この素晴らしい世界の話をするとしよう   作:基地が五つ

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六道五輪・倶利伽羅初投稿


中二娘の話をするとしよう

「それじゃあカエルにリベンジに行こうぜ。さっきも言ったが昨日受けた討伐がまだ終わってないんだよ。

お互いの実力も知るべきだしな」

 

カズマたちの受けたクエストは、ジャイアント・トードを3日以内に5匹討伐するというものだ。

昨日のうちに2匹は倒せたらしいので残り3匹。

カズマの言う通りお互いの実力は知っておくことは大切だ。

記念すべきパーティーとしての初クエストに向かうとしよう。

 

そう考え私たちが立ち上がろうとしたその時…

 

「募集の張り紙見させてもらいました」

 

声をかけてきたのは、中学生くらいの可愛らしい少女だった。

黒マントに黒ローブ、とんがり帽子を被り杖を持った、いかにも魔法使いといった風貌をしている。

 

「ふふふ…この邂逅は世界が選択せし定め。私は、あなた方のような者たちの出現を待ち望んでいた…

我が名はめぐみん! アークウィザードを生業とし、最強の攻撃魔法“爆裂魔法“を操る者…!」

 

めぐみんなる少女は赤い瞳を鮮やかに輝かせ、大仰にマントを翻し珍妙な名乗りを挙げた。

いや待て、めぐみんってなんだよ。

 

「えっと…?」

「あまりの強大さ故世界に疎まれし我が禁断の力を汝は欲するか?

ならば我とともに究極の深淵を覗く覚悟をせよ、人が深淵を除くとき深淵もまた人を覗いているのだ」

 

止めてくれカカシ、その術はオレに効く…

 

意味ありげに片目に眼帯を付けたその少女は、痛々しい口上で語りかけてくる。

この子もしかしなくてもあれだ…

中学生くらいの年頃の少年少女が発症する例の病に侵されているようだ。

 

私だって人の子だ、彼女くらいの時には背伸びをしたものだ。いわゆる若気の至り。

目の前の少女を見ていると、自らの黒歴史を思い出してつらい。

 

「……冷やかしに来たのか?」

「ち、違うわい!」

 

そんな私の気持ちを知ってか知らずか、カズマが突っ込みを入れる。

気持ちはわかる。

 

「その赤い瞳。もしかしてあなた紅魔族?」

「いかにも!我は紅魔族随一の魔法の使い手、めぐみん!我が必殺の魔法は山をも崩し、岩をも砕…く…」

 

そういいながら倒れためぐみんを咄嗟に受け止める。

 

「大丈夫かい?間に合ってよかったよ。急に倒れるとはいったい何があったんだい?」

 

なんか気障なセリフになってしまったが問題ないだろう、私美人だし。

めぐみんに問いかけると同時に、腹のあたりからぐうという音が鳴る。

 

「もう3日も何も食べてないのです。何か食べさせていただけませんか…」

「飯をおごるのはいいけどさ。

その眼帯はなんだ?怪我してるならこいつに治してもらったらどうだ?」

 

カズマに眼帯のことを質問されためぐみんに手を貸し立ち上がらせる。

私が思うに、多分そういうやつじゃない。

 

「ふ。これは我が強大なる魔力を抑えるマズィックアイテム……。

もし外されることがあれば、この世に大いなる災厄がもたらされるであろう」

「封印……みたいなものか」

「まぁ噓ですが……。単にオシャレでつけてるだけ。

アーごめんなさい引っ張らないでください! やめっ…ヤメロォー!」

「あのね、彼女たち紅魔族は生まれつき高い知力と魔力を持ってて、大抵は魔法使いのエキスパートで、みんな変な名前を持ってるわ」

 

アクアが私たちに説明をしてくれる。なるほど変な名前はそういう種族だったのか。

ただ中二的言動なのはこの子がそういう年齢なのか種族全体なのか…

 

というか眼帯を引っ張るのはやめてあげてほしいかわいそうだ。

ゆっくり、そーっと離してあげ…

 

「ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙!!! イイッ↑タイ↓メガァァァ↑」

 

片目を抑え悲痛な叫びをあげるめぐみん。かわいそうに。

しかしカズマも初対面の子にこの仕打ちとはなかなかひどいことをするな。

類は友を呼ぶとでもいうのだろうか。

 

「悪い、からかってるのかと思った。訳の分からないこと言うし、変な名前だし」

「変な名前とは失礼な。私から言わせれば、街の人の方が変な名前をしていると思うのです」

 

嫌な予感がした私はめぐみんに質問する。

 

「…ご両親の名前を聞いても?」

「母はゆいゆい、父はひょいざぶろー」

 

思わず沈黙し苦笑いを浮かべる。カズマとアクアも似たり寄ったりの表情をしている。

紅魔族は魔法の才能の代わりに何か大切なものを失ってしまったのかもしれないな。

 

「…この子の種族はいい魔法使いが多いんだよな?」

「おい、私の両親の名前について言いたいことがあるなら聞こうじゃないか」

 

 

 

何か言いたげな様子のめぐみんをひとまず席に座らせる。

私たちは彼女の冒険者カードを見ながら、相談することにした。

 

「冒険者カードは偽造できないし、彼女はアークウィザードで間違いないわ。

強力な攻撃魔法を使える上級職よ」

 

説明しているアクアの声に頷く。

この年でこれだけのステータスを持ち、上級職に就いているということはこの子が優秀なことは間違いない。

 

「確かにこの子の魔力値、高いな…」

「それに、彼女が本当に爆裂魔法を使えるなら凄いことよ?最上級の攻撃魔法だもの」

 

つぶやくカズマにアクアがそう返す。

紅魔族随一の魔法の使い手と名乗るだけのことはあるのかもしれない。

 

「おい、この子とか彼女でなくちゃんと名前で呼んでほしい」

 

ぐったりとした様子のめぐみんが顔を上げ抗議してくる。

そのタイミングで再びめぐみんの腹から音が鳴る。

 

「まあなんか頼めよ、アークウィザード」

 

カズマが笑いながら店のメニューを手渡すと、めぐみんは黙ってメニューを受け取った。




めぐみんすき

スピンオフの仮面の悪魔に相談を!読みました
このすばの悪魔についてもよく分かりました

追記:最後のカズマがカスマになってたので修正

1話2000文字前後で投稿中ですが、くっつけられそうな話はくっつけるべきか

  • このまま現状維持
  • 合わせて長めにする
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