」

 

八幡「は?」

 

こうしてオレと文也は日南に無理やり連行されていくのであった。

 

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そしてオレと文也は星座している。

 

八幡「どうしてオレまで」

 

文也「それは分からねぇけど」

 

いや、ホントなんでオレまで連れてこられたの?それが1番わからねぇんだけど。

 

八幡「で?なんでお前は日南に連行されてたんだよ」

 

文也「いや、それは正直わからなくて」

 

八幡「は?」

 

文也「えっと、連行される前にちょっと口論になってな。そこでオレがキャラ差って言ったらこうなった?」

 

八幡「意味がさっぱりわからん」

 

いや、なんでそんな事言っただけでそうなるんだよ。意味が分かんねぇよ。するとガチャとドアが開かれる。すると

 

文也「…。えーっと、おじゃましてます」

 

と挨拶したのだ。なんでそんな挨拶する必要がある?相手は日南なのに…あ、もしかしてコイツ日南葵とわからねぇんじゃないか。

 

日南「どう?」

 

文也「はい?」

 

日南「中の上、ってところじゃない?」

 

文也「えーっと、なにがですか?」

 

やっぱり気づいていない。

 

日南「……あなたは本当に女性経験ってものがないのね」

 

文也「な……?」

 

これ以上やっても絶対気づかない。だったら…

 

八幡「おい、文也。いい加減気づけよ」

 

文也「は?何が?」

 

八幡「コイツは日南葵だぞ」

 

文也「は?そんなわけ」

 

日南「あるわよ」

 

文也「え?」

 

日南「比企谷くんの言う通り、私日南葵よ。化粧を落としてきたのよ。あなたどれだけ鈍感なの?」

 

文也「……えええぇーーっ!?」

 

八幡「うるさい。もっと静かにしろ」

 

文也「す、スマン」

 

日南「比企谷くんはどうして見抜けたの?」

 

八幡「あ?それは見たらわかるだろ。それに親父に言いつけられてるからな。女の人には注意しろよと。前に騙されたことがあったらしくそれで言われたことがある」

 

日南「そ、そうなんだ。大変だね比企谷くんのお父さん」

 

八幡「別に騙される方が悪いしな」

 

日南「そ、それはそうなんだけど」

 

八幡「んで?本題はなんだよ」

 

日南「ああ、そうだったわね。友崎くんさっきキャラ差って言ったわね」

 

文也「?言ったけど」

 

日南「これでわかった?」

 

文也「……何がだよ?」

 

日南「鈍感もここまでくると罪よ?見た目っていうパラメーターは努力でなんとでもなるってことに決まってるでしょ」

 

決まってるんだ。でも、努力しても上手くいかないことだってある。

 

日南「もしあなたが弱キャラだとしてもあとから伸ばせる。見た目の初期パラメーターは人生を放棄するのは言い訳にはならないわ」

 

文也「なんだ?お前はそんなありがちな説教するために俺、ましてや八幡まで連れ込んだのか?」

 

八幡「確かにな。オレはその場に居なかったのに何故か連れて来られた。しかも何故か説教されている。オレ関係ないよな」

 

日南「あなたも友崎くんと一緒の考え方をしているからよ」

 

八幡「は?」

 

日南「あなたもリア充みたいな人生は嫌いとか思ってない?」

 

八幡「…」

 

日南「あなたもなんの努力もせずそう思っているのでしょ?違う?」

 

お前に何がわかるんだよ。しかもなんで急に連れてこまれたのにこんな事言われないといけねえんだよ。

 

文也「おい」

 

すると文也が低くて冷たい声が聞こえた。

 

日南「何?」

 

文也「何も知りもせず勝手に決めつけるんじゃねぇぞ!」

 

八幡「文也…」

 

文也「八幡な!頑張ってクラスの奴らと話そうと必死に話しかけたことがある。けど帰ってきた言葉『目が気持ち悪いからヤダ』という言葉だった。それでも頑張って話しかけたが友達できなかった。それに八幡は1回女子に告白したこともあるんだぞ!」

 

日南「っ!」

 

八幡「ちょっ!?おま!?」

 

コイツ何言い出してんの!?というかオレの黒歴史を勝手にバラしてんじゃねぇよ!

 

文也「けど振られてしまった。でも振られるまでは良い。けどその翌日クラス中にその噂が広まって、みんなの笑いものにされてたんぞ!それで八幡は人を信じられなくなったんだ。それでも頑張ってそれに耐えてたんだぞ!そんな八幡の努力も知らないで勝手に決めつけてんじゃねぇぞ!」

 

そう文也が言い終わるとハァ…ハァ…と呼吸をしていた。どうやら息切れみたいなのをしたらしい。

 

八幡「…文也」

 

日南「そう…だったの。そうね…勝手に決めつけるのは良くないわね。ごめんなさい比企谷くん」

 

そう言って頭を下げる日南。さっきとはうって変わって、本当に申し訳なさそうにしている。

 

八幡「あ、ああ大丈夫だ。別にそんなに気にしてねぇよ。もう済んだことだしな。けどオレの黒歴史がばらまかれたのはちょっとな」

 

文也「す、スマン。八幡の努力を知らずに勝手な事言われたのがちょっとイラッときてな」

 

八幡「そうか。まぁ…何?…サンキュな」

 

文也「っ!おう…!」

 

八幡「日南ももう頭上げてくれ。気にしてないから」

 

日南「そう…ありがとう。けれどその告白をしたのは驚いたわ」

 

八幡「…もういいだろ」

 

日南「けど人が勇気を出した告白を笑いのネタにするなんて許せないわ」

 

文也・八幡「「え?」」

 

え?急にどうしたコイツ?許せない?告白をネタにした事が?

 

八幡「それよりも何か話すことがあるんだろ」

 

日南「あ、そうだったわね。まず人の見た目で重要な要素って何かわかる?」

 

八幡「は?急になんだ?」

 

日南「いいから答える」

 

八幡「あ、はい」

 

人の見た目で重要な要素ね……。

 

文也「身長とか体重とか?」

 

日南「ぜんぜん違うわ。比企谷くんはわかる?」

 

八幡「…そうだな。顔とか?服装…姿勢?」

 

日南「顔はだいたい合ってるわ。服もまぁ、言い方変えれば合ってる。でも姿勢は正解よ」

 

おお…マジか。まさかあってるだなんて思わなかったわ。

 

文也「残りの正解はなんだよ」

 

日南「そうね姿勢を除けば、表情と体格よ」

 

ん?それだと文也の言ったことだいたいあってるよな。

 

文也「いや、顔の作りは」

 

日南「そんなの大した問題じゃないわ」

 

文也「いや、そんなわけが…」

 

日南「まぁ、見てなさい。表情、姿勢」

 

そう言って口角を上げ姿勢を正す日南。すると愛想のある美人へと変わっていく。

 

文也・八幡「「おお」」

 

日南「このふたつを完璧にするだけでリア充っぽい容姿に充分なれるわ。私の初期パラメーターが高いなんて誤解よ。私はただの凡人よ、いや、それ以下として生活してきたわ。少なくもと小学生まではね。だからこそハッキリ言うわ。コミュ力とか自信何でもの努力でどうとでもなるのよ。私はあらゆることを努力で勝ち抜いてきたのよ。けれどアタファミではどうしてもnanashiやhachiに届かなかった」

 

は?オレにも届かなかった?

 

八幡「いや、オレには届いてるだろ」

 

日南「いえぜんぜん届いてないわ。確かにレートでは勝ってるかもしれない。けれど、あなたのマネは誰もできない。だから私はnanashiやhachiは私よりも努力ができる人間だと思っていたし、尊敬していた。でも人生で言うあなた達は、負けるどころか、ろくに戦おうともせず、逃げ続けるだけのくだらない人間だった。それが心底ムカつくの!比企谷くんは確かに努力をしていたかもしれない。けれど今は逃げ続けている。そんな私に勝っている人間がくだらなかったら、私まで下らないみたいじゃない」

 

文也・八幡「「……」」

 

ここまで言われても傲慢だと思えないのは、こいつの背後にある血の滲むような努力を、言外から感じ取っているからであろう。

 

日南「人生は平等でも不平等でもない。人生というゲームはルールがないように見えて、実はシンプルなルールだけが組み合わさってできた美しい構造になっているの。人生はこれ以上ないくらいの神ゲーなのよ。友崎文也くん、比企谷八幡くん…いえ、nanashi、hachi、私があなた達にこのゲームの一つ一つ教えていくから、この『人生』という『ゲーム』に、本気で向き合いなさい!」

 

なるほどな……

 

文也「オレは人生はクソゲーだと思っている。だけどお前の言葉にはイマイチピンと来ていない」

 

日南「そう…」

 

文也「だけど、努力もしないで、ゲームのせいにして負けを誤魔化すことがゲーマーの恥って言うのには同意だ。オレもそういうのが1番嫌いなんだ」

 

八幡「オレも」

 

確かに前までは努力して諦めてしまったが、コイツのおかげでゲーマーの血が騒ぎ始めた。けどそれでも分かり合えないのだろう。こいつとはな。

 

日南「へぇ、さすがnanashiにhachiね」

 

文也「それにお前は俺が認めるゲーマー『NONAME』だ。お前のプレイを見ればどれだけ努力してきたか俺にもわかる。お前に1つ聞きたい。人生は神ゲーと言ったな。聞かせてくれよ。どれぐらい神ゲーなんだ?」

 

日南「そうね、私が知る限りぶっちぎりで1位ね」

 

……そうか、やっぱりコイツとは分かり合えないのだろう。そういう事言うやつは結局、他のゲームすべてを下にみて、人生だけを特別視をしている。ゲーマーの位置に降り立ってやるという上から目線で人生をゲームに例えてるだけなんだ。

 

日南「うん……やっぱりそうね、人生はぶっちぎりの1位タイ、アタファミと並んで」

 

日南葵が、不意を突くくらい自然で、拍子抜けするくらい無垢な声色でこう言った

 

文也・八幡「え?(は?)」

 

日南「本当はここで人生の方が上とでも言えたら良いのでしょうけど、1位タイアタファミぐらいの神ゲーよ」

 

まさか人生がアタファミと同じくらい神ゲーと言い出すなんて思ってもなかった。あのリア充である日南葵が。

 

日南「失望した?確かにあなた達はアタファミを極めているものね」

 

けどオレは3位でお前に負けてるんだがな。

 

日南「同じくらいの面白さのゲームをもう1つやってみる価値なんて、ないかもしれないけど」

 

いや、失望するより感動してしまった。あのオレが感動してしまったのだ。その後も日南は何か言っているが聞こえていなかった。オレは初めて友達と言える文也と一緒にアタファミを極めていた。ネットですごいと言われるくらいで周りの人には認めてもらえなかった。文也とや1人でアタファミに時間をさき続けて結果を出てきた。もう人生で誰にでも認めてられなくても良いそう思ってきた。小中では色んな黒歴史やトラウマがあり諦めていた。けど、誰よりも人生を知る日南葵に『人生はアタファミと同じくらい面白いゲーム』だと言われて、オレは自分の努力を誰かに認めてもらいたいような気持ちになってしまっていた。こんな事を言っていると矛盾しているようにも聞こえる。けどやっぱり人生はクソゲーでアタファミこそ神ゲーなんだ。なのに誰にも認めて貰えない努力それが今、日南葵の言葉によってとてつもなく肯定されていた。

 

文也「人生は神ゲー。お前の言うことがもし本当だとしたら」

 

日南「だとしたら」

 

多分文也は次にこういうだろうな。

 

文也・八幡「「ゲーマーの血が騒ぐな」」

 

日南「さすがnanashiにhachiね」

 

文也「教えてくれよ人生というゲームのルールを」

 

八幡「オレも」

 

日南「そうね。人生はとても自由度が高いゲームよ。自由度が高いゲームで最初に行われることといえば?」

 

文也「えーっと……」

 

八幡「キャラクターメイクか?」

 

日南「おにただ」

 

そう言って人差し指を立てながら言う日南葵。

 

八幡「は?」

 

文也「え、な、何?」

 

日南「はっ!あ、あなた達が最初にやる事もキャラクターメイクよ」

 

八幡「いや、さっきのなんだよ?」

 

日南「さぁ?気のせいじゃない?」

 

コイツあくまで白を切るつもりか。その後何故かマスクをくれた。そしてこの話の続きはお昼を食べながらすることになった。やって来たのはパスタの料理店だ。

 

日南「いい見てなさい。これが美人状態の口元。そしてこれが美人じゃない口元よ」

 

文也「おお…」

 

八幡「口角を上げるだけでこんなにも変わるんだな」

 

日南「でしょ?口角を上げるだけでパッと見の印象は大きく変わるでしょ?これからは当分食事の時以外は常にマスクを着用。マスクの下は満面の笑みで過ごしてもらうわ」

 

満面の笑みって……オレが満面の笑みなんかしてみろ気持ち悪いだけだぞ。……自分で言って傷つくけど。

 

日南「表情筋を鍛えれば自然と口角が上げるから」

 

八幡「そういうもんか?」

 

日南「そういうもんよ」

 

へぇ〜、なるほどよく分からん。すると注文した料理がやってきた。

 

日南「あと来週から毎日、朝と放課後、旧校舎の第2被服室で、その日の課題と報告反省するわ。やるなら徹底的にやるわよ」

 

文也・八幡「「やるなら徹底的に…ね」」

 

やっぱりコイツもゲーマーだなと思った。というよりチーズかけすぎじゃない?どんだけかけるんだよ。そして時は流れ夕方になり家に帰ろうとした時だった。

 

日南「あ、言い忘れていたんだけど、ほら、これって一応NONAMEとnanashiとhachiのオフだったわけでしょ?」

 

八幡「え?オレも入ってたの?」

 

日南「当たり前でしょ」

 

八幡「お、おう。そうなのか…それで?」

 

日南「ほら、オフだったわけだから」

 

文也「ん?オフだから?」

 

八幡「ちゃんと主語を言え主語を。じゃないとわかんねぇだろ」

 

日南「あー、もう!」

 

そう言って足を上げて地面に落とす。何地団駄踏んでるんだ?

 

日南「だ・か・ら!アタファミのフレンドコードを教え合うのが普通じゃないの?て事よ」

 

八幡「あ、そういう事ね」

 

文也「な、なるほどね」

 

その後、アタファミのフレンドコードを教え合いそれぞれの家に帰った。しっかし文也以外の人とフレンドになるとは思ってもなかったな。

 

 

 

 

 

 

 

 




いかがでしたか?ではまた会いましょう。
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