この胸を撃つ、追憶の雨は 作:ENDLICHERI
タイトル通りでーす。ではどうぞー。・・・・・・あれ?前書きいるほどの量か?
あれからまた私は図書館に来ていました。期末テストは終わったのに来ていることに、振り返って考えるとおかしく思えてしまいました。それだけ、あの『悠希』という彼のことが気になってしまっているのですね・・・・・・。
図書館内を見渡すと、ちょうど本棚から一冊の本を持って読書スペースにやって来た人がいました。その人は、私が探していた彼でした。私は彼が座った席の反対側に座り、気付くまで待つことにした。
「・・・・・・。」
「・・・・・・。」
「・・・・・・はぁ。」
「うん?うん・・・・・・うん!?」
「あ、やっと気がつきましたか。」
「な、なんで君が・・・・・・ここに・・・!?」
「私が図書館にいることが、そんなにおかしいことですか?」
「いや、おかしくはないけど・・・・・・その・・・・・・。」
「なんです?」
「・・・・・・あの時の事を見たら、僕に関わろうとしないだろうって思ってたから・・・・・・。」
「えっ?」
「今まで、そうだったから・・・・・・。」
ため息をついたタイミングで気がついた彼はどうやら、もう二度と私と関わることはないと思っていたようです。
私は少し戸惑っている彼を見つつ、読んでいる本のタイトルを見て疑問に思いました。
「その本・・・・・・。」
「えっ?あぁ、これですか?」
「えぇ・・・。それ、聞いたことがあります。確か、悲しい恋愛小説ですよね?」
「はい。こういうの、好きなんです。」
「へ、へぇ・・・・・・?」
「今、「なんでそんなジャンルの本が好きなんだろう?」って思いましたよね?」
「い、いえ!そういうことでは・・・・・・!」
「大丈夫ですよ、そういう反応は慣れているので。」
確かに彼の言う通り、『別れる』という結末が待っている小説なんて、偏見もありますが学生が読む小説ではないと思います。そんなのが好きだなんて、彼に何があったのだろう?そんな疑問が新たに私の中で生まれました。
「・・・・・・あの、何を聴いているのですか?」
「えっ?音楽ですけど?」
「聞いているのはそこではありません。どのような音楽を聴いているのですか?」
「うーん・・・・・・失恋ソングですね。」
「・・・・・・大変失礼だと思いますが、失恋したんですか?」
「いえ、恋愛すらしてませんよ。」
「えっ・・・?」
「失恋ソングは、詞の中の登場人物たちがどんな恋愛をしてどんな風に別れたのか、そのシチュエーションがいくつも考えれるから好きなんです。」
「はぁ・・・・・・。」
私には分からなかった。今までRoseliaのためにロック系の歌を聴いてきたから。
だけど、彼の微笑んだ顔を見たら、不思議と胸が高なり、心が暖かくなり、辛くなりました。この前、あれだけ虐められていた彼が、何事もなかったかのように笑顔を振る舞っているから・・・・・・。
実際、今のご時世に『胸が高なって好きになった』なんて人いないだろうけどさw