この素晴らしい世界の話をするとしよう   作:基地が五つ

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七転び初投稿です


究極の攻撃魔法

私たちは満腹になっためぐみんを連れクエストの為平原に来ていた。

今となってはお馴染みのジャイアント・トードの討伐だ。

不安要素はあるが4人もいるのだ、苦戦することは流石にないだろう。

 

「爆裂魔法は最強魔法。その分魔法を使うのに準備時間がかかります。

準備が整うまであのカエルの足止めをお願いします」

「おう、やってやる」

 

めぐみんの言葉にカズマが剣を構える。

めぐみんが杖で指し示した場所には一匹のカエルの姿。

こちらに気づいているようでこちらに向かってきていた。

 

「カズマ、トワあっちも」

「3匹同時か…」

 

アクアが指さした方向から2匹のカエルがこちらに向かう姿が見える。

 

「遠い方のカエルを魔法の標的にしてくれ」

「わかりました」

 

カズマの言葉にめぐみんが杖を構え準備を始める。

見せて貰おうか、爆裂魔法の力とやらを…

 

「それじゃあ、近い方の一匹は私が相手をしよう」

「了解、じゃあもう一匹は…。おい、行くぞアクア。

お前一応は元なんたらなんだろ?たまには元なんたらの実力を見せてみろ」

「元って何?ちゃんと現在進行形で女神よ私は!」

 

カズマに煽られた駄女神(アクア)が言い返す。

やはりカズマもこいつがどうしようもない奴じゃないかと疑っているのかもしれない。

なんならずっと一緒にいるカズマのほうがわかっているんじゃないか?

 

「女神?」

「を、自称しているかわいそうな子だよ。たまにこういったことを口走るけど、そっとしておいてほしい」

「かわいそうに…」

 

カズマの言葉にアクアを同情の目で見るめぐみん。

“これ“を女神だとは思えないし、言っても信じてもらえないだろう。

 

しかしやばい奴かと思っていたが、しっかり他人を思いやるようなそぶりがある辺り、この子は普通にいい子なのかもしれないな。

あとでそれとなく謝っておこうかな。

 

「『エナジー・イグニッション』」

 

カエルが発火し、体内から噴き上がった青白い炎に包まれる。流石の威力だ。

これで迫ってくるカエルのうち一匹は倒した。もう片方はカズマたちでもどうにかできるだろう。

 

そう考え残ったカエルの方を見ると…なぜかカエルに向かって突っ込んでいくアクアの姿が見えた。

 

「見てなさいカズマ、今日こそは女神の力を見せてやるわ!

震えながら眠るがいい!ゴッドレクイエム!」

 

アクアがそう叫ぶと、アクアの持つ花のような形をした杖の先が開き、光り輝きながら回転する。

 

「ゴッドレクイエムとは、女神の愛と悲しみの鎮魂歌。相手は死ぬ!」

 

相手は死ぬとは大それた技だな。女神がそんな物騒な技を使うのはどうなのだろう。

というか私の記憶が正しければカエルに打撃系の技は効きずらかったはず…

 

「ひぐっ…」

 

案の定効果がなかったようだ。

何事もなかったかのように平然とした様子のカエルに、哀れな女神様は食われてしまった。

 

「彼女、いったい何がしたかったんだい…」

「自称女神らしく、身を挺しての時間稼ぎをしてくれたらしいぞ。それにしてもあれが魔法か…」

 

なるほど流石だ、私たちのためにあそこまでしてくれるとは。

ようやく女神(笑)らしいところを見られたな。

しかしどうしようかアレ。下手な魔法だと中のアクアにもダメージが…

 

「ッ、これは…」

 

カエルごときにやられている哀れな女神をどうするべきか考えていると、周囲の空気が震えだした。

急激に魔力が集中していくのを肌で感じる。上級魔法でもここまでの力はない、明らかに異常だ。

 

「黒より黒く、闇より暗き漆黒に我が深紅の混淆を望みたもう。

覚醒のとき来たれり。無謬の境界に落ちし理。無行の歪みとなりて現出せよ!」

 

めぐみんの詠唱により周囲に青黒い光が漂い、杖の先に吸い込まれるように集まっていく。

 

「踊れ踊れ踊れ、我が力の奔流に望むは崩壊なり。並ぶ者なき崩壊なり。

万象等しく灰塵に帰し、深淵より来たれ!」

 

光はめぐみんの周りだけでなく、カエルの周りにも輪を描くように漂う。

 

「これが人類最大の威力の攻撃手段、これこそが究極の攻撃魔法、エクスプロージョン!」

 

めぐみんの杖の先から小さな光が放たれる。

今までとは異なる色とりどりの、膨大な量を凝縮した様な光。

 

カエルの周りに漂っていた青黒い光の中に、色とりどりの光が星のような形を成し瞬く。

 

まるで宇宙を思わせる輝きを持つ幻想的な光がカエルに突き刺さり…

 

その直後、強烈な光と凄まじい轟音を伴い巨大な火柱が立ち昇る。

 

「ぐっ、うおおおおおおおああああああいあああいあああがああ!」

 

アクアを咥えたカエルが吹き飛ばされるほどの爆風にカズマが悲鳴を上げる。

爆煙が晴れると、そこにいたはずのカエルは塵一つ残さず消え去っていた。

 

「すっげー、これが魔法か…」

「あっははははは、全く恐ろしい威力だね。これは」

 

爆発の凄まじさを物語る巨大なクレーターを見て呟いたカズマに私が笑いながら答える。

ほんと恐ろしい威力だ、魔王すら倒せるんじゃないか?

 

めぐみんの魔法に感心していると、カエルの鳴き声が聞こえてきた。

振り返るとめぐみんの近くでカエルが地面から這い出していた。

 

「さっきの爆音のせいで目覚めたのか。めぐみん!いったん離れて…え?」

 

言いかけてカズマは動きを止めた。

それもそのはず、振り向いた先には、倒れて丘から滑り落ちていくめぐみんの姿があった。

 

「ふっ…。我が奥義である爆裂魔法はその絶大な威力ゆえ、消費魔力もまた絶大…

要約すると、限界を超える魔力を使ったので、身動き一つ取れません」

「へぇー…」

 

そんな彼女を見ながら、私はとある弓兵のことを思い出していた。

 

よくよく考えれば、あそこまで絶大な力を持つ魔法をデメリットもなしに使えるなんて、都合のいい話があるはずない。

曰く、人類最強の攻撃手段。曰く、最上級の攻撃魔法。

その高い威力の代わりに、撃てば一発で戦闘不能となる…

 

流星一条(ステラ)だアレ。

 

自爆こそしないものの、命のかかった戦場で動けなくなるということは、すなわち死を意味する。

 

「近くからカエルが湧き出すなんて予想外です。やばいです。食われます。

すいません、ちょっと助けて…うクパっ」

 

魔力不足で動けないめぐみんは、抵抗などできるはずもなくカエルの口の中へ。

その近くにはさっき吹き飛ばされたアクアを咥えたカエルの姿もある。

 

そんな彼女らの様子を見て、私たちは数秒見つめあうと…

 

「お前らああああ、食われてんじゃねええええええ!」

「一体私が何をしたというんだいいいい!?」

 

仲間が身を挺して動きを止めたカエルに向かって駆け出した。




今日中にもう一話出します
あと今日はエイプリルフールです

1話2000文字前後で投稿中ですが、くっつけられそうな話はくっつけるべきか

  • このまま現状維持
  • 合わせて長めにする
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