九条空の怪電波   作:九条空

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20210130 執筆


【呪術廻戦】寝て起きたら呪術界最強になっていたらしい息子と同い年だったんだが【5/5】

 

「だ〜れだっ!」

「この顔を見るまでもなくイケメンだと理解できる声はァ〜!? うーん、五条悟!」

「ブッブー!」

 

 成人男性のものにしても、平均より大きい手で目元を覆い隠された。

 多少驚きはしたものの、呪術高専の敷地内であったし、そもそも声に聞き覚えがありすぎたので焦ることは無い。

 

「正解は〜サイキョーでサイコーにかっこよくてかわいいあなたの息子ちゃんでした〜!」

「クゥ〜! 間違っちゃったな〜! かわいい息子ちゃんだった〜!」

 

 きゃっきゃ!

 

「うっわ……」

 

 完全にドン引きした顔と声でこちらを見ている高専生が3人。

 恵ちゃんを除いて私が初めて見る子達なので、間違いなく今年悟が受け持つことになっている1年生たちだろう。

 うわ、初対面の印象最悪な気がするんだけど?

 

「なんだよ野薔薇〜、その変な顔どうした〜?」

「自分より年下の女の子を母親と見立てる高度な変態プレイ見せつけられて引かない人間いると思ってんの?」

「いやいや、マジで僕の母親だから」

「どーもー! 五条悟の産みの親でーす!」

 

 イエイ! とダブルピースをすると、3人全員に半身を引かれた。いや初対面2人はわかるけど恵ちゃんオイ。

 虎杖くんの反応は、際どいボケにどうツッコミを入れていいか考えている人間のそれだった。

 見かねた恵ちゃんが、フォローを入れてあげている。

 

「信じ難いと思うが、親子関係に関しては本当だ」

「マジ?」

「ああ」

 

 私はサムズアップした。

 

「若いですねってよく言われるぅ〜」

「若いにもほどがあるのでは!?」

「母さん今年で何歳だっけ?」

「えーと、45?」

 

 いや46だっけな? ちょっと曖昧である。

 十ウン年寝ているとそのあたりどうでも良くなってきてしまうのだ。

 

「そういう術式だ」

「知っているのかフシグロ」

 

 私の最適化の術式について、ざっくり説明してくれる恵ちゃん。

 術式のネタバレについては特に問題がない。

 私のは狗巻くんのと一緒で、バレたところでそういう次元の話じゃないからである。

「あいつ殴ってもすぐ元通りになるらしいぜ!」って情報が流れたところで、だから何だってなるだけだ。

 

「体が若いのは呪力のせい。だから正真正銘の親子関係。それは百歩譲ってわかったとするわよ」

「うん」

「なんであんたの母親、45なのにウチの制服着てるわけ?」

 

 釘崎ちゃんに親指で指し示されたのは、私が着ている呪術高専の制服である。

 目が覚めたばかりの私は17歳のつもりであったため、卒業しないままになっていた高専に出戻りという形をとったが――それから10年近く時が経っている。

 つまるところ、とっくのとうに卒業しているという話であった。

 

「それは僕が着せた!」

「やっぱりド変態じゃねえか!」

 

「なぜならかわいいから!」と堂々悟が言い放つと、見事なローキックをキメる釘崎ちゃん。

 かなりいい蹴りではあったが、無下限術式の前では無力である。

 そしてそれに腹を立てたのか私に飛び火した。

 

「あんたもあんたで着てんじゃないわよ!」

「かわいい息子からのお願いは断れなくて……似合ってない? やっぱ若作りがすぎるかな?」

「若いわよ問答無用で!」

 

 問答無用で若いって何?

 虎杖くんが疑問を投げかけてくる。

 

「フツー見た目は若くても精神年齢は歳とるもんじゃねえの?」

「この人は色々事情があって精神年齢も五条先生と大体一緒……いや、さすがにそれは言い過ぎですね、失礼しました」

「え、いやいいよ? というか私は何に謝られてるの?」

「ねえ恵、それむしろ僕に謝んなきゃいけないやつじゃない?」

 

 しらーっとした顔で目線を逸らす恵ちゃんを見る限り、なるほど悟と精神年齢が一緒、というのは普通の人間的には罵倒に入ることらしかった。

 たしかに今でも下ネタ大好きだもんな……でも男の子はみんなそうなんだと思ってた……。

 

「なによその事情気になるわね。聞かせなさいよ」

「あ、じゃあカフェにでも行く? 釘崎ちゃんって東京来たばかりだよね。代官山か、青山あたりとかどう?」

「よし行くわよ」

「僕も行く〜!」

「来んな変態淫行マザコン教師!」

 

 こんなに綺麗に立ってる中指、なかなか見たことない。

 

「え、俺らは?」

「行こ〜! いいよね釘崎ちゃん? 私悟の教師っぷりについて聞きたいな〜!」

「んー、仕方ないわね! 全員でアイツのロクデナシ具合について語ってあげましょ!」

「野薔薇、僕のママとらないでよ」

「死ねマザコン!」

 

 マザコンは私にとっては言われてて嬉しいから、言葉のチョイスを改めた方が良さそう。

 




笑えないギャグって好きなんですよね(矛盾の塊)

嫌いな五条悟を好きになろうキャンペーン第一弾「五条悟の母親だと思い込んでみよう!」で書きました。
呪術廻戦において女性人気の高い五条悟を、女性の目線から好きになろうと思って、こう、なんかいい感じに……頑張ったんですけど失敗しました。本作で設定した母親の人格が好きになれなくて……だって五条悟の母親だし……。

今思うとそれいけ!血塗ちゃんの原型になっているところがかなりあると思います。うーんやっぱ俺は好きな臓器が子宮なのかな。そしてキュートアグレッションに常に苛まれているんだろうか。
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