Infinit Fall :Re   作:刀の切れ味

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 ⚪︎ARES師団
 マーダー大将を師団長とするIMCの研究機関。惑星タイフォンにて未知の文明が残したフォールド・ウェポンやアークについて調査していた。 
 施設の警護などのためにエイペックス・プレデターズのような傭兵部隊を雇っていた。



Log.21 データベースに新たな人物を登録 ①

 IS学園の外、当然そこには日本という独特の文化によって育まれた日本の街が広がっている。

 日本の文化は本当に特徴的だ。枚挙するときりがないが、中でもサブカルチャーがよく発展してるな。ゲームとかアニメとか、海外じゃ規制されそうな際どいものまで幅広い。

 今俺の目の前でも、二人の男がISをモチーフにした『格闘ゲーム』というもので熱戦を繰り広げていた。

 

「うおおおっ! クライヤガレェェー!」

 

「ツキヲミルタビオモイダセェッ!」

 

 熱戦を繰り広げているのは一夏とその友人、五反田弾だ。二人の熱い戦いを後ろから見てるのは中々に面白かった。

 この学園に来てからずっと寮生活だった俺は、学園の外には殆ど出たことがなかった。それを見かねた一夏に誘われ、この友人の家とやらにお邪魔しに行ったのだ。

 正直、女子ばかりの学園の外に出てこういう普通の男子に会うというのは、精神衛生上にも非常によろしかった。

 

「はい、俺の勝ち」

 

「おわっ! きたねぇ! 最後ハイパーモードで削り殺すのはナシだろ〜……」

 

 どうやら勝負は五反田弾の勝ちに終わったようだ。これで何連敗だ、やはり実際にISを動かすのとは訳が違うのか。

 

「ふぅ……わり、便所借りてもいいか?」

 

「ああ、便所なら部屋出て右に……って言わなくても分かってるか」

 

「まあな、久しぶりに遊びに来たけど、それくらいは覚えてるっての」

 

 部屋を出て便所に向かう一夏。すると二人だけになったのを見計らったように、五反田弾は俺に話題を振ってきた。

 

「なあ……えっと名前は……レイ、だっけ?」

 

「ああ、好きなように呼んでくれ」

 

「そっか、学園では一夏と仲良いのか?」

 

「まだ間もないからなんとも言えないが……随分と気にかけてもらってるみたいだ。今日もわざわざ俺を誘ってきたしな」

 

「あー……そういうとこ、あいつらしいぜ」

 

 どうやら世話焼きな一面は昔かららしく、弾は苦笑していた。確かこの五反田弾と一夏は中学生以来の友人と言っていた。つまり、一夏とはそれなりに付き合いも長いのだろう。

 

「じゃあ聞くけどさ……あいつってやっぱり学園だとモテモテなのか?」

 

「聞かなくても想像つくんじゃないのか? 少なくとも心底惚れてる奴が三人いるが、まだ増えそうな感じではある」

 

「やっぱりかぁー! あんの野郎、羨ましいなチクショー!」

 

「羨ましい? 本当にそう思うのか?」

 

「えっ……?」

 

 あいつは自分がモテるという自覚があまりないのか、普段から箒らにアタックを仕掛けられてもどこ吹く風だ。しかし、そんな一夏だからこそ学園でも上手くやれてるということを、弾は理解していない。

 

「確かに俺と一夏は学園にたった二人だけの男子だ。いわゆるハーレムみたいな状況だよ、はたから見たら最高かもな」

 

「あんなアイドル級に可愛い子に囲まれてんだろ? 最高じゃん」

 

「馬鹿野郎、最高なもんか。ありゃ地獄だぞ……」

 

「えぇ? なんでだよ」

 

「想像してみろよ! あの学園にいる女子はみんな、将来のISパイロット候補だ。国にとってどれだけ重要な人材か分かるか? 仮に外国からやってきた候補生でも傷物にしてみろよ……国際問題待ったなしだ」

 

 特に俺は色々と危うい立場だし、そもそも学園の生徒を守る役目がある。そんな痴話ごとで不祥事を起こしてしまったら、即座に学園から放り出されて牢屋送りになるか、実験材料にでもされちまう。当然、そんな結末はまっぴらゴメンだ。

 だから俺は何があろうと、絶っっ対に一線を越えてはいけない。例え部屋でルームメイトがノーブラシャツで寝てても、バスタオル一枚で化粧に夢中になっても! 決して己の煩悩を解き放ってはならないんだよぉ! 

 

「ははっ……浅ましすぎて笑えるよな? 一夏みたいに真っすぐでひたむきな純心を、俺は何処に置いて来てしまったんだろうなぁ……」

 

「あー……うん……」

 

 乾いた笑いを零す俺を見て、俺が日頃感じているこの言いようもないフラストレーションの塊を察してくれたようだ。

 一夏だってそういうことに興味がないわけじゃないだろうが、自分からそういうのを求めようとする姿勢はない。あいつは今、日々の勉強やISのトレーニングでいっぱいなのだ。

 その癖女を刺激するような言動ばかりだからタチが悪い、というのが姉である織斑千冬の弁だ。

 

「安心しろって、多分それは正常な反応だよ。よくよく考えたらそうだよな、女子だけの空間でずっと過ごさなきゃならないなんてさ……頭がどうにかなりそうだよな」

 

「分かってくれるか……あの学園じゃこんな会話すらできないんだ。女の子と同室で過ごすって、めちゃくちゃ気を使うからさ」

 

「女の子と同室ぅ⁉︎やっぱり羨まっ……けしからん!」

 

「口じゃいくらでも言えるんだよぉ! 畜生、タバコも酒も禁止されてる上にこんな生殺しだなんて……坊さんの修行でもしてんのか俺は⁉」

 

「お、おお……外国って15から喫煙、飲酒って許されてたっけ?」

 

「突っ込むところはそこじゃねえって……」

 

 相手が男というのもあって、普段なら口に出さないようなことも出てくる。やはり初対面の相手でも、男同士というのは気楽でいい。

 

「お、なんだなんだ? 俺がいない間に随分と仲良くなってるじゃんか」

 

「うるせぇぞ、この唐変木がっ!」

 

「そーだそーだ、この鈍感野郎っ!」

 

「な、なんで俺がそんな罵倒されるんだ……」

 

 便所から戻ってきた一夏は、俺と弾に罵倒されて戸惑っていた。だが、その瞬間だった。

 

「お兄っ‼︎さっきからお昼できたって言ってるでしょ!」

 

 荒々しく扉を蹴っ飛ばして入ってくる、これまたラフな格好な少女。もしかして弾の妹だろうか? 

 しかし、荒々しく登場した割には一夏を前にして急に顔を赤くしているのだった。

 

「いっ……⁉︎一夏さん⁉︎」

 

「おお、久しぶり、蘭」

 

 随分とフランクな一夏の対応を見るに、どうやら一夏の知り合い、弾の妹ので間違いないみたいだ。だが一夏へのあの態度……まさか、こいつもだというのか。

 

「お兄、なんで言わないのよ……」

 

「あ、いや……言ってなかったか? は、はははっ……」

 

 ギロリと音が聞こえそうな鋭い眼光、弾が目に見えて小さくなっていくのが分かる。お前は妹の尻に敷かれているタイプだったんだな。

 

「あ、あの一夏さん……お昼、まだですよね? よろしかったら、一緒に食べませんか?」

 

「あー……じゃあいただこうかな。ありがとう」

 

「い、いえ……」

 

 入ってきた時と違い静かに戸を閉めて出て行く弾の妹、名前は蘭と言っていたか。しかし俺には一言も触れなかったな、文字通り眼中にないって感じだった。

 

「なあ……さっきのはお前の妹か?」

 

 一夏に聞こえないように、ヒソヒソと弾に話しかける。

 

「そうだよ……蘭っていうんだ」

 

「まさか……あの娘も一夏に惚れてるんじゃないだろうな……」

 

「……」

 

「あー……そうか、なんというかお前も大変なんだな」

 

「分かってくれるか? 俺のこのなんとも言えない気持ちを……」

 

 同じく妹がいる身として気が合うのか、なんだか弾とはいい友人になれそうだ。

 

「しかし、蘭とも三年の付き合いになるけど、まだ心を開いてくれないのかねぇ」

 

「「は?」」

 

「いや、ほら、だってよそよそしいだろ。さっきもさっさと部屋から出て行ったし」

 

「「……」」

 

 こいつ、マジに言ってるのか? 毎日ご飯を作ってあげる、をタダ飯食わしてくれると勘違いする時点でかなりのヤバいとは思っていたが……これは重症だ。

 

「俺、嫌われてんのかな……」

 

「ワザと言ってんのか、この女誑しがっ!」

 

「そーだそーだ、この無自覚モテ野郎っ!」

 

「な、なんでまた俺が罵倒されるんだ……」

 

 なお、この後は俺もちゃっかり昼飯をいただいた。弾の両親は食堂を営んでいて、いただいたカボチャ煮定食は中々に絶品だった。

 

 

 ──

 

 

 ロードアウト『ローニン』のブロードソード。俺がかつての戦場で最も多く使用した武器でもあり、一番愛着のある武装だった。

 接近戦に用いるのはもちろん、特殊なコーティングが施されているので盾にすれば光学兵器も防げる。ちょうど今、セシリアからのビット攻撃を防御しているように、だ。

 

「──っ!」

 

「はああっ!」

 

 そして、後方からのセシリアの援護を受けて突進してくる鈴。一対の青龍刀を大きく振りかぶり、俺のブロードソードの上から叩きつける。

 鈴の力強い斬撃を受け止めたリーゼの機体が軋み、僅かに後ろへ押される。背部のスラスターを利用してなお押し返せない圧力、甲龍のパワーアシストを甘く見ていたか。

 

「ちいっ!」

 

「へぇ、やるじゃない!」

 

 正面から受けるのではなく左右に受け流しながら、鈴をセシリアの射線に被せるよう立ち回る。

 だが、セシリアとて安易にフレンドリーファイアを誘発するほど迂闊でもない。的確に射線の通る位置を当ててくる。

 

「くそっ……リーゼ! スモークを展開しろ!」

 

「了解、防護煙幕散布」

 

 リーゼを中心にアリーナへ散布されるスモーク。鈴やセシリアがこちらを見失った隙にロードアウトを『イオン』へと換装し、スモーク内にトリップワイヤーを仕掛ける。

 

「こんな煙幕がなんだって言うのよっ!」

 

 第三世代型兵器『龍砲』を散弾のようにばら撒き、煙幕を吹き散らしながら突進してくる鈴の甲龍。しかし、スモークの中に配置されていたトラップワイヤーを前に、その動きが鈍る。

 

「これは……罠?」

 

 スモーク内の罠のせいで、鈴の思考が一瞬だけ止まる。その隙を逃さず、俺はスモークに紛れながら鈴に向けてレーザーショットを放つ。

 

「危なっ……!」

 

 鈴はそれにも素早く反応してギリギリのところで回避する──が、それもこちらの狙い通りだ。

 

「きゃあっ⁉︎」

 

「セシリア……⁉︎」

 

 鈴が回避したレーザーショット、それはちょうど鈴の直線上に位置していたセシリアに命中した。

 スモーク内に仕掛けていたトリップワイヤー、あれは同じ射線上に鈴とセシリアが重なるよう誘導するために配置していたのだ。

 

「隙あり、だ!」

 

 セシリアが怯んだ隙にスプリッターライフルによる速射を鈴に浴びせながら突進、青龍刀を盾がわりにしてエネルギー弾を防いでいた鈴に強烈なタックルを叩き込む。

 通常のISよりずっと重たいリーゼのシャーシの重量を乗せたタックルは鈴を壁際まで吹き飛ばし、そこへ追い討ちをかけるよう再度レーザーショットを構える。

 

「させま、せんわっ!」

 

(頭上……⁉︎くっ、セシリアのビットか!)

 

 被弾からすぐに体勢を立て直したセシリアは、既に俺の死角となる頭上にビットを配置していた。俺は即座にレーザーショットのチャージを中断して、ヴァーテックスシールドを展開してビットの射撃を防ぐ。

 

「鈴さん、今ですわ!」

 

「言わなくても……分かってるわよっ!」

 

 壁を背に立ち上がる鈴は甲龍の肩部アーマーが展開、そしてそこから放たれる最大出力の『龍砲』を放つ。

 ビットの射撃を回避した先へ置くように放たれた不可視の砲弾は、もろにリーゼの背部に命中して炸裂。その衝撃で今度は俺たちがアリーナの壁に叩きつけられる。

 

「シールド減衰率50%。ダメージが拡大しています、攻撃を回避してください」

 

「くぅ……まだまだ……」

 

 更なる追撃を加えようとする突進してくる鈴と後方からスナイパーライフルを構えるセシリア。俺は即座にロードアウトを変更し、迎撃の姿勢を見せる。

 

「ここで決めますわ!」

 

「もう小細工は通じないわよ!」

 

「そいつはどうかな。作戦は奇を以て良しとすべし、だ」

 

 鈴が青龍刀を振るうと同時にロードアウト『ノーススター』への換装が完了し、俺はVTOLホバーを起動。

 飛び上がり際にカウンターの膝蹴りを放ち、鈴はそれをギリギリで防御する──が、俺はその隙にスラスターを全開にして加速。鈴を追い越して、後方にいるセシリアに向けてプラズマレールガンの狙いを定める。

 

「ぐっ……! セシリア、そっちに行ったわよ!」

 

「まずは後方支援から潰させてもらう! 

 

「……っ!」

 

 しかし、セシリアはこのプラズマレールガンをきっちり回避できる。それから再度スナイパーライフルを構えてこちらを狙ってくる──俺はそう予想していたのだが、セシリアの動きは全く異なっていた。

 俺がトリガーを引きフルチャージされた弾丸を撃ち放つと、なんとセシリアは最小限の動きで回避しながら真っ直ぐこちらに突進してきたのだ! 

 

「インターセプタ──ッ‼︎」

 

「なにっ……⁉︎」

 

 名称を口に出しながらの武装コール、呼び出されるのは小型の接近戦用ブレード。ああやって名称を口にするのは初心者用のコールの仕方だが、それでもセシリアの突撃は凄まじい気迫を帯びている。

 まさか狙撃仕様のISで、わざわざこちらに突撃してくるとは思ってなかった。それにすぐ背後では鈴が衝撃砲の発射準備に入っている。これはまさか、()()を狙ってるのか! 

 

「怪我しても知らないわよ、セシリアっ!」

 

「かまいませんわ、私ごと撃ちなさい!」

 

「相打ちするつもりか……! リーゼ、ロードアウトを変更しろっ!」

 

 リーゼの装甲に突き刺さるセシリアの近接ブレード。そして決して逃がさないと言わんばかりに、セシリアはリーゼのマニピュレータを掴み、周囲にビットを展開する。

 リーゼのシールドもかなり削られ、このままビットと衝撃砲を食らえば俺の負けだ。もちろん、当たればの話だ。

 

「指定ロードアウトへ換装、フェーズダッシュを起動」

 

 ビットから放たれたレーザーと衝撃砲の不可視の砲弾。それがリーゼへ直撃する瞬間に、リーゼのシャーシは霞のように消える。

 

「なっ……⁉︎」

 

 目の前で俺が消えてビットのレーザーが空振ったことに、セシリアは驚愕の表情を見せる。その次の瞬間には、鈴の衝撃砲がセシリアにだけ命中してしまっていた。

 同時に鈴も衝撃砲が俺に当たらなかったことに呆然としていたが、フェーズダッシュから実体化した俺が目の前に現れると、咄嗟に青龍刀を構えて反撃してくる。

 

「くっ……それは卑怯でしょ、消えるなんて反則よ!」

 

「ロードアウト『ローニン』専用のフェーズダッシュだ、便利だろ?」

 

 お互いに疲弊しながらも、激しく刃で打ち合う。しかし、俺には分かるぞ。先のフェーズダッシュを見て、再度それを使われることを警戒しているな? 

 

「悪いが続けて同じ手は使わないし、既に次手は打ってある」

 

「──っ⁉︎」

 

 がくりと動きが鈍る鈴。見れば鈴の背中には吸着板が張り付き、ワイヤーで地面に固定されていた。

 ロードアウト『ノーススター』のテザートラップだ、先の鈴に膝蹴りを浴びせながら飛び越した時に配置しておいたのだ。

 

「言ったろう、作戦は奇を以て良しとすべし、だ。ソードコア、オンライン!」

 

 ソードコアが起動し、ブロードソードが青白い雷光を纏う。そして続けざまにゼロ距離で放たれるアークウェーブ。

 動きの止まった鈴にそれが防げるはずもなく、その一閃は甲龍の最後のシールドバリアーを削り取り、試合終了を告げるブザーがアリーナに響き渡るのだった。

 

 

 ──

 

 

「ぜぇ、ぜぇ……もう……動けね……」

 

 俺は依然治らない乱れた呼吸をそのままに、ピットで大の字に倒れていた。その横ではセシリアと鈴が二人して沈んだ表情で椅子に座っていた。

 見ての通り、今日の模擬戦の相手はセシリアだけでなく、鈴を入れての二対一だ。先日の無人機との戦闘で思うところがあったらしく、是非にと頼まれてしまったのだ。

 

「あ、ありえないわ……ギリギリだったとはいえ、国家代表候補生が二人がかりで戦って負けるなんて……」

 

「くっ……ベストな動きだったはずなのに……!」

 

 悔しそうに俯く二人だったが、先の模擬戦は文字通り接戦だった。あと数発食らっていたら、俺の方が先にシールドバリアーが尽きていたろつ。

 

「ま、まあ……俺はリーゼのAIによる補助も受けてるから……ある意味二対二でイーブンだ。そう落ち込むな」

 

「それでも気に入らないって言ってんのよ。まあ、そのISが色々と規格外なのはよく分かったけどさぁ……アンタは狙撃外しすぎじゃないの?」

 

「うっ……そ、それを言うのでしたら鈴さんこそ! 猪みたいに突進ばかりで捻りがないのではなくて?」

 

「誰が猪よっ! あんたは牛みたいなくせして!」

 

「失礼ですわね、どこを見て言ってるんですの⁉︎」

 

「ああ、また始まった……」

 

 先ほどまできっちり連携を取っていたくせに、今度は喧嘩を始める。仲良いのか悪いのかよく分からん奴らだな、まったく。

 だが、俺も今回の模擬戦で分かったことはある。単騎でISを複数機相手にするのは絶対にしちゃいけないってことだ。

 タイタン戦でも複数機を同時に相手取るのは、最も避けるべきシチュエーションの一つ。ISならばなおさら、ということだ。

 

(はぁ……部屋に戻ったらまだやらなきゃならん事がわんさかだ。もう一度楯無から送られてきた資料に目を通しておかなきゃな)

 

 楯無から送られてきた資料というのは、今度やってくるという転校生についての詳細だ。俺では知り得ない情報も色々と載っている。

 それによれば、一人はドイツの現役の軍人で、IS配備の特殊部隊隊長なのだという。ドイツで軍人というと、一夏に少し縁がある。そういう意味では要警戒だ。

 しかし、最も注目すべきはもう一人の転校生だ。なんと()は……そう、彼だ。もう一人の転校生は俺や一夏と同じ、男性のIS適合者なのだ。




しばらくリアルが忙しくなりそうなので、投稿が二、三日おきになるかも……どうかご了承くださいませ!
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